プロのFXチャート分析実践講座「ワイド・レンジング・バーとは?ワイド・レンジング・バーで勝つための活用法」 | FXプロ https://xn--fx-fk1eu00k.top FXプロでは、FXの初心者向けの入門情報から上級者向けの稼ぎ方まで徹底解説。FX会社のスプレッド、レバレッジ、約定力、サービス、口座開設方法を口コミ・評判からランキング形式で比較しています。おすすめのFX会社を見つけて「稼ぐための方法」を学びましょう! Thu, 01 Dec 2022 10:04:10 +0000 ja hourly 1 プロのFXチャート分析実践講座「ワイド・レンジング・バーとは?ワイド・レンジング・バーで勝つための活用法」 https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-wide-ranging-bar/ https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-wide-ranging-bar/#respond Mon, 28 Feb 2022 13:12:51 +0000 https://xn--fx-fk1eu00k.top/?p=10256 もともとローソク足は江戸時代に開発された分析手法となるため、ローソク足の呼び方やパターンの名称などが江戸時代調で馴染みづらい部分があります。チャート分析では基本中の基本でも、意外と見過ごしかちになるのがローソク足です。 ...

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もともとローソク足は江戸時代に開発された分析手法となるため、ローソク足の呼び方やパターンの名称などが江戸時代調で馴染みづらい部分があります。チャート分析では基本中の基本でも、意外と見過ごしかちになるのがローソク足です。

ただ、最近では海外でも人気のローソク足は、モダンな名称がつけられていたり英語調だったりと、呼び方も様々。横文字に慣れた現代人でも覚えやすくなっています。

FXプロのチャート分析実践講座では、初心者から上級者まで幅広いタイプのあらゆる分析手法をご紹介しています。
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そこで、今回のFXプロでは、ローソク足のワイド・レンジング・バーやその他のパターンについてわかりやすく解説していきます。ぜひ、ローソク足分析を深めるのにお役立て下さい。

FXテクニカル ワイド・レンジング・バー

FXテクニカル ワイド・レンジング・バー

ローソク足には様々な形状があって、1本1本のローソク足はそれぞれ非常に深い意味を持っています。

FXテクニカル ワイド・レンジング・バー

たった1本のローソク足には

  • 始値 → 最初の取引き価格
  • 終値 → 最後の取引き価格
  • 高値 → 一番値上がりした時の価格
  • 安値 → 一番値下がりした時の価格

取引で重要となる4つの価格が見れるだけでなく、どのように取引が推移したのか、投資家心理・市場心理も組み込まれています。

市場に参加していなくても、取引の様子が一目で把握できるローソク足は素晴らしいチャートなのです。

ワイド・レンジング・バーとは

ワイド・レンジング・バーとは

ワイド・レンジング・バーとは

英語のWide Ranging Barのことで、いわゆる大陰線・大陽線と呼ばれているフルボディ―の長めのローソク足のことです。
ワイド・レンジング・バーの特徴を簡単にいうと、始値と終値に大きな価格差があったことを表しています。
大陽線のワイド・レンジング・バー
大陽線のワイド・レンジング・バーは、始値から終値が大きく値上がりした状態を表すローソク足です。
大陰線のワイド・レンジング・バー

大陰線のワイド・レンジング・バーは、始値から終値が大きく値下がりした状態を表すローソク足です。

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果たして、このワイド・レンジング・バーが出てきたい時は、どのように解釈すべきなのか、売りなのか買いなのか、見方や使い方をこれから解説していきます。

本題に入る前に、そもそもローソク足とは誰が開発したのか、歴史と概要をかいつまんでおきましょう。

ローソク足の開発者・本間宗久氏について

ローソク足チャートを発明したのは、江戸時代の米商人「本間宗久」です。世界中の投資機関・投資家たちの間で賞賛されているこの表示方法は、実は、米商人が米を取引する際にわかりやすく価格を記録した帳簿が起源になっているのです。

忙しかった本間宗久氏は、有益な米取引を行うために簡単に帳簿を付ける方法・管理する方法はないかと考案されたのがローソク足チャートだったのです。

ローソク足チャートから取引の流れや市場の動きがひと目でわかる、ということでアメリカの投資家が使い始めたのをきっかけに海外でも普及していきました。

本間宗久氏は、ローソク足を組み合わせた売買シグナル「酒田五法」の考案者でもあります。現在でも代表的な売買シグナルの基盤とし本間宗久氏のローソク足分析は世界中て使われています。

ローソク足の開発者・本間宗久氏について
酒田五法を解説する本も多数出版されていますので、徹底的に学びたい方はAmazonなどで探すことができます。
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ワイド・レンジング・バーの基礎知識

ワイド・レンジング・バーの基礎知識

ワイド・レンジング・バーは

ローソク足の名称のこと。始値と終値に大きな価格差が生じたことを表す、大陽線・大陰線ローソク足のことです。
ワイド・レンジング・バーの基礎知識
  • ワイド・レンジング・バー(大陽線) → 始値から終値が大きく上昇
  • ワイド・レンジング・バー(大陰線) → 始値から終値が大きく下降

いずれの場合も、ワイド・レンジング・バーは何らかの要因から価格が一気に動いたことを表しています。例えば、インパクトが強い経済指標の発表や、ニュース速報などから、急落・急騰が起きた時に出現することが多いです。

ボラティリティの高さを見る時の目安にもなるローソク足です。
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大陽線の場合と、大陰線の場合とではどのように見ていけばよいのか、ワイド・レンジング・バーの2つのケースを詳しく見ていきましょう。

ワイド・レンジング・バー(大陽線)

ワイド・レンジング・バー(大陽線)
ワイド・レンジング・バーの大陽線は「買い」が圧倒的に優勢だと見なすことができます。

前後のローソク足を見ても分かるように、通常のローソク足の3倍~4倍の長さに伸びていますね。1本のローソク足が長くなるということは、短い時間・期間にて「買い」が集中したということです。

多くの場合、ワイド・レンジング・バーが出現した後は上昇トレンドがしばらく続きます。

ワイド・レンジング・バー → 強い上昇のサイン → 買い

ワイド・レンジング・バーで買いが加速

ワイド・レンジング・バーで買いが加速
上昇のきっかけとなった理由次第では、ワイド・レンジング・バーが連続して数本続くこともあります。
例えば、
  • コロナワクチンが開発された
  • 米国のGDPが予想を大きく上回った
  • 中央銀行が予想外の利上げを発表した

など思いがけないポジティブなニュースなどがきっかけになります。

いわゆる「パニック買い」「過熱」の状態ですね。
上昇に勢いがついたのを見て、乗り遅れないように便乗する投資家が急増するのです。その結果、上昇の勢いが一気に加速していきます。
よく、トレンドの流れに乗って稼ぐといいますが、まさに上図チャートのようなケースはトレンドの波に乗って短時間で稼ぐ局面です。とくに、下降トレンドが継続した後の大陽線のワイド・レンジング・バーは手堅い上昇サインと見ることができます。

熱が急速に冷めることもある

熱が急速に冷めることもある

一方では、大陽線のワイドレンジングバーが出現したと思っても、瞬く間にもとに価格が戻ってしまうこともあります。

ポジティブなニュースがあったものの、インパクトに欠ける時や、コロナウイルスなど根本的な不安要素が解消されていない時などに起こりやすいです。

一時的に市場が過熱状態になったものの、急速に熱が冷めてしまうケースです。
「これは上がる!」と思って買い始めた投資家が、「早まったかもしれない」と思い直し一気に決済します。あるいは、上昇トレンドがすでに一定以上継続していて、「今のうちに」と利確が一斉に入るからです。
最悪の場合は、熱が冷めて価格が元に戻るだけでなく、下げの勢いから「売り」に火がつくこともあります。
このケースの場合は、大陽線が出てから「買いエントリー」すれば大損したことになります。かならずしも、大陽線だからと飛びつかないように注意する必要があるのです。

ワイド・レンジング・バー(大陰線)

ワイド・レンジング・バー(大陰線)
ワイド・レンジング・バーの大陰線は「売り」が圧倒的に優勢だと見なすことができます。

通常のローソク足の3倍~4倍の長さの大陰線が伸びて、そこから下降トレンドが展開しています。短い時間・期間にて「売り」が集中したということです。

ほとんどの場合、ワイド・レンジング・バーの大陰線が出現した後は下降トレンドがしばらく続きます。

ワイド・レンジング・バー → 強い下降のサイン → 売り

ワイド・レンジング・バーが売りを加速させる

ワイド・レンジング・バーが売りを加速させる

一般的に、利益を取りそびれるよりも資金を失うことを恐れる投資家が多いため、「買い」よりも「売り」の方が加速しやすい傾向にあります。大陰線の出現自体が、投資家心理を悪化させる要因となり得ます。

大陰線のワイド・レンジング・バーが下に伸びていくのに恐れをなして、「パニック売り」が加速するケースですね。

「売り」が「売り」を呼び、時には必要以上に売られすぎてしまうこともあります。ネガティブな市場への展望が拡大して、売りが止まらないこともあり得ます。

ショートでがっつりと稼げる局面ですね。

上昇のきっかけとなることもある

上昇のきっかけとなることもある

時には、売りのシンボルである大陽線のワイド・レンジング・バーが上昇のきっかけをつくることもあります。

もともと下降トレンドにあった相場が、売られすぎて価格の割安感に注目する投資家が出てくるからです。とことん価格が落ち込んでしまった後でワイド・レンジ・バーがきっかけとなることが多いです。

市場への不安から売りが加速した結果、価格にお得感が生じてくるケースです。
「今のうちに売っておかねば!」と急ぎ過ぎた投資家が、「早まったかもしれない」と思い直し買い戻しに転換することもあります。あるいは、ショートの利確が集中して入ることからも上昇に向かいやすい傾向にあるのです。
下降トレンドが長く続いた後の、大陰線のワイド・レンジング・バーはある意味、上昇のサインとして捉えることも可能です。

ワイド・レンジング・バーが重要だといわれる理由

ワイド・レンジング・バーは、相場の方向性を読むのに重要なローソク足だといわれています。

ローソクのボディがしっかりと長く伸びる大陽線・大陰線は、上昇にしても下降にしても勢いの強さを計るバロメーターとして使えるのです。

ワイド・レンジング・バーが伸びる方向に、勢いをつけて市場が向かっている、と判断できるローソク足なのです。

  • ワイド・レンジング・バー(大陽線) → 上昇の勢いが強い → 買い相場・強気相場
  • ワイド・レンジング・バー(大陰線) → 下降の勢いが強い → 売り相場・弱気相場
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というように、ワイド・レンジング・バーは市場動向・投資家心理を読むための重要なローソク足なのです。

ワイド・レンジング・バーでトレードする方法

ワイド・レンジング・バーでトレードする方法

それでは、実際にチャートを見ながら、ワイド・レンジング・バーでトレードする方法を解説していきます。

ワイド・レンジング・バー(大陽線)でエントリー

ワイド・レンジング・バー(大陽線)でエントリー

上昇トレンドにあった相場は、大きく窓を開けて急落した後でワイド・レンジング・バーで上昇し始めています。一旦大きく価格が下がっていますので、このワイド・レンジング・バーの場合は、上昇トレンドに向かう可能性が高いといえます。

最初のワイド・レンジング・バーが出現した後で、2本目のローソク足がどう動くかを確認します。上図チャートの場合は2本目もワイド・レンジング・バーとなっていて、強い上昇のシグナルが出ていることがわかりますが、リアルタイムのトレードでは2本目がどう動くはわからないですよね。

2本目のローソク足が上昇に向かい、最初のワイド・レンジング・バーの終値を超えたあたりで「買いエントリー」します。より確実なエントリーを狙うなら、最初のワイド・レンジング・バーの高値を超えたのを確認したら「買いエントリー」です。

ちなみに、ショートの場合は、このタイミングで「買いエグジット」ですね。

ワイド・レンジング・バー(大陰線)でエントリー

ワイド・レンジング・バー(大陰線)でエントリー

上昇トレンドにあった相場の勢いが弱まってきました。下降トレンドへと転換しそうな局面にてワイド・レンジング・バーが出現します。上昇トレンドの終局と思われる箇所に大陰線が出てきていますので、ワイド・レンジング・バーから下降トレンドが本格的に始まる可能性があります。

最初のワイド・レンジング・バーが出現したら、2本目のローソク足がどうなるかを確認します。2本目のワイド・レンジング・バーが下降したら、下降トレンドが始まると見ることができます。

ワイド・レンジング・バーの終値または安値を確実に下回ったら、ショートで「売りエントリー」を決めます。

ロングの場合はこのタイミングが「売りエグジット」のタイミングとなります。

ワイド・レンジング・バーの注意点

ワイド・レンジング・バーは、伸びた方向に相場が優勢であることを表していますが、一時的な上昇・下降で終わることもあるので注意して下さい。

とくに注意したいのは

  • 経済指標発表時の直後 → 熱が冷めやすい
  • ネガティブな要素とポジティブな要素が混ざっている状況 → 上下が激しい
  • 上昇トレンドが継続した後の大陽線 → 利確が集中
  • 下降トレンドが継続した後の大陰線 → 利確が集中

などの状況で、ワイド・レンジング・バーが出現した時です。

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一時的な急騰・急落に惑わされないよう、冷静にテクニカル・ファンダメンタルズの双方から判断するようにしましょう。

