プロのFXチャート分析実践講座「ACオシレーターの見方と勝つための活用法」

FXチャート分析にはテクニカル・インジケーターを使うことが欠かせません。使えるインジケーターが多いほど、より勝率の高い相場予測が可能になります。「FXプロのFXチャート分析実践講座」では基礎的なインジケーターから上級者向けのインジケーターまで幅広い種類をシリーズでご紹介しています。

今回ご紹介するインジケーターは「ACオシレーター」です。

ACオシレーターはAccelerator Oscillatorのことで、相場の価格変動の速さや強さを分析するオシレーター系のインジケーターです。エントリーやエグジットのタイミングを見るために補足的に使われることが多いです。
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的確なエントリー・エグジットのタイミングがわかれば有利なトレードが実現できますよね。ACオシレーターの見方や基礎知識使い方や勝つためのトレード手法をわかりやすく解説していきますので、ぜひ使ってみて下さい。

FXテクニカル ACオシレーター

FXテクニカル ACオシレーター

まずは、最初にACオシレーターの概要を大まかに解説しておきましょう。

ACオシレーターとは

ACオシレーターとは

Accelerator Oscillatorのことで、直訳すると加速装置、アクセル発振器などを意味していて、「チャートの速度 = 相場の過熱度」を測ることを目的にしたインジケーターです。

例えば、市場参加者が多い時や多額の資金による売買が繰り返されると、相場の価格変動も激しくなりますよね。とくに、重要な経済指標の発表前後や何か突発的なニュースが報道された時などは、ほんの数秒~数分程度でも大きな値動きが見られます。

ちょうど値動きが活発になるタイミングでエントリー、熱が引ける前にエグジットできれば短い時間でもまとまった利益が狙えます。

ACオシレーターは、最も効果的に値動きが期待できるここぞというタイミングを教えてくれるインジケーターなのです。デイトレードやスキャルピングなど短時間でも効率よく稼いでいきたい投資家におすすめです。

ACオシレーターの開発者

ACオシレーターを開発したのは米国の有名なトレーダー、ビル・ウイリアムズ(Bill Williams)。投資心理学と力学に基づいたカオス理論とを結びつけた研究を行い、6種類のインジケーターを開発、分析アナリストとして本も出版しています。

ビル・ウイリアムズのインジケーター
  • ACオシレーター
  • オーサムオシレーター
  • Gatorオシレーター
  • アリゲーター
  • フラクタル
  • BW MFI
ビル・ウイリアムズの著作物
  • 相場の達人~常勝のカオス思考
  • Trading CHAOS
  • New Trading Dimention

など

ACオシレーターの基礎知識

ビル・ウイリアムズ氏によると、取引で成功するためにはファンダメンタル分析とテクニカル分析の双方から、冷静に市場の動きを見極めることが大切だとのことです。市場が今どのように動いているのか熟知することで、次の動きが読めるのだとしています。

そこで、市場の動きを知る1つの指標となるのがACオシレーターです。
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「ACオシレーター」は、ビル・ウイリアムズの「オーサムオシレーター」に基づいて開発されているので、まずは「オーサムオシレーター」とは何なのかを知る必要があります。

「ACオシレーター」の基盤になっている「オーサムオシレーター」について簡単に見ておきましょう。

オーサムオシレーター

「オーサムオシレーター/Awesome Oscillator」とは、市場の勢いや習性を測るインジケーターです。5日移動平均線と34日単純移動平均線を使って計算されています。相場の3つの特徴が分析できます。

オーサムオシレーター
  1. 0を基準に上昇・下降の動きを表示 → トレンドの始まりと終わりが察知できる
  2. 2色のバー → トレンドの勢いや売買の強弱がわかる
  3. バーの高さ → トレンドが反転するポイントがわかる

というのがオーサムオシレーターの特徴です。

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このオーサムオシレーターをさらに5日移動平均線を使って計算されるのがACオシレーターなのです。従ってオーサムオシレーターよりも短期向けのインジケーターだといえます。

