FXチャートの勉強法やトレードの練習法はどんな方法があるのか、初心者の方は何から手をつければいいのか戸惑ってしまいますよね。FXトレードでは、ファンダメンタル分析と合わせてチャート分析・テクニカル分析にて相場予測を行わなければなりません。
FXチャートが読めるようになってきたら、今が買い時なのか売り時なのか、今後相場はどう動いていいくのか自分なりに分析していけるようになります。
もちろん、より正確なチャート分析をするには多くの時間と経験が必要。まずは間違えてもいいのでトレードを重ねていくことが大切です。トレードを実践しながらチャート分析や相場予測を学んでいけます。
FXトレードは損失が怖い?
FXの基本的なことがある程度わかったら、早速FXトレードの実践に入ります。早くトレードを始めたいけれど損をしそうで怖いな、と最初は誰でも不安に思うものです。
どんなに経験を積んだとしても損失は避けられないものです。とくに初心者なら、初めてのトレードを不安に思うのは当然ですね。だからこそ、ファンダメンタル分析やチャート分析(テクニカル分析)でじっくりと相場を予測して、タイミングよく売買していかねばなりません。
損失を抑えるためにできること
損失を抑えるためにできることは、
- 少額から取引する
- レバレッジをできるだけ小さくする(5倍以下が理想)
- 小さな利益を積み重ねる
- ファンダメンタル分析で相場を予測する
- チャート(テクニカル)分析で相場予測する
- 売買のターゲット価格を設定する
- 計画的にトレードする
以上のように、大まかに7つのポイントがあります。
FXチャートの見方と勉強法
FXで確実に利益を得ていきたいなら、ファンダメンタル分析とテクニカル分析の双方を学んでいく必要があります。
ここではチャート分析、テクニカル分析を勉強していくにはどうすればよいのかを解説していきます。
1.まずはチャートに馴れる
FX初心者の中には、これまでにチャートを使ったことがない方も多いでしょう。
まずは、チャートって一体何なのか様々なタイプのチャートを見て馴れる必要があります。FXに限らず、ほとんどの金融商品で一般的に使われているチャートはローソク足チャートです。
ローソク足チャートを時間足を変えながら、どんな風に表示されているのか流れを見る練習をしていきましょう。
トレンドの流れを掴む
初心者でも、チャートが上向きに流れているのか下向きに流れているのか、大きな流れを掴むことは簡単にできます。1つの流れをトレンドといって、トレンドには大きく3つの種類があります。
- 上向きに流れている相場を上昇トレンド
- 下向きに流れている相場を下降トレンド
- 横ばいに流れている相場を横ばいトレンド
といいます。
1つのチャートの中でも、上昇トレンド、下降トレンド、横ばいトレンドなど異なるトレンドが組み合わされている場合も多いです。細かいことはさておき、チャートの流れが大まかに見れるように練習して見て下さい。
2.ローソク足チャートの読み方を学ぶ
次に必要なのは、ローソク足チャートの読み方を学ぶことです。
ローソク足チャートの読み方は、ネットでも検索できますし、本を購入することもできます。おすすめなのは、徹底的にチャートの読み方を教えてくれる本を1冊購入することです。
ローソク足チャートの基礎知識
ローソク足チャートで抑えておきたい基礎知識は、
- 1本のローソクの四本値の見方
- 陰線と陽線の違い
- ヒゲ、影線の特徴
- ローソク足の下降パターン・上昇パターン
本の方が、全くの基本から順序だてて詳しく教えてくれるので初心者の方もわかりやすいでしょう。初心者向けの本をネット通販や中古本の書店から探すことができます。
3.チャートパターンを学ぶ
ローソク足チャートの基礎を学んだら、次に覚えたいのがチャートパターンです。チャートパターンにはいくつも種類があって、ある特定の形にチャートが作られた場合に上昇や下降に向かうと想定できる場合が多々あります。
代表的なチャートパターンには、
- トリプルトップ、トリプルボトム
- ダブルボトム、ダブルトップ
- ヘッドアンドショルダー
- トライアングル
- フラッグ
など・・・
チャートパターンは、本でなくともネット検索にて、色々なパターンを調べることができます。各種FX会社や投資関連の情報サイトなどでもチャートパターンの情報を提供しています。
