FXスキャルピングは、秒・分単位で小さな利益を積み重ねていく人気のトレード手法です。勝つためのコツは何なのでしょうか。
これからスキャルピングを始めるFXトレーダー、すでにスキャルピングを始めたけど勝てないトレーダーは、勝つためのコツを抑えておきましょう。
まずスキャルピングで勝つためには、ある程度の経験・スキルが必要であることを理解しておく必要があります。ただ、FX初心者の方でも学びながら少額にて練習することはできます。
FXスキャルピングで勝てる!
FXスキャルピングでは瞬間的にチャート分析・ファンダメンタル分析を行い相場を読まなければなりません。
そして、その場で即時に決断していくことがスキャルピングの勝負を左右していきます。数秒・数分の取引で利益が得られるスキャルピングはともすると誰でも簡単に稼げるようなイメージを与えてしまいます。
FXスキャルピングで勝てる人とは?
FXスキャルピングで勝つために必要な要素は、
- 迅速なチャート分析能力
- 迅速なファンダメンタル分析能力
- 迅速な情報収集力
- 迅速な決断力
- ルールに従う意志の強さ
大きく以上5つの要素となります。
4つのFXトレード手法
FXトレードには大まかに4つのトレード手法があります。
難易度が低い順番に、
- 中長期トレード
- スイングトレード
- デイトレード
- スキャルピング
と挙げることができます。つまり、スキャルピングは最も難易度が高いトレード手法で上級者向けのトレードなのです。
FXスキャルピングの基礎知識
FXスキャルピングは、超短期トレードとも呼ばれる手法でデイトレードの短縮版のようなものです。
超短時間の取引
デイトレードでは、その日の安値圏・高値圏にて売買を行い1日に数回の取引をして利益を狙います。スキャルピングは、数秒・数分単位で売買を繰り返しますので、1日で数十回~100回以上の取引を行います。
10pips程度を狙う
FXトレードをするなら、大きな利益を出したいと思うのが一般的ですが、スキャルピングではほんの10pips程度の利益を狙う点が他のトレード手法と大きく異なります。
スキャルピングは値幅ではなく、確実で小さな利益を重ねることを目的としています。
取引量が多い通貨を選ぶ
スキャルピングは超短時間で売買する必要がありますので、取引量が多く値動きが激しい通貨ペアが適しています。
取引量が多い通貨は、売買が頻繁に行われるため上下に変動しながら流れていきます。つまりほんの数分間でも売買を繰り返すことができるのです。
取引量が多い時間帯を選ぶ
また、効率よくスキャルピングで稼ぐためには時間帯も考慮する必要があります。
スキャルピングトレーダーに好まれる時間帯は、
- 月曜日の朝
- ロンドン市場のオープン時
- NY市場のオープン時
となります。
1分足チャートが基本
スキャルピングでは、中長期のチャート分析も行った上で取引では1分足チャートを使うのが一般的です。スキャルピングの上級者になると秒足・ティックチャートにて取引をするトレーダーもいます。
以上がスキャルピングトレードの特徴です。小さな利益をコツコツと積み上げていく手法なので、本当に稼げるのだろうかと疑問に思うトレーダーもいることでしょう。
しかし、10pipsでも数十回、100回以上と取引を重ねていけば大きな収益につながるのです。
FXスキャルピングで勝つためのコツ
FXスキャルピングでは、とにかく早さが勝負となります。分析も、決断も、売買もすべてスピーディにこなしていかねばなりません。
1.1つの分析手法を極める!
短時間で売買を繰り返していくためには、1つ得意な分析手法を極めておくことをおすすめします。
ローソク足でもチャートパターンでも、経済指標分析でも何でも構いません。それぞれ、使い慣れていて素早く相場予測ができる分析手法を1つ持っておくと、見る見るうちに変化する1分足チャートにも対応していけます。
2.中長期のチャートの流れを把握しておく!
チャートには様々な時間足がある中、それぞれの時間足は全く異なる様相を見せます。
スキャルピングをしながら、日足、週足、月足などを確認する暇はありません。大まかな中長期のチャートの流れを把握しておくと、分足チャートでもより正確な相場予測が可能になります。
また、時間足が異なるチャートが1分足チャートの相場予測を裏付ける材料となる局面も多々あります。
3.主要なラインはあらかじめ引いておく!
刻々と移り変わる1分足チャートでは、サポートライン、レジスタンスラインなど描画に手間をかけることができません。
少しでも、トレンドラインの分析が手早くできるように、大きなポイントとなるサポートライン、レジスタンスラインなどは1時間足(30分足、日足など)であらかじめ引いておくようにしましょう。
4.ブレークポイントを確認する!
スキャルピングではエントリーもエグジットも迅速に決断していかねばなりません。売買ポジションを決めるにあたって、ブレイクポイントを活用するトレーダーがほとんどです。
ただ、すでにご存じかとも思いますがブレイクした後に、全く反対方向に相場が向かうこともあります。そこで、ブレークポイントを確認せずに、早まって動くと失敗してしまいます。
だましに合うのを避けるためにも、ブレーク後に相場の方向性を確認してからエントリーするように注意して下さい。
5.順張りから始める!
スキャルピングの上級者になると、相場を先読みした逆張りトレードを行う人もいます。しかし、スキャルピングにまだ慣れていないトレーダーは、まずは順張りから始めた方がよいです。
相場の流れが一定の方向に向かい始めた時を狙って、順張りにてまずは確実に利益を得れるようになりましょう。
慣れてきたら、もちろん逆張りにて効率よく稼ぐことも可能です。
6.わかりやすいトレンドを狙う!