では、ACオシレーターの基礎知識を詳しく解説していきます。

ACオシレーターの計算方法

ACオシレーターの計算方法

ACオシレーターは

AC(ACオシレーター)= AO(オーサムオシレーター)−  SMA5 (5日移動平均線)

にて計算されている数値をグラフにしたものです。

中央値0に対して、プラスとマイナスでどれくらいの値動きとスピードが見られているのかが表示されます。

ACオシレーターの中央値0は、

MEDIAN PRICE(中央値0)= HIGH + LOW / 2 (高値+安値 / 2)

にて算出されています。

中央値からACオシレーターがどれくらい乖離しているかで市場の過熱度・現在の相場動向がわかるのです。

ACオシレーターの見方

ACオシレーターの見方

ACオシレーターはチャートの下部に挿入されるオシレーター系のインジケーターです。

中央値0を基準に上下に数値が棒グラフにて表示されます。

  • 中央値から上に伸びている数値(プラスの数値) → 市場は過熱・買いの勢いが強い
  • 中央値から下に伸びている数値(マイナスの数値) → 市場は冷却・売りの勢いが強い

上記のように2方向に向けての分析が可能となります。

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ACオシレーターの見方を、実際にグラフを見ながら解説していきます。

グラフで見るACオシレーター

グラフで見るACオシレーター

緑枠で囲んだ部分がACオシレーターです。

大まかに見てわかるように、ACオシレーターと相場の価格は連動して動く傾向にあります。

ACオシレーターを拡大して見ていきましょう。

ACオシレーターの数値

ACオシレーターの数値
  1. 現在のACオシレーターの数値
  2. 表示する期間内の高値圏の数値
  3. 表示する期間内の安値圏の数値

チャートの表示期間や時間足の種類によって、数値は異なってきます。

  • 上に向かうプラスの数値が高いほど「買い」が殺到していることを意味します。
  • 下に向かうマイナスの数値が高いほど「売り」が加速していることを意味します。
この数値を目安に、複数の通貨ペアを同じ時間足で比較すれば、どの通貨ペアに「買い・売り」が集中しているのか判断できます。

ACラインの高さや波を見る

ACラインを見る上で重要なポイントとなるのが、ラインの高さやカーブの具合です。

ACラインの高さや波を見る

ぱっと見でわかるように、ACラインは上下に山形の波を作って形成されています。

1つ1つの山にピークの高いラインがあって、始まりと終わりは小さな低いラインが出ています。

ということは、相場は徐々に勢いがピークに達して徐々に勢いを失くしていくということです。過熱・勢いの山は大小様々ですが、相場は「始まり→ピーク→終わり」を繰り返していることがわかります。

ACラインの色を見る

ACラインの色を見る

ACラインの色は各自で設定が可能で2色あります。ここでは緑と赤のラインで解説していきます。

  • 緑 → 勢いが強まっている
  • 赤 → 勢いが弱まっている
中央値より上にあるライン

中央値より上にあるラインは、緑で始まって赤に反転して1つの山が終わります。上昇していた相場がピーク後には下降に向かうということです。

中央値より下にあるライン

中央値より下にあるラインは、赤で始まって緑に反転して1つの山が終わっていますね。これは、下降していた相場がピーク後には上昇に向かっていることの現れです。

以上のようにACオシレーターを見れば、どんな相場でも上がってはピークを迎えて下がり始める、あるいは下がってはピークを迎えて上がり始める、という理論が証明されているのがわかりますね。つまり、上がり始めた相場はピークまで上がり、下がり始めた相場はピークまで下がるわけですから、絶好のエントリー・エグジットのタイミングを図るのに役に立ちます。

ACオシレーターの使い方

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では実際にACオシレーターを使ってエントリー・エグジットする方法を解説していきます。