勝つためのワイド・レンジング・バートレード手法

勝つためのワイド・レンジング・バートレード手法

ワイド・レンジング・バーは、売買シグナルとして使えるローソク足の1つ。

相場の勢いや方向性を読むのに役に立ちますが、判断が微妙となることや、想定外の動きをすることも度々あります。

そこで、できるだけ確実にワイド・レンジング・バーを活用するために覚えておきたいのが、その他のローソク足の売買シグナルです。

ローソク足の売買シグナルは、超有名なパターンがいくつもあって、世界中で使われている人気の分析手法です。代表的なものをいくつかご紹介しておきたいと思います。

トリプルトップ・ヘッドアンドショルダー

三山(さんざん)

トリプルトップ・ヘッドアンドショルダー

トリプルトップは3つの山を作るチャートパターンです。中央の山が突き出て高くなるタイプをヘッドアンドショルダーといいます。

  • 上向きの3つの山 → トリプルトップ → 売りシグナル
  • 上向きの3つの山/中央が高い → ヘッドアンドショルダー → 売りシグナル

トリプルトップは酒田五法の最も代表的なパターン「三山」です。ヘッドアンドショルダーは「三尊」とも呼ばれているローソク足のパターンのことです。

トリプルボトム・ヘッドアンドショルダー

トリプルボトム・ヘッドアンドショルダー トリプルボトム・ヘッドアンドショルダー

トリプルボトムは下向きに3つの山を作るチャートパターンです。中央の山が下にさらに突き出るタイプをヘッドアンドショルダーといいます。

  • 下向きの3つの山 → トリプルボトム → 買いシグナル
  • 上向きの3つの山/中央が高い → ヘッドアンドショルダー → 買いシグナル

トリプルボトムは酒田五法の「逆三山」です。下向きヘッドアンドショルダーは「逆三尊」とも呼ばれているローソク足のパターンのことです。

モーニングスター・イブニングスター

モーニングスター・イブニングスター

モーニングスター・イブニングスターは、それぞれ「宵の明星」「明けの明星」とも呼ばれている酒田手法の売買シグナル。イブニングスターは下降トレンドの到来を告げる星のことで、モーニングスターは上昇トレンドの幕開けを告げる星のことです。

  • 宵の明星 → 売りシグナル
  • 明けの明星 → 買いシグナル

シューティングスター・ハングマン

シューティングスター・ハングマン

シューティングスターは流れ星に例えた売買シグナルで、酒田手法の「宵の流れ星」と呼ばれているローソク足パターンです。ハングマンは「明けの流れ星」と呼ばれています。

  • シューティングスター/宵の流れ星 → 売りシグナル
  • ハングマン/明けの流れ星 → 買いシグナル

シューティングスターは上昇トレンドが終わることを知らせる星。ハングマンは下降トレンドの終わりを知らせる星です。

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ワイド・レンジング・バーで取引する際に役に立つローソク足パターンを、以下の記事で詳しく紹介しています。こちらも合わせて参考にして下さい。

まとめ

まとめ

ワイド・レンジング・バーは

ローソク足の大陽線・大陰線のことで、売買シグナルや市場動向・投資家心理を読む方法として使うことができます。
  • ワイド・レンジング・バー(大陽線) → 買いシグナル
  • ワイド・レンジング・バー(大陰線) → 売りシグナル
稀に、ワイド・レンジング・バーで急騰・急落した後で価格が元に戻ることもあります。
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値動きの要因を明確にしておくことで、ワイド・レンジング・バーでより確実な売買タイミングが計れるでしょう。
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売買シグナルとして使える有名なチャートパターンに、シンメトリカル・トライアングルがあります。

シンメトリカル・トライアングルとは、簡単にいうと横向きの三角形が上下対象となっているパターンのことです。このパターンは比較的に出現頻度も多いため、覚えておくと役に立つ売買シグナルです。

トライアングルにはいくつか種類があり、三角形の形状によってシグナルの意味合いも変わってきますので、シンメトリカル・トライアングルの見極め方を徹底的に抑えておきたいものです。

FXプロのチャート分析実践講座では、初心者から上級者まで幅広いタイプのあらゆる分析手法をご紹介しています。
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今回は、シンメトリカル・トライアングルの見方や使い方勝つためのトレード手法をわかりやすく解説していきます。ぜひ、トレードに活用してみて下さい。

FXテクニカル シンメトリカル・トライアングル

FXテクニカル シンメトリカル・トライアングル

相場を分析する方法として、最低でも抑えておきたいチャートパターンは、

  • ダブルトップ・ダブルボトム
  • トリプルトップ・トリプルボトム
  • ヘッドアンドショルダー
  • フラッグ
  • ペナント

など5つのパターンがありますが、加えて出現頻度が多く結構使えるのがトライアングルです。

基本5つのチャートパターンはこちら

トライアングルは、「三角持ち合い」とも呼ばれているチャートパターンで、文字通りにチャートが三角形のかたちをつくるのが特徴です。

大まかに3つのトライアングルパターンがありますので、最初に見ておきましょう。

3つのトライアングルパターン

3つのトライアングルパターン
  • アセンディングトライアングル → 買いシグナル
  • シンメトリカルトライアングル → 買いシグナル または 売りシグナル
  • ディセンディング・トライアングル → 売りシグナル

アセンディング・トライアングル(Ascending Triangle)

アセンディング・トライアングル(Ascending Triangle)

アセンディング・トライアングルは

三角形の上値ライン(レジスタンスライン)がほぼ水平に横に伸びて、下値ライン(サポートライン)が角度をつけて上に向かうパターンのことです。高値の位置はほぼ変わらず推移していて、安値の位置が徐々に高くなっていることを表しています。

アセンディング・トライアングル → 買いシグナル

アセンディング・トライアングルが形成されて、上値ラインをブレイクすると、そこから上昇トレンドが始まる傾向にあります。

シンメトリカル・トライアングル(Symmetrical Traiangle)

シンメトリカル・トライアングル(Symmetrical Traiangle)

シンメトリカル・トライアングルは

上値ライン(レジスタンスライン)と下値ライン(サポートライン)が同時に中心に向かっていくパターンのことで、上下対象の三角形をつくります。高値の位置は徐々に低くなり、安値の位置は徐々に高くなっている状態をあらわしています。

シンメトリカル・トライアングル → 買いシグナル または 売りシグナル
  • 上値ラインをブレイク → そこから上昇トレンドが始まる
  • 下値ラインをブレイク → そこから下降トレンドが始める

サインと見ることができます。どちらにブレイクするかによって、相場の読みが変わってきます。

ディセンディング・トライアングル(Descending Triangle)

ディセンディング・トライアングル(Descending Triangle)

ディセンディング・トライアングルは

上値ライン(レジスタンスライン)が角度を付けて下に向かい、下値ライン(サポートライン)がほぼ水平に横の伸びるパターンのことです。高値の位置が徐々に下がりつつも、安値は変わらず横に推移していることをあらわしています。

ディセンディング・トライアングル → 売りシグナル

ディセンディング・トライアングルが形成されて、下値ラインをブレイクすると、そこから下降トレンドが始まる傾向にあります。

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3つのトライアングルについて以下の記事で詳しく解説しています。合わせて、参考にして下さい。

トライアングルが重要なわけ

チャート分析によく使われているチャートパターンはいくつかありますが、とくに重視したいのがトランアングルなのです。

なぜトラアングルが重要なのかというと・・・

トライアングルが出現するということは、いわゆる「買い」と「売り」の緊迫状態にあり、大きな値動きが起こることを示唆しているからなのです。

大きな値動きが期待できる理由

トラアングルは上がったように見えても、結果的には相場は横ばい状態。下がったように見えても、結果的に相場は横ばい状態にあることを意味しています。

トライアングルの初期段階では、相場に迷いがあって「買い」と「売り」のバランスがほぼ等しい状態にあります。そこから、徐々に値幅が狭くなり高値か安値のどちらかが動いていきます。

値幅が狭くなるということは、様子見体制で構えている投資家が多いことでもあります。つまり、相場はまさに噴火前の状態にあるのです。

ひとたびブレイクが確認されると、待ち構えている投資家が多いだけに大きな値動きが期待できるのです。

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というわけで、トライアングルが使いこなせると大きな戦力になり得ます。

シンメトリカル・トライアングルの基礎知識

シンメトリカル・トライアングルの基礎知識

それでは、シンメトリカル・トライアングルの基本的な見方や使い方を詳しく見ていきましょう。

シンメトリカル・トライアングルの見方

シンメトリカル・トライアングルの見方

シンメトリカル・トライアングルは

  • 高値の位置が徐々に低くなっていく
  • 安値の位置が徐々に低くなっていく

ことがその他のトライアングルとは大きく異なる点です。

見極めるポイントは、

  • 高値の位置が下がっているかどうか
  • 安値の位置が上がっているかどうか
  • 上下対象の三角形になっているか
  • 値幅は狭くなってきているか

などです。

高値が下がって安値が上がっているということは

ここで、高値が下がっていて安値が上がっているということは、どのような状態なのか投資家心理を読んでみましょう。

高値が下がっているということは、「ここが売り時」「これ以上は上がらない」と判断する投資家が多いことを意味していますよね。しかし、一方で安値が上がっているということは、「ここが買い時」「ここから上がる」と判断する投資家が多いことを意味しています。

つまり・・・

上がると思う投資家の数 = 下がると思う投資家の数

ちょうど同じぐらいいる状態なのです。

そして、さらに考慮したいのが値幅が徐々に狭くなっていることです。値幅が狭くなるということは、「様子見体制」に転換した投資家が増えていることの表れです。果たして、ここからどう動くのか投資家は目を光らせて待機しています。

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ですから、シンメトリカル・トライアングルが形成されてきたら目が離せない状況だと認識することが大切です。

レジスタンスとサポートラインを引いて、エントリー(エグジット)の準備をするようにしましょう。

シンメトリカル・トライアングルの使い方

シンメトリカル・トライアングルは大きく2つのパターンがあります。

  • シンメトリカル・トライアングル上昇パターン → 買いシグナル
  • シンメトリカル・トライアングル下降パターン → 売りシグナル

シンメトリカル・トライアングルの上昇パターン

シンメトリカル・トライアングルの上昇パターン

シンメトリカル・トライアングルの上昇パターンは、上昇トレンドがしばらく継続して、上昇の勢いが一旦弱まった時に出現しやすいパターンです。

上昇トレンドがしばらく継続した後は、ロングの利確が入り始めますよね。「そろそろここが天井」だと思う投資家と「いやまだこれから上がる」と思う投資家が同じぐらい出現しやすいタイミングなのです。

上昇してきた相場が、下がり始めた時はトライアングルが出ていないかチェックします。

シンメトリカル・トライアングルの上昇パターン → 買いシグナル

シンメトリカル・トライアングルの上昇パターンが確認できたら、上にブレイクするタイミングを待ちます。上値ライン(レジスタンスライン)をブレイクしたら「買い」です。

シンメトリカル・トライアングルの下降のパターン

シンメトリカル・トライアングルの下降のパターン

シンメトリカル・トライアングルの下降パターンは、下降トレンドがしばらく継続して、下降の勢いが一旦弱まった時に出現しやすいパターンです。

下降トレンドがしばらく継続した後は、ショートの利確が入り始めますよね。「そろそろここが底」だと思う投資家と「いやまだまだ下がる」と思う投資家が同じぐらい出現しやすいタイミングなのです。

上昇してきた相場が、下がり始めた時はトライアングルが出ていないかチェックします。

シンメトリカル・トライアングルの下降パターン → 売りシグナル

シンメトリカル・トライアングルの下降パターンが確認できたら、下にブレイクするタイミングを待ちます。上値ライン(レジスタンスライン)をブレイクしたら「買い」です。

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どのような状況でシンメトリカル・トライアングルが出現するのか、何とかイメージができたのではないでしょうか。「ここが天井」「ここが底」だと思えそうな局面にて、出現しやすいのです。

シンメトリカル・トライアングルでトレードする方法

上昇パターンでエントリー・エグジット

上昇パターンでエントリー・エグジット

上図チャートのシンメトリカル・トライアングルは、典型的な上昇パターン。上昇トレンドから大きく価格が下降した後でトライアングルが出現しています。

高値が下げ・安値が上げと2回以上続いたら、シンメトリカル・トライアングルが形成される可能性がありますので、レジスタンス・サポートラインを引いておいて様子を見ます。

値幅が徐々に狭くなってきたら、三角の頂点あたりからどう動くのかを注意しておきます。

上値ライン(レジスタンス)をブレイクしたら「買いエントリー」を決めます。ショートで保有していた場合はこのタイミングが「買いエグジット」となります。

上昇パターンでエントリー・エグジット

こちらの上昇パターンは、横ばいトレンドの幅がどんどん狭くなっていったパターンです。高値の下げ・安値の上げが結構長く続いていて、途中でシンメトリック・トライアングルが完結したようにも見え、判断に悩みそうなケースだといえます。

早めの段階で高値の位置と安値の位置にレジスタンス・サポートを引いておいて、慎重に様子を見ます。完全に上値ラインをブレイクしたら「買いエントリー」します。ショートはここで「買いエグジット」です。

下降パターンでエントリー・エグジット

下降パターンでエントリー・エグジット

上図のシンメトリック・トライアングルはわかりやすい下降パターンですね。下降トレンドが継続した後で、トライアングルを形成。三角の頂点が出来た時点で、すぐに下にブレイクしています。

高値・安値の位置が2か所以上できたら、レジスタンス・サポートを引いて待機しておきます。下値ラインをブレイクしたらショートで「売りエントリー」を決めます。ロングはこのタイミングで「売りエグジット」です。

下降パターンでエントリー・エグジット

こちらの下降パターンは、なんとシンメトリック・トライアングルが2回連続で出てきています。かなり強い下降のサインだといえます。

1回目のトライアングルにてサポートを下にブレイク後すぐに急落。持ち直したかのように見えても、シンメトリックを形成しさらに下にブレイクして急落。

下値ラインを完全にブレイクして長い陰線が確認できたら、即「売りエントリー」あるいはロングで保有中なら「売りエグジット」ですね。

シンメトリックにならない場合でもトライアングルのシグナルが活用できます。その他のトライアングルパターンを以下もチェックしておきましょう。

勝つためのシンメトリカル・トライアングルトレード手法

それでは、最後にシンメトリカル・トライアングルで勝つためのトレード手法をご紹介します。

ジグザグチャートを合わせて使う!

