CFDなら世界中の株価指数が取引できます。株価指数CFDを取り扱う業者はあまり多くはないものの、NYダウや日経平均はもちろんのこと、中にはちょっとマイナーな株価指数を取り扱う業者もあります。
スイスは、FXトレーダーならよくご存知のように安全性が高い通貨として有名です。その背景には、スイス銀行やクレジットスイスなどの大御所バンクの存在があり、スイスといえば資産、信用、高格付けなどのイメージがあります。スイス株価指数20は安全資産としてひそかに人気がある投資商品なのです。
スイス株価指数は国内では情報が少ないため、どんな株価指数なのか知らない方も多いですよね。
株価指数CFDとは
まずは最初に、CFDとはそもそもどんな金融商品なのかを簡単に見ておきましょう。
CFDとは
差金決済は、証拠金取引とも呼ばれている商品のことで、証拠金として担保を入れることでレバレッジをかけて売買価格を取引する仕組みになっています。
FXと同じように、預け入れた証拠金とレバレッジにてCFD商品を売買していけます。「買い」「売り」とどちらからでもポジションを持つことが可能です。
FXも差金決済・証拠金取引の1つで、正確にはCFDに分類される金融商品なのです。
CFDの種類
海外投資はなかなか国内では難しいのが現状。CFDなら、原油、金、銀、株価指数など世界中の金融商品が取引できることが魅力となっています。投資の幅がぐっと広がるのが嬉しいですよね。
株価指数CFDとは
- 日経225
- TOPIX
- NYダウ30
- S&P500
- ヨーロッパ50
- ドイツ30(40)
- FTSE100
などがあります。
GMOクリック証券ではCFD取引について詳しく解説していますので、こちらも合わせて参考にしてみて下さい。
スイス株価指数20とは
数ある上場銘柄の中からとくに時価総額・流動性が最も高いものが厳選されています。
スイスといえば、投資家にはお馴染みのスイス銀行やクレディスイスがあります。スイス銀行は安全・信頼の代名詞のような大手銀行です。かつプライバシーや匿名性が極めて優れていることから、世界中の資産家から税金対策・資産運用として活用されています。
スイス経済を代表するスイス株価指数20は、日本円や金などと同様にリスク回避先の安全資産として買われる傾向にあります。
一般的には、「アルプスの少女ハイジ」の舞台となったアルプス山脈が有名です。(若い方はハイジを知らないかも・・・)
また、スイス高級腕時計やスイスチーズ、スイスチョコレートなどもスイスを代表する商品です。
スイス株価指数20の特徴
スイス株価指数20を構成する銘柄には、世界シェア率が上位にランクインする企業が多いのが特徴です。あまり知られていないのですが、日本でも有名な企業が実はスイスだったりするのです。
銘柄 | 企業名 | 業種 | おもな事業・商品・サービス |
---|---|---|---|
NESN | Nestle/ネスレ | 飲食料品 | ネスカフェ、ミロ、KitKat |
UBSG | UBS/ユービーエス | 金融・銀行 | スイス銀行、クレディスイス |
CSGN | Credit Suisse/クレディスイス | 金融・銀行 | クレディスイス |
ROG | Roche HD/ロシェ | 医療 | 医療製品、医薬品、バイオ |
NOVN | Novartis/ノバルティス | 医療 | 医療製品、医薬品、バイオ |
ZURN | Zurich /チューリッヒ保険 | 保険 | 医療保険、自動車保険、損害保険 |
PGHN | Partners G H/パートナーズグループ | 金融・証券 | 投資、コンサルティング、資産運用 |
CFR | Richemont/リシュモン | 時計・宝飾 | カルティエ、ダンヒル、クロエ |
UHR | Swatch/スウォッチグループ | 時計・宝飾 | オメガ、ブレゲ、ロンジン |
ADE | Adecco/アデコ | サービス | 人材派遣、教育 |
スイス株価指数の企業のほとんどが日本にも支社を構えています。
ネスカフェやKitKatはスイスが本社だったのです。メーカーはネスレで世界シェア2位。KitKatはあまりにも有名なため、日本のメーカーだと思っていた人も結構多いのではないでしょうか。
また、医療で有名なロシェは世界シェア1位、ノバルティスは世界シェア2位です。自動車保険のチューリッヒ保険や、高級ブランド時計のカルティエ、ダンヒル、オメガなど日本人にも馴染みがあるハイブランド企業が多いため、スイス株価指数は安定した成長が期待できるのです。