ACオシレーターでエントリー・エグジット

ACオシレーターはエントリー・エグジットのタイミングを図るのに最適なインジケーターです。

ACオシレーターでエントリー・エグジット

ACオシレーターの上下にできる山の最初の方でエントリー、ピークに達したあたりでエグジットすれば、利益を最大限に大きくすることができます。

エントリー

1つの山が終わって、新しい山ができる最初の1本目にエントリーします。最初の1本のラインで山が切り替わることはほとんどありませんので、1本目にエントリーしておけば少なくともいくらかの利益につながるでしょう。山が小さい時もあるので2本目にエントリーすると利益を取り損ねる可能性があります。

エグジット

ラインが一番長くなるポイントでエグジットします。ただし、次のラインが出てこない限りはどのラインが一番長いのか判断ができかねるところです。違う色が出現した時点ですぐにエグジットすれば間違えがありません。山が終わりに近づくサインです。1つの山が終わって、相場の流れが変わってしまいます。

チャートで見るエントリー

チャートで見るエントリー

上図のチャートは、ACオシレーターに沿ってエントリーするイメージです。黄緑色の矢印の部分がエグジットのポイントです。

1本目のラインが出たら相場の流れが変わるサインになっていますね。ここでタイミングよくエントリーしてACオシレーターにピークのサインが出るのを待ちます。

チャートでみるエグジット

チャートでみるエグジット

エグジットは山の頂上にあたる部分、一番長いラインだと思われるあたりでエグジットします。色が変わってしまうと、最大のポイントでの利益は得られませんので、ラインが数本出た後でこの辺かなと推測するのも1つの方法です。

一番短いラインでエントリー → 一番長いラインでエグジット

ACオシレーターの特徴を活かした使い方です。

スキャルピングやデイトレに最適

スキャルピングやデイトレに最適

ACオシレーターは、上昇トレンド・下降トレンド、レンジ相場の上げ下げに沿って効率よく売買したい時にうってつけのインジケーターです。とくに、小さな値動きを狙って取引を繰り返すスキャルピングや、短時間で数回取引するデイトレードにて効果を最大限に発揮するでしょう。

もちろん、スイングが長期トレードでもACオシレーターを活用することはできます。エントリー・エグジットのタイミングに悩みがちな初心者の方にも役に立つインジケーターです。

読みづらいACオシレーターもある

読みづらいACオシレーターもある

その時の市場動向によっては、きれいな山を作らずに読みづらいACオシレーターが表示されることもあります。そう、頻繁にあるわけではないのですが、いつ上記のような読みが難しいケースが出てくるかはわかりません。

稀にですが読みが難しい場合もあり、また、ACオシレーターも100%確実ではありませんので、その他のインジケーターや分析手法に合わせて使っていく方がよいでしょう。

勝つためのACオシレータートレード手法

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それでは、勝つためのACオシレータートレード手法をご紹介したいと思います。

トレンドラインとACオシレーター

ACオシレーターは、1つのトレンドの流れの中で上下する動きに合わせてこまめに売買する方法がおすすめです。ACオシレーターと最も相性がいいのはトレンドラインとの併用です。まさにジグザグに動く相場に強いインジケーターだといえます。

トレンドラインとACオシレーター

まず、相場が大きく下降したのちに、ACオシレーターの動きに注目です。そろそろ反転するかもしれないサインを見つけます。下向きの山が終わりになってきた時に、次に上向きのラインが出てくるかどうか。下向きの山が終わったかなと思える段階でエントリーします。

次に予想通りに相場が上に向かった場合にACオシレーターのピークのポイントで売りエグジットです。あるいは、ここで売りエントリーもできます。次にの下向きの山がピークに達するポイントで買い、ここで上場トレンドが形成されつつあるのがわかりますので、トレンドラインを引いておきます。

あとは、トレンドラインに沿って動く相場をACオシレーターで確認しながら買い・売りのエントリー・エグジットを繰り返していけます。

上向きの山がピークに達した時に「買い」

下向きの山がピークに達した時に「売り」

最後のACオシレーターにトレンドが終わるサイン

上図のトレンドラインの最後の部分に小さなACオシレーターが2つ出てきています。勢い・過熱していた市場が冷えてきていることを教えています。これは上昇トレンドが終わりを告げるサインですね。

