FXのスプレッド比較|通貨ペアで開く差と、表記をそろえる4つの確認
FX会社のスプレッドは、米ドル/円では7社中6社が0.2銭で並びます。差が開くのは他の通貨ペアです。9社の公表値を通貨ペア別に並べ、単位・適用条件・提示率という、数字を横に並べる前にそろえる項目を確認日つきで整理しました。
FX会社のスプレッドを比べるとき、米ドル/円の数字だけを見ると差はほとんど出ません。今回スプレッド一覧を取得できた7社のうち6社が0.2銭で、残る1社が0.1銭でした。差が0.1銭しかない項目で会社を決めることになります。
ところが同じ7社を英ポンド/円で見ると、0.4銭から1.0銭まで開きます。豪ドル/円やユーロ/円でも同じことが起きます。米ドル/円で横並びになるのは、そこが各社の力の入れどころだからであって、口座全体の条件がそろっているという意味ではありません。
もう1つ、数字を横に並べる前にそろえる必要があるものが3つあります。単位(銭・pips・ポイント・表記なし)、適用の条件(時間帯・数量・取引方法)、そしてその値が広告の値なのか実際に提示された実績なのか、です。この記事では、各社の公式ページから転記した表記を通貨ペア別に並べ、この4点をどう確認するかを整理します。評価、点数、順位は付けません。スプレッドという言葉の意味そのものはスプレッドとはで扱っています。
米ドル/円では並ぶ数字が、他の通貨ペアでは開きます
まず、各社のスプレッド一覧ページに書かれている値をそのまま並べます。いずれも原則固定(例外あり)とされている時間帯の値で、2026年9月4日に確認しました。
| 会社(サービス) | 米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 | メキシコペソ/円 | ユーロ/米ドル |
|---|---|---|---|---|---|---|
| FXネオ(GMOクリック証券) | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.5銭 | 0.2銭 | - |
| DMM FX | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.5銭 | 0.2銭 | 0.3pips |
| 外貨ネクストネオ(外為どっとコム) | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.5銭 | 0.2銭 | 0.3pips |
| みんなのFX | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.5銭 | 0.3銭 | 0.3pips |
| 外貨ex(GMO外貨) | 0.1銭 | 0.1銭 | 0.4銭 | 0.2銭 | 0.1銭 | 0.1ポイント |
| トライオートFX(インヴァスト証券) | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.5銭 | 0.2銭 | 0.3pips |
| FXブロードネット | 0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 0.6銭 | - | 0.3PIP |
「-」は、確認したスプレッド一覧のページでその通貨ペアの値を特定できなかったという意味です。取り扱っていないという意味ではありません。FXネオのページには米ドル/円・ユーロ/円・英ポンド/円・豪ドル/円・メキシコペソ/円の値と時間帯外の値が並んでおり、ユーロ/米ドルはこのページからは読み取れませんでした。FXブロードネットのスプレッド一覧には主要5ペアが並び、メキシコペソ/円は別の詳細ページへ分かれています。
母数は7社です。当サイトは13社の取引条件を記録していますが、今回スプレッドの一覧を通貨ペア単位で取得できたのはこの7社に、後述する松井証券とSBI FXトレードを加えた9社でした。外為オンラインは提示スプレッドの実績をPDFでのみ公表しており、HTMLの一覧を確認できていません(2026年8月16日確認)。岡三オンラインFXは、マーケットメイカーの提示価格をそのまま提供する方式で原則固定の数値を公表していないと取引ルールページに記載があります。IG証券は公式サイト内でスプレッド一覧のページを確認できていません。ヒロセ通商・JFX・セントラル短資FXは公式サイトが自動取得に応じないため、当サイトでは条件を記録していません。
図で見ると、行によって丸印の集まり方が変わることが分かります。米ドル/円は6社が同じ点に重なり、外貨exだけが左に1つ離れています。英ポンド/円になると、外貨exの0.4銭、5社の0.9銭、FXブロードネットの1.0銭と3つに分かれ、幅は米ドル/円の6倍です。ユーロ/円と豪ドル/円も0.4銭の幅があります。
この差をどう受け取るかは、自分が何を取引するかで変わります。米ドル/円しか取引しないなら、この表から得られる情報はほとんどありません。ポンド円やクロス円を持つ予定があるなら、米ドル/円で会社を選んだ結果と、実際に負担する条件がずれます。1回あたりの金額に置き換える計算はFXの取引コストはいくらかで扱っています。
