FXや株式を取引している投資家の中には、株価指数CFDに興味を持つ方も多いのではないでしょうか。株価指数CFDでは、日経をはじめ米国や欧州などの国内・海外の株価指数が取引できます。
普段から株式関連のニュースをチェックしている方なら容易に取り組めます。通貨ペアとも相関性が高いため、FXトレーダーにも取り組みやすい商品です。
今回は、欧州の経済指標ともいわれるヨーロッパ株価指数50の特徴や買い方、攻略法などをわかりやすく解説していきます。株価指数のCFDとETFの比較や、おすすすめの証券会社もご紹介していきますので、ぜひ参考にして下さい。
株価指数CFDとは
FX業者や証券会社ではCFD商品を扱っているところもあります。CFDとはそもそも何なのか疑問に思う方も結構いるでしょう。
まずはCFDとはどんな金融商品なのかを簡単に見ていきます。
CFDとは
差金決済は、証拠金取引とも呼ばれている商品のことで、証拠金として担保を入れることでレバレッジをかけて売買価格を取引する仕組みになっています。
FXと同じように、預け入れた証拠金とレバレッジにてCFD商品を売買していけます。「買い」「売り」とどちらからでもポジションを持つことが可能です。
FXも差金決済・証拠金取引の1つで、正確にはCFDに分類される金融商品なのです。
CFDの種類
CFDには、原油、金、銀、各国の株価指数など様々な商品があって、世界中の金融商品が取引できることが魅力となっています。
株価指数CFDとは
- 日経225
- TOPIX
- NYダウ30
- S&P500
- ヨーロッパ50
- ドイツ30(40)
- FTSE100
などがあります。
ヨーロッパ株価指数50とは
ヨーロッパ株価指数50の特徴
欧州(ユーロ圏)を代表する株式50銘柄で構成されています。
対象となる国は、
ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、オーストリア、アイルランド、ベルギー、フィンランド、ルクセンブルグ、ポルトガルの11か国です。
代表的な株式の銘柄
銘柄 | 企業名 | 業種 | 国 |
---|---|---|---|
ADS | ADIDAS/アディダス | 小売り・スポーツ用品 | ドイツ |
BMW | BMW/ビーエムダブリュー | 輸送用機器 | ドイツ |
DAI | DAIMLER/ダイムラー | 輸送用機器 | ドイツ |
VOW3 | VOLKS WAGEN/フォルクスワーゲン | 輸送用機器 | ドイツ |
BAYN | BAYER/バイエル | 化学 | ドイツ |
AIR | AIRBUS GROUP/エアバスグループ | 航空・宇宙産業 | フランス |
OR | L’OREAL/ロレアル | 化学・化粧品 | フランス |
MC | LVMH /ルイ・ヴィトン | 小売り | フランス |
ASML | ASML HD/エーエスエムエルHD | 精密機器 | オランダ |
IBE | IMERDROLA/イベルドローラ | 公共事業・電力 | スペイン |
など、日本人にも馴染みのあるハイブランドの企業が多いことがユーロストックの魅力です。
ヨーロッパ株価指数CFDの買い方
ヨーロッパ株指数CFDはどうやって始めればいいのか、買い方・始める手順は以下の流れで始めることができます。
- ヨーロッパ株価指数が取引できる業者・証券会社を調べる
- 条件に合った業者・証券会社を選ぶ
- 総合口座(メイン口座)を開設する
- CFD口座を開設する
- 取引計画に合わせて資金を入金する
- 取引機会を待つ・見つける
- 最初のポジションを買う
- 利益が出たら決済して利確
CFDの取引ツール
基本的にFXを取引するツールを使って売買することができます。クリック365のCFDの場合は、専用のツールで取引します。
CFDの注文方法
CFDの注文方法は、その業者が提供するFXと同じ機能が使える場合が多いです。成行、指値・逆指値、トレール、IFD、OCOなど。
ヨーロッパ株価指数を始める際の注意点
選ぶ業者によって、同じヨーロッパ株価指数CFDでも取引条件が異なります。
公式サイトでは確認できないケースもありますので、問い合わせなどで聞いておきましょう。
- 最大レバレッジ → 10倍(レバレッジ規制にて一律)
- 手数料 → 無料の場合が多い(かかる場合:150円~300円程度)
