松井証券のFXで選ぶレバレッジコースとロスカット率|証拠金率4%〜100%

MATSUI FX(松井証券)は、証拠金率4%〜100%の4つのレバレッジコースと、50%〜90%のロスカット率を自分で選べます。公式の計算式に当てはめて、選択が必要証拠金と強制決済の位置をどう動かすかを確認日つきで整理しました。

本記事は情報提供を目的としたもので、投資判断を勧誘するものではありません。FXには元本割れのリスクがあります。

MATSUI FX(松井証券)で口座を開くと、取引を始める前に自分で決める数値が2つあります。レバレッジコース(証拠金率)と、ロスカット率です。どちらも公式ページに選択肢が並んでいて、あとから変更もできます。

この2つは役割が違います。レバレッジコースは「同じ数量を持つのに、いくら証拠金が必要か」を決めます。ロスカット率は「証拠金に対して資産がどこまで減ったら強制決済されるか」を決めます。片方を動かしてもう片方の効果を期待すると、想定とずれます。

この記事では、公式ページの表記と公式の計算式をそのまま使って、2つの選択がそれぞれ何を動かすのかを数字で追います。評価や点数、おすすめのコースは出しません。読者が同じページを開いて同じ計算を再現できる状態にするところまでが範囲です。全項目のスペックはMATSUI FXのスペックページに、項目ごとの確認日と一緒にまとめています。以下の表記は2026年10月8日に公式ページで確認したものです。

レバレッジコースで選んでいるのは、倍率ではなく証拠金率です

公式の「FXの安心」ページには「レバレッジは、1倍、5倍、10倍、25倍の4種類のコースをご用意しています。」と記載されています。コース名と証拠金率の対応は、同じページとよくあるご質問に次のように並んでいます(2026年10月8日確認)。

コース名 レバレッジ 証拠金率
スタンダード25倍コース 25倍 4%
低レバレッジ10倍コース 10倍 10%
低レバレッジ5倍コース 5倍 20%
レバレッジなしコース 1倍(なし) 100%

倍率と証拠金率は同じことを裏返しで言っています。取引ルールのページでは、必要証拠金の計算にこの証拠金率を使うと書かれており、ポジション必要証拠金は「(個人)当社生成レート×建玉数量×レバレッジコースごとの証拠金率」と記載されています。注文中の分については、同じ式の建玉数量を注文数量に置き換えた注文証拠金が別に定義されていて、必要証拠金はこの2つの合計です。

つまりコースを選ぶ行為は、この式の最後の係数を選ぶ行為です。同じ1万通貨を持つときに拘束される金額は、コースによって次のように変わります。

レバレッジコース4種類の証拠金率を棒の長さで比較し、1ドル150円・1万通貨と仮定したときの必要証拠金60,000円から1,500,000円までを並べた横棒グラフ
棒の長さは証拠金率そのものです。右端の金額は、1ドル=150円・建玉数量10,000通貨という仮定を公式の計算式に入れた結果で、現在の実勢レートや特定の口座の記録ではありません。レートが動けば必要証拠金も同じ向きに動きます。出典:松井証券「FX取引ルール」「FXの安心」(2026年10月8日確認)。

25倍コースと1倍コースでは、必要証拠金が25倍違います。レバレッジそのものの意味はFXのレバレッジとは、1倍で取引する考え方はレバレッジ1倍のFX取引、必要証拠金の計算式の一般形は必要証拠金とはで扱っています。

個人口座では自分で選べますが、法人口座は違います。よくあるご質問には「法人口座の場合、自動でレバレッジが決定するため、レバレッジコースを変更することはできません。」と記載されており、毎週発表される為替リスク想定比率にもとづいて必要証拠金が算出されると説明されています(2026年10月8日確認)。この記事で扱うのは個人口座の話です。

ロスカット率を選ぶと、強制決済される位置が動きます

強制決済の条件は、取引ルールのページに「リアルタイム維持率が設定されているロスカット率を下回っている場合、すべての建玉(自動売買の建玉含む)を強制決済します。」と記載されています。個人口座で選べるロスカット率は50%、60%、70%、80%、90%です(2026年10月8日確認)。

判定の分母になるリアルタイム維持率も、同じページに定義があります。「(総資産-注文証拠金)÷ポジション必要証拠金×100」です。この1つの数値に対して、しきい値が2段あります。

総資産と注文証拠金とポジション必要証拠金からリアルタイム維持率を求め、100%以上、追証、ロスカットの3つに分岐する図
追証側のしきい値は100%で固定されており、選べるのはロスカット側だけです。追証の判定時刻は取引日ごとの取引終了時点で、解消期限は翌取引日(祝祭日を含む)の15:00までと記載されています。ロスカットは率を下回ったと判定された時点で、自動売買の建玉も含めて決済されます。出典:松井証券「FX取引ルール」および「ロスカット率・レバレッジコース設定」(2026年10月8日確認)。