もともとは米国や欧州を拠点としていた大手系列がスイスに本社を移す傾向にあり、凝縮されたハイレベルな株式が集まる結果となったのです。
スイス株価指数の強み
スイス株価指数はコロナやリーマンショックなどの景気低迷時でも強いことにも注目です。
スイス株価指数CFDの買い方
スイス株指数CFDの買い方・始める手順は以下の流れで始めることができます。
- スイス株価指数が取引できる業者・証券会社を調べる
- 条件に合った業者・証券会社を選ぶ
- 総合口座(メイン口座)を開設する
- CFD口座を開設する
- 取引計画に合わせて資金を入金する
- 取引機会を待つ・見つける
- 最初のポジションを買う
- 利益が出たら決済して利確
CFDの取引ツール
業者が提供する専用の取引ツールを使って売買することができます。
CFDの注文方法
CFDの注文方法は、その業者が提供するFXと同じ機能が使えるのが一般的です。成行、指値・逆指値、トレール、IFD、OCOなど。「買い」と「売り」とどちらからでも入れます。
スイス株価指数CFDを始める際の注意点
選ぶ業者によって、同じスイス株価指数CFDでも取引条件が異なります。
公式サイトでは確認できないケースもありますので、問い合わせなどで聞いておきましょう。
- 最大レバレッジ → 10倍(レバレッジ規制にて一律)
- 手数料 → 無料の場合が多い(要確認)
- スプレッド → 2.0~6.0
- スワップ → 先物CFDはなし、現物CFDはスワップがある
- 配当金 → 保有期間に応じて配当金がもらえる場合がある
- 取引単位 → 1単元、または0.01ロット~が平均的
スイス株価指数20 CFD・ETF比較
スイス株価指数20は、国内ではほんの一部の業者のみが取り扱っていて選択肢がほとんどないことが難点。
そこで、スイス株価指数20をETFや投資信託で取引する方法もあります。どんなETF・投資信託があるのかをご紹介しておきましょう。
スイス株価指数のETF・投資信託
ETF
※銘柄コードが数字の場合は東証上場、アルファベットの場合は米国市場に上場しているETFです。
投資信託
CFD・ETF・投資信託 比較一覧
スイス株価指数20をCFD・ETF・投資信託とで比較していきます。
CFD | ETF | 投資信託 | |
---|---|---|---|
取引業者 | 取り扱いが少ない | 国内ものは1種類 | 比較的に取り扱いが多い |
取引時間 | 業者ごとに異なる | 東証のオープン時間 | 金融機関の営業時間 |
ポジション | ロング ショート | ロング ショート(信用取引) | 不可 |
レバレッジ | 最大10倍 | 最大3.3倍(信用取引) | 不可 |
取引単位 | 1単位~ | 1株~ | 少額から可能 |
手数料 | 無料の場合が多い | 業者による 信託報酬がかかる |
業者による 信託報酬がかかる |
スプレッド | 比較的に狭め | 広め | 広め |
スワップ | 現物はあり、先物はなし | なし | なし |
配当金 | 配当金が出るケースがある | 配当金がもらえる | 配当金がもらえる |
備考 | 国内で得られる情報が少ない | 株式のように簡単に売買 | 取引価額が若干曖昧 |
スイス株価指数CFDのメリットデメリット
スイスの株式は国内では取引きできません。CFDなら、少ないながらも取り扱う業者があります。実際に市場で取引されているスイス株価指数が売買できることがCFDの魅力です。手数料も無料で、しかもレバレッジをかけて取引できる点も有利です。
スイス株価指数CFDのデメリットは、ショートの場合にマイナススワップがついたり、業者によってはロングでもショートでもマイナススワップや価格調整額がつく場合があることです。
ETF・投資信託のメリット・デメリット
ETF・投資信託の場合は取り扱う業者が多くなることや、配当金がもらえることがメリット。さらに、ETFなら株式のように簡単に売買できるので株式取引に慣れている方には便利です。
ただし、ETF・投資信託はあくまでもスイス株価指数に連動するファンド。商品ごとに組入れ銘柄や価格などが異なるため、どのファンドがよいのかわかりづらいことがデメリット。
加えて、レバレッジがかけれる点でもCFDの方が有利だといえるでしょう。
スイス株価指数20の攻略法
スイス株価指数20で勝つためのコツは?ここでは、スイス株価指数20で勝つための攻略法を解説していきます。
攻略法1.スイス株式の情報網を確保すること!
