FX自動売買の比較|公式表記で確認する4項目と13社の記載状況

FXの自動売買は「対応の有無」だけでは比べられません。提供形態、スプレッド、手数料、ロスカット時の建玉の扱いという4項目を、13社の公式ページの表記と出典・確認日つきで並べ、自分で再確認する手順まで説明します。

本記事は情報提供を目的としたもので、投資判断を勧誘するものではありません。FXには元本割れのリスクがあります。

FXの自動売買を比べるとき、「対応しているか、していないか」の二択で表を作ると、実際の取引条件の違いが落ちてしまいます。同じ「自動売買」という言葉が、FX会社が用意した注文機能を指す場合と、外部の取引ツールを口座につなぐことを指す場合と、まったく別の事業者が販売するソフトを指す場合があるためです。契約する相手が違えば、確認する場所も、責任の所在も変わります。

この記事では、自動売買を比べるときに公式ページで確認する4項目を示し、当サイトが記録している13社について、各社の公式ページに実際に書かれていた表記を出典と確認日つきで並べます。編集部の点数や順位は付けません。掲載しているのは、公式ページに書かれていた文章と、それを確認した日付だけです。

「自動売買に対応」だけでは比較にならない

自動売買という言葉は、少なくとも3つの異なるものに使われています。契約の相手方が違うため、確認するページも、うまくいかなかったときの相談先も変わります。

1つ目は、FX会社が自社の取引システムの中に用意している注文機能です。設定した条件で新規と決済の注文が繰り返し発注されるもので、松井証券が「リピート注文」、FXブロードネットが「トラッキングトレード」、インヴァスト証券が「トライオート」と呼んでいるものが該当します。この形態では、注文を受けるのも、証拠金を預かるのも、口座を開いたFX会社です。

2つ目は、MT4のような外部の取引ツールを口座につないで発注する形態です。ここで確認が必要なのは「そのツールが優秀かどうか」ではなく、そもそも会社が連携を認めているかどうかです。認めていない会社では、規約違反として取引を制限される可能性があります。

3つ目は、FX会社とは別の事業者が販売する自動売買ソフトや、運用を代行するという勧誘です。この場合、ソフトを売る相手とFX口座の会社は別で、FX会社の取引ルールを読んでも判断できません。金融庁は、外国為替証拠金取引について「外国為替証拠金取引は、金融商品取引法の登録を受けた業者でなければ行うことができません。無登録業者からの勧誘にご注意ください。」と示しています(2026年9月3日確認)。

自動売買を、会社が提供する機能、外部ツールとの連携、第三者が売るソフトの3つに分け、それぞれの契約相手と確認する場所を並べた図
3つの形態を、契約の相手方と、条件が書かれている場所で分けています。①②はFX会社の公式ページで確認でき、③はまず取引の相手方を確認します。

比較表を作るときは、まず自分が見ているのがどの形態かを決めます。1つ目と2つ目はFX会社の公式ページで確認できますが、3つ目はFX会社の比較とは別の話になります。

13社の公式ページに書かれていたこと

当サイトは、公式ページから値を転記できた13社のスペックを記録しています。そのうち自動売買に関する記載を確認できたのは7社で、内訳は、提供していることを確認できたのが4社、提供しない旨または使用を禁止する旨を明記していたのが3社でした。残る6社は、確認したページに自動売買の記載がありませんでした(2026年8月16日確認)。

13社を1目盛り1社の横棒で表し、提供あり4社、提供なし・禁止3社、該当ページで記載なし6社に分けた内訳図
母数は当サイトが記録している13社です。「記載なし」は機能が無いという意味ではなく、確認したページに書かれていなかったという意味です。

次の表は、各社の公式ページにあった文章をそのまま転記したものです。要約や言い換えはしていません。並び順は上の3区分の順で、区分の中は当サイトのデータ登録順です。優劣の順位ではありません。

