FXをはじめる前に!FX口座開設のデメリット7選

FXは最大25倍のレバレッジをかけて資金以上の取引ができます。レバレッジにて資金以上の取引ができれば利益も数倍に増やすことが可能です。少ない資金でもまとまった利益が狙えることは、確かにFXの大きな魅力です。しかし、ハイリターンがのぞめる投資方法には必ず相応に高いリスクが存在することを忘れてはなりません。

ネットでFXを調べていると、初心者でも簡単に稼げそうなイメージを与える情報が氾濫しています。そこで、経験のない初心者はFXの危険性を理解しないままFX口座開設・トレードを急いでしまう方もいるでしょう。安易にFXに手を出してしまい資金を失ってから後悔する初心者は少なくありません。

FXトレードは約90%が負けて退場していくといわれる世界です。残り10%が時には大負けしながらも手堅く稼ぐ道を切り開いているといえるわけです。つまり、FXは決して容易に稼げる投資方法ではないということです。初心者の方は、まずはFXの難しさや危険性をしっかりと把握しておくことが大切なのです。

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そこで、今回はこれからFXを始める方のために、口座開設前に理解しておきたいFXのデメリットやリスクについて徹底的に解説していきます。ぜひ、参考にして下さい。

FXで口座開設する前に!

FXで口座開設する前に!

PCやスマホがあれば今は銀行や証券会社、FX会社にて口座開設の手続きが数分もあればできます。FXの場合は、審査に若干の日数がかかるものの口座開設の手続きは至って簡単です。そんな便利な環境にある中、ふとFXに興味を持ち何の準備もなく口座開設をしてしまう方もいるでしょう。

FXのことをネットで調べてみるとわかるように、

「最短〇〇で口座開設の手続き完了!」

「10万円が1年間で〇億円に!」

「たったの〇〇円でFXが始められる!」

「FXで簡単に稼げる方法!」

「これだけでFXに必ず勝てる!」

などと、初心者でも何だか簡単に稼げそうに思えてしまう宣伝文句がたくさん出てきます。これらすべてを100%否定するわけではありません。何かを始めるには「モチベーションやメリット」が必要です。「危険ですよ」「リスクが高すぎますよ」「勝てる人はわずかですよ」などといわれれば、誰もFXは始めないでしょう。簡単に口座開設ができて少額からでも稼ぐチャンスがあるからこそ、FXは魅力がある投資方法だといえます。

しかし、これらの宣伝文句をすべて鵜呑みにするのは危険です。メリットが強調されていることを承知の上で、デメリットやリスクを理解しておかねばなりません。

FXを安易に始めないこと

よく考えてみて下さい。FX取引を本業とするプロの為替ディーラーは、銀行や証券会社で何年も下積みをして稼げるようになったわけです。プロでも負けることは度々あると聞きます。同じく、専業トレーダーとして独立した人達も5年、10年と経験を積んだ上で稼げるようになったわけです。何も知らない初心者が、たまたまラッキーで勝てることはあったとしても、負ける確率の方が高いことを認識しておきましょう。

簡単に始められる = 簡単に稼げる、というわけではないのです。

仕事に例えてみるとわかりやすいと思います。

  • 包丁の握り方を知らない人がいきなり料理人として給料をもらうことはできません。
  • ワードやエクセルが使いこなせないのに事務職に就くことはできません。
  • 営業のノウハウがないのに、販売で成績を上げることはできません。
  • 入社したばかりの新社会人がいきなり管理職に昇格することはあり得ません。

といったように、FXを仕事としてとらえるならば、それなりにスキルや経験を積んだのちに安定して稼げるようになる、と理解しておくことが大切なのです。どんな業種であろうとも、未経験者が簡単に収入が得られる仕事は存在しません。今日始めていきなり明日から勝てるようになる、というわけにはいかないのです。

FXで勝つためには準備期間が必要

とはいえ、ある程度の失敗を重ねながらもスキルや経験を積んで勝つためのコツを掴むならば、FXにて安定した収入が期待できるのも事実です。

つまり、FXをはじめる時には、これからFXで勝つために準備をしていくのだ、という意識が大切です。1年、2年、3年と長い目でFXトレードを捉えていくことが、即退場を避けるコツです。FXで勝つためには、一定の準備期間を設けることが欠かせません。じっくりとそれぞれのペースに合わせて勉強・練習を重ねていきましょう。

FXトレードのデメリット・リスク 7選!