ネットで検索してもわかるように、スイス経済やスイス株式に関する情報は国内では非常に少ないです。そこで、いかにスイス株価指数関連の情報を得るかが勝負となってきます。
スイス株式の情報を得る方法をいくつかご紹介しておきますので、参考にして下さい。
ETF・投資信託のレポートを活用する!
スイス株価指数の情報は少なくても、ETFや投資信託なら運用レポートや分析レポートなどを探すことが可能です。
とくに投資信託の場合、運用会社が週次レポートや月次レポートを公開していますので便利です。また、銀行や証券会社がファンドを紹介するためのレポートを参考にする方法もあります。
SWI swissinfo.ch/スイス公式ニュースサイト
こちらのサイトは、スイス発の公共ニュースサイトで10か国語に翻訳されています。日本語100%でスイスのニュースを得ることができます。
Market Watch
攻略法2.スイスの法人税は要チェック!
スイスでは本来の法人税が16%~25%と低めで、さらに優遇税制によって安くできることが注目されています。法人税は平均が14.9%と世界でも最低水準です。だからこそ、世界をリードするような大企業の多くが拠点を構えているのです。
法人税に関するニュースや発表がないか定期的にチェックするようにしましょう。
攻略法3.主要国の株価指数も見ておこう!
チェックしておきたい主要国の株価指数は、
- NYダウ、S&P、ナスダック(米国株価指数)
- FTSE100(英国株価指数)
- 日経225(日経平均株価指数)
- ハンセン指数(香港株価指数)
- CSI300指数(上海株価指数)
- DAX(ドイツ株価指数)
- EU50(ヨーロッパ株価指数)
など。
ちなみにOANDAラボでは、世界の主要株価指数の比較チャートを見ることができます。ぜひ参考にしてみて下さい。
スイス株価指数CFDおすすめの証券会社
それでは最後に、スイス株価指数CFDでおすすめの証券会社をご紹介します。
株式に興味がある方は必見!「IG証券」
- 株価指数CFDの最大レバレッジ:10倍
- 手数料無料
- 17,000以上のCFD商品
CFD商品の数が圧倒的に多いのがIG証券です。IG証券は外資系の大手証券会社でロンドンに本社があり、日本にも支社を構えています。手数料も無料で、世界中のCFD商品が17,000以上取引できます。(株式など一部商品は手数料がかかります)
株価指数CFDは、スイス、フランス、ノルウェー、ギリシャなど欧州だけでもかなりの数が揃っています。また、スイスをはじめ世界中の個別株CFDも取り扱っているため、海外株式に興味がある方は必見です。
現物の海外株式も多い!「サクソバンク証券」
- 株価指数CFDの最大レバレッジ:10倍
- 手数料無料
- 世界中の株価指数・株式が豊富
CFD商品だけでなく、世界中の株式が現物でも取引可能なのがサクソバンク証券の強みです。サクソバンク証券は、デンマークに本社を構える銀行系のオンライン証券でグローバルに展開している大手です。
FX、株式、CFD、ETFと国内・海外の商品が揃っています。世界15か所の取引所の株式12,000銘柄が取引できます。株価指数CFDも25種類と豊富です。本格的に海外投資を行いたい方に見逃せない証券会社です。
まとめ
スイスは、フランス、ドイツ、イタリアのちょうど中間にある小さな国です。人口は866万人、神奈川県の人口に等しい規模なのです。
さらに、スイスは国の債務残高は先進国の中では最も低く、黒字経営を安定して維持している国でもあります。