取引量が多い通貨ペアの場合、一定の値幅にてわかりやすいトレンドで動く局面が多々あります。先が読めないトレンドにて、無理やりエントリーすると売買のテンポがつかめずに、ちぐはぐなタイミングで損失を拡大させる恐れがあります。
ある程度、高値・安値の目安がつけやすい、わかりやすいトレンドのみを狙うといいでしょう。そうはいっても、リアルタイムではそのトレンドがわかりやすく動いていくのか判断が難しくもあります。
1,2回上下を繰り返した後のエントリーが確実です。
7.利確・損切りルールを徹底する!
利確・損切りルールを守ることは、トレード手法を問わずとても重要なポイントになるのですが、簡単なようなでも実行するのはとても難しいものです。
上昇局面では上がりそうだから売りたくない、下降局面では反発しそうだから売りたくないと思ってしまうのが普通です。
ここで欲や希望を振り切って、いかに冷静にルールに従っていくかがスキャルピングの勝率を左右していきます。とくにスキャルピングでは、ポジションを長く保有して売りそびれてしまうと次のトレードに進むことができません。
決めたルールに従う意志の強さと実行力が必要です。
8.約定力が高いツールを使う!
スキャルピングは超高速で10pips前後の取引を行うため、約定力が高い取引ツールを使うこと必須となります。
スキャルピングを公認しているFX会社では、約定力が高いツールやスピード発注機能などを用意しているところも多いです。
以下のFX会社は、スキャルピングを公認しており約定力・発注機能で評価が高いFX会社です。
9.情報配信ツールを用意しておく!
基本的に為替相場はテクニカル・ファンダメンタル双方の要因から動いていきます。スキャルピングでは1分足を使ったチャート分析が重視されがちですが、主要経済指標やニュース報道から一気に相場が動くことも度々あります。
リアルタイムでチャート分析をしながらも、常にニュース配信などの情報がないかどうかチェックできる環境にあることが大切です。
とくに米国の経済指標やニュース報道は、あらゆる金融市場に大きな影響力を持っています。スキャルピングを始める際には、情報配信ツールの用意をしておきましょう。
10.メンタル面をコントロールする!
FXトレードはスキャルピングに限らず、PCの画面に座りっぱなしで行います。体力はほとんど使わないのですが、スキャルピングトレードには思った以上の集中力・精神力、エネルギーを要します。
数秒・数分単位で売買を決断していくのは、多大なストレスとなり疲れがたまりやすくなります。疲れてくるとメンタル面でもネガティブな思想に偏りがちで、迅速で適切な判断ができなくなってしまいます。
意識して、休憩をとったり気分転換をしてメンタル面をコントロールするようにして下さい。
勝てない理由と注意点
勝てない時に、なぜ勝てないのか理由を冷静に振り返ることは難しいことです。なぜなら、落ち込んでしまったり、ヤケになったり、ムキになったりと感情に支配されてしまうからです。
負けた時ほど、一旦、手を休めて何が間違っていたのか勝てない理由を探ることが大切です。
どんな時に勝てない?負けてしまう?
では、勝てない理由にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
- FXトレードをギャンブルだと思っている → FXを勉強する
- スキャルピングを始めるのが早すぎた → 経験を積みましょう
- 通貨ペア・時間帯などの選択が悪い → 効率のよい方法を見直し
- チャート分析の描画など準備不足 → あらかじめ用意する
- 逆張りなど高度なスキルにトライした → わかりやすいシンプルな取引を
- 欲を出して売りそびれた → 10pips前後を目安に
- 損切りしそびれた → 下がり始めたら即売り
- パニック売り・パニック買いに走った → 冷静に相場を判断
- トレード日記をつけていない → トレードを振り返ることが大切
- 心配事があって集中できない → トレードは控える
など、ありがちな勝てない理由を挙げてみました。
スキャルピングで負けないための注意点
スキャルピングで負けないための注意点を最後にポイントを絞って解説しておきます。
簡単なトレード手法ではないことを認識
数秒・数分の取引で成功していくために、最も重要なことは短時間で稼げる=簡単な取引ではない、ということを強く認識しておくことです。
スキルや経験を要する取引だと自覚することで、チャート分析や相場予測を積極的に勉強して収益につなげることができます。
シナリオは常にいくつか用意しておく
どんなに厳密な分析を行ったとしても、予想通りに相場が動くとは限りません。上昇、下降、横ばいと常に3パターンくらいのシナリオを用意しておけば瞬時に判断していけます。
ターゲット価格を明確に
エントリーポジション、エグジットポジションと、ターゲット価格を素早く明確に設定しておくことが大切です。曖昧なままだと、トレードも曖昧に流されてしまいます。
シュミレーションで練習を重ねる
さらに、リアルタイムチャートを見ながら、エントリーとエグジットの練習を重ねることも大切です。シュミレーションを行うことでどのタイミングなら失敗が少ないのか目安を掴むことができます。
経験を重ねることが大切
大切なのは、本番のトレード経験を積み重ねていくことです。どんなにシュミレーションや分析を行ったとしても、本番のトレードでは予定通りに売買が実行できないものです。
やはり、スキャルピングで勝つためには実際に資金を使って、実践で練習していくのが一番です。痛手を負ってこそ、トレードスキルは上達していくのだといえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はFXスキャルピングで勝つためのコツを解説していきました。ある程度の経験やスキルが必要なトレード手法ではありますが、初心者の方でも少額から少しづつ実践で練習していくことは可能です。
すでに、トレードを始めている方はデイトレードで稼げるようになることが、本格的にスキャルピングを始める1つの目安となるでしょう。
スキャルピングは秒・分単位での動きが重視されるため、これまでのトレード手法とは全く異なる視点で相場を見ていく必要があります。
まずは、少額・小ロット、低レバレッジから練習してみて下さい。徐々にロット数を増やしていけば、ほんの10pipsの利益から大きな収益へと変えることができるでしょう。