ジグザグチャートを合わせて使う!

シグナルが微妙になりがちなチャートパターン分析で合わせて使いたいのがジグザグチャートです。ジグザグチャートは文字通り、相場が上下する動きに合わせてジグザグのラインを自動で引いてくれます。

ジグザグの強みは、絶対にラインはジグザグに動くことです。

  • 下向きのラインに頂点ができたら「買いシグナル」
  • 上向きのラインに頂点ができたら「売りシグナル」

下向きラインが頂点に達したら今度は上にしか行きません。シンメトリカル・トライアングルがブレイクした時に、ジグザグが上に向かっていれば強力な「買いシグナル」となります。

ボリンジャーバンドを合わせて使う!

ボリンジャーバンドを合わせて使う!

ボリンジャーバンドも、チャートパターンのシグナルを補足するのに大いに活用できます。

ボリンジャーバンドの強みは、上値バンド・中央値・下値バンドと3本のレジスタンス・サポート代わりに相場の動きが計れることです。

  • 上値バンド、中央値、下値バンドを上に抜けると「買いシグナル」
  • 上値バンド、中央値、下値バンドを下に向けると「売りシグナル」

上図チャートでは、シンメトリック・トライアングルの頂点あたりで、ちょうどボリンジャーバンドの中央値から反発、その後上値バンドをブレイクしています。シンメトリック・トライアングルの「買いシグナル」を十分に裏付けることができます。

ジグザグとボリンジャーバンドで無敵のトレードを実現!

ジグザグとボリンジャーバンドで無敵のトレードを実現!

そして、せっかくならジグザグチャートとボリンジャーバンドを両方合わせて使ってみましょう。

誰もが注目するトライアングルパターンと、ジグザグの確実性が高い上下ライン、ボリンジャーバンドの敏感な3本のラインで無敵のトレードが実現できます。

トライアングル、ジグザグ、ボリンジャーとすべてのシグナルがマッチした時に、エントリー・エグジットを決めれば、ほぼ確実に勝率を挙げていくことができるでしょう。最強の組み合わせだといえるトレード手法です。

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ちなみにボリンジャーバンドの見方や使い方はこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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ジグザグチャートに関する記事はこちらからご覧になれます。合わせて参考にして下さい。

まとめ

まとめ
シンメトリカル・トライアングルは、大きな値動きが期待できる注目のチャートパターンです。

シンメトリカル・トライアングルの特徴は、

  • 高値が徐々に下がり、安値が徐々に上がる
  • 値幅が次第に狭くなっていく
  • 上下対称の三角形が形成される
  • 「買い」と「売り」の圧力がほぼ均等
  • 様子見姿勢の状態に入る

ことです。

注目されているチャートパターンであるがゆえに、シンメトリック・トライアングルが形成されると、待ち構えて様子を見る投資家が多くなります。

待ち構える投資家が多いということは、それだけにブレイク後の値動きも大きくなりがちです。

シンメトリック・トライアングルは、ぜひ活用したい売買シグナルですが、100%完璧ではありません。シグナルが誤る時もあれば、判断が微妙な時もあります。どんな分析手法であろうと、複数の手法を併用することが勝つためのコツです。

teacher
今回ご紹介したように、ジグザグチャートやボリンジャーバンドなど、その他の手法と合わせて試してみて下さい。
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フィボナッチは黄金比率を駆使した的中率の高さや信頼性で名高い分析手法です。フィボナッチを覚えたい、使ってみたいと考えているトレーダーはきっと多いはず。

しかし、若干わかりづらいのがフィボナッチの特徴でもあり、いざフィボナッチを使ってみようと思っても、挿入方法や分析の仕方がわからずに戸惑ってしまうものです。

FXプロのチャート分析実践講座では、初心者から上級者向けにあらゆるタイプの分析手法をご紹介しています。
teacher
今回は、フィボナッチの基本となるフィボナッチ・リトレースメントと応用編のフィボナッチ・エクステンションと2つの手法、いわゆるフェイバリット・フィボとも呼ばれているフィボナッチ手法を徹底的に解説していきます。ぜひ、トレードにお役立て下さい。

FXテクニカル フェイバリット・フィボ

FXテクニカル フェイバリット・フィボ

テクニカル分析では有名なフィボナッチには、いくつか種類があります。まずは何から使えばよいのか、どうやって使えばよいのか、戸惑っているトレーダーは多いのではないでしょうか。

代表的なフィボナッチには、

  • フィボナッチ・リトレースメント
  • フィボナッチ・ファン
  • フィボナッチ・アーク
  • フィボナッチ・タイムゾーン
  • フィボナッチ・エクスパンション

と5つの手法があります。

フェイバリット・フィボとは、上記のフィボナッチ手法のうち「フィボナッチ・リトレースメント」と「フィボナッチ・エクスパンション」を使う分析手法です。

すべてのフィボナッチ手法は、黄金比率と呼ばれるフィボナッチ比率が基盤となっています。

まずは、そもそも黄金比率やフィボナッチ数列とは一体何なのかを見ていきましょう。

黄金比率とは

黄金比率とは
黄金比率とは、最も調和がとれた形状のバランスのことです。西洋では、建築や芸術において古代から使われてきた比率で、人が最も快適に感じる比率とされています。

黄金比率を数式であらわすと、

黄金比率とは

となります。この数式を計算すると、実は1 : 1.6180339887… と永遠に続くのです。

そこで、一般的に黄金比率は「1:1.618」と見なされています。

この黄金比率は、古代ギリシアのミロのヴィーナスや古代エジプトのピラミッドに始まり、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画やミケランジェロの彫刻、現代のApple社のロゴ、国旗や名刺のサイズなど、あらゆるものに使われています。

フィボナッチ比率とは

黄金比率とは別で、物理学的に発見された比率がフィボナッチ比率です。

フィボナッチ比率は、黄金比率と全く同じ「1:1.618」のことです。
フィボナッチ比率はイタリアの数学者レオナルド・フォボナッチによって13世紀に発見された法則で、フィボナッチが発見した法則がずばり黄金比率とマッチしたことで、一躍有名になり現在でも高く評価されている数値なのです。

フィボナッチが発見した比率とは

フィボナッチ比率は、フィボナッチ数列が基盤となっている比率です。

フィボナッチ数列とは、「1+1から始めて2つの数を順番に足し算していくと、一定の比率で数値が増えていく」という数学の法則です。

1+1=2、1+2=3、2+3=5、3+5=8・・・・

「1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89・・・・」という一定の法則をフィボナッチ数列といいます。

足し算をずっと続けていくと、倍率が1.168倍となりそれ以上変化しなくなるのです。

フィボナッチ数列の図形

フィボナッチ数列を1、3、5と正方形にして図形で見ると、

フィボナッチ数列の図形

不思議と、一定の比率にて長方形が延々と形成されていくのです。これらの長方形のサイズはいずれの場合でも「1:168」となります。

古代から使われていた黄金比率は、フィボナッチ比率の発見によって、物理学的に証明された永久不変の法則なのです。

フィボナッチ比率について詳しく知りたい方はこちら

黄金比率・フィボナッチ比率が見られる例

フィボナッチ数列の正方形に半円を描いていくと、渦巻きができる仕組みになっています。

フィボナッチ比率の渦巻きの形状は自然界のあらゆるものに見られることが実証されています。
フィボナッチ比率が見られる例

巻貝やカタツムリの殻などはフォボナッチ比率に沿って渦を巻いているのが見られます。

フィボナッチ比率が見られる例

ひまわりの種、アロエの葉など多くの植物もフィボナッチ比率に沿って渦を巻いています。

フィボナッチ比率が見られる例

銀河を渡るミルキーウェイ(天の川)や、台風の雲にもフォボナッチ比率で構成されています。

フィボナッチ比率が見られる例

葛飾北斎の名画や、レオナルドダヴィンチのモナリザ、タマゴの殻にもフォボナッチ比率が見られています。

フィボナッチ比率が見られる例

さらには、人口マップなどのデータにもフォボナッチ比率が確認されているのです。

teacher
フォボナッチ数列・フィボナッチ比率は、否定のしようがない絶対的な法則として、データ分析や市場分析にも確信を持って使われるようになったのです。

5つのフィボナッチ手法

フィボナッチ手法は、大まかに5つ手法があります。

  • フィボナッチ・リトレースメント
  • フィボナッチ・ファン
  • フィボナッチ・アーク
  • フィボナッチ・タイムゾーン
  • フィボナッチ・エクスパンション

それぞれの概要を簡単に見ておきましょう。

フィボナッチ・リトレースメント

フィボナッチ・リトレースメント

フィボナッチ・リトレースメントは、フィボナッチ比率を基盤にチャートに6本の水平ラインを挿入する描画ツールです。数あるフィボナッチの中で最もスタンダードな手法で、多くのトレーダーに使われています。

起点にした価格から、23.6%~100%のフィボナッチ比率が水平に挿入されます。各ラインをサポート・レジスタンスラインやターゲット価格の想定に使うことができます。サポート・レジスタンスラインを引くような感覚で手軽に使えるのが特徴です。

フィボナッチ・リトレースメントの見方や使い方はこちら

フィボナッチ・ファン

フィボナッチ・ファン

フィボナッチ・ファンは斜めのトレンドラインを引いてくれる描画ツールです。フィボナッチ・リトレースメントでは図れないトレンドの動きを見ることができます。

起点にした価格から、23.6%~100%のフィボナッチ比率が斜めに挿入されます。トレンドライン、チャネルラインの上値・下値を探るのに使うことができます。

フィボナッチ・アーク

フィボナッチ・アーク

フィボナッチ・アークはチャートに弧を描いて分析する描画ツールです。離れた位置にある価格との関連性から相場を分析するのに使われています。

起点の価格から、23.6%~100%のフィボナッチ比率が離れた場所の価格を結ぶように弧を描いていきます。上昇・下降、トレンド転換のタイミングを計ることができます。

フィボナッチ・タイムゾーン

フィボナッチ・タイムゾーン

フィボナッチ・タイムゾーンは相場の動きを時間軸で区切って分析する描画ツールです。新たなトレンドの発生や、トレンド・値幅が変化する期間を目安にして見ていけます。

起点価格から、23.6%~100%のフィボナッチ比率が縦のラインで挿入されます。トレンドが転換するとすればいつなのかを想定することができます。

フィボナッチ・エクステンション

フィボナッチ・エクステンション

フィボナッチ・エクスパンションは、フィボナッチ・リトレースメントをさらに延長したもので、長い期間でのトレンドの動きや変化を見ることができます。

通常は100%までを基準とするフィボナッチに、127.2%、161.8%など100%以上の数値が挿入されます。トレンドが一定方向に長く続いた時や、過去のトレンドからの動きを見るのに使われています。

すべての手法でフィボナッチ比率が基盤

何を起点にして分析するかの違いはあれど、すべてのフィボナッチ手法は黄金比率・フィボナッチ比例が基盤となっています。

起点にした価格から、

  • 0.0%
  • 23.6%
  • 38.2%
  • 50.0%
  • 61.8%
  • 100.0%

の比率でラインが挿入されます。

フェイバリット・フィボの基礎知識

フェイバリット・フィボの基礎知識

大まかに、フィボナッチ手法の特徴を掴んだところで、フェイバリット・フィボについて詳しく見ていきましょう。

フェイバリット・フィボとは

フィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エクステンションを使った手法のことです。

フィボナッチ・エクステンションとは

フェイバリット・フィボとも呼ばれているフィボナッチ・エクステンションとは、100%以上のフィボナッチ比率が表示できる描画ツールのことです。

1つのトレンドだけでなく、2つ目、3つ目と起点からの大きな流れを見ることができます。

利用する取引ツールによっては、フィボナッチ・リトレースメントにすでにエクステンションが追加されている場合もあります。追加されていない場合は、リトレースメントとエクステンションと2つを挿入して分析することができます。