区分 サービス(会社) 公式ページの表記 出典・確認日
提供を確認 MATSUI FX(松井証券) 自動売買(リピート注文)あり 取引ルール(2026年8月16日)
提供を確認 外為オンライン iサイクル2取引・サイクル2取引 取引概要(2026年8月16日)
提供を確認 FXブロードネット トラッキングトレード 取引概要(2026年8月16日)
提供を確認 トライオートFX(インヴァスト証券) 自動売買注文(トライオート) 取引ルール(2026年8月16日)
提供なし・禁止 FXネオ(GMOクリック証券) メタトレーダー4(MT4)など、外部取引ツール、自動売買ツールとの連携には対応しておりません。 よくあるご質問(2026年8月16日)
提供なし・禁止 SBI FXトレード SBI FXトレードでは、自動売買プログラム(クラウド環境などから取引システムにアクセスするなどの取引態様を含みます)などを使用した注文および取引を行う行為を禁止しています。 自動売買プログラムの使用について(2026年8月16日)
提供なし・禁止 外貨ex byGMO 大変申し訳ございませんが、当社では自動売買システムのご用意はございません。 よくあるご質問(2026年8月16日)
記載を確認できず DMM FX - 取引概要ページに該当する記載を確認できませんでした
記載を確認できず 外貨ネクストネオ(外為どっとコム) - 取引概要ページに該当する記載を確認できませんでした
記載を確認できず みんなのFX - 取引概要ページに該当する記載を確認できませんでした
記載を確認できず LIGHT FX - 取引概要ページに該当する記載を確認できませんでした
記載を確認できず 岡三オンラインFX - 取引ルールページに該当する記載を確認できませんでした
記載を確認できず IG証券 FX - 商品詳細ページに該当する記載を確認できませんでした

「-」は、当サイトが確認したページに記載が無かったという意味です。機能が存在しないことを示すものではありません。会社によっては、取引概要とは別のページやツール紹介ページに書かれていることがあります。掲載していない会社もあり、この13社が日本のFX会社のすべてではありません。

この表は、自動売買を使うかどうかを決める材料ではなく、これから見る4項目を確認する出発点です。

比較で見る4項目と、条件が書かれているページ

自動売買で手動の取引と条件が変わるのは、大きく次の4か所です。会社によってページの名前は違いますが、探す場所はおおむね共通しています。

見る項目 確認する内容 主に書かれているページ
1. 発注の主体 会社の機能か、外部ツールの接続か。接続を認めているか 取引ルール/よくあるご質問
2. スプレッド 原則固定などの適用条件が、自動売買にも及ぶか スプレッド一覧とその注記
3. 手数料 自動売買の新規・決済にだけかかる手数料があるか 取引概要/手数料の案内
4. 建玉の扱い ロスカットや一括決済で、自動売買の建玉が対象になるか 取引ルール/ロスカットの説明

以降では、この4項目それぞれについて、実際に条件が書かれていた箇所を各社の公式ページから引用します。引用は、上の表で「提供を確認」または「提供なし・禁止」となった会社のページからです。

見る項目1:注文を出すのは誰か

最初に確認するのは、注文を発注する主体です。会社が用意した機能なら、発注も約定も同じ会社の中で完結します。外部ツールを接続する形態なら、ツール側の稼働環境が止まったときに注文が出ないことがあり、会社の取引ルールとツールの仕様の両方を読む必要があります。

会社の機能として提供されている場合でも、その中身は同じではありません。松井証券は自動売買(リピート注文)について、あらかじめ設定した条件で売買注文が繰り返し発注される注文方法と説明し、利益確定幅だけを設定したときはIFD注文、損切り価格も設定したときはIFO注文と同様の仕組みになるとしています(2026年9月3日確認)。つまり、機能の名前は違っても、内部で組まれている注文の型は既存のIFD注文などと共通していることがあります。名前で比べず、どの注文がどの順番で出るのかで比べてください。

外部ツールを使いたい場合は、連携できるかどうかを先に確認します。GMOクリック証券は、よくあるご質問で「メタトレーダー4(MT4)など、外部取引ツール、自動売買ツールとの連携には対応しておりません」と記載しています(2026年9月3日確認)。SBI FXトレードは、自動売買プログラムを使用した注文および取引を行う行為を禁止していると明記しています(2026年9月3日確認)。使えない口座で使おうとすることが、比較の失敗としては最も大きいものです。