表に入れなかった2社は、値の示し方そのものが違います。松井証券のMATSUI FXは、注文数量別のスプレッドとして「縮小スプレッド」と「通常スプレッド」を分けて掲載しており、米ドル/円は縮小スプレッドが0.1、数量上限が1,000通貨、通常スプレッドが0.2〜6.0と記載されています(2026年9月4日確認)。SBI FXトレードは、注文数量の区分ごとに基準値・最小値・最大値・スプレッド提示率を並べる形式で、米ドル/円の注文数量1〜1,000,000は基準値0.18です。どちらも、他社の1つの数字と同じ欄には置けません。
単位が4通りあり、そのまま引き算できません
表を見て気づくのは、ユーロ/米ドルの欄だけ単位の表記が会社ごとに違うことです。みんなのFX・DMM FX・外貨ネクストネオ・トライオートFXは「pips」、FXブロードネットは「PIP」、外貨exは「ポイント」と書いています。SBI FXトレードの表には単位の表記そのものがなく、当サイトは数値をそのまま記録しています。
円が絡む通貨ペアで使われる「銭」と、円が絡まない通貨ペアで使われる「pips」は、指している値幅が違います。この違いを踏まえずに0.3と0.2を比べると、別の通貨ペアの別の単位を引き算することになります。単位の関係そのものはpipsと銭の違いにまとめています。
行の名前にも注意が要ります。LIGHT FXのスプレッド一覧では、米ドル/円にあたる行が「USD/JPY LIGHT」という別の名前で、値は0.18銭、AM8:00〜翌AM5:00の原則固定・例外あり、時間帯外は3.88銭と記載されています(2026年8月16日確認)。同じトレイダーズ証券のみんなのFXは同じ時間帯で0.2銭です。会社名だけを頼りに行を突き合わせると、名前の違う行の値を拾ってしまいます。
図の1と2は、比べる対象そのものをそろえる作業です。3と4は、その数字がどこまでを指しているかを確かめる作業で、次の2つの節で扱います。
同じ行の数字にも、3種類の条件が付いています
表に並べた値には、それぞれ適用の条件が付いています。条件は3種類に分かれ、公式ページでの書かれ方も違います。
| 条件の種類 | 公式ページの記載 | 会社(サービス) |
|---|---|---|
| 時間帯 | 各営業日午前9時〜翌午前3時までの時間帯で提供 | FXネオ |
| 時間帯 | 原則固定スプレッドの適用時間は、各営業日午前8時〜翌午前4時まで | FXブロードネット |
| 数量 | スプレッド一覧が「1万通貨以下」の表として示されている | 外貨ex |
| 数量 | スプレッド一覧が「1,000Lot以下」の条件で示されている | 外貨ネクストネオ |
| 数量 | 縮小スプレッドに数量上限(米ドル/円1,000通貨、ユーロ/円など10,000通貨) | MATSUI FX |
| 数量 | 注文数量1〜1,000,000などの区分ごとに基準値が変わる | SBI FXトレード |
| 取引方法 | 自動売買取引は原則固定適用対象外 | トライオートFX |
時間帯については、原則固定の開始が午前8時の会社と午前9時の会社に分かれ、終わりも翌午前3時・翌午前4時・翌午前5時に分かれます。この論点は米ドル/円1ペアで詳しく整理してあるので、スキャルピングと会社選びを参照してください。
数量の条件は、上の表に並べた値そのものの前提です。外貨exの一覧は「1万通貨以下」の表として掲げられており、外貨ネクストネオの一覧は1,000Lot以下という条件が添えられています。つまり、先ほどの表で外貨exの0.1銭と他社の0.2銭を並べたときも、厳密には数量の前提が同じではありません。数量が最小取引単位の側にどう効くかは少額取引でFX会社を選ぶで扱っています。
取引方法の条件はトライオートFXに書かれています。スプレッド一覧に「自動売買取引は原則固定適用対象外」とあり、同社の自動売買を使う場合、一覧の0.2銭は適用の対象外になります。手動の注文だけを見て会社を選び、あとから自動売買を使うと前提が変わる、ということです。1社ぶんの条件をまとめて読みたい場合はSBI FXトレードの取引条件のような会社ごとの記事から辿れます。
広告に出ている値と、実際に提示された値は別の数字です
各社のスプレッドページには、値の下に注記が置かれています。FXネオは次のように書いています(2026年9月4日確認)。
上記スプレッドは完全固定されたものではございません。例外的に、市場の急変時や市場の流動性が低下している状況、重要指標発表時間帯などにより、スプレッドが拡大する場合があります。
外貨exは「スプレッドは固定化されたものではありません。相場状況の急変・指標発表時、もしくは早朝やその他の外部要因などにより拡大する場合があります」、DMM FXは「上記スプレッドは固定されたスプレッドではありません」と、いずれも同じ趣旨の注記を置いています。表の数字は、その値で提示すると約束したものではなく、原則としてその値を提示するという意味です。広がる場面の中身はスプレッドが広がるのはなぜかにまとめています。
では、原則からどれくらい外れるのかを数字で見られるかというと、今回確認した範囲でそれを公表していたのはSBI FXトレードだけでした。同社のスプレッド一覧(詳細)は、基準値と一緒にスプレッド提示率、最小値、最大値、集計期間を掲載しています。