図の分岐を数字に置き換えます。スタンダード25倍コース(証拠金率4%)で米ドル/円を10,000通貨だけ買い、1ドル=150円、総資産100,000円、新規注文を出していない状態(注文証拠金0円)と仮定します。ポジション必要証拠金は150円×10,000通貨×4%で60,000円、このときの維持率は約166%です。

選んだロスカット率 強制決済される総資産 そこまでの評価損 米ドル/円の下落幅
50% 30,000円を下回ったとき -70,000円 7.00円
60% 36,000円を下回ったとき -64,000円 6.40円
70% 42,000円を下回ったとき -58,000円 5.80円
80% 48,000円を下回ったとき -52,000円 5.20円
90% 54,000円を下回ったとき -46,000円 4.60円

この表は仕組みを理解するための仮定の計算例で、特定の口座の記録ではありません。10,000通貨なら1円の値動きが10,000円の損益にあたるため、ロスカット率を10%上げるごとに耐えられる下落幅が0.60円ずつ短くなります。90%を選ぶと、50%を選んだ場合より2.40円手前で決済されます。

ただし実際の地点はこの表どおりにはなりません。ポジション必要証拠金は当社生成レートを使って計算されるため、レートが下がると必要証拠金そのものも小さくなり、同じ総資産でも維持率は表の計算より高く出ます。結果として、実際のロスカットはこの試算より少し先で起きます。向きが分かっていれば十分で、1円未満の精度を手計算で追う意味はありません。維持率の読み方は証拠金維持率とは、強制決済そのものの仕組みはロスカットとはにあります。

高い率を選ぶほど早く決済されるかわりに、口座に残る金額は多くなります。低い率を選ぶほど持ちこたえますが、決済されたときに残る金額は少なくなります。どちらが有利と決められる数字ではないので、この記事では水準を推奨しません。

低レバレッジコースは、ロスカットを遠ざける設定ではありません

ここが取り違えやすい点です。証拠金率を上げる(=低レバレッジのコースを選ぶ)と、同じ数量に対する必要証拠金が増えます。維持率の式では必要証拠金が分母にあるため、総資産が同じなら維持率は下がります。

先と同じ条件(米ドル/円を10,000通貨、1ドル=150円、総資産100,000円)でコースだけを入れ替えると、こうなります。

コース ポジション必要証拠金 総資産100,000円のときの維持率 100%との関係
スタンダード25倍コース 60,000円 約166% 上回る
低レバレッジ10倍コース 150,000円 約66% 下回る
低レバレッジ5倍コース 300,000円 約33% 下回る
レバレッジなしコース 1,500,000円 約6% 下回る

10倍コース以下では、総資産100,000円のまま10,000通貨を持つことはそもそもできません。維持率が100%を割っている状態なので、追証やロスカットの対象になる水準です。低レバレッジのコースが実際にしているのは、ロスカットを遠ざけることではなく、同じ資金で持てる数量を小さくすることです。

同じ数量でロスカットを遠ざけたいなら、動かす数値は総資産です。資金を増やせば分子が増え、維持率が上がります。逆に、資金を増やさずに低レバレッジのコースを使いたいなら、数量を落とします。松井証券のFXは「取扱全通貨ペアについて1通貨単位から取引可能です。」と記載されているため、数量の調整はかなり細かく刻めます。レバレッジなしコース(証拠金率100%)で総資産100,000円なら、150円×数量が100,000円に収まる範囲、つまり660通貨程度が目安です。1通貨単位の意味はFXの1通貨取引とは、倍率を自分で設定する会社と数量で調整する会社の違いはFXのレバレッジは自分で設定する?で整理しています。

金融庁は、強制決済の仕組みそのものについて「為替相場が投資者の想定と逆方向に変動して建玉に評価損が生じ、評価損の額があらかじめ業者と取り決めた水準に達した場合は、業者が投資者の建玉を強制的に決済して取引を終了させます。」と示しています(2026年10月8日確認)。「あらかじめ業者と取り決めた水準」が、この口座ではロスカット率として自分の手元にある、という関係です。

設定を変えられる場面と、変えられない場面

どちらの数値も、口座を開いたあとに変更できます。変更画面は「FXお客様サイト【口座管理】-【ロスカット率・レバレッジコース設定】」で、FXアプリとFXスマホサイトからも変更できると記載されています(2026年10月8日確認)。確認できた条件と、確認できなかった条件を分けて置きます。

