プロのFXチャート分析実践講座「DMIの見方と勝つための活用法」

FXのインジケーターは様々なタイプがあり、どれをチャート分析に使うべきか悩みますよね。それぞれの投資スタイルや手法によって最適なインジケーターも変わってきます。

「FXプロのFXチャート分析実践講座」では基礎的なインジケーターから上級者向けのインジケーターまで幅広い種類をシリーズでご紹介しています。ぜひ、自分に合ったインジケーターを探すうえでお役立ていただければと思います。

今回のFXプロでご紹介するインジケーターは「DMI」です。

「DMI」はインジケーター「ADX」の機能の1つで、「DMI」という単体でのインジケーターはありません。「ADX」から「DMI」のみを表示させることで、よりシンプルでわかりやすいインジケーターになります。
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そこで「ADX」の機能の1つである、「DMI」の見方や基礎知識使い方や勝つためのトレード手法を解説していきます。ぜひ、試してみて下さい。

FXテクニカル DMI

FXテクニカル DMI

FXのテクニカル・インジケーター、「DMI」は「ADX」というインジケーターに含まれている機能です。

ADXは、DMIの2つのラインとADXラインの3本のラインで構成されています。ADXの応用編としてADXラインを表示させずに、DMIラインのみで活用する方法があります。
インジケーターADX
インジケーターADX

ADXは、

  • ADXライン
  • DMIライン(+DIライン)
  • DMIライン(−DIライン)

と3つのラインがあります。この3つのラインから、ADXラインを取り除いた2つのラインがDMIです。

インジケーターDMI
インジケーターDMI

DMIラインは、DIラインとも呼ばれているもので「+DMIライン」と「−DMIライン」と2つのラインが表示されます。

FX会社によってはADXのことをDMIと表記してある場合もあります。いずれの場合でもラインは3本あるので、設定にてDMIラインのみを表示させます。

DMIラインのみを表示させる方法

インジケーターADXにてDMIラインのみを表示させる方法は、ADXの設定画面にて、ADXラインの色の設定を「無色/なし」にします。

DMIラインのみを表示させる方法

そうするとDMIラインの2本のみ表示させることができます。

インジケーターADXを算出するにあたって、重要な指標となっているのがプラスとマイナスの2つのDMIラインなのです。3本のラインだと、使いづらい、見づらいなどの理由からADXを表示させずにDMIラインだけを使う方法があるのですね。

では、DMIとはどのようなインジケーターなのか、まずは簡単に概要を見ていきましょう。

DMIとは

「DMI」とは

Directional Movement Indexを略したもので、トレンドの方向性を示すインジケーターです。
DMIには、トレンドの方向性を示す2つのラインがあります。
  • +DMIライン(+DIライン)→ 上昇を示すライン
  • −DMIライン(−DIライン)→ 下降を示すライン
この2つのラインにてトレンドの方向性が予想・判断できるといわれています。DMIは、トレンドの方向性やトレンドの切り替わりを読むにあたって役に立つインジケーターです。

DMIの開発者

ADXを開発したのは、J.W.ワイルダー(Jr/ジュニア)で、分析アナリスト・トレーダーとしてトレンド・リサーチ社という会社を経営している人物です。RSIやパラボリックなど有名なインジケーターやトレード手法を多数発表していて、世界各国でセミナーを開催したり本を出版したりしています。日本語訳の書籍もいくつかあります。

J.W.ワイルダーのインジケーター
  • パラボリック・タイム
  • ボラティリティ・システム
  • ADX
  • DMI
  • RSI
  • ピボット

など、一般的によく知られているインジケーターを多数開発しています。

DMIの基礎知識

DMIの基礎知識

「DMI」は、上昇トレンドを表す「+DMI」と下降トレンドを表す「−DMI」の2つのラインがあります。2つのラインを見ることで、上昇と下降とどちらのトレンドに向かう可能性が高いのかを読むことができます。

  • 「+DMI」のラインが「−DMI」よりも上にある時は上昇に向かう可能性が高い
  • 「−DMI」のラインが「+DMI」よりも上にある時は下降に向かう可能性が高い

というように判断されています。

DMIの数値は非常に複雑な数理学の計算を経て算出されています。FXでインジケーターを使うにあたっては、計算方法は知らなくても全く問題ないのですが、どのように計算されているのか大まかにでもわかっていた方がインジケーターへの理解が深まります。

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DMIの計算方法を解説していきますので、さらっと軽く見ておいて下さい。

DMIの計算方法

DMIは

DMI (トレンドの方向性)= DM ÷ TR
にて計算されています。
  1. DM/Directional Movement(方向性)
  2. TR/True Range(実質のレンジ幅)
  3. DMI/Directiona Movement Indicator(DI/トレンドの方向性)

1.DM/Directional Movementの計算

1.DM/Directional Movementの計算

まず、最初に現在の大まかな相場の方向性が、当日と前日の高値・安値から、「+DM」と「−DM」の数値が計算されます。

  • +DM「当日の高値 − 前日の高値」= 上昇
  • −DM「前日安値 − 当日の安値」=  下降
  • DM0 = 横ばい・方向性なし
現在どちらの方向に向かっているのかが計算されます。