本格的に徹底した学びたい方は、やはり本を購入するのがおすすめです。
4.テクニカル分析を学ぶ
ローソク足チャート、そしてチャートパターンの見方を学んだ後、テクニカル指標を使った分析へと進むのが理想的です。なぜなら、テクニカル指標だけで売買を判断するよりは、ローソク足、チャートパターンで裏付けをとってから判断した方が勝率は確実に高くなるからです。
例えば、テクニカル分析で見込みのある通貨ペアがあったとします。では、ローソク足分析ではどうなのか、さらにチャートパターンではどうなのかを見て判断できます。
さらに、ファンダメンタルの要素も欠かせません。どんなに、チャート分析にて良好な兆しがあったとしてもファンダメンタルな要因から相場が思わぬ方向に進むケースもあります。
テクニカル分析は、ネットでも基本的なことは学ぶことができます。本格的に徹底して学びたい場合は本がおすすめです。
代表的なテクニカル分析
代表的なテクニカル分析には、
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- 一目均衡表
- RSI
などがあります。
ネットや本で調べる時には、具体的なテクニカル指標の名前から検索した方が詳しい専門的な内容が学べます。
FXチャート分析と相場の読み方
チャートの基本的な知識を勉強したら、実際に自分でFXチャートの分析を始めていきましょう。
チャート分析とは、過去から現在の相場の流れを確認して今後はどう動いていくのかを予測していくことです。分析なんて初心者の方にはとても難しく感じるものですが、難しく思って当然です。経験を積んだ上級者やプロの為替ディーラーにとっても相場を読むことは難しいのです。
先のことがわからないなりにも、FXトレードではチャート分析をしてある程度の目安をつけていくことが大切なのです。
上昇か下降か答えはシンプル
相場を読むということは、結局はこれから上昇するのか下降するのか2通りしかありません。横ばいで推移する場合もありますが、大抵は横ばい期間があったとしても上か下かに相場は流れていきます。
でも、どうやって相場を読んでいけばいいのか、初心者の方は戸惑ってしまいますよね。
上昇サインと下降サインを見つける
ローソク足やチャートパターン、テクニカル分析の基礎を学べばどのような場合に上昇する傾向にあるのか、下降する傾向にあるのかを自分でチャートを見ながら読めるようになります。
先述のように、相場が動く要因にはファンダメンタルな要素も含まれてきますので、チャート分析を行った上でファンダメンタルを考慮していきます。
相場を読む練習は、できるだけ異なる種類のチャートを注意深く見ていき、ローソク足やチャートパターンの上昇サイン、下降サインが出ていないかをチェックしていくことです。
時間足を変えて分析してみる
上昇・下降のサインを見つけたら、時間足を変えてみて総合的にどうなのかを見ていきます。
月足で見たドル円相場
こちらのチャートは、上昇トレンドから横ばいに縮小していてペナントのチャートパターンを作っています。
ペナントが出てきた時にはトレンドが切替わるサインです。この後上昇に向かうか下降に向かうかは、高値がレジスタンライン(青色)を超えるか、あるいは安値がサポートライン(赤色)を超えるかで変わってきます。
月足で見たドル円相場は3月には新たなトレンドを作っていくなとここで予想できます。
週足で見たドル円相場
次に同じチャートを週足で見てみます。
すると一旦下降トレンドにあったドル円相場は週足では上記のようにわかりやすい上昇トレンドにあることがわかります。ということは、上値はレジスタンスライン(青色)下値はサポートライン(赤色)の相場レンジで2,3週間は動く可能性があるかなと見ることができます。
もし、この上昇トレンドの枠をはずれずに相場が動くとすれば3月は上昇に向かう可能性があると予想できます。
日足で見たドル円相場
さらに同じチャートを今度は日足で見てみます。
上昇トレンドにあるドル円相場は今ちょうどサポートラインにきています。もし、このサポートラインから反発して上に向かえば、レジスタンスラインまでは上昇する可能性があると予想できます。
反面、もし、このままサポートラインを価格が下回ってしまえば、下降に向かう可能性が出てきます。