FXトレードのデメリット・リスク 7選!

FXを始める準備として、まず最初に抑えておきたいことは「FXのデメリットやリスク」をしっかりと理解しておくことです。

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では、具体的にFXのデメリットやリスクとは何なのかを解説していきます。

1.為替変動リスク

つねに、世界のどこかの国の金融機関にて為替取引(外貨両替)は行われています。従って為替レートは24時間休みなく動き続けています。

為替市場が休みになるのは、世界共通で金融機関が休みとなる土曜、日曜、年末年始などです。

例えば、世界で一番最後に市場がクローズするのは米国のNY市場です。平日であればニュージーランドのウェリントン市場が入れ替わりにオープンするため、為替市場は休場とはならず、そのまま次の日の日付へと切り替わり取引が継続されていきます。金曜日に関しては、NY市場がクローズした後はニュージーランドは土曜日になっていますので月曜日の早朝までは休みとなります。

土日、年末年始を除くと為替レートは変動し続けることになりますので、FXでは知らないうちに急激な為替変動にて損失を出すリスクがあるのです。とくに土日をはさんでしまうと、休みの間のニュースやイベントにて一気に相場が動くリスクが高くなります。

しかし、この為替変動があるからこそFXでは稼げるわけなので、為替変動なくしてFX取引は成り立ちません。リスクを低減させる対策を考えておくことが大切です。

24時間つきっきりでチャートを見ることは不可能

ほとんどのFX投資家は他に本業を持っています。チャートを見て相場が確認できる時間には限りがあります。仮に、専業FXで1日の大半をFXトレードに使っているとしても24時間つきっきりでチャートを見ることは不可能です。

数時間後、数日後に為替相場がどう動いていくのか誰にも正確にはわからないことです。そこで、ある程度の含み損が出る可能性を十分に意識して取引戦略を立てるようにしましょう。

為替変動リスクへの対策

  • 指値・逆指値注文を入れておく
  • 証拠金維持率に余裕を持たせておく
  • 為替レートのアラーム機能を設定しておく
  • 情勢が不安な時は一旦決済しておく
  • 土日にポジションを持ち越さないようにする

など・・・

2.レバレッジリスク

次に抑えておきたいFXのデメリットはレバレッジリスクがあることです。

冒頭でもお伝えしましたように、FXではレバレッジがかけれるからこそ魅力的な投資方法なのですが、利益が数倍にできる一方では損失も数倍に膨れ上がってしまうリスクがあります。

レバレッジ25倍の利益と損失

レバレッジ25倍の利益と損失

では実際に3万円の資金を使った場合と10万円の資金を使った場合とでレバレッジ25倍の効果を計算してみたいと思います。

3万円の資金

豪ドル/円が75円の時に10,000通貨(750,000円分)購入したとします。本来なら3万円で購入できる豪ドル/円は400通貨です。

3万円 × 25倍 =750,000円

為替レートが1円値上がりした時の利益を計算します。400通貨の場合だと、1円の値上がりにて400円の利益にしかなりませんが、25倍の10,000通貨の取引であれば利益も25倍の1万円になります。