フェイバリット・フィボは、要はフィボナッチ・リトレースメントの拡張版と思って頂ければわかりやすいかと思います。

表示できるフィボナッチ比率

エクステンションで表示できるフィボナッチ比率は、利用する取引ツールにもよります。

基本的に、

  • 61.8%
  • 100.0%
  • 168.8%

の3つの比率は表示できるようになっています。さらに、200%、261.8%、中には400%以上までかなり広範囲で表示できるものもあります。

リトレースメントで表示できる数値

リトレースメントで表示できる数値は、

  • 0.0%
  • 23.6%
  • 38.2%
  • 50.0%
  • 61.8%
  • 100.0%

となりますので、100%以上を使いたい時に便利なのです。

例えば・・・

リトレースメントの範囲
リトレースメントの範囲

リトレースメントは、100%までが基本的に表示されますので、トレンドが継続した場合にはまたリトレースメントを置き換えなければなりませんよね。

しかし、エクステンションを使えば100%から引き続いて、161.8%、261.8%など起点を変えずに延長していけるのです。

リトレースメントの範囲

上昇トレンド、下降トレンドと繰り返す相場の流れを、1つの流れとして捉えていきたい時に大いに役に立つのです。フィボナッチ比率をもっと細かく表示させたい時は、パラーメーターの設定から選択することができます。

エクステンションを簡単に使う方法

もし、各自で利用している取引ツールでエクステンションが表示できない場合は、MT5の無料アカウントを作成して分析用に使うことができます。

MT5なら、フィボナッチ・リトレースメントにエクステンションの拡張機能が追加されていますので使いやすいですよ。

MT5は業者を介さなくても、誰でも無料で簡単にインストールできます。チャートを使う分は全く無料なので、フィボナッチ・エクステンションを便利に使いたい方におすすめです。

MT5の無料ダウンロードはこちら

エクステンションの設定方法

では、MT5を使った場合でのエクステンションのパラーメータの設定方法を解説しておきます。

エクステンションの設定方法
  1. MT5のメニュー「挿入」から「オブジェクト」を選択
  2. 「オブジェクト」の一覧から「フィボナッチ係数」を選択
  3. 「フィボナッチリトレースメント」を選択します。

そうすると、フィボナッチがチャートに挿入されますので、自分でチャートの動きに合わせて移動させたり幅を拡げたりと調整します。

エクステンションの設定方法
  1. ラインの幅を調整
  2. 全体を移動
  3. 長さを調整

フェイバリット・フィボのトレード方法

フェイバリット・フィボのトレード方法

それでは、実際にチャートを見ながら、フェイバリット・フィボでトレードする方法を解説していきます。

例えば、以下のように上昇トレンドが継続していて、この先を分析したいとします。

フェイバリット・フィボのトレード方法

1.高値を起点にフィボナッチを挿入する

1.高値を起点にフィボナッチを挿入する

高値の位置を起点0に合わせて、ちょうど反発した場所にフィボナッチのキーポイント61.8を合わせます。

2.ラインをサポート・レジスタンスとして使う

2.ラインをサポート・レジスタンスとして使う

フィボナッチを設定したら、あとは各ラインをサポート・レジスタンスとして使うことができます。

3.各ラインでエントリー・エグジット

3.各ラインでエントリー・エグジット
ひとまず数値はあまり気にせずに、単純に各ラインをサポート・レジスタンスと見て、どちらにブレイクするのかでエントリー・エグジットを決めます。

上図チャートの場合、最初の部分では「100 → サポート」「61.8 → レジスタンス」になっていますね。サポートで反発したら「買い」レジスタンスを超えたら「保有」または「買い」で、レジスタンスで下に反転したら「売り」です。

サポートラインを下に抜けるほどに下降トレンドが継続すると見ることができます。

最終的にこのチャートの場合は、

3.各ラインでエントリー・エグジット

ことごとくサポートを下に抜け、高値0の起点から261.8まで下がっています。

61.8はフィボナッチのキーポイントとなる数値なので、ここからトレンドが転換する可能性が高いといえます。

勝つためのフェイバリット・フィボトレード手法

勝つためのフェイバリット・フィボトレード手法

それでは、最後にフェイバリット・フィボを使って勝つためのトレード手法をご紹介したいと思います。

フェイバリット・フィボ(エクステンション)を使うなら、ぜひ活用したいのがガートレーパターンです。ガートレーパターンは、売買シグナルとして使われているチャートパターンで、フィボナッチ・エクステンションの数値をもとに分析を行います。

フィボナッチを使うガートレーパターンとは

フィボナッチを使うガートレーパターンとは

ガートレーパターンとは

欧米で人気のハーモニックパターンの1つで、勝率が高いことで国内でも一部の投資家に注目されています。

ガートレーパターンには「買いパターン」と「売りパターン」の2種類があり、フィボナッチ・エクステンションの数値が条件として決められています。

  • ガートレー買いパターン → 上昇シグナル
  • ガートレー売りパターン → 下降シグナル

ガートレー買いパターン

ガートレー買いパターン

フィボナッチ・エクステンションをXA、ABに基準を合わせて2か所に挿入します。フィボナッチの数値が条件にマッチした場合にシグナルとして使うことができます。

ガートレー買いパターンの条件
  1. Bの価格はXAのフィボナッチ61.8%
  2. Cの価格はABのフィボナッチ38.2~88.6%
  3. Dの価格はXAのフィボナッチ78.6%、ABの113%~161.8%
  4. Aの価格が最高値となる
  5. Xの価格が最安値となる

以上の条件にマッチした場合は、Dから反発するタイミングで「買い」です。

ガートレー売りパターン

ガートレー売りパターン

フィボナッチ・エクステンションを、XA、ABを基準に2か所挿入します。挿入したフィボナッチの数値をチェックしながら、ガートレーにマッチするかどうかを見ます。

ガートレー買いパターンの条件
  1. Bの価格はXAのフィボナッチ61.8%
  2. Cの価格はABのフィボナッチ38.2~88.6%
  3. Dの価格はXAのフィボナッチ78.6%、ABの113%~161.8%
  4. Aの価格が最安値となる
  5. Xの価格が最高値となる

以上の条件にマッチした場合は、Dから下に反転するタイミングで「売り」です。

teacher
ガートレーの他にもABCDパターンもフィボナッチ・エクステンションの数値を条件として使います。

以下の記事で、ガートレーパターンとABCDパターンについて詳しく解説しています。ぜひ、この機会に参考にしてみて下さい。

まとめ

まとめ

フェイバリット・フィボは、フィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エクステンションを合わせた分析手法で、取引ツールによっては普通にフィボナッチ・リトレースメントを挿入することで表示が可能です。

エクステンションの機能がない場合は、MT5をダウンロードすれば無料で簡単に使うことができます。

多彩な種類のインジケーターや分析手法がある中、フィボナッチは黄金比率が基盤となっているため、より説得力がある分析手法だといえます。さすがに的中率は高く、使いこなせるようになると強力な武器になるでしょう。

エクステンションをいかに使いこなすかは、どこを起点にするかどれくらいの幅で設定するかにつきます。微妙に場所をずらしながら、チャートの動きに最もマッチする箇所を探すことが重要なポイントとなります。
teacher
早速チャートに挿入してフォボナッチ・エクステンションの威力を試してみて下さい。
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移動平均線は最もポピュラーな分析手法で、有名な売買シグナルに「ゴールデンクロス」「デッドクロス」があります。一体どのような売買シグナルなのか、気になっている初心者の方は多いでしょう。

「ゴールデンクロス」は上昇トレンドに切り替わるシグナル、「デッドクロス」は下降トレンドに切り替わるシグナルとして使うことができます。

使い方を覚えておけば、これからのトレードに非常に役に立ちます。

FXプロのチャート分析実践講座では、初心者から上級者まで幅広いタイプのあらゆる分析手法をご紹介しています。
teacher
今回は、「ゴールデンクロス」「デッドクロス」の見方や使い方勝つためのトレード手法などをわかりやすく解説していきます。どうぞ、お役立て下さい。

FXテクニカル ゴールデンクロス/デッドクロス

FXテクニカル ゴールデンクロス/デッドクロス

チャート分析ではローソク足移動平均線ボリンジャーバンドなど実に様々な手法が使われていますが、初心者の方にはちょっと難しく感じる手法も多いですよね。シンプルでわかりやすい手法から始めて、1つずつ覚えていくのがおすすめ。

初心者にも使いやすい分析手法の1つが「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」です。

「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」は3本の移動平均線を使った売買シグナルのことで、世界中で最も使われている定番の分析手法です。

まずは移動平均線とは、そもそも何なのかから始めていきましょう。

移動平均線とは

移動平均線とは

移動平均線とは

Moving Average (MA)、Simple Moving Average(SMA)、とも呼ばれるインジケーターのことで、一定期間の相場の平均値をラインで表したものです。

一般的によく使われている移動平均線はSMAのことで、「終値の合計 ÷ 期間」で平均値が算出されています。通常は1本~3本をチャートに挿入して分析に使います。

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移動平均線は、チャートにデフォルトで挿入されていることも結構あるので、このラインは一体何なのかと気になっていた方は多いと思います。

移動平均線でどのように分析するのか

移動平均線がチャート分析でどのように使われているのかというと、

相場がどれくらい移動平均線から離れているのか、移動平均線の上にあるのか、下にあるのかを見ていきます。

というのも、もともと移動平均線は相場が流れる法則を導き出すために開発されていて、相場は移動平均線の動きに近づこうとすると考えられています。

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「移動平均線乖離率」という言葉をよく見聞きするかと思いますが、「移動線乖離率」とは、移動平均線からどれくらい価格が離れているのかを表した数値のことです。様々なインジケータの基盤に使われています。

移動平均線の下に価格がきている

移動平均線の下に価格がきている

移動平均線の下に価格がきているということは、相場が売り相場にあることを意味しています。下降トレンドの時には移動平均線の下で動く傾向にあります。

そして、移動平均線の下の方に遠く離れてしまうと、今度は移動平均線に近づこうと上昇していく傾向にあるのです。

移動平均線の上に価格がきている

移動平均線の上に価格がきている

逆に、移動平均線の上に価格がきているということは、相場が買い相場にあることを意味しています。上昇トレンドの時は大抵の場合移動平均線の上で推移していきます。

そして、移動平均線の上の方に遠く離れてしまうと、今度は移動平均線に近づこうとして下降し始める傾向にあるのです。

移動平均線の方向性

また、移動平均線の方向から相場の強弱や方向性を読むことができます。

移動平均線が上に向かっている
移動平均線が上に向かっている

移動平均線が上に向かっているということは、相場の平均価格が徐々に低下 = 売り」

移動平均線が下に向かっている
移動平均線が下に向かっている

移動平均線が下に向かうということは、「相場の平均価格が徐々に低下 = 売り」の状態、下降トレンドにあることを意味しています。

相場が移動平均線から離れるほど、相場が本来の価格よりもかなり下がっていて、角度が直角に近づくほどに売りの勢いが強いと判断できます。

移動平均線の短期線、中期線、長期線

通常は1本~3本の移動平均線が使われています。

移動平均線は各自で期間の設定ができるようになっていて、短期・中期・長期で期間を設定することができます。初心者の方は、デフォルトの設定で使ってみるのがおすすめです。馴れてきたら、それぞれの投資スタイルに合わせて任意で設定できます。

短期線

短期線は、短期間で相場の平均価格を算出したものです。5~8、13~25、35~45あたりの期間を短期線として設定します。

中期線

中期線は、中期での相場の平均価格を算出したものです。25~45、50~75、85~125あたりの期間を設定して使います。

長期線

長期線は、長期間で相場の平均価格を算出します。50~75、85~125、125~200あたりの期間に設定して使われています。

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移動平均線の基本がわかったところで、これからゴールデンクロス/デッドクロスについて詳しく見ていきます。

ちなみに、以下の記事では移動平均線について解説していますので、合わせて参考にしてみて下さい。

ゴールデンクロス/デッドクロスの基礎知識

ゴールデンクロス/デッドクロスの基礎知識

それでは、ゴールデンクロス/デッドクロスの基本的な見方・使い方を解説していきます。

簡単にいうと、

  • ゴールデンクロス → 買いシグナル
  • デッドクロス → 売りシグナル

のことです。

基本的に、ゴールデンクロス/デッドクロスは2本または3本の移動平均線を使って分析します。

  • 2本の場合 → 短期線 or   中期線 と 長期線
  • 3本の場合 → 短期線、中期線、長期線

ゴールデンクロスとは

ゴールデンクロスとは

ゴールデンクロスとは、

英語でGolden Crossと呼ばれている移動平均線のパターンです。日本語でいうと黄金の十字架といったところでしょうか。上昇トレンドの幕開けを知らせる売買シグナルです。

ゴールデンクロス

ゴールデンクロス

赤:短期線 黄:中期線 青:長期線

ゴールデンクロスは、ちょうど短期(赤)が中期(黄)と長期(青)を上に抜けようとする時をいいます。

ゴールデンクロス → 上昇トレンドの始まり → 買いシグナル

ゴールデンクロスが形成されると、これまで下降トレンドにあった相場は上に突き抜けて上昇トレンドに転換する確率が高くなります。突き抜けようとする時、あるいは完全に突き抜けてから「買いエントリー」します。

ショートポジションの場合は、このタイミングが「買いエグジット」のポイントとなります。

ゴールデンクロスのチェックポイント

ゴールデンクロスのチェックポイント

ゴールデンクロスにも、若干微妙なシグナルとなる場合や誤ったシグナルとなる場合もあり得ます。できるだけ正確に判断するために、ゴールデンクロスが出現した時のチェックポイントをご紹介しておきましょう。