- スプレッド → 2.0~7.0
- スワップ → 先物CFDはなし、現物CFDはスワップがある
- 配当金 → 保有期間に応じて配当金がもらえる場合がある
- 取引単位 → 0.01ロット~が平均的
ヨーロッパ株価指数50 CFD・ETF比較
ヨーロッパ株価指数50は、実は国内では取り扱う業者が少ないのが特徴です。そこで、ヨーロッパ株価指数50のETF・投資信託を取引する方法もあります。
ヨーロッパ株価指数50のETF・投資信託は国内と海外とかなり多くの種類があり、とくに国内ETFは証券会社の口座さえ開設すれば簡単に取引できます。
ヨーロッパ株価指数のETF・投資信託
国内ETF・投資信託
- UBS ETF 欧州株(1386)
- UBS ETF ユーロ圏大型株50(1385)
- UBS ETF ユーロ圏株(1387)
- フィディリティ欧州株ファンド(フィディリティ)
- SMBC 欧州株(三井住友DS)
など
海外ETF
- iシェアーズヨーロッパETF(IEV)
- dv × トラッカーズユーロ・ストックス50ETF(DESX)
- バンカード・ヨーロピアンETF(VGK)
- SPDRユーロ・ストックス50ETF(FEZ)
- iシェアーズDJユーロ・ストックス50(EUE)
など
CFD・ETF・投資信託 比較一覧
では、ヨーロッパ株価指数50をCFD・ETF・投資信託とで諸条件を比較していきます。
CFD | ETF | 投資信託 | |
---|---|---|---|
取引業者 | あまり多くはない | 国内ETF ほとんどの証券会社で取引可能 |
銘柄ごとに 購入できる業者が異なる |
取引時間 | 業者による | 国内ETF 東証の取引時間 | 金融機関の営業時間 |
ポジション | ロング ショート | ロング ショート(信用取引) | 不可 |
レバレッジ | 最大10倍 | 最大3.3倍(信用取引) | 不可 |
取引単位 | 1単位~ | 1株~ | 少額から可能 |
手数料 | 無料の場合が多い | 業者による 信託報酬がかかる |
業者による 信託報酬がかかる |
スプレッド | 比較的に狭め | 広め | 広め |
スワップ | ロングでつく場合もある マイナスで引かれる場合もある |
なし | なし |
配当金 | 配当金が出るケースもある | 配当金がもらえるものが多い | 配当金がもらえるものが多い |
備考 | 国内で得られる情報が少ない | 株式のように簡単に売買 | 取引価額が若干曖昧 |
ヨーロッパ株価指数CFDのメリット・デメリット
土日を除いて、基本的に24時間取引できることや、最大10倍のレバレッジがかけれることがCFDのメリットです。
ヨーロッパ株価指数CFDを取り扱う業者はあまり多くはないことや、スワップでマイナスがつく場合があることなどがCFDのデメリット。
ETF・投資信託のメリット・デメリット
ETFのメリットは銘柄数・業者数が多いこと。しかし信託報酬がかかることやレバレッジが低めとなるのがデメリット。
投資信託のメリットは業者によっては100円程度から購入できること。ただし、取引価格(価額)がリアルタイムで確認できるわけではないので確認が必要。
ヨーロッパ株価指数50の攻略法
それでは次に、ヨーロッパ株価指数50の攻略法をお伝えしておきましょう。
攻略法1.上位銘柄の動向をチェック!
上位銘柄構成比率
Capi: マーケットキャピタル(M$/million dollar)
Weight: 構成比率
- ASML HOLDINGS N.V. ⇒7.4%
- LVMH ⇒5.31%
- SAP SE ⇒4.58%
- LINDE PLC ⇒4.18%
- SIEMENS AG ⇒3.76
- TOTALENERGIES SE ⇒3.68%
- SANOFI ⇒3.49%
- ALLIANZ SE ⇒3.05%
- L’OREAL ⇒2.81%
- SCHINEIDER ⇒2.72%
比重が大きい銘柄の動きとヨーロッパ株価指数の動きは連動することも多く、上昇や下降のタイミング、相場の方向性を読むのに役に立ちます。
ヨーロッパ株価指数の銘柄の構成比率や動向はこちらから確認できます。英語版にはなりますが、数字を見るだけなので簡単です。
ETFや投資信託のレポートからもヒントが得られる!