ということは、今日あたりがちょうどトレンドが切替わるターニングポイントなのかな、と反発するかどうか様子を見ることができます。もっと詳しく相場の動きを読むために、時間足を変えていきます。
1時間足で見たドル円相場
1時間足で見たドル円相場は下降トレンドにあり、高値と安値を繋いだトレンドラインが狭くなってきています。
これは下降ウェッジというチャートパターンでトレンドが切替わるサインです。数時間後にはトレンドラインを超えて大きく上昇または下降に向かう可能性があります。今価格はちょうどトレンドラインの中央にあります。
この後の動き次第で上昇か下降かを判断することができます。もっと厳密な相場予測をするために、分足に替えて見てみます。
15分足で見たドル円相場
15分足で見ると、実はドル円相場は上昇トレンドに切替わろうとしていることがわかります。
下降したきたトレンドが向きを変えており、安値と高値の位置がだんだん上がってきているようです。今ちょうどサポートラインに達していて、この後はレジスタンスラインに向けて反発する可能性があるといえます。
この後の数十分は相場は上昇するかもしれないと判断できるというわけです。
チャート分析の上昇パターンの例
時間足を変えてトータル的に相場を見ていくことで、以下のような分析を1つ導き出すことができます。
チャート分析の下降パターンの例
一方では15分足で見られた上昇トレンドが継続せずに流れを変える可能性も否定できません。
取引をシュミレーションする
ある程度、大まかな相場の動きが読めたら取引のシュミレーションをしてみます。
シュミレーションをする際には、サポートラインとレジスタンスラインが売買のキーワードになります。
サポートラインを下回ると下降が続く可能性が高いので早めに「売り」です。一方、レジスタンスラインを超えた場合は価格がジャンプする可能性が高くなるので「買い」です。
このように、相場の動きを見ながらエントリーとエグジストのターゲット価格を定めることができます。
ターゲットポジションを想定
例えば、先ほど見たドル円相場の日足チャートを見てみましょう。トレードの流れを仮定でシュミレーションしていきます。
①15分足で反発が見られたので、ひとまず日足のこのサポートラインにて、レジスタンスラインまでの上昇を期待してエントリーします。
②予想に反してサポートラインを価格が下回った時は、損失を抑えるために早めに「売り」です。
③予想通りにレジスタンスラインに向かったのでレジスタンスラインに来た時点で「売り」です。利益を獲得します。あるいは、①の段階で買わずにレジスタンスラインを超えたことを確認した時点でエントリーする方法もあります。
FXトレードの練習法
チャート分析を行い、相場予測をしてシュミレーションでターゲット価格を設定したとしても、なかなか本番では思ったように動けないのが現実です。
なぜならリアルタイムの市場の動きやニュースなどに心が動揺してしまうからです。最初に売買ターゲットの計画を立てていたとしても、急上昇の局面ではつられて「買い」に走ったり、下降の局面では思わず不安になって「売り」急いでしまったりするものです。
FXトレードは経験を重ねることで、自分の分析・相場予想に従って冷静に判断できるようになります。何はともあれ、練習のトレードを積み重ねていくことが大切です。
デモトレードにて練習する方法もありますが、一通り基礎を学んだら実際にお金を使ってトレードした方が練習になります。デモと本番では心理状態が全く異なりますので、やはり本番の市場の緊張感やスピード感を肌で感じながら取引することが望ましいといえます。
まとめ
FXチャートの分析方法には、これで終わりといった終点はなく、これが正解という分析法もありません。
FXトレードを続ける以上は、半永久的に答えを探してチャート分析を探求し続けなければなりません。今回、ご紹介した勉強法や練習法はほんの初歩的な内容で、まだまだこれから学ぶことはたくさんあります。
相場がこれからどうなるのか、その答えは上昇か下降かの2者択一であって、とてもシンプルです。と同時にシンプルであるがゆえに難しいのです。なぜなら予想が外れた時には全く逆の方向に相場が向かってしまうからです。
予想が当たって利益を得るか、予想が外れて損失を出すか、そのどちらかしかないわけですから厳しい世界だといえるのです。