同じ表に最大値も載っており、米ドル/円は14.80、ユーロ/円は24.80、英ポンド/円は29.80です。基準値の0.18と最大値の14.80は、80倍以上離れています。集計期間は「2026年7月1日(水)6時00分〜2026年8月1日(土)5時30分」と表に記載されています。スプレッド提示率が何を分母と分子にした割合なのかは表から特定できなかったため、当サイトでは定義を推測しません。ここで言えるのは、基準値だけを見ていると分からない範囲が公表されている、ということです。
他社が同じ数字を出していないのは、条件が悪いという意味ではありません。公表の形式が違うだけです。外為オンラインのように実績をPDFで公表している会社もあり、HTMLの一覧が無いという理由で当サイトが記録できていないだけ、という場合もあります。比較のときは「その会社が公表していない」と「当サイトが確認できていない」を分けて記録してください。
スプレッドの広告には、業界団体の自主規制があります
各社の表記がばらばらに見えても、まったく野放しというわけではありません。一般社団法人金融先物取引業協会は、定款・諸規則等のページに「広告等の表示及び景品類の提供に関する自主規制規則」と、その第9条に関する細則(スプレッド広告関係)を掲載しています。細則には2022年9月26日の一部改正が記されています(2026年9月4日確認)。
ただし、これらはPDFで提供されており、当サイトのツールでは本文をテキストとして取得できませんでした。そのため、条文が具体的に何を義務づけているかはこの記事では引用していません。原典を確認したい場合は、協会の定款・諸規則等のページから該当のPDFを開いてください。各社の一覧に「原則固定(例外あり)」「完全固定されたものではございません」といった注記が並ぶ背景に、こうした自主規制があることだけを事実として記しておきます。
値が書かれているページは、取引概要とは別にあります
ここまでに引用した値は、取引概要や取引ルールのページには載っていません。多くの会社で、スプレッドだけが独立したページに分かれています。
探す順番としては、スプレッドのページで自分が取引する通貨ペアの行を見つけ、その表の見出しに数量や時間帯の条件が書かれていないかを確認し、最後に表の下の注記を読む、という流れが早いはずです。会社ごとの記録は外貨exのスペックページのように1社1ページでまとめてあり、項目ごとの確認日も併記しています。
自分で比較するときに確認する項目
この記事の内容を、確認の手順に置き換えます。
- 自分が取引する通貨ペアの行で比べているか(米ドル/円だけで判断していないか)
- 単位が銭・pips・ポイントのどれで、比べる相手と同じか
- その表に数量の条件(1万通貨以下、1,000Lot以下、注文数量の区分)が付いていないか
- 原則固定とされる時間帯に、自分が取引する時間が入っているか
- 自動売買や特定の注文方法が適用対象外になっていないか
- 表の値が広告の値か、提示率のような実績値か
- 表の下の注記に、どのような場面で拡大すると書かれているか
いずれも、確認した日付を値と一緒に控えてください。スプレッドは会社の判断で変わり、キャンペーンとして期間限定で提示される値もあります。日付の無い記録は、数か月後にそれが今も正しいのか判断できません。
記録の見直し時期と、変わりやすい項目
この記事の値は、7社の通貨ペア別スプレッドと松井証券・SBI FXトレードの記載が2026年9月4日、LIGHT FX・外貨exの取引概要・外為オンラインが2026年8月16日の確認です。スプレッドは日々動くため、当サイトは30日を目安に見直しています。次回の確認予定は2026年10月4日です。
とくに変わりやすいのは、時間帯外の値と、期間を区切って提示されるキャンペーンの値です。通貨ペアの取扱いが増減すると、行そのものが入れ替わることもあります。表を読むときは確認日を先に見て、日数が経っているなら公式ページの表示を優先してください。13社ぶんの全項目を横に並べて見たい場合はFX会社の総合比較から辿れます。この記事に広告リンクは含まれていません。
出典と確認日の一覧
- 一般社団法人金融先物取引業協会「定款・諸規則等」(2026年9月4日確認)
- GMOクリック証券「FXネオ」(2026年9月4日確認)
- DMM FX「スプレッド」(2026年9月4日確認)
- 外為どっとコム「スプレッド」(2026年9月4日確認)
- みんなのFX「スプレッド」(2026年9月4日確認)
- 外貨ex byGMO「スプレッド」(2026年9月4日確認)
- トライオートFX「スプレッド」(2026年9月4日確認)
- FXブロードネット「スプレッド」(2026年9月4日確認)
- SBI FXトレード「スプレッド一覧(詳細)」(2026年9月4日確認)
- 松井証券「FX 取引ルール」(2026年9月4日確認)
- LIGHT FX「スプレッド」(2026年8月16日確認)
- 外貨ex byGMO「取引概要」(2026年8月16日取得)
- 外為オンライン「取引・サービス概要」(2026年8月16日確認)
この記事の更新・確認情報
- 情報の基準日
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- 高(相場・条件が変わりやすい情報)
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- 一次情報の件数
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