FXスイングトレードで勝つための損切・利確ルールとは?適切なエントリー、エグジットポイントを解説

FXスイングトレードで勝つために欠かせないことの1つが、損切り・利確ルールを守ることです。損切りしそびれれば含み損が大きくなり最悪の場合はロスカットに合ってしまいます。利確しそびれた時も相場の流れが変わってしまい損失を出す恐れがあります。

FXスイングトレードに限らず損切り・利確ルールを設定して守ることは、FXでは非常に大切なのですが、損切り・利確ルールをどれくらいで設定すればよいのか決めるのは非常に難しくもあります。さらに決めたルールを守っていくのは容易なことではありません。

とくに初心者の方は、損切り・利確ルールが曖昧になりがちで、相場の勢いに流されてしまうことも多くなるでしょう。いざ含み損が拡大し始めてからでは、ますます損切りするのが難しくなってしまいます。

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今回は、これからFXスイングトレードを始める方や、損切り・利確が上手にできずに悩んでいる方のために、スイングトレードで勝つための損切り・利確ルールをわかりやすく解説していきます。適切なエントリー、エグジットのポイントも合わせて解説いたします。ぜひ、これからのトレードにお役立て下さい。

FXスイングトレードとは

FXスイングトレードとは

FXスイングトレードで勝つためには損切り・利確ルールを設定しておくことが欠かせません。損失はできるだけ小さく抑えて、利益はできるだけ大きめに確実に得ていくことが必要です。

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損切り・利確をどれくらいで設定すればよいのかはトレード手法によって異なってきます。まずはFXスイングトレードの特徴を抑えておきましょう。

FXスイングトレードとは

数日~数週間で100pips~500pips程度の値幅を狙っていく取引手法です。長期よりは短めでデイトレードよりは長めになる中期のトレード手法となります。

どれくらいの期間でどれくらいの値幅を狙いたいのか、それぞれの投資目的やライフスタイルに合わせて無理なく調整していけるのがスイングトレードの大きなメリットです。

時間的に余裕をもって取引できたり、早ければ1日2日程度で利益が得られたりと、やり方次第で長期へも短期へも展開できることが魅力となっています。初心者からプロのトレーダー・投資家まで幅広く使われている人気のトレード手法でもあります。

どれくらいの期間で取引していくのか

FXスイングトレードでは、どれくらいのペースで取引を行っていきたいかによって狙う値幅が変わってきます。ポジションを保有する期間や値幅に合わせて損切り・利確ルールを設定する必要があります。

1日で為替相場が動く値幅は、ある程度限界があります。特別な状況をのぞけば、30pips~50pips程度動けばいい方だといえるでしょう。その時期によって、注目されている通貨ペアを上手に選ぶことで数日でも100pips~200pips以上動くこともありますが、大きな値幅を狙うには一般的に時間がかかります。

2,3日~1週間程度で取引をしていきたい

スイングトレードでも比較的に短い期間で取引をしていきたい場合、2,3日~1週間で狙える値幅は概ねで50pips~100pips程度となります。頻繁にチャートを確認したり、相場予想を行ったりはできないけれど、早めに利益を収穫していきたい方のスイングトレードとなります。

時間に余裕を持って数週間程度で取引をしていきたい

本業があるなど忙しい方に好まれているのが、数週間単位で取引を行う長めのスイングトレードです。数週間であれば200pips~400pips以上の値幅を期待することができます。この場合、毎日チャートを見なくともFX取引を行っていくことが可能です。

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どれくらいの期間でどれくらいの値幅を狙うのか、大まかにでもいいので決めておくことで、損切り・利確ルールの基準が見えてくると思います。

損切・利確ルールとは

損切・利確ルールとは

では、そもそも損切り・利確とは何なのかをここで改めて解説しておきましょう。

損切りとは

損切りとは

含み損がこれ以上拡大しないように、早めの時点で損益を確定させることをいいます。損切り=価格が改善する見込みはない、と判断することを意味しています。

損失を確定させるのは抵抗を感じるのが人の心理です。できれば、損失を確定させるよりは相場の流れが変わるのを待ちたいと思うのが自然です。どこかのタイミングで流れが変わるに違いないと期待することで、損切りしそびれてしまうのです。