ゴールデンクロスを見極めるポイントとは、

  • 短期線が中期・長期線を下から上に超えている
  • 価格が中期線・長期線を上に超えている
  • 中期線・長期線も上に向かっている
  • 中期線も長期線を越えようとしている(超えている)

となどを挙げることができます。

デッドクロスとは

デッドクロスとは

デッドクロスとは

英語でDeath Crossと呼ばれている移動平均線のパターンです。日本語でいうと死の十字架、下降トレンドの到来を告げる売買シグナルです。

デッドクロス

デッドクロス

赤:短期線 黄:中期線 青:長期線

一方、デッドクロスは短期(赤)が中期(黄)と長期(青)をまさに下に抜けようとする時をいいます。

デッドクロス → 下降トレンドの始まり → 買いシグナル

デッドクロスが形成されると、上昇トレンドが終局を迎え下降トレンドに転換する傾向にあります。抜けようとし始めた時、あるいは完全に下に抜けてから「売りエグジット」します。

ショートポジションの場合は、このタイミングが「売りエグジット」のポイントとなります。

デッドクロスのチェックポイント

デッドクロスのチェックポイント

ゴールデンクロスと同様に、デッドクロスの場合も判断が微妙だったり、誤ったシグナルとなることがあり得ます。

デッドクロスを見極めるポイントとは

  • 短期線が中期・長期線を上から下に抜けている
  • 価格が長期線の下にきている
  • 中期線・長期線も下に向かっている
  • 中期線も長期線を下に抜けようとしている

などをチェックしてみましょう。

ゴールデンクロス/デッドクロスの注意点

できるだけ正確にゴールデンクロス/デッドクロスのシグナルを読みたいところですが、正直なところすべての条件をチェックした後では遅すぎることも多々あります。

なぜなら、移動平均線自体が相場の動きよりも一歩遅れる傾向にあるからです。

従って、

ゴールデンクロスの条件を考慮しつつも、早めに判断・行動する必要があります。ゴールデンクロスが形成される前にエントリーを決めることが成功のコツです。

さらに、

もし、ゴールデンクロス/デッドクロスが形成されず、価格が想定外に動いた時には早めの損切りで対処することが大切です。

移動平均線の設定方法

ほとんどのFX取引ツールで、移動平均線をチャートに設定することができます。

設定方法は、各自で利用している取引ツールによって異なりますが、「インジケーター」「テクニカル分析」などの項目から探すことができます。

3本の移動平均線が同時に設定できる場合と、1本づつ設定する場合とに分かれます。いずれの場合も、短期・中期・長期と期間や色の設定ができるようになっています。

設定方法の例

設定方法の例
期間

デフォルトまたは任意の期間を設定します。それぞれのトレード期間に合わせて調整することができます。

  • 短期トレード(5、13、25)
  • 中期トレード(25、45、100)
  • 長期トレード(45、100、200)

など・・・

  • 移動平均線の種類 → 単純移動平均線(Simple Moving Average)
  • 適用価格 → 終値
  • スタイル → 短期線を目立つ色にした方がよい
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なお、移動平均線について徹底的に学びたい方は、Amazonや7netなどで本を探すことができます。かなり多くの種類が出ていますので、興味がある方はサイトをチェックしてみて下さい。

Amazonで移動平均線の本を探す

7netで移動平均線の本を探す

ゴールデンクロス/デッドクロスを使ってトレードする方法

ゴールデンクロス/デッドクロスを使ってトレードする方法

では次に、実際にチャートを見ながらゴールデンクロス/デッドクロスでエントリー・エグジットする方法を見ていきましょう。

ゴールデンクロス/デッドクロストレードは、主にエントリー・エグジットのタイミングを計るのに使います。

  • ゴールデンクロス → 買いエントリーのタイミング(または買いエグジット)
  • デッドクロス → 売りエグジットのタイミング(または売りエントリー)

エントリー・エグジットのポイント

ゴールデンクロスでエントリー

ゴールデンクロスでエントリー

赤:短期線   青:中期線   黄:長期線

最初は移動平均線は3本とも下に向かっていて、下降トレンドにあることがわかります。短期線が上に向かい始めるタイミングを待ちます。

黒枠で囲んだ部分を見ると、短期線が上に向かい始めて中期線もやや上向きになろうとしていますね。そろそろ上昇トレンドに切り替わるかもしれないと構えておきます。

①の部分では、短期線が中期線を上に抜けました。このまま上に向かえばゴールデンクロスが形成されます。早めのエントリーをここで決めることもできます。ただ、このチャートでは一旦価格が下がってますので微妙なところです。

②の部分では短期線が確実に長期線を抜けました。ゴールデンクロスが完全に形成されたのを確認して「買いエントリー」を決めます。

デッドクロスでエグジット

デッドクロスでエグジット

上図チャートの最初の部分では、3本の移動平均線が上に向かい、価格は短期線の上で推移する上昇トレンドにあります。

黒枠①の部分にて、価格が短期線を下回り、短期線は中期線に近づいています。これは、上昇の勢いが弱まっていることを表しています。まず、ここで早めのエグジットを決める方法もあります。

一旦下降を見せた相場は、また上昇に向かっていますね。しばらく様子を見ると黒枠②の部分では短期線が中期線の下に抜け、さらに長期線も下回りました。デッドクロスが確認できました。

逃げそびれないうちに、短期線が長期線を抜ける前または抜けたのを確認したら、迷わず「売りエグジット」で利確しておきます。

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というように、ゴールデンクロス/デッドクロスを目安にエントリーとエグジットを繰り返していけるのです。

勝つためのゴールデンクロス/デッドクロストレード手法

勝つためのゴールデンクロス/デッドクロストレード手法 先にも述べたように、ゴールデンクロス/デッドクロスが完全に形成されてからではタイミングが遅すぎる場合があります。また、ゴールデンクロス/デッドクロスが形成されても、すぐに価格が逆行してしまうこともあります。

ゴールデンクロス/デッドクロスのみに依存してはいけません。どんな分析手法も完璧ではないのですね。その他の分析手法と合わせてシグナルを裏付けていくことがトレードで勝つためには大切です。
そこで、最後にゴールデンクロス/デッドクロスで勝つために、移動平均線を使った分析手法「グランビルの法則」をご紹介しておきたいと思います。

移動平均線 グランビルの法則

グランビルの法則とは

価格と移動平均線との位置関係から、相場を分析する手法です。米国の市場アナリスト「ジョセフ・E・グランビル」によって考案されました。
グランビルの法則では、基本的に200日移動平均線を用いてあり、「買いシグナル4パターン」と「売りシグナル4パターン」があります。

買いシグナル

買いシグナル
  1. 価格が移動平均線を下から上に抜ける → 買い
  2. 上向きの移動平均線を価格が下に抜けた後で反発 → 買い
  3. 上向きの移動平均線に価格が上から近づき反発 → 買い
  4. 移動平均線から下に大きく乖離した後で反発 → 買い

売りシグナル

売りシグナル
  1. 価格が移動平均線を上から下に抜ける → 売り
  2. 移動平均線が下向きで価格が上に抜けた後で反転 → 売り
  3. 下向きの移動平均線に価格が近づいた後で反転 → 売り
  4. 上向きの移動平均線から大きく乖離した後で反転 → 売り
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ゴールデンクロス/デッドクロスを参考にしつつ、同時にグランビルの法則を活用することで、きっと勝率が高いトレードが実現できるでしょう。

ちなみに、以下の記事では移動平均線と合わせて使いたいローソク足の重要な売買シグナルをご紹介しています。合わせて参考にして下さい。

まとめ

まとめ
ゴールデンクロス/デッドクロスは、移動平均線2~3本を使ったチャート分析手法。

  • ゴールデンクロス → 上昇トレンドの始まり → 買いシグナル
  • デッドクロス → 下降トレンドの始まり → 売りシグナル

として、最適なエントリー・エグジットを計るための目安にすることができます。

移動平均線・ゴールデンクロス/デッドクロスは定番のチャート分析手法で、初心者からプロまで世界中で幅広く使われている人気の手法です。

人気があるということは、売買の目安として使う投資家が多いということですから、それだけに的中率も高くなる傾向にあります。

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チャート分析に戸惑いがちな初心者にも、ゴールデンクロス/デッドクロスは抜擢の分析手法です。早速試してみて下さいね。
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数あるチャートパターンの中でも、ウェッジと呼ばれるパターンは比較的に出現頻度が高いため覚えておきたいパターンです。

ウェッジには、上昇ウェッジと下降ウェッジがありそれぞれ売買の目安にすることができます。間違えやすいのが、上昇ウェッジは買いシグナルではなく売りシグナルだということです。同様に下降ウェッジも売りシグナルではなく、買いシグナルとなるので注意が必要です。

これからチャートパターンを覚える方は、どのようにチャートパターンを使えばよいのか戸惑いますよね。

FXプロのチャート分析実践講座では、初心者から上級者まで幅広いタイプのあらゆる分析手法をご紹介しています。
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今回は、上昇ウェッジと下降ウェッジについてわかりやすく解説していきます。どうぞ、この機会に読んでおいて下さい。

FXテクニカル 上昇ウェッジ/下降ウェッジ

FXテクニカル 上昇ウェッジ/下降ウェッジ

チャート分析では、チャートパターンといってチャートの形状から相場予測を行う手法があります。チャートパターンには実に多くの種類があり、色んなパターンを覚えておくことで判断材料にすることができます。

中でも、上昇ウェッジ・下降ウェッジはよく使われているチャートパターンの1つで、出現頻度が比較的に高いのが特徴です。

まずは、概要を簡単に見ておきましょう。

上昇ウェッジ・下降ウェッジとは

上昇ウェッジ・下降ウェッジとは

チャートパターンのウェッジとは、

「くさび型」を意味する英語のwedge/ウェッジのことです。「くさび型」は、細長い三角形をしたドアストッパーのような形状をしていて、チャートが先細りしで上か下かに動いていく状態を表しています。
上昇ウェッジ・下降ウェッジとは

上昇ウェッジだから上昇のサインなのかなと思いがちですが、反対の意味になります。

  • 上昇ウェッジ(上向きのくさび型)→ 下降シグナル
  • 下降ウェッジ(下向きのくさび型)→ 上昇シグナル
上昇ウェッジは、くさび型が上に向かっていくので上昇ウェッジと呼ばれています。下降ウェッジは、くさび形が下に向かっていくので下降ウェッジと呼ばれてます。

上昇ウェッジ

上昇ウェッジ

上昇ウェッジのパターンが形成されるということは、高値と安値が徐々に幅を狭くしながら上に向かっていることを意味しています。

高値の位置も安値の位置も高くなっていて、横ばいに近い上昇トレンドが継続している状態ですね。

高値も安値も高くなりつつも値幅が狭くなるのは、「買い」と「売り」の圧力がほぼ同じぐらいになっていて、相場の方向性に迷いが出てきている表れだとも見れるのです。

上昇ウェッジが継続した後で、安値の位置が下がり始めるとそこから下降トレンドへと切り替わることが多くなります。

チャートが上昇ウェッジのパターンをつくると、上昇トレンドが下降トレンドに切り替わるサインです。

下降ウェッジ

下降ウェッジ

下降ウェッジのパターンが形成されるということは、高値と安値が徐々に幅を狭くしながら下に向かっていることを意味しています。

高値の位置も安値の位置も安くなっていて、横ばいに近い下降トレンドが継続している状態ですね。

高値も安値も安くなりつつも値幅が狭くなるのは、「売り」の圧力が収まっていて「買い」が入り始め、そろそろ底だと見なす投資家が増えている表れだと見れるのです。

上昇ウェッジが継続した後で、高値の位置が下がり始めるとそこから下降トレンドへと切り替わることが多くなります。

下降ウェッジのパターンが形成されると、下降トレンドが上昇トレンドに切り替わるサインです。
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チャートパターンにはどのようなものがあるのか、一覧を見ておきたい方はこちらの記事をご確認下さい。

上昇ウェッジ/下降ウェッジの基礎知識

上昇ウェッジ/下降ウェッジの基礎知識

上昇ウェッジと下降ウェッジには、それぞれ基本パターンと継続パターンと2つのパターンがあります。

上昇ウェッジ
  • 基本パターン → 上昇トレンドに上昇ウェッジが出現するタイプ
  • 継続パターン → 下降トレンドに上昇ウェッジが出現するタイプ
下降ウェッジ
  • 基本パターン → 下降トレンドに下降ウェッジが出現するタイプ
  • 継続パターン → 上昇トレンドに下降ウェッジが出現するタイプ

それぞれ2つのパターンを詳しく見ていきましょう。

上昇ウェッジ 基本パターン

上昇ウェッジ 基本パターン
上昇ウェッジは「rising wedge/ライジング・ウェッジ」とも呼ばれている売りシグナル

上昇トレンドが勢いをつけて継続した後によく見られる基本パターンです。価格が下値ラインを下回ったら、そこから下降トレンドに切り替わる傾向にあります。

上昇ウェッジの特徴
  • 上値ラインは緩やかに上に向かう
  • 下値ラインの方が角度をつけて上に向かう
  • 両方のラインの幅が狭くなる

高値の位置、上値ラインはわずかな角度でやや上に向かっています。安値の位置、下値ラインの方が角度をつけて上に向かっているのが上昇ウェッジの特徴です。

上昇ウェッジを見極めるポイントは、上値ラインも下値ラインも上に向かっていること、値幅が徐々に狭くなっていることです。
値幅が徐々に狭くなるのは、「買い」と「売り」の圧力が均衡しているわけですから、一旦価格が下にブレイクすると大きな値動きが期待できます。