一方、1円値下がりした場合には、400通貨の取引だとわずか400円の損失で済みますが、25倍の10,000通貨では10,000円の損失を出してしまうのです。

10万円の資金

米ドル/円が100円の時に25,000通貨(250万円分)購入したとします。本来、10万円で購入できる米ドル/円は1,000通貨です。

10万円 × 25倍 = 250万円

為替レートが1円値上がりした時の利益は、400通貨の場合だと400円。25倍の25,000通貨だと2万5,000円の利益へと増やせます。

しかし同様に損失も400通貨なら400円で済んだところが、25倍になると25,000円の損失を出す羽目になるのです。

レバレッジがかけれるFXはハイリターン・ハイリスクの投資方法となるので注意が必要です。

レバレッジリスクへの対策

  • 初心者は低レバレッジから始める
  • 最初は小さな利益を確定していく
  • 損切りラインを狭めに設定する
  • 少額資金から始める

など・・・

3.ロスカットのリスク

そして、FXで最も注意したいのがロスカットリスクです。

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まずはロスカットの仕組みについて理解しておきましょう。

ロスカットの仕組み

FXではレバレッジにて資金以上の取引が可能となるため、時には損失額が資金を上回り残高がマイナスになってしまうこともあり得ます。

そこで、国内FX業者は

ロスカット制度にて損失が一定の比率を超えると強制的に決済することが義務づけられています。
ロスカットの基準

どれくらいの損失額を出したらロスカットになるのか、ロスカットの基準は各FX業者によって異なります。一般的に、証拠金維持率が50%~100%を下回ると自動的に決済されてしまうことが多いです。

証拠金維持率

証拠金維持率とは

現在のポジションの評価額が証拠金(預け入れた資金)に対してどれくらいの比率を占めているのかを表した数字です。

評価総額 ÷ 必要証拠金 = 証拠金維持率

で計算することができます。証拠金維持率は、取引ツールの取引明細に表示してあります。自分で計算することもできますが、表示されている証拠金維持率を見た方がわかりやすく簡単です。

ロスカットで思いがけず損益が確定されてしまう

FXでは、証拠金維持率が50%~100%を下回った時点で即決済されます。

一時的な急落などで待てば価格が戻る場合でも、損益が確定されてしまうため資金の大半を失うことになります。価格が戻るのを待つことができないのです。

ロスカットのメリット

ただ、相場の先行きは誰にも正確には分からないため、もしかすると価格が戻らずに下がり続けるケースも考えられます。ロスカットされることによって少なくとも資金がゼロになるのを避けれることがロスカットのメリットです。

追証でロスカットを避ける方法もある

証拠金を追加で入金することによって、証拠金維持率を上げてロスカットを回避する方法もあります。ロスカットを避けるために追加で入金することを追証といいます。

ロスカットが間に合わないこともある

ロスカット制度があるから資金がゼロになることはない、と100%安心できるわけではありません。稀にではありますが、急激に暴落・高騰が起きた場合にFX会社のシステムが間に合わないケースが過去に数回起きています。

もしロスカットが間に合わなかった時にどうなるのかというと・・・

残高がマイナスになってしまいます。残高がマイナスになるということは、投資家はFX会社に負債を抱えている状態となるのです。その負債の分は借金としてFX会社に支払わなければなりません。

ロスカットリスクへの対策

  • 証拠金維持率に余裕を持った取引をする
  • 低レバレッジの取引を心がける
  • 損切りを徹底する
  • 無謀なエントリーをしない
  • 逆指値・指値注文を必ず入れておく

など・・・

4.マイナススワップリスク

もう1つ抑えておきたいFXのデメリットは、スワップポイントがマイナスとなる通貨ペアがあることです。

スワップポイントとは、

各通貨の金利差から得られる利益のことです。1日以上保有した場合に付与されます。

基本的に低金利通貨から高金利通貨を購入した場合はスワップポイントがプラスで付与されます。

例えば・・・

豪ドル/円の買いポジションを持つ場合は、「金利0.25%」の豪ドルを「金利-0.10%」の円で購入することになりますよね。

金利差 = 0.25% -(-0.10%)= 0.35%

金利差は0.35%となります。

ここでいう金利とは各国の政策金利のことを意味していて、政策金利を基準にしたスワップポイントが各FX業者にて設定されています。スワップポイントの設定は各FX業者、通貨ペアによって異なります。

高金利通貨から低金利通貨を購入するとスワップポイントはマイナスになるので注意が必要です。

マイナスのスワップポイントは評価額から差し引かれる

スワップポイントがマイナスとなった場合は評価額から毎日差し引かれてしまいます。マイナススワップが大きい場合は保有する日数が長くなるほど、評価額から差し引かれる金額が大きくなっていくのです。

マイナススワップリスクへの対策

  • エントリーする前に必ずスワップポイントを確認する
  • 1日以上保有する場合はプラスになる通貨ペアを選ぶ
  • スワップポイントは毎日変動しているので注意
  • 過去のスワップポイントの履歴も参照にする