実際に待つことで含み損が利益に変わることも、もちろんあります。ポジション次第ではあえて損切りせずに待つことを選ぶ方法もありますが、これはポジションによるといえるでしょう。

損失が拡大すると・・・

一般的に考えて、含み損がどんどん拡大したらどうなるでしょうか。もしかすると永遠に価格は戻ってこないかもしれないのです。損失が大きくなればなるほど、損切りの実行が難しくなります。損切りできないまま、含み損をかかえたポジションが塩漬け状態となり、身動きができなくなってしまうのです。

身動きができなくなるだけなら、まだマシです。最悪の場合、含み損が大きくなりすぎると、証拠金維持率がロスカットの水準に達してしまい資金の多くを失う結果となってしまうのです。

資金の大半を失うのと、資金の一部を失うのとどちらがよいでしょうか?

資金の大半を失うくらいなら、早いうちに損益を確定させておこう、これが損切りです。

利確とは

利確とは

含み益が一定のレベルに達したら決済して、利益を確定させることをいいます。利益を確定させるということは、この辺が値幅の限界かなと判断することでもあります。

利確のタイミングは、早すぎると利益も小さくなりますし、遅すぎると相場の流れが変わって利益を取り損ねてしまいます。トレード手法によって狙う値幅も変わってきますので、いくらなら利確すべきなのか一概にはいえませんが、ほどほどのところで利益を回収していおくことが大切です。

スイングトレードは基本的にトレンドが上下する波に合わせて取引していきますので、トレンドが切り替わる前に利確しておく必要があります。

慌てて勿体ない利確をすることも・・・

初心者の方でありがちなのが、利益が出ているうちに、と思って小さな利益を慌てて決済してしまうことです。これから値幅が大きくなるところだったのに、勿体ない利確をすることもあり得ます。

欲を出すと取り損なうことも・・・

逆に利益を出すのに慣れてくると、もう少し、と思っているうちに相場の流れが急変して反対方向に向かうこともあります。せっかく利益が出ていたのに含み損へと反転することもあるのです。欲を出しすぎても失敗してしまいます。

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損失はできるだけ小さく、利益はできるだけ大きく確実に得ていくために設定するのが損切・利確ルールです。損切・利確ルールが曖昧なままだと、損切りしそびれて損失を拡大させたり、利確しそびれて利益を取り損なったりと効率が悪いトレードとなってしまいます。

勝つためには、損切・利確ルールをきちんと設定しておくことが大切なのです。

損切・利確ルールの設定方法

スイングトレードで勝つための損切・利確ルールはどのように設定すればいいのかを解説していきます。

1.大まかな取引期間を想定しておく

スイングトレードは数日~数週間の中期トレードで、投資目的やライフスタイルに合わせて大まかな取引期間を想定していくことが可能です。

短い期間でこまめに取引していきたいのか、長めの期間でゆったりと取引していきたいのかによって狙う値幅が変わってきます。狙う値幅に応じて損切・利確ルールを設定していけます。

2.どれくらいの値幅を狙うのか

大まかな取引期間が決まれば、どれくらいの値幅が期待できるのかが想定できます。

  • 2,3日~1週間以内の短期のスイングトレードなら50pips~100pips程度
  • 1,2週間~1,2か月の期間で見るなら100pips~300pips程度
  • 数か月以上保有するなら400pips~500pips程度

の値幅が想定できるでしょう。

狙う値幅が利確ルールの設定値ということになります。例えば、値幅が100pipsに触れたら利確する、というように目安となる基準を決めることができます。

3.損切は利確よりも小さな幅で設定

利確する値幅が決まったら、利確よりも小さな幅で損切りを設定しておけばより安全な取引が実現できます。最初のうちは、利確ターゲットの25%ぐらいの比率で損切りするといいでしょう。