上昇ウェッジ 継続パターン

上昇ウェッジ 継続パターン
上昇ウェッジの継続パターンは、一旦上昇に向かった後で下降トレンドが継続する売りシグナル

下降トレンドの勢いが一時的に弱まって、上昇に向かおうとした時によく見られるパターンです。下値ラインをブレイクしたら、そこから再び下降トレンドが継続する傾向にあります。

一見すると、上昇トレンドへと切り替わったかのように見えるのですが、市場では「まだ下がる」と判断する投資家が多いことを表しています。

何らかの不安要素が大きく、先が見えない時に出現することが多いです。

下降ウェッジ 基本パターン

下降ウェッジ 基本パターン
下降ウェッジは「 falling wedge/フォーリング・ウェッジ」とも呼ばれている買いシグナル

下降トレンドが勢いよく継続した後に出現しやすいパターンです。価格が上値ラインを超えたら、そこから上昇トレンドに切り替わる傾向にあります。

下降ウェッジの特徴
  • 下値ラインは緩やかに下に向かう
  • 上値ラインの方が角度をつけて下に向かう
  • 両方のラインの幅が狭くなる

安値の位置・下値ラインはわずかな角度でやや下に向かっています。高値の位置・上値ラインの方が角度をつけて下に向かっているのが下降ウェッジの特徴です。

下降ウェッジを見極めるポイントは、上値ラインも下値ラインも下に向かっていること、値幅が徐々に狭くなっていることです。
値幅が徐々に狭くなるのは、「売り」よりも「買い」の圧力が増えてきている表れですから、一旦価格が上にブレイクすると一気に上昇に向かう可能性があります。

下降ウェッジ 継続パターン

下降ウェッジ 継続パターン
下降ウェッジの継続パターンは、一旦下降に向かった後で上昇トレンドが継続するシグナル

上昇トレンドの勢いが一時的に弱まって、利確が集中した時によく見られるパターンです。上値ラインをブレイクしたら、そこから再び上昇トレンドが継続する傾向にあります。

一見すると、下降トレンドへと切り替わったかのように見えるます。しかし、市場では「まだ上がる」と期待する投資家が多いことを表しています。

相場の将来性が大きく、市場が過熱している時に出現することが多いです。
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上昇ウェッジ/下降ウェッジは、よく使われているだけに、ウェッジが出現するとブレイクを待ち構えている投資家が多くなります。待ち構えている投資家が多い分、値動きも大きくなりがちなのです。

ここで、そもそもブレイクとは何なのかを疑問に思われる方は、以下の記事にてブレイクアウトについて詳しく解説しています。合わせて参考にして下さい。

上昇ウェッジ/下降ウェッジでトレードする方法

上昇ウェッジ/下降ウェッジでトレードする方法

それでは、まずはラインを引く方法・タイミングから、上昇ウェッジ/下降ウェッジでどのようにトレードするかを見ていきましょう。

ラインの引き方・タイミング

ウェッジに引くラインは、各自で利用している描画ツールから選択できます。描画ツールの「トレンドライン」を、ウェッジが出現した上値と下値の場所に挿入します。

描画ツールによっては、「トレンドライン」が画面いっぱいに表示されることがあります。使えないことはないですが、できれば短くラインを挿入したいですよね。その場合は、「アングルトレンド」または「ギャンライン」があれば代用できます。

描画ツール
  • トレンドライン
  • アングルトレンド
  • ギャンライン

安値・高値の位置が2・3か所できたら挿入

安値・高値の位置が2・3か所できたら挿入

高値の位置、安値の位置が2・3か所できたら、ウェッジがどうかわからなくてもラインを挿入しておきます。ウェッジでなかった場合でも通常のトレンドラインやその他のチャートパターンとしても使えるからです。

ラインを上手に引くコツは、

完全にローソク足がラインにぴったりとマッチしなくてもいいので、「概ねでこの辺りかな」と大まかにあたりを付けるようなイメージで引きます。

ローソク足がラインに届いていなかったり、はみ出たりするのはよくあることです。きれいにローソク足すれすれで引こうと思うと不自然なラインになります。

トレンドラインの引き方や使い方を学んでおきたい方はこちら

上昇ウェッジでエントリー・エグジット

上昇ウェッジでエントリー・エグジット

上昇ウェッジが確認できたら、ラインをブレイクするのを注意して待ちます。

下値ラインを完全に下に抜けたらショートで「売りエントリー」です。ロングでポジションを保有している場合は、このタイミングが「売りエグジット」ですね。

ターゲット価格は、上昇ウェッジの入り口の長さが最低ラインです。この分は最低でも価格が下にいくといわれています。とくに継続パターンの場合は入口の長さでまた上昇に反転する可能性が高いです。

手堅くエグジットするなら、上昇ウェッジの入り口の長さ程度に価格が下がったら「買いエグジット」します。

上昇ウェッジでエントリー・エグジット

上昇ウェッジの入り口の長さを確実に下回った場合は、下降トレンドが加速する可能性があります。大きく利益を狙うなら、ウェッジの入り口の長さを超えるかどうかを目安にする方法もあります。

入口の長さを超えたら、しばらく下降しきるまで保有してみます。

下降ウェッジでエントリー・エグジット

下降ウェッジでエントリー・エグジット

下降ウェッジが確認できたら、ラインをブレイクするのを構えておきます。

上値ラインを完全に超えたらロングで「買いエントリー」です。ショートでポジションを保有している場合は、このタイミングが「買いエグジット」になります。

ターゲット価格は、下降ウェッジの入り口の長さが最低ラインです。この分は最低でも価格が上昇するといわれています。とくに継続パターンの場合はこのルールが多く見られています。

慎重にするなら、下降ウェッジの入り口の長さ程度に価格が上昇したぐらいで「買いエグジット」します。

下降ウェッジでエントリー・エグジット

下降ウェッジの入り口の長さを確実に上回って上昇が継続することもあります。大きく利益を狙うなら、ウェッジの入り口の長さを超えるかどうかを目安にする方法もあります。

入口の長さを超えたら、しばらく上昇しきるまで保有ですね。

上昇ウェッジ・下降ウェッジでブレイクしても元に戻ることがあります。完全にブレイクしてからエントリーを決めましょう。予想外に反対方向に向かうこともあり得ます。その時は早めに損切りして様子をみるようにして下さい。

勝つための上昇ウェッジ/下降ウェッジトレード手法

勝つための上昇ウェッジ/下降ウェッジトレード手法

それでは、最後に上昇ウェッジ/下降ウェッジで勝つためのトレード手法をご紹介したいと思います。

上昇ウェッジ/下降ウェッジは、他にも類似したパターンがいくつかあります。

類似パターンを覚えておくことで、時間効率を高め有益なチャート分析が実現できます。
上昇ウェッジ/下降ウェッジの類似パターンには、
  • 三角持ち合い(トライアングル)
  • ペナント
  • フラッグ

があります。

ウェッジの類似パターンは区別が微妙で、混同されることも多いので、この機会に覚えておきましょう。

トライアングル(三角持ち合い)

トライアングル(三角持ち合い)

チャートパターン三角持ち合いは

「トライアングル」とも呼ばれているチャートパターンで、チャートの形状が三角形をつくる売買シグナルのことです。ウェッジよりも入口が広めで、値幅が明確に狭くなっていくのが特徴です。
三角持ち合い 3つのパターン

三角持ち合いには3つのパターンがあります。

  • 上昇パターン → 強気の買いシグナル
  • 均衡パターン → 売りシグナル50% 買いシグナル50%
  • 下降パターン → 弱気の売りシグナル

ペナント

ペナント

ペナントは

三角の旗のような形状を作るパターンで、トライアングルやウェッジよく似ているパターンです。ウェッジとペナントの違いは、竿の部分が長めになることや、ほぼ2等辺三角形のような形状をしています。
  • ブリッシュペナント → 買いシグナル
  • ベアリッシュペナント → 売りシグナル
ブリッシュペナント

ブリッシュペナントは、一気に価格が上昇した後で横ばいに推移していく様子を表したものです。高値の位置が徐々に低くなり、安値の位置は徐々に高くなるのが特徴です。

ベアリッシュペナント

ベアリッシュペナントは、一気に価格が下降した後で横ばい状態に入るタイプです。高値の位置が徐々に高くなり、安値の位置が徐々に低くなるのが特徴です。

フラッグ

フラッグ

フラッグは

国旗のような四角い旗の形状のことをいいます。ペナントのように長い竿ができることや、上値ラインと下値ラインの幅が平行になることがウェッジとの違いです。
  • ブリッシュフラッグ → 買いシグナル
  • ベアリッシュフラッグ → 売りシグナル
ブリッシュフラッグ

ブリッシュフラッグは、一気に価格が上昇した後で下向きのレンジ相場ができる状態を表しています。高値と安値が平行して下がっていくのが特徴です。

ベアリッシュフラッグ

ベアリッシュフラッグは、一気に価格が下降した後で上向きのレンジ相場で推移していることを表しています。高値と安値が平行して上がっていきます。

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以下の記事では、三角持ち合いとフラッグについて詳しく解説しています。ぜひ、合わせてご覧下さい。

まとめ

まとめ
これから価格は上がるのか、下がるのか、先のことは誰にもわかりません。どんなに経済の知識があろうと、どんなにトレード歴が長い上級者であっても、相場の動きを100%読むことはできません。

そこで、役に立つのがチャートパターンなどの分析手法です。

様々なタイプの分析手法がありますが、ちょっとわかりづらいものも多いのが現状です。チャートパターンなら、理屈抜きで形から入れるので、初心者にも簡単に使いこなすことができます。1つ1つのパターンを覚えておくだけで、チャートを見ながら相場予想のヒントを得ることが可能です。

teacher
とくに上昇ウェッジ/下降ウェッジは、たびたび出現するパターンでかつ多くの投資家に使われているパターンでもあります。ブレイクした時は大きな値動きが狙えますので、ぜひチャレンジしてみて下さい。
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ハーモニックパターンを応用した有名な売買シグナルにスリードライブスがあります。スリードライブスとは、相場がチャネルラインの高値と安値を3回繰り返すことをいいます。スリードライブスはトレンド転換のサインで、上昇か下降に大きく値が動く可能性が高くなります。

的中率が高いと評判のチャートパターンの1つですが、そう頻繁に見られるパターンではありません。

スリードライブスがチャートに出現したら、稼ぐチャンスです。せっかくの機会を見逃さないようにしっかりトレードしていきましょう。

今回のFXプロのチャート分析実践講座では、ハーモニックパターンを極めたい投資家のために、極めつけの売買シグナル・スリードライブスを解説していきます。ぜひ、トレードにお役立て下さい。

FXテクニカル スリードライブス

FXテクニカル スリードライブス

ハーモニックパターンは、フィボナッチ・リトレースメントを活用したトレード手法で、的中率の高さから一部の投資家に愛用されています。

ハーモニックパターンの基本パターンには、

  • ABCD
  • ガートレー
  • バット
  • バタフライ
  • クラブ

などがありますが、ハーモニックパターンを見極めるにはいくつか条件をクリアしなければならないため、分析に手間がかかるのが特徴です。チャート分析に慣れていないとちょっと使いづらいな、と思われる方もいるかもしれません。

ABCDパターンについて知りたい方はこちら

ガートレーパターンについて知りたい方はこちら

しかし、スリードライブスは若干難解なハーモニックパターンの中でも、見極めが比較的に容易で初心者から上級者まで幅広く使うことができます。

初めてハーモニックパターンを学ぶ方でも、すぐに使いこなせるようになります。ハーモニックパターンをすでにかなり極めている方は、さらに戦力として活用できます。

最初に軽くスリードライブスの概要を、かいつまんでいきます。

スリードライブスとは

スリードライブスとは

スリードライブスとは、

ほぼ平行のチャネルラインを3回上下するパターンのことです。英語でThree Drivesといい、3つの山や谷のことを意味しています。

3回目の山や谷ができた後では、トレンドが転換する可能性が高くなります。

上昇スリードライブス

下降トレンドがチャネルラインを3回上下するパターンを「上昇スリードライブス」といいます。

上昇スリードライブス = 買いシグナル

「上昇スリードライブス」が出現した後は、上昇トレンドに切り替わる可能性が高くなります。

下降スリードライブス

上昇トレンドがチャネルラインを3回上下するパターンを「下降スリードライブス」といいます。

下降スリードライブス = 売りシグナル

「下降スリードライブス」が出現した後は、下降トレンドに切り替わる可能性が高くなります。

teacher
では、本題に入る前にハーモニックパターンの開発者について、ちょっと見ておきましょう。

ハーモニックパターンとスリードライブスの開発者

ABCDパターン、ハーモニックパターンを発見したのは、H.M.ガートレー。1935年に「Profits in the Stock Market」という本を出版して売買シグナルとして使えるチャートパターンを紹介しました。

スリードライブスはハーモニックパターンをベースにした応用編で、ロバート.R.プレクターによって紹介されました。

ガートレーが発表したハーモニックパターンは、ガートレーパターンABCDパターンとも呼ばれています。相場は、黄金比率に沿って動いていくというのがガートレーの理念です。