など・・・

5.システム障害リスク

また、FXでトレードではシステム障害によって取引ツールが使えなくなるリスクがあります。

システム障害には以下のようなトラブルが考えられます。

  • PCやスマホなど端末の不具合
  • WiFi、ルーター、ケーブルなど周辺機器の不具合
  • 通信回線の不具合
  • 電力の不具合

システム障害にて取引が中断されることで、売買タイミングを逃し損失を拡大させるリスクが生じてしまいます。PCとスマホと両方ある方は、片方に不具合があったとしても問題がない方と使って対処できます。PC1台のみ、スマホ1台のみなど、万が一に代替えできるものがないとリスクが高くなります。

システム障害リスクへの対策

  • 最低でもPC1台、スマホ1台は用意しておきたい
  • いざという時に利用できるインターネットカフェを調べておく
  • PCやタブレットなど利用できる端末を複数用意しておく
  • 緊急用の携帯用電源を用意しておく

など・・・

6.スリッページリスク

他にも、FXではスリッページにて約定した途端に含み損を抱えてしまうリスクが生じます。

スリッページとは、注文した価格と約定した価格がずれてしまうことをいいます。約定した時点ですでに一定以上の含み損が出ているため、不利な取引となってしまいます。スリッページが生じる原因は、FX会社のサーバーが弱かったり、自宅の通信回線が遅かったりすることで注文にタイムラグが発生してしまうことが1つ。もう1つの原因は、注文が集中的に殺到したためシステムが処理できなかったことによります。

スリッページリスクへの対策

  • 通信回線や端末の状況を見直す
  • 約定力で高く評価されているFX会社を選ぶ
  • 経済指標の発表時など注文が集中する時間帯を避ける
  • スリッページを考慮して慎重なエントリーを心がける

など・・・

7.流動性リスク

最後にもう1つ抑えておきたいFXのデメリットは、流動性が悪いため注文した価格で売買できないリスクです。

メジャーな通貨ペアであれば、多少のスリッページはあるとしても、予定どおりに売買できないということはほとんどあり得ません。しかし、「南アフリカランド」「トルコリラ」などのマイナーな通貨になると、取引量が一気に低下して流動性が低くなります。

流動性が低い通貨の場合はスプレッドも広くなりがちで、スリッページの幅も大きくなる傾向にあります。約定した時点の含み損が大きくなるリスクが高くなってしまいます。

流動性リスクへの対策

  • 米ドルやユーロな流動性が高い通貨を選ぶ
  • 指値注文にて時間に余裕を持って取引する
  • 長期トレードなら多少の為替レートのズレは気にならない
  • マイナーな通貨は予定どおりに売買できない可能性があることを理解しておく

など・・・

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FXのデメリットやリスクについて、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にして下さい。

FXトレードは準備ができてから!

FX口座開設はある程度FXのことを学び、準備ができてから進めていくのが良いです。FXトレードの基礎的なことを学んでけば、どのFX会社が自分にとって最適なのか判断しやすくなります。

では、どんな流れでFXトレードを始めていけばよいのかを最後にご紹介しておきます。

  1. FXの基礎を学ぶ
  2. FX会社・口座のリサーチ
  3. デモトレードで使い勝手を試してみる
  4. FXの初期資金を決める
  5. FX口座開設
  6. 口座への入金
  7. FXトレードスタート!

というように段階を踏んで口座開設していくことが大切です。まずは、しっかりと為替取引やFXの基礎を学ぶことから始めていきましょう。

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こちらの記事では、FXのやり方・始め方の手順を解説しています。合わせて参考にして下さい。

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回はFXを始める前に抑えておきたいFXのデメリットやリスクについて解説していきました。

FXトレードで稼げるようになるためには、ある程度のスキルと経験を得るための準備期間が必要です。少なくとも口座開設後の数か月~1年程度は練習のつもりで少額取引にて練習を重ねたいものです。安定して利益が出せるようになってから資金や取引通貨数を増やしていくのが理想的です。

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稼ぎたいと慌ててリスクが高い取引で即退場するよりも、結局は地味でもコツコツと学びながら取引を続けていった人が勝者となれるのです。

安定して稼げる日を目指して、今日から早速FXの勉強を始めていきましょう!

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