  • 利確50pipsなら損切り12.5pips
  • 利確100pipsなら損切り25pips
  • 利確200pipsなら損切り50pips
  • 利確300pipsなら損切り75pips
  • 利確400pipsなら損切り100pips
  • 利確500pipsなら損切り120pips
期間が長くなるほど利確設定も大きくなり、利確設定が大きくなるほど価格変動も大きくなりやすいので、損切りにも幅を持たせる必要があります。

4.利確の幅を問わず損益額で設定

また、利確の幅を問わず含み損の金額で損切りラインを決めてく方法もあります。というのも、含み損が生じるということは、相場が思った方向に進まずに逆行していることを意味しています。相場の読み間違えということで含み損が一定の金額に達したら損切りするようにします。

取引ロット数に応じて、損切りする含み損の金額を決めておけます。

  • 1,000通貨 → 200円
  • 10,000通貨 → 2,000円
  • 100,000通貨 → 20,000円
  • 1,000,000通貨 → 200,000円

など、それぞれの許容範囲に応じて設定することができます。

5.証拠金維持率を目安にすることもできる

仮に同じ1,000通貨、10,000通貨であったとしても、レバレッジや証拠金の比率によってリスクの高さが変わってきます。証拠金維持率を目安に損切りラインを設定しておく方法もあります。

通常、ロスカットの危険性を避けるために最低必要な証拠金維持率は300%以上とされています。スイングトレードでは、数日~数週間に渡ってポジションを保有するので証拠金維持率にも十分な余裕を持たせておく必要があります。

スイングトレードでは800%~1000%、レバレッジでいうと2,3倍の範囲になります。800%以下に証拠金維持率が低下したら損切り、と決めておいてもいいでしょう。

レバレッジが高くなるほど証拠金維持率は低くなっていき、FX会社によって100%~50%以下に証拠金維持率が下がるとロスカットの対象となってしまいます。

損切り・利確は難しい?

損切り・利確は難しい?

FXスイングトレードで勝つためには、あらかじめ損切・利確ルールを設定しておくことが大切ですが、設定したからといって必ず守れるわけではありません。損切・利確ルールを設定できたとしても、実行することが非常に難しいといえるのです。

なぜなら人の心理として

  • 含み益が出ている時は、もっと増やしてから決済したい
  • 含み損が出ている時は、損益はできるだけ決済したくない

と決済のタイミングを伸ばしてしまう傾向にあるからです。このように思うことは自然な現象なので、そこをあえてルール通りに従うには、それなりの経験と堅い意志が必要になってくるのです。

初心者の方は、損切・利確ルールが守れないかもしれない、オーバーしてしまうかもしれないことを考慮して、狭めにルールを設定しておくようにしましょう。

指値・逆指値注文を入れておくと安心

損切り・利確ルールを守る自信がない方は、指値注文、逆指値注文にてあらかじめ設定をしておけば、ルールオーバーすることもないので安心です。

買いポジションの場合
  • 指値注文 →いくらに上がったら売るのかを設定(利確)
  • 逆指値注文 →いくらに下がったら売るのかを設定(損切り)
売りポジションの場合
  • 指値注文 →いくらに下がったら売るのかを設定(利確)
  • 逆指値注文 →いくらに上がったら売るのかを設定(損切り)
指値・逆指値注文を活用すると同時に、万が一損切りしそびれたとしても長期に転換可能なポジションを保有しておけば、長く待つことで含み損を利益に変えることも可能です。例えば、新型コロナウイルスなどのネガティブな要因によって米ドル/円が下がりきった時に買いから入るのも1つの方法です。初心者の方は長期的な視野も考慮してポジションを検討していくことでリスクを抑えることができます。