ガートレーのパターンはすべて、黄金比率のチャート分析で有名なフィボナッチリトレースメントが基盤になっていて、ガートレーの理論にエリオット波動を組み合わせたのがスリードライブスです。

プレクター氏はもともとエリオット波動の熱狂的な研究者で、本もいくつか出版しています。日本語版でも探すことができます。

teacher
ちなみに、そもそもフォボナッチ・リトレースメントとは何かを知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。

スリードライブスの基礎知識

スリードライブスの基礎知識

スリードライブスは、ハーモニックパターンを応用した売買シグナルで、ハーモニックパターンと同様にフィボナッチ・リトレースメントの数値が基盤となっています。

ハーモニックパターンの黄金比率に、エリオット波動のパターンを融合させたものがスリードライブスです。
スリードライブスには、
  • 上昇スリードライブス → 買いシグナル
  • 下降スリードライブス → 売りシグナル
の2つのパターンがあり、それぞれハーモニックのABCDが連続する形状をとります。

ABCDパターンの基本

ABCDパターンの基本

ABCDパターンは、逆N字型のような形状が上昇パターンで、N字型の形状が下降パターンとなります。

  • 上昇ABCDパターン → 買いシグナル
  • 下降ABCDパターン → 売りシグナル

ハーモニックパターンが通常のチャートパターンと大きく異なるのは、シグナルとして使うためにはフィボナッチの条件を満たす必要があることです。

もし、フィボナッチの条件に沿っていない場合はハーモニックパターンに該当しないと判断します。

上昇ABCDパターン

上昇ABCDパターンではAを起点にして、

A(下降) → B(上昇)→ C(下降)→ D(上昇トレンドへ転換)

と推移していきます。

  • Cの価格はABのフィボナッチ61.8%
  • Dの価格はBCのフォボナッチ127.2%
  • Aが最高値、Dが最安値

との条件を満たした場合に、Dから上昇トレンドへと切り替わるサインと見なします。

下降ABCDパターン

下降ABCDパターンではAを起点にして、

A(上昇) → B(下降)→ C(上昇)→ D(下降トレンドへ転換)

と推移していきます。

  • Cの価格はABのフィボナッチ61.8%
  • Dの価格はBCのフォボナッチ127.2%
  • Aが最安値、Dが最高値

との条件を満たした場合に、Dから下降トレンドへと切り替わるサインと見なします。

ABDCパターンについて詳しく知りたい方はこちら

teacher
ABCDパターンの基本がわかったところで、次に上昇スリードライブスと下降スリードライブスをそれぞれ詳しく見ていきましょう。

上昇スリードライブス

上昇スリードライブスは、ほぼ均一の上昇ABCDパターンが2連続する形をとります。
上昇スリードライブス

下降トレンドが平行のチャネルラインで推移していく時に、上昇スリードライブスが出現します。下降トレンドが継続した後で、底に近づいた時に現れやすいパターンです。

上昇スリードライブスは、高値から下降に向かう1つの小トレンドを1つのドライブとして計上します。

ドライブ1、ドライブ2、ドライブ3と3つ目のドライブが形成されて、価格が上に向かい出したら上昇トレンドへと切り替わる可能性が高くなります。上昇スリードライブを見極めるポイントは、下降トレンドがほぼ平行の(平行に近い)チャネルラインに沿って相場が推移しているかどうかです。

3つ目のドライブから価格が上に向かったら「買い」です。
上昇スリードライブスの条件
  • Aの価格はドライブ1のフィボナッチ61.8%
  • Bの価格はドラブ2のフィボナッチ61.8%
  • ドライブ2は1-Aのフィボナッチ127.2~161.8%
  • ドライブ3は2-Bのフォボナッチ127.2~161.8%
  • ドライブ1の起点が最高値
  • ドライブ3の終点が最安値

と上記の条件を満たした場合に、上昇スリードライブスと判定することが可能です。

下降スリードライブス

下降スリードライブスは、ほぼ均一の下降ABCDパターンが2連続したものです。
下降スリードライブス

上昇トレンドが平行のチャネルラインで推移していく時に、下降スリードライブスが出現します。上昇トレンドがある程度継続して、天井に近づいた時に現れることが多いです。

上昇スリードライブスは、安値から上昇に向かう1つの小トレンドを1つのドライブとして計上します。

ドライブ1、ドライブ2、ドライブ3と3つ目のドライブが形成されて、価格が下に向かい出したら下降トレンドへと切り替わる可能性が高くなります。下降スリードライブを見極めるポイントは、上昇トレンドがほぼ平行の(平行に近い)チャネルラインに沿って相場が推移しているかどうかです。

3つ目のドライブから価格が上に向かったら「買い」です。
上昇スリードライブスの条件
  • Aの価格はドライブ1のフィボナッチ61.8%
  • Bの価格はドラブ2のフィボナッチ61.8%
  • ドライブ2は1-Aのフィボナッチ127.2~161.8%
  • ドライブ3は2-Bのフォボナッチ127.2~161.8%
  • ドライブ1の起点が最安値
  • ドライブ3の終点が最高値

と上記の条件を満たした場合に、下降スリードライブスと判定することが可能です。

teacher
以上がスリードライブスの基本的な仕組みと、パターンの条件です。見極めに若干手間がかかることは否めないのですが、それだけに高い的中率が期待できます。

スリードライブスの見方・使い方

スリードライブスの見方・使い方

それでは、実際にチャートを見ながらスリードライブスの使い方・トレード方法を解説していきます。

上昇スリードライブスでトレードする方法

上昇スリードライブスでトレードする方法

ドライブ3の位置が確定する前にフィボナッチを挿入して、条件にマッチするかどうかを確認します。

  1. ドライブ1
  2. ドライブ2
  3. ドライブ3
フィボナッチを挿入する場所が多くなるので、最初にA、Bのフィボナッチの数値が61.8%にマッチするかを確認しておきます。

A、Bの条件がクリアしたら、次にドライブ2とドライブ3のフィボナッチを確認します。

ドライブ2の見方

1-Aのトレンドにフィボナッチ0-100を合わせて、ドライブ2の安値の数値を見ます。ドライブ2の安値はフィボナッチ127.2~161.8%の範囲内にありますね。ドライブ2は条件クリアです。

A、B、ドライブ2の条件がクリアしたら、ドライブ3が確定するのを注意して待ちます。

ドライブ3の位置が確定してフィボナッチの条件にマッチすれば、上昇トレンドが始まると見ることができます。
ドライブ3の見方

2-Bのトレンドにフィボナッチ0-100を合わせます。そして、ドライブ3の安値がフィボナッチのどこに来るかを見ます。127.2~161.8%の範囲内であれば、ドライブ3も条件クリアです。

  • Aの価格
  • Bの価格
  • ドライブ2の価格
  • ドライブ3の価格

すべて条件にクリアすれば、上昇スリードライブです。

ドライブ3がフィボナッチの条件を満たして、価格が上に向かい始めるタイミングで「買い」です。
もし価格が下がり始めたら
一旦上に向かったとしても、価格が下がり始めることもあり得ます。その場合、損切の目安はドライブ3の安値です。ドライブ3の安値を下回った場合は、上昇スリードライブに該当しません。早めに損切りします。

下降スリードライブでトレードする方法

下降スリードライブでトレードする方法

下降スリードライブスの場合も同様に、ドライブ3の位置が確定する前にフィボナッチを挿入します。

  1. ドライブ1
  2. ドライブ2
  3. ドライブ3
最初にA、Bのフィボナッチの数値が61.8%にマッチするかを確認しておきます。

A、Bの条件がクリアしたら、次にドライブ2とドライブ3のフィボナッチを確認します。

ドライブ2の見方

1-Aのトレンドにフィボナッチ0-100を合わせて、ドライブ2の高値の数値を見ます。ドライブ2の高値はフィボナッチ127.2~161.8%の範囲内にありますので、ドライブ2は条件クリアです。

A、B、ドライブ2の条件がクリアしたら、ドライブ3が確定するのを注意して待ちます。

ドライブ3の位置が確定してフィボナッチの条件にマッチすれば、下降トレンドが始まると見ることができます。
ドライブ3の見方

2-Bのトレンドにフィボナッチ0-100を合わせます。そして、ドライブ3の高値がフィボナッチのどこに来るかを見ます。127.2~161.8%の範囲内であれば、ドライブ3も条件クリアです。

  • Aの価格
  • Bの価格
  • ドライブ2の価格
  • ドライブ3の価格

すべて条件にクリアすれば、下降スリードライブです。

ドライブ3がフィボナッチの条件を満たして、価格が上に向かい始めるタイミングで「売り」です。
もし価格が上がり始めたら
一旦下に向かったとしても、予想に反して価格が上がり始める可能性もあります。その場合、損切の目安はドライブ3の高値です。ドライブ3の高値を上回った場合は、下降スリードライブに該当しません。早めに損切りします。

勝つためのスリードライブストレード手法

勝つためのスリードライブストレード手法

それでは最後に、スリードライブスで勝つためのトレード手法をご紹介しておきましょう。

スリードライブスは、ここまで見てきたようにフィボナッチの条件が定められていて、見極めに手間がかかると同時に、そう頻繁に出てくるパターンではありません。

そこで、覚えておきたいのが、スリードライブスの類似パターンです。類似パターンを知ることで、スリードライブス分析も有効に活用していけます。

ハーモニック・サイファー

ハーモニック・サイファー

サイファーはハーモニックパターンの1つで、ABCDやスリードライブスとかなり似ているのですがは全く反対の意味合いを持つので覚えておきたいパターンです。サイファーもフィボナッチを挿入して分析します。

B、C、Dのフィボナッチの数値がABCDやスリードライブスとは大きく異なります。

  • 上昇サイファー → 上昇トレンド・買いシグナル
  • 下降サイファー → 下降トレンド・売りシグナル

上昇サイファーは、一見すると下降スリードライブスを形成するかのように見えるのですが、Dの位置(下降スリードライブスのBの位置)がB(下降スリードライブスのA)よりも下がる点に注目です。「売り」ではなくて「買い」のサインなので注意する必要があります。

下降サイファーは、上昇スリードライブスに向かいそうに見えます。しかし、Dの位置(上昇スリードライブスのBの位置)がB(上昇スリードライブスのA)よりも高い位置にきます。下降サイファーは「売り」のサインです。

ハーモニック・ガートレー

ハーモニック・ガートレー

ガートレーもハーモニックパターンの1つで、起点となるXの位置や、B、C、Dのフィボナッチの数がスリードライブスとは全く異なります。

  • 上昇ガートレー → 上昇トレンド・買いシグナル
  • 下降ガートレー → 下降トレンド・売りシグナル

上昇ガートレーでは、起点Xが最安値にありAが最高値の位置にきます。Dから上に反発するタイミングで「買い」です。

下降ガートレーでは、起点Xが最高値にありAが最安値の位置にきます。Dから下に反転するタイミングで「売り」です。

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以下の記事ではガートレーについて詳しく解説していますので、ぜひ合わせて参考にしてみて下さい。

まとめ

まとめ

スリードライブスやその他ハーモニックパターンは、すべてフィボナッチ・リトレースメントを使う売買シグナルです。

ご存知の方も多いように、フィボナッチは古代から使われている黄金比率が基盤となっています。黄金比率に基づいたハーモニックパターンは信頼性があり、的中率が高いと評価されている分析手法です。

スリードライブスやハーモニックパターンを覚えることで、おそらく確実に勝率を上げていけるでしょう。

しかしながら、100%完璧な売買シグナルではありませんので、他にも、ローソク足や各種インジケーターなどいくつか分析手法を組み合わせて使うのが成功のコツです。
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まずは、スリードライブスになりそうなチャートを見つけることから始めてみて下さい。スリードライブスを使いこなせるようになって、しっかり稼いでいきましょう!
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プロのFXチャート分析実践講座「ガートレー買いパターン/売りパターンとは?勝つための活用法」 https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-gartley-pattern/ https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-gartley-pattern/#respond Fri, 11 Feb 2022 01:07:30 +0000 https://xn--fx-fk1eu00k.top/?p=10032 売買シグナルとなるチャートパターンには様々なタイプがありますが、ちょっとレベルアップしたい方におすすめなのがガートレーパターンです。 ガートレーパターンは、ハーモニックパターンとも呼ばれているチャートパターンのことで、黄...