日本語で、ヨーロッパ株の情報を得るには限界もありますので、ETFや投資信託の運用・分析レポートなどを参考にすることもできます。
攻略法2.EUの経済指標を抑えておこう!
重要となる指標は、
- GDP成長率
- 金融政策
- 失業率
- 製造業PMI
- 消費者信頼指数
など。
他にも、コロナ関連、Brexit関連などのニュースがあった時はヨーロッパ株価指数が大きく変動する可能性があるのでチェックしておきましょう。
攻略法3.主要株価指数の動向も見ておく!
そして、国を問わず世界の株式市場は米国や英国、中国・日本などの主要国の状況からも左右されていきます。
チェックしておきたい主要国の株価指数は、
- NYダウ、S&P、ナスダック(米国株価指数)
- FTSE100(英国株価指数)
- 日経225(日経平均株価指数)
- ハンセン指数(香港株価指数)
- CSI300指数(上海株価指数)
- DAX(ドイツ株価指数)
- EU50(ヨーロッパ株価指数)
など。
ちなみにOANDAラボでは、世界の主要株価指数の比較チャートを見ることができます。ぜひ参考にしてみて下さい。
ヨーロッパ株価指数CFDおすすめの証券会社
それでは最後に、ヨーロッパ株価指数CFDでおすすめの証券会社をご紹介します。
手軽に始められる「GMOクリック証券」
- 株価指数CFDの最大レバレッジ10倍
- 手数料無料
- 11種類の株価指数CFD
GMOクリック証券はCFD商品の取り扱いが充実しているのが特徴です。手数料も無料で、デモトレードでCFD取引を試してみることもできます。もともと約定力の高さや最狭スプレッドで定評がある証券会社なので、短期トレードにもおすすめです。
欧州以外には、米国、英国、上海、香港などの株価指数CFDの取り扱いもあります。他にも、外国ETFや金・原油、VIX、株式など豊富なCFD商品が取引可能です。
MT4でCFD取引できる「楽天証券」
- 株価指数CFDの最大レバレッジ10倍
- 手数料無料
- MT4でトレードできる
楽天証券はMT4を提供している数少ない証券会社の1つです。CFD商品の数はあまり多くはありませんが、国内株式、海外株式、債券、ETFなど大手証券会社ならではの商品数の多さが魅力です。
株価指数CFDは、ヨーロッパ、米国、日経、英国などの7種類が取引できます。手数料は無料、MT4のデモ口座から始めることが可能です。
CFD商品が圧倒的に多い「IG証券」
- 株価指数CFDの最大レバレッジ:10倍
- 手数料無料
- 17,000以上のCFD商品
CFD商品の多さで選ぶなら17,000以上の商品が取引できるIG証券です。IG証券はロンドンに本社を持つ外資系、45年以上の実績を誇る大手証券会社です。国内ではFXやCFD商品をメインに提供していて、日本にも支社を構えています。
通貨ペア数は100種類、株価指数CFDは主要国以外でもデンマークやスイス、インド、南アフリカなど世界中の株価指数が取引できるのが強みです。
まとめ
ヨーロッパ株価指数50は、EU圏の代表的な株式銘柄50種類で構成されたインデックスです。国内では、ヨーロッパ株価指数がCFDで取引できる業者はあまり多くはありませんが、大手系の証券会社なら取引可能で、クリック365取引所でも取り扱いがあります。
ヨーロッパ株価指数は、米国、英国、日本などと並んで世界経済を計るための重要な指標となります。主要国の株価指数は基本的に右肩上がりで推移していますので、安定した利益が狙えることがメリットです。
GMOクリック証券ではCFD取引について詳しく解説していますので、こちらも合わせて参考にしてみて下さい。