2.TR/True Range(トゥルーレンジ)

さらに、実質のレンジ幅TRが計算されます。

TRは、

  • 「当日の高値 − 当日の安値」
  • 「当日の高値 − 前日の終値」
  • 「前日の終値 − 当日の安値」

と、3パターンの数値が計算され、数値が最も大きいものが採用されます。

DMとTRの数値が計算されました。

3.DMI/Directional Movement Index

DMとTRの数値が出たところで、最終的に「+DMI」と「−DMI」の数値が算出されます。

DMI (トレンドの方向性)= DM ÷ TR
「+DMI/上昇」「−DMI/下降」と2方向の数値のうち、数値が大きい方にトレンドが進む可能性が高くなるというわけですね。

DMIの見方

DMIの見方

DMIはオシレーター系のインジケーターで、メインチャートの下に小さなサブチャートが挿入されます。DMIの2本のラインがどのように動いているかによって、トレンドの方向性を見ることができます。

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それでは、実際にDMIチャートを見ながらDMIの見方を解説していきます。

チャートで見るDMI
DMIの見方

  • 青いライン → 「+DMI」上昇トレンドのサイン
  • 赤いライン → 「−DMI」下降トレンドのサイン

相場の動きとDMIを見てみるとわかるように、

青いライン「+DMI」が上にきている時は上昇、赤いライン「−DMI」が上にきている時は下降に向かう可能性が高くなります。
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ちなみにラインの色は各自で設定できますので好きな色を設定して下さい。ここで表示している「青いライン → +DMI」「赤いライン → −DMI」というのは、あくまでも参考例として見て頂ければと思います。

では、DMIの部分を拡大して解説していきます。

DMIの数値

DMIの数値
  1. 現在のADXの数値
  2. 期間内のADXの高い数値
  3. 期間内のADXの低い数値

DMIはインジケーターADXの機能となりますので、チャートに表示される数値はADXの数値になります。

ここでは、DMIのみに専念して分析していきますので、現段階ではADXの数値は気にしなくてよいです。気にするのは、DMIラインの動き・高さ・低さです。
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「+DMI」と「−DMI」の2つのラインの動きから上昇・下降のサインを見つけることができます。代表的なパターンをいくつかご紹介していきます。

DMIの上昇パターン

DMIの上昇パターン

「+DMI」が下から「−DMI」を突き抜けて高い位置で動く場合は、下降トレンドから上昇トレンドへと切り替わるサインです。

「+DMI」の位置が高く「−DMI」との間隔が大きいほど、強く勢いのある上昇トレンドとなります。この時に、「−DMI」が低い位置で緩やかに動いていることがポイントです。

DMIの下降パターン

DMIの下降パターン

「−DMI」が下から「+DMI」を突き抜けて上にいく場合は、上昇トレンドから下降トレンドへと切り替わるサインです。

「−DMI」が高い位置にあり「+DMI」との間隔が大きいほど、激しい下降トレンドとなる傾向にあります。この時に、「+DMI」が低い位置で緩やかに動いていることがポイントです。

DMIの横ばいパターン

DMIの横ばいパターン

「+DMI」と「−DMI」が低い位置で同じくらいの交互に重なりながら動く時は、横ばいレンジ相場となるサインです。

2本のラインの幅が狭いほど、値動きがあまり見られず横ばいに推移していく傾向にあります。細かい値動きの部分をいえば、どちらが上にくるかによって、表示されるローソク足の陰線・陽線の数が変わってきます。

DMIを見るポイント

「+DMI = 上昇サイン」「−DMI = 下降サイン
  • 「+DMI」「−DMI」のどちらが上にきているのか
  • 2つのラインの間隔は大きいか小さいか
  • ラインが上に向かっているのか下に向かっているのか

DMIを相場分析に使うポイントは、「+DMI」と「−DMI」のどちらが上にきているのか、2のラインの距離は大きいか小さいか、ラインは上に向かっているのか下に向かっているのかを見ることです。

この2つのラインにADXラインが加わると若干分析も難しくなりますが、上昇ラインと下降ラインと2本のラインのみとなるDMIなら、初心者の方でもわかりやすく使いやすいインジケーターだといえます。

DMIの使い方

DMIの見方が大まかにわかったところで、実際にチャートに挿入して使ってみましょう。

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ここでは、DMIをどのように活用すればよいのか使い方を解説していきます。

エントリー・エグジットのタイミングを見る

DMIで上昇トレンド、下降トレンドのサインから、エントリーエグジットのタイミングをはかることができます。どのようなタイミングでエントリー・エグジットすべきか例をいくつか見ていきましょう。

トレンドが切り替わるサイン

トレンドが切り替わるサイン
エントリー・エグジットのタイミングをはかるうえで、最も重要視したいのが「+DMI」と「−DMI」がちょうど交差する地点です。
  • 「−DMI」が上から下がってきて、「+DMI」が交差して上に上がる地点で「買い」
  • 「+DMI」が上から下がってきて、「−DMI」が交差して上に上がる地点が「売り」