そろそろ動きが変わるかな、と注意して様子を見ます。

レンジ相場ならサポート・レジスタンス

ACオシレーターは、レンジ相場にも最適なインジケーターです。一定の幅で上下する相場をACオシレーターを見ながら絶好のタイミングで売買できます。レンジ相場でACオシレーターを使う方法は至って簡単。レンジ相場にサポート・レジスタンスラインを引いて取引します。

レンジ相場ならサポート・レジスタンス

レンジ相場が始まる地点では、それがレンジ相場なのかどうかはわかりませんよね。ひとまずは上昇に向かいそうに見えた時点で様子を見て、折り返し地点で下がるかなと売りエントリーしておきます。

予想どおりに相場が下に向かったら、次のACオシレーターで下向きの山がピークに達したところで買いエグジットです。この反転し始めたポイントで買いエントリーする方法もありますね。

次に上に向かった相場はまた下がり始めたの売りでエントリー。そして、同じ地点で反転し始めたのでレンジ相場かなとサポート・レジスタンスラインを引いておきます。あとは、サポート・レジスタンスに沿ってACオシレーターを見ながら売買し、ブレイクのサインが出るのを待ちます。

ACオシレーターでブレイクのサインを待つ

ブレイクする前にわずか3本の下向きACオシレーターが出てきていますね。これはレンジ相場が終わるサインです。すぐに上向きのACオシレーターの山ができ始めましたので買いエントリーします。ブレイクした後はACオシレーターのピークが出るまで待って売りエントリーで利確です。

レンジ相場で待つ方法もある

あるいは、レンジ相場に入った時に取引しないでブレイクを待つ方法もあります。レンジ相場の動きとACオシレーターを見ながら、何かブレイクのサインになりそうなラインが出てくるのを待ちます。そして、ブレイク後にエントリーする方法あります。

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色々なタイプのインジケーターを試してみて、それぞれの投資スタイルや手法に合ったものを選ぶようにしましょう。こちらの記事では、ストキャスティクスについて詳しく解説しています。合わせて参考にしてみて下さい。

まとめ

ACオシレーターは上下する相場の動きに沿って敏感に反応していくので、短い時間でも細かい価格変動のヒントを得ることができます。スキャルピングやデイトレードを中心に取引している中級者以上の方にぜひ使って頂きたいインジケーターです。

とくに一定の値幅で推移するジグザク系のトレンドに強い点がおすすめです。

テクニカル・インジケーターと聞けば、難しく考える方も多いと思います。しかし、今回ご紹介したACオシレーターはエントリー・エグジットのタイミングに戸惑いがちな初心者でも簡単に使いこなせるインジケーターです。

どのようなラインを表示した時に「買い」なのか「売り」なのかACオシレーターのポイントを抑えておけば、チャートを見ながらACオシレーターに沿って売買していけます。

ただし、ACオシレーターに限らず、どのインジケーターも100%確実ではありません。インジケーターを利用する際にはその他の分析手法と併用して裏付けをとることが大切です。
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ACオシレーターはトレンドラインやサポート・レジスタンスラインなどシンプルな方法でも十分にトレード機会を見つけることが可能です。FX初心者から中級者・上級者まで幅広い投資家層において使いやすくわかりやすいインジケーターの1つです。

ぜひ、この機会に使ったことがない方は試してみて下さい。

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mi001you

投資信託、株式投資、外貨預金、FX、金、プラチナ、不動産投資などのバランス投資を副業として5年目。自己流の金融ライターが投資や資産運用をわかりやすく解説します!これまでの経験を活かした節約・お得な金融情報なども公開しています。職歴:飲食関連、IT業界、住宅設備等の営業職を経て、独学にて投資を学び個人投資家・金融ライターとして独立。