  • レバレッジコースの変更には注記があります。「建玉を保有している状態でレバレッジコースを変更する場合、変更時に余力や必要証拠金を再計算し、余力が不足する場合は変更できません。」という記載です。上の表のとおり低レバレッジへ移すと必要証拠金が増えるため、建玉を持ったまま下げようとすると、ここで止まることがあります
  • 法人口座では、選択できるロスカット率は100%のみで、レバレッジコースも変更できないと記載されています
  • 同じ画面にはアラート率とプレアラート率も表示されますが、「アラート率・プレアラート率は変更できません。」と記載されています。通知の水準は自分で動かせません
  • 建玉を保有している状態でロスカット率を変更できるかどうかは、今回確認した3つのページに記載を見つけられませんでした。無いという意味ではなく、当サイトが確認できていないという意味です。持ち高があるときに率を変えたい場合は、変更の前に公式へ問い合わせてください

追証の条件は選択の対象外です。判定時刻は取引日ごとの取引終了時点、発生条件はリアルタイム維持率が100%を下回った場合、解消期限は翌取引日(祝祭日を含む)の15:00までと記載されています。追証そのものの意味は追証とはにあります。

公式の取引ルールページで実際の記載を見る

ここまでに引用した証拠金率、ロスカット率、追証、リアルタイム維持率の算式は、すべて同じ取引ルールのページにあります。

松井証券のFX取引ルールページ。取引単位や注文数量別スプレッドなどが通貨ペアごとの表で並んでいる
引用:松井証券「FX取引ルール」のファーストビューです。当サイトはこのページから必要証拠金の算式、ロスカット率の選択肢、追証の判定時刻を転記しました。キャプチャは当サイトが同ページから取得したもので、記載内容は2026年10月8日に再確認しています。出典:松井証券「FX取引ルール」。画像内のサービス名・ロゴ・商標は各権利者に帰属します。

同じページの通貨ペアの表には、米ドル/円の最低取引単位が1通貨単位、呼値が0.1銭と記載され、注文数量別スプレッドの列が「数量上限」以内の成行(ストリーミング)注文・成行決済と、それ以外の注文に分かれています。米ドル/円の数量上限は1,000で、縮小側が0.1、それ以外の注文が0.2〜6.0です。表の下には「スプレッドは、pipsで表示しています。」という注記があるため、この記事でも単位をpipsのまま載せ、銭へ言い換えません。pipsと銭の関係はpipsと銭の違いで扱っています。

なお、スプレッドには「市場の急変時(天変地異やその他外部要因など突発的事象の発生時)、市場の流動性が低い時間帯(平日早朝、重要指標発表前後、クリスマス・年末年始など)には、通常スプレッド、縮小スプレッドともに拡大する場合があります。」という注記が付いています。原則固定の数値だけを見て、いつでもその値で取引できると考えないでください。

2つとも選べる記載があったのは、記録した12社のうち1社でした

当サイトが公式ページから条件を転記している会社は13社です。このうち岡三オンラインFXは、店頭FX(岡三アクティブFX)を「2026年9月14日を効力発生日として」ヒロセ通商株式会社へ譲渡したと公表しているため、今回の比較から外し、残る12社で見ます。取引所FX(くりっく365)は譲渡後も継続するとされていますが、この記事が比べているのは店頭FXの条件です。

レバレッジを選べる記載とロスカット水準を選べる記載の有無で12社を4つのセルに分けた比較マトリクス
両方のセルに入ったのはMATSUI FXだけでした。FXブロードネットと外貨exはコースでレバレッジ上限が変わる記載、外貨ネクストネオと外為オンラインはロスカットの基準を選べる記載があり、残る7社は確認したページに選択の記載を見つけられませんでした。母数は12社で、内訳は1社・2社・2社・7社です。出典:各社公式の取引ルール・取引概要ページ。松井証券は2026年10月8日、ほかの11社は2026年8月16日確認。

セルの中身を言葉にすると、こうなります。外貨ネクストネオ(外為どっとコム)は「有効比率がロスカットレベル(100%〜50%の間で10%刻みに設定)を下回った際に随時執行」と記載されており、水準の選択という点ではMATSUI FXと同じ性質です。外為オンラインはコースによってロスカットの基準が変わる形で、L25R系は100%、L25系は20%を下回ると自動的にロスカットされると記載されています。FXブロードネットはブロード1コースが預かり評価残高のおよそ1倍、ブロード25系がおよそ1〜25倍というコース別の上限、外貨exは1倍〜100倍コース(50倍・100倍コースは法人口座のみ)という記載です。

7社が「確認できず」に入っているのは、制度が無いという意味ではありません。当サイトが確認した取引概要・取引ルールのページに、利用者が選ぶという記載を見つけられなかった、という意味です。各社の記録値と出典URLはFX会社の総合比較から辿れます。ロスカット水準そのものを横に並べた一覧は初心者のFX会社比較にあります。