DMIとチャートを同時に見て「買い」と「売り」のタイミングを見てみましょう。

トレンドが切り替わるサイン

上図のチャートのように、ちょうど交差した時に「買い」か「売り」のエントリー・エグジットの最適なタイミングとなっています。稀にDMIの動きと連動しないこともありますが、ほぼタイミングは一致しているのがわかりますよね。

DMIが示す通りに、上昇トレンド・下降トレンドと1つのトレンドごとに売買を繰り替えしていけば、一定の利益が狙えます。DMIはとくにスイングトレード・中長期トレードなど、比較的に大きめのトレンドの流れに沿った取引に抜擢です。

勝つためのDMIトレード手法

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では、最後に勝率を上げるためにDMIを使ったおすすめのトレード手法をご紹介したいと思います。

トレンド・チャネルラインとDMI

トレンドごとに売買する方法に最適なDMIは、まさにトレンドラインやチャネルラインと併用することでより確実な相場予想が可能となります。DMIが示すタイミングを確認するためにトレンド・チャネルラインを活用することができます。

トレンド・チャネルラインとDMI

DMIでサインが出た時に、トレンド・チャネルラインに沿って売買していくことができます。

トレードのポイント

チャートの一部を拡大して詳しく解説しましょう。

トレードのポイント
  1. ①の段階ではまだトレンドラインも引けませんよね。ここでは、DMIのサインが出た時に反発し始めた時点で「買い」です。
  2. トレンド・レジスタンスラインを超えずに価格が折り返し始めた地点で「売り」です。
  3. トレンド・サポートラインで反発を見せた時に「買い」です。
  4. サポートラインを抜けてブレイクした時に「売り」です。

というように、

トレンド・チャネルラインを引いておけば、的確な売買タイミングをはかることが可能になるのです。
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他にも移動平均線やローソク足など複数の手法を使いながら裏付けをとることで、より勝率の高いトレードが実現できます。

移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスや、ローソク足にヒントが出ていないかどうかも同時に確認するようにしましょう。

ADXラインを表示させる

ADXラインを表示させる

DMIラインの見方に慣れてきたら、ADXラインを表示させて3本のラインで分析するのも1つの方法です。

ADXラインとは

Average Directional Movement Indexを略したもので、トレンドの方向性ではなくトレンドの強弱を表します。ADXが高い位置にあるほど、下降や上昇に向かう確率が高く大きな値動きが予想されます。
  • DMIラインでトレンドの方向性を確認 → 上昇トレンドか下降トレンドか
  • ADXラインでトレンドの強さを確認  → どれくらい強いトレンド・値動きが期待できるか
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「ADXライン」と「+DMIライン」「−DMIライン」の3本のラインによって、トレンドの方向性だけでなくトレンドの強さ・値動きの強さも確認できるのですね。ただ、FX初心者の方は3本のラインがあると混乱していまいますので、最初はDMIラインのみで分析した方がやりやすいと思います。

トレードのポイント

トレードのポイント
  1. まずDMIが交差したポイントとラインの方向性を確認する → 上昇か下降か
  2. 次にADXの高さを確認する
  3. ADXが高くなるほど、上昇や下降に進む確率が高く大きな値動きが見られる
  4. ADXが最も高い部分にきた時に「売り」か「買い」でエグジット・エントリーする
ADXがピークにある時に上昇や下降のピークが見られる傾向にあります。ADXがピークに達した時を狙って売買することで、より大きな値幅が狙えます。
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ちなみにADXについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にして下さい。

また、以下の記事ではトレンドライン・チャネルラインについて解説しています。合わせて参考にして下さい。

まとめ

DMIはインジケーターADXに含まれる機能の1つで、ADXラインを表示させずに活用することができます。もともとADXの3本のラインを表示させている投資家でも2通りのパターンがあって、ADXを重視した分析方法とDMIを重視した分析方法とに分かれます。どちらが正しいのかは判断が難しく、それぞれのトレード手法やラインを見る視点によって異なります。

今回、ご紹介したようにDMIはトレンドの方向性を掴むために最適なインジケーターです。シンプルに上昇トレンドに進むか、下降トレンドに進むのか、トレンドがいつ切り替わるのかを知りたい時に非常に役に立ちます。

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スイングトレードや中長期トレードなど1つのトレンドごとに取引をしたい方におすすめです。トレンドラインやチャネルライン、各自で得意な分析手法を織り交ぜながら、DMIを活用していきましょう。慣れてきたらADXラインを表示させてみるなど、どの方法が一番しっくりくるのか色々試してみて下さい。

それぞれの投資スタイル・トレード手法に合った方法にて、しっかりと稼いでいきましょう!

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ABOUTこの記事をかいた人

投資信託、株式投資、外貨預金、FX、金、プラチナ、不動産投資などのバランス投資を副業として5年目。自己流の金融ライターが投資や資産運用をわかりやすく解説します! これまでの経験を活かした節約・お得な金融情報なども公開しています。 職歴:飲食関連、IT業界、住宅設備等の営業職を経て、独学にて投資を学び個人投資家・金融ライターとして独立。