見る項目2:スプレッドの適用条件が手動と同じか

2つ目は、取引コストの適用条件です。会社が広告や一覧ページで示している原則固定のスプレッドが、自動売買の注文にも同じ条件で適用されるとは限りません。

インヴァスト証券のトライオートFXは、スプレッドのページで米ドル/円について「午前9時から翌日午前5時:0.2 銭、左記以外の時間帯:0.2 〜 6.8 銭」と示したうえで、「※自動売買取引は原則固定適用対象外」と注記しています(2026年9月3日確認)。原則固定という表示が、手動の注文と自動売買の注文で同じように効くわけではないということです。

自動売買は、同じ設定で何度も新規と決済を繰り返す使い方が多いため、1回あたりの差が回数分だけ積み上がります。スプレッドが何であるかを整理していない場合は、先にFXのスプレッドとはで、売値と買値の差が取引コストとして働く仕組みを確認してください。そのうえで、比較表には「原則固定の数値」ではなく「自動売買に適用される条件」を書きます。数値そのものは日々変わるため、当サイトでは各社のスプレッド一覧ページへのリンクを残し、注文の直前に自分の取引画面で確認することを前提にしています。

見る項目3:自動売買だけにかかる手数料があるか

3つ目は、取引手数料の有無と、その適用範囲です。手数料無料と書かれていても、自動売買の注文だけが対象外になっていることがあります。

FXブロードネットは、取引概要ページで取引手数料を「0円(※)」と記載したうえで、トラッキングトレードの利用時には「1ロットあたり新規手数料200円(ライトコースは20円)と決済手数料200円(ライトコースは20円)の取引手数料」がかかると示しています(2026年9月3日確認)。自動売買は約定回数が増える使い方をするため、1回あたりの金額が小さくても、回数によって負担の合計は変わります。何回の約定でいくらになるのかは、自分が設定する条件と実際の値動きで決まるため、この記事では試算を示しません。公式ページの手数料条件と、自分の設定でどれだけ約定するかを、必ず自分の口座の履歴で確認してください。

比較表を作るときは、手数料の欄を「無料か有料か」の二択にせず、次の3つを分けて書きます。手動注文の手数料、自動売買の新規注文の手数料、自動売買の決済注文の手数料です。この3つを分けておくと、コースや口座の種類によって金額が変わる会社も、同じ形で並べられます。

見る項目4:ロスカットで建玉がどう扱われるか

4つ目は、強制決済のときに自動売買の建玉がどう扱われるかです。自動売買は複数の建玉を同時に持つ設定になりやすく、証拠金の余力が減ったときの扱いが結果を左右します。

松井証券は、ロスカットの実行時に「すべての建玉(自動売買の建玉含む)を強制決済します」と記載しています。同じページで、スピード注文から行う一括決済については「発注および保有建玉数量には自動売買の建玉は含まれません」としています(2026年9月3日確認)。強制決済の対象には自動売買の建玉が含まれ、手動の一括決済の対象には含まれない、という向きの違いです。自分でまとめて閉じたつもりで自動売買の建玉が残る操作になっていないかを、事前に確認しておく必要があります。

ロスカットの水準そのものも会社ごとに異なり、有効比率や証拠金維持率の何パーセントで実行されるかは各社の取引ルールに書かれています。仕組みを整理していない場合は、ロスカットとはで判定の考え方を確認してから、各社の水準を読み比べてください。ここでも、比較表に書くのは「水準の数値」と「その数値が書かれているページ」の両方です。

どのページを見れば分かるか

ここまでの4項目は、多くの場合、会社の「取引ルール」「取引概要」「取引要綱」という名前のページにまとまっています。商品の紹介ページやキャンペーンページではなく、取引条件を列挙しているページを探してください。