この分類は順位ではありません。選べることが有利とも不利とも書けません。選択肢があるぶん、自分で決めなければ既定値のまま取引が始まるという負担もあります。

申込みの前に自分で確認する項目

この記事で確認できた項目を、公式ページの表記のまま置きます。空欄は制度が無いという意味ではなく、当サイトが見たページに記載を確認できなかったという意味です。

項目 公式ページの表記 確認日
レバレッジコース レバレッジは、1倍、5倍、10倍、25倍の4種類のコース(証拠金率は100%/20%/10%/4%) 2026年10月8日
ロスカット率 個人口座 50%、60%、70%、80%、90% 2026年10月8日
ロスカットの判定 リアルタイム維持率が設定されているロスカット率を下回っている場合、すべての建玉(自動売買の建玉含む)を強制決済 2026年10月8日
リアルタイム維持率 (総資産-注文証拠金)÷ポジション必要証拠金×100 2026年10月8日
追証 判定時刻:取引日ごとの取引終了時点/発生条件:リアルタイム維持率が100%を下回った場合/解消期限:翌取引日(祝祭日を含む)の15:00まで 2026年10月8日
最低取引単位 取扱全通貨ペアについて1通貨単位から取引可能 2026年10月8日
取扱通貨ペア 全取り扱い通貨「32通貨ペア」 2026年10月8日
手数料 取引手数料が0円。口座開設手数料、口座維持手数料、ロスカット手数料、出金手数料が無料 2026年10月8日
スプレッド(米ドル/円) 数量上限1,000以内の成行注文・成行決済は0.1、左記以外の注文は0.2〜6.0(pips表示) 2026年10月8日
取引時間(米国夏時間) 月曜日 07:00〜翌05:55、火〜金曜日 06:10〜翌05:55(データ一括処理時間を除く) 2026年10月8日
スワップポイント - (日付を選ぶ形式で公表されているため、数値を記録していません) 2026年10月8日

口座を開く前に自分で見ておくと早いのは、この表のうち最後の3行です。スプレッドと取引時間は変わりやすく、スワップポイントは当日の表示でしか確認できません。コースとロスカット率は、どの値を選ぶかを先に決めておけば、口座開設後の設定画面で迷いません。

この記事の値をいつ見直すか

この記事の松井証券の表記は2026年10月8日の確認です。ほかの11社の記録は2026年8月16日の確認で、岡三オンラインFXの事業譲渡の発表は2026年10月8日に確認しました。当サイトはスプレッドのように日々動く項目を30日、取引ルールのように会社の判断で変わる項目を90日の周期で見直しています。次回の確認予定は2027年1月6日です。

自分で条件を控える場合も、値と一緒に出典URLと確認日を残してください。特にコースと率の選択肢は、増減があっても告知を見落としやすい項目です。確認日が残っていれば、半年後にその数字がまだ使えるのかを判断できます。

参考情報

  • 松井証券「FX取引ルール」(2026年10月8日確認)
  • 松井証券「FXの安心」(2026年10月8日確認)
  • 松井証券「レバレッジコースとは何ですか。」(2026年10月8日確認)
  • 松井証券「レバレッジコースの変更方法を教えてください。」(2026年10月8日確認)
  • 松井証券「【FXお客様サイト画面説明】ロスカット率・レバレッジコース設定」(2026年10月8日確認)
  • 金融庁「いわゆる外国為替証拠金取引について」(2026年10月8日確認)
  • 岡三オンライン「【重要】店頭FX取引(岡三アクティブFX)サービス終了のお知らせ(続報)」(2026年10月8日確認)
  • 各社公式の取引概要・取引ルールページ(12社。松井証券は2026年10月8日、ほかの11社は2026年8月16日確認)

この記事の更新・確認情報

情報の基準日
編集部による確認日
情報の変動性
高(相場・条件が変わりやすい情報)
次回確認予定
一次情報の件数
7件(本文末の参考資料に記載)

金融庁は、外国為替証拠金取引について相場変動、金利変動、流動性、信用、システムなど複数のリスクを挙げています。 ロスカットは損失の拡大を抑える仕組みですが、急変時に証拠金を上回る損失が生じる可能性まで消すものではありません。 「ロスカットがあるから安全」と考えず、取引数量と損切りを先に決めてください。 出典:金融庁「いわゆる外国為替証拠金取引について」

本記事の制度・商品条件に関する記述は、上記の一次情報を基準にしています。一般的な説明と、利用中のFX会社が採用している商品仕様は別のものです。 Lotの定義、証拠金維持率、ロスカット水準、取引時間、スワップの付与方法などは会社ごとに異なる場合があります。 記事内の計算例は仕組みを理解するための仮定であり、現在の為替レートや特定の会社の取引条件を示すものではありません。

制度・取引条件は変更されます。取引前に、利用するFX会社の最新の契約締結前交付書面と取引ルールを確認してください。 編集方針は編集方針、広告の扱いは広告掲載方針で公開しています。