適切なエントリー、エグジットポイント

適切なエントリー、エグジットポイント

FXスイングトレードの損切・利確ルールを設定する方法として、値幅や損益額ではなくテクニカル分析を用いて適切なエントリー・エグジットを設定していく方法もあります。

最後にサポートラインとレジスタンスラインを活用したエントリー・エグジットのポイントを解説しておきたいと思います。

サポートラインとレジスタンスライン

スイングトレードは上昇トレンドと下降トレンドと相場が上下する波を利用して利益を得るトレード手法です。理想は、1つのトレンドが始まった時にエントリーして、そのトレンドが終わる前にエグジットして効率よく利益を得ます。

トレンドの切り替わりを知るにあたって、最も基本となるのがサポートラインとレジスタンスラインを使った分析手法です。サポートラインとレジスタンスラインの2本の線を使うだけでも、トレンドが新しく切り替わるタイミングを想定することが可能です。

エントリー・エグジットの例

エントリー・エグジットの例

上記のチャートのように、上値と下値のラインを線で結びます。上値の線をレジスタンスライン、下値の線をサポートラインといって、この線にくると反発・折り返しをする傾向にあります。もし、レジスタンスラインを価格が超えた場合はブレイクといって新しいトレンドを形成していきます。

ブレイクしない場合はレジスタンスラインとサポートラインの範囲内でトレンドが上下していくと見ることができます。

買いポジションの場合

買いポジションの場合はサポートラインで反発した時にエントリーします。反発後に思惑通りに上昇へと向かうならばそのまま保有、もし、一旦反発したけれども価格がサポートラインを下回って下がり始めたならば損切りです。

上昇に向かった場合はレジスタンスラインあたりが利確の目安となります。もし、レジスタンスラインを確実に突き抜けていけば、さらに上昇が継続すると見ることができます。上記のチャートではレジスタンスラインで折り返していますので、ここで利確エグジットして利益を確定します。

売りポジションの場合

売りから入る場合は、レジスタンスラインで下がり始めた時がエントリーのポイントです。そこから下降トレンドが始まる傾向にあります。もし、一旦下降したけれども、価格が上がり始めてレジスタンスラインを完全に超えてしまったとすれば上昇に向かうことが予測されますので損切りします。

上記のチャートのようにレジスタンスラインから下に向けtえ下降トレンドが始まった場合は、サポートラインが利確エグジットのポイントとなります。サポートラインに触れた時点で利確する方法と、下に突き抜けていくかどうかを確認してから利確する方法があります。サポートラインを完全に下回った場合はそこからさらに下降トレンドが継続する可能性が高いといえます。

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FXスイングトレードで抑えておきたい3つのテクニカル分析を初心者にもわかりやすく解説しています。ぜひ、合わせて参考にしてみて下さい。

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はFXスイングトレードで勝つための損切・利確ルールについて解説していきました。損切・利確ルールは設定するのは思ったよりも簡単ですが、実行に移すことが非常に難しいスキルとなります。とくに初心者の方はルールを守るべきだとわかっていても、相場の勢いに流されてしまう傾向にあります。

損切・利確ルールは多少はオーバーしてしまうことを前提に狭めに設定しておくのが、損害を最小限に抑えていくコツです。あるいは、万が一のために、損切・利確ルールを設定したら指値・逆指値注文を入れておくのも1つの方法です。

損切りラインを決めるコツは失ったとしてあきらめがつく金額はいくらなのかを明確にしておくと設定しやすいでしょう。利確に関しては、ほどほどのところで利益を得て取り損ねないようにしましょう。

スイングトレードは時間的に余裕を持って売買のタイミングを検討していけるというメリットがあります。多少の値動きに振り回されないためにも、十分なテクニカル分析・ファンダメンタル分析を行ったうえでのエントリーを心がけましょう。エントリーの根拠がしっかりしていれば、一時的な相場の変動に惑わされることもありません。
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スイングトレードにて損切・利確ルールを設定・実行することはもちろん重要なポイントとなりますが、それ以前に確信が持てるエントリーなのかどうか、中期的な相場変動に耐えられる証拠金維持率を確保しているのかどうかも、合わせて注意しておきたい項目だといえるでしょう。ぜひ、今回の記事を参考に無理のない資金計画にて、スイングトレードで成功していきましょう!

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