トライオートFXの取引ルールページ。取引時間やロスカットなどの条件が項目ごとに並んでいる
取引条件が項目ごとに並ぶページの例として、トライオートFXの取引ルールページを引用しています。当サイトはこのページから「自動売買注文(トライオート)」「ロスカット 有効比率100%以下(プレアラート 有効比率150%以下、アラート 有効比率120%以下)」などの表記を転記しました。出典:インヴァスト証券「トライオートFX 取引ルール」(2026年8月16日取得・確認)

見つからない項目は、空欄のままにしておきます。上の表で6社が「-」になっているのは、確認したページに書かれていなかったからです。ここを推測で埋めると、比較表としては形が整っても、書かれていない条件を自分で作り出したことになります。会社ごとの詳細な記録は、トライオートFXのスペックのような個別ページでも、出典と確認日つきで見られます。

もう一つの注意は、確認日です。スプレッド、手数料、ロスカット水準は変更されます。この記事の表は2026年8月16日時点の記録で、本文で引用した4社の表記は2026年9月3日に再確認したものです。口座を申し込む前には、必ず出典リンク先の原文を自分で開いてください。

「必ずもうかる」という勧誘は、まず登録から確認する

自動売買という言葉は、勧誘の場面でも使われます。金融庁は、外国為替証拠金取引について「登録を受けた業者と取引を行う場合でも、その業者の信用力を慎重に判断し、信用できる業者と取引を行ってください。」「外国為替証拠金取引は、比較的少額で取引できる反面、差し入れた証拠金以上の多額の損失が生じるおそれのある非常にリスクの高い商品です。」と示しています(2026年9月3日確認)。同庁は、無登録で金融商品取引業を行っているとして警告を行った者の一覧も公表しています。

比較の対象がFX会社の機能なのか、それとも別の事業者が売るソフトなのかは、この段階で分かれます。後者であれば、機能の比較よりも先に、取引の相手方が金融商品取引業の登録を受けているかを確認します。当サイトは、自動売買の成績、収益率、勝率に関する数値を掲載しません。第三者が示した運用実績を、当サイトでは検証できないためです。

比較の前に決めておくこと

  • どの形態を比べているか(会社の機能/外部ツールの連携/第三者のソフト)を先に決める
  • 自動売買にスプレッドの原則固定が適用されるかを、スプレッドのページで確認する
  • 手動注文の手数料と、自動売買の新規・決済それぞれの手数料を分けて記録する
  • ロスカット時に自動売買の建玉が対象になるかを、取引ルールで確認する
  • 確認できなかった項目は空欄のまま残し、確認したページ名と日付を書いておく
  • 数値を書き写したら、出典URLと確認日をセットで残す

自動売買の比較は、機能の数を数える作業ではありません。手動の取引と条件がどこで変わるのかを、公式ページの表記で1つずつ確認する作業です。条件が変わる箇所は、この記事で扱った4項目に集まっています。

参考情報

  • 金融庁「いわゆる外国為替証拠金取引について」(2026年9月3日確認)
  • トライオートFX「スプレッド」「取引ルール」(2026年9月3日/2026年8月16日確認)
  • FXブロードネット「取引概要」(2026年9月3日確認)
  • 松井証券「MATSUI FX 取引ルール」(2026年9月3日確認)
  • SBI FXトレード「自動売買プログラムの使用について」(2026年9月3日確認)
  • GMOクリック証券 よくあるご質問(2026年9月3日確認)
  • 外貨ex byGMO よくあるご質問(2026年9月3日確認)
  • 外為オンライン「取引概要」(2026年8月16日確認)

この記事の更新・確認情報

情報の基準日
編集部による確認日
情報の変動性
高(相場・条件が変わりやすい情報)
次回確認予定
一次情報の件数
9件(本文末の参考資料に記載)

金融庁は、外国為替証拠金取引について相場変動、金利変動、流動性、信用、システムなど複数のリスクを挙げています。 ロスカットは損失の拡大を抑える仕組みですが、急変時に証拠金を上回る損失が生じる可能性まで消すものではありません。 「ロスカットがあるから安全」と考えず、取引数量と損切りを先に決めてください。 出典:金融庁「いわゆる外国為替証拠金取引について」

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