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売買シグナルとなるチャートパターンには様々なタイプがありますが、ちょっとレベルアップしたい方におすすめなのがガートレーパターンです。

ガートレーパターンは、ハーモニックパターンとも呼ばれているチャートパターンのことで、黄金比率のフィボナッチをベースにした信頼性が高い売買シグナルの1つです。

ちょっと、わかりづらいパターンでもあるので、一般的なチャートパターンの基礎知識がある方向けのパターンでもあります。

今回のFXプロのチャート分析実践講座では、ワンランク上のスキルを身に付けたい投資家のために、ガートレーパターンをご紹介していきます。どうぞ最後までお付き合い下さい。

FXテクニカル ガートレー買いパターン/売りパターン

FXテクニカル ガートレー買いパターン/売りパターン

ガートレーパターンは、ハーモニックパターンの基本形の1つ。

欧米では人気がある分析手法で、フィボナッチリトレースメントを活用した売買シグナルです。日本では、まだそこまで知られていませんが、勝率が高いことで一部の投資家に注目されています。

代表的なチャートパターンには、ダブルトップ・ダブルボトム、トリプルトップ・トリプルボトム、ヘッドアンドショルダーにトライアングルなどがあり、普段から使っている投資家は多いですよね。

ガートレーパターンが、その他多くのチャートパターンと異なる点は、黄金比率のフィボナッチやニュートンの原理を背景に持つ物理学的にアプローチした分析手法だということです。

勝率は80%以上だと評価する投資家もいて、使えるようになると頼もしい手法だといえます。

まずは簡単に、ガートレーパターンの概要を見ておきましょう。

ガートレー買いパターン/売りパターンとは

ガートレー買いパターン/売りパターンとは

ガートレーパターンには

  • 上昇シグナルとなるガートレー買いパターン
  • 下降シグナルとなるガートレー売りパターン

の2種類があります。

  • X = チャートパターンの起点
  • A → B → C → D

とジグザグに動いて、上図のような形状を作った時にシグナルとして使うことができます。

買いパターンはダブルトップのようなM字型の形状、売りパターンはダブルボトムのような逆M字型の形状で、一般的なチャートパターンの解釈とはちょっと違うようです。

しかし、ガートレーパターンがダブルトップやダブルボトムと異なるのは、いくつか数学的な条件があることです。一見、ダブルトップやダブルボトムのように思えても、実は全く反対に動くガートレーパターンだったと、ということもあり得るわけなのです。

この後で、じっくりとガートレーパターンの基本的な仕組み、ガートレーパターンの条件などを詳しく見ていきます。

ガートレーパターンの開発者

ガートレーパターン、いわゆるハーモニックパターンを発見したのは、H.M.ガートレー。1935年に「Profits in the Stock Market」という本を出版して売買シグナルとして使えるチャートパターンを紹介しました。ガートレーが発表したハーモニックパターンは、ABCDパターンとも呼ばれています。

ハーモニックパターンではABCDを基盤としつつ、「ガートレー」「バタフライ」「バット」「クラブ」と大きく4つのパターンがあるとしています。

相場は、最終的には黄金比率のような一定の法則に沿って動いていく、というのがガートレーの理念です。

ガートレーのパターンはすべて、黄金比率のチャート分析で有名なフィボナッチリトレースメントが基盤となっています。理数学や科学的根拠に基づいた信頼性が高いチャートパターンなのです。

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日本語版ではガートレーの書籍を探すのは難しいのですが、「フォボナッチ逆張り売買法」という書籍にてハーモニックパターンを解説しています。

また、そもそもフォボナッチ・リトレースメントとは何かを知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。

ガートレー買いパターン/売りパターンの基礎知識

ガートレーパターンは、ハーモニックパターンの基本パターンの1つで、ハーモニックパターンは以下の4つのパターンがあります。

  1. ガートレー
  2. クラブ(蟹)
  3. バタフライ(蝶)
  4. バット(コウモリ)

ガートレーパターンには「買いパターン」と「売りパターン」があります。

  • 買いパターン → 上昇シグナルで「買い」
  • 売りパターン → 下降シグナルで「売り」

売買タイミングを計る時に大いに役に立つのですが、若干難しいのがガートレーパターンの仕組みと条件です。

ガートレーパターンに該当するかどうかを見るために、フィボナッチ・リトレースメントを使います。

ガートレー買いパターンの仕組みと条件

ガートレー買いパターンの仕組みと条件

フィボナッチレトレースメントを、XA、ABを基準に2か所挿入します。挿入したフィボナッチの数値をチェックしながら、ガートレーにマッチするかどうかを見ます。

ガートレー買いパターンの条件
  1. Bの価格はXAのフィボナッチ61.8%
  2. Cの価格はABのフィボナッチ38.2~88.6%
  3. Dの価格はXAのフィボナッチ78.6%、ABの113%~161.8%
  4. Aの価格が最高値となる
  5. Xの価格が最安値となる

以上の条件にマッチした場合は、「ガートレー買いパターン」と見なすことができます。

「ガートレー買いパターン」がチャートに出現したら、Dから価格が反転して上昇トレンドへと切り替わる可能性が高くなります。

Dから価格が反転し始めたら「買い」です。

ガートレー売りパターン/仕組みと条件

ガートレー売りパターン/仕組みと条件

フィボナッチレトレースメントを、XA、ABを基準に2か所挿入します。挿入したフィボナッチの数値をチェックしながら、ガートレーにマッチするかどうかを見ます。

ガートレー買いパターンの条件
  1. Bの価格はXAのフィボナッチ61.8%
  2. Cの価格はABのフィボナッチ38.2~88.6%
  3. Dの価格はXAのフィボナッチ78.6%、ABの113%~161.8%
  4. Aの価格が最安値となる
  5. Xの価格が最高値となる

以上の条件にマッチした場合は、「ガートレー買いパターン」と見なすことができます。

「ガートレー買いパターン」がチャートに出現したら、Dから価格が反転して上昇トレンドへと切り替わる可能性が高くなります。

Dから価格が反転し始めたら「売り」です。

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ガートレーの基本的な仕組みがわかったところで、その他のハーモニックパターンも軽く見ておきましょう。

ハーモニックパターン/クラブ

ハーモニックパターン/クラブ

クラブは英語のclab/蟹のことです。蟹のハサミのようにDのラインが長く伸びるのが特徴です。

クラブの条件
  • Bの価格はXAのフィボナッチ38.2%~61.8%
  • Cの価格はABのフィボナッチ38.2%~88.6%
  • Dの価格はXAの161.8%、またはABの224.0%~361.8%

ハーモニックパターン/バタフライ

ハーモニックパターン/バタフライ

バタフライは英語のButterfly/蝶のことです。2つの三角の山がほぼ均等に蝶の羽根のように見えるのが特徴です。

クラブの条件
  • Bの価格はXAのフィボナッチ78.6%
  • Cの価格はABのフィボナッチ38.2%~88.6%
  • Dの価格はXAの127.0~161.8%、またはABの161.8%~261.8%

ハーモニックパターン/バット

ハーモニックパターン/バット

バットは英語のbat/コウモリのことです。三角のとがったコウモリの羽根のように見えるのが特徴です。

コウモリの条件
  • Bの価格はXAのフィボナッチ38.2%~50.0%
  • Cの価格はABのフィボナッチ38.2%~88.6%
  • Dの価格はXAの88.6%、ABの161.8%~261.8%
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ガートレーパターンやハーモニックパターンはABCDパターンとも呼ばれていて、すべてのパターンはXを起点にABCDでMやWの形状を作っていきます。ABCDのフィボナッチの数値が売買シグナルの重要なポイントとなっているのです。

ちなみに、ハーモニックのベーシックとなるABCDパターンについて以下の記事で詳しく解説しています。合わせて参考にして下さい。

ガートレーパターンの見方・使い方

ガートレーパターンの見方・使い方

それでは、実際にチャートを見ながらガートレーパターンの使い方・トレード方法をわかりやすく解説していきます。

描画ツールからガートレーを挿入する

ABCのラインが決定、Dのラインが伸び始めてチャートの形状がダブルトップ・ダブルボトムに近くなってきたら、描画ツールからガートレーを挿入します。

ガートレーは、各自で利用する取引ツールによってはハーモニックパターンやABCDパターンと表示されている場合もあります。

参考までに、ガートレーのチャート分析用に利用したいのがTradingviewのチャートツールです。Tradingviewのチャートツールでは、フィボナッチを挿入しなくても数値が自動表示されますので、とても便利です。

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Tradingviewはメールアドレスの登録のみで簡単に無料版が利用できます。

Tradingviewの使い方はこちら

Tradeingviewでガートレーを挿入する方法

Tradeingviewでガートレーを挿入する方法

左端にあるツールバーから「XABCDパターン」を選択します。

カーソルをチャートの上でクリックすると、丸いドットがXから順番にA、B、C、Dと出てきますので、最初は大まかなところで配置しておきます。

Tradeingviewでガートレーを挿入する方法

ABCDのそれぞれのドットを、ガートレーのフィボナッチの条件に合うかどうか細かく動かして調整します。

  1. Bの価格はXAのフィボナッチ61.8%
  2. Cの価格はABのフィボナッチ38.2~88.6%
  3. Dの価格はXAのフィボナッチ78.6%、ABの113%~161.8%

規定の数値から大きく外れるようだと、ガートレーパターンには該当しないとなります。

Tradeingviewでガートレーを挿入する方法
概ねマッチするようであればガートレーパターンに該当すると見なすことができます。

フィボナッチを別で挿入する方法

ガートレーを挿入しても、フィボナッチ数値が表示されない描画ツールが多いと思います。

こちらの記事では、ABCDパターンにフィボナッチを挿入する方法を解説していますので、どうぞ参考にして下さい。

ガートレー買いパターンのトレード方法

ガートレー買いパターンのトレード方法

ガートレー買いパターンが確認できたら、Dの地点から反発して上に向かうかどうかを注意して様子を見ます。

Dから完全に上昇に向かい始めたタイミングで「買い」です。

このタイミングがロングの「買いエントリー」または、ショートポジションの「売りエグジット」のポイントとなります。

ガートレー売りパターンのトレード方法

ガートレー売りパターンのトレード方法

ガートレー売りパターンが確認できたら、Dの地点から価格が下に向かうかどうかを注意して様子を見ます。

Dから完全に下降に向かい始めたタイミングで「売り」です。

このタイミングがショートの「売りエントリー」または、ロングポジションの「買いエグジット」のポイントとなります。

勝つためのガートレーパターントレード手法

ガートレーパターンはフィボナッチ数値の条件があるため、そう頻繁に見かけるパターンではありません。ガートレーに該当するかどうかをチェックするのに時間がかかるため、普段からダブルトップ・ダブルボトムに近い形状はないか気にかけておく必要があります。

時間足を変えることでガートレーが見つかることもあるのですが、すべての時間足をこまめにチェックするのは限界がありますよね。

そこで、最後にガートレーパターンの検出に役にたつトレード手法をご紹介しておきたいと思います。

ZigZagチャートを挿入しておく!

ZigZagチャートを挿入しておく!

あらかじめチャートにZigZagチャートを挿入しておくと、ジグザグのラインを自動で引いてくれるインジケーターなので、ガートレーらしきチャートパターンが一目で探しやすくなります。

ZigZagチャートを挿入しておく!

ZigZagの強みは、絶対にジグザグにラインが引かれることです。

つまり・・・

  • 下向きの線に頂点ができたら線は必ず上に向かう
  • 上向きの線に頂点ができたら線は必ず下に向かう

ものなので、ガートレーのDからZigZagも下に向かっていれば強力な売買シグナルとなり得ます。

ガートレーの検出ができなかったとしても、トレンドの方向性が掴みやすくなりダブルトップやダブルボトム、ヘッドアンドショルダーなど各種パターンの検出に役に立ちます。

ZigZagチャートは、エリオット波動分析にもよく使われているインジケーターです。

ZigZagチャートの見方や使い方はこちら

ついでにエリオット波動も覚えておく!

ついでにエリオット波動も覚えておく!

エリオット波動の基本パターンは、

  • 上昇トレンド → 5つの上昇波 + 3つの下降波
  • 下降トレンド → 5つの下降波 + 3つの上昇波

があります。

基本パターンを覚えておけば、後は様々なタイプのパターンからトレンドを読むヒントを得ることができます。

ZigZagを挿入しておいて、ガートレーが見つからなかった場合でもエリオット波動の売買シグナルが見つかることも多々あります。

エリオット波動の見方や使い方はこちら

チャートパターンの自動検出ツールを使う!

そして、ガートレーで勝つための極めつけのトレード手法は、チャートパターンの自動検出ツールでダブルトップとダブルボトムを探してもらう方法です。

チャートパターンの自動検出ツールに「オートチャーティスト」というソフトがあります。

一部の外資系証券会社で提供しています。世界のFX会社でも3社ぐらい提供しています。

オートチャーティストで検出できるパターン

オートチャーティストで検出できるパターン
  • ヘッドアンドショルダー
  • トリプルトップ
  • トリプルボトム
  • ダブルトップ
  • ダブルボトム
  • 上昇トライアングル
  • 下降トライアングル

などの代表的な16種類のチャートパターンを自動検出してくれます。

さらに6種類のフィボナッチパターンとレジスタンス・サポートなどの4つのラインを検出してくれる凄いツールなのです。自分でチャートをチェックしなくても、ダブルボトム・ダブルトップができそうになったらオートチャーティストが知らせてくれます。

オートチャートティストを提供している業者

などがあります。

※基本的に最低入金額を満たせば無料で使うことができます。

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オートチャーティストについて詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧下さい。

まとめ

まとめ

ガートレーパターンで使われているフィボナッチ・リトレースメントは、黄金比率が基盤となっています。黄金比率は古代から物理学的に実証されている、自然の法則でかつ永久不変・絶対的な法則です。

ガートレーパターンは見極めに手間はかかるものの、物理学的根拠に沿ったパターンであるため信頼性が高い売買シグナルだといえます。
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ただし、どんな手法も100%完璧ではありません。

今回ご紹介したように、その他の手法やツールと併用しながら、じっくりと分析したい時に活用してみて下さい。

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プロのFXチャート分析実践講座「アンドリューズ・ピッチフォークとは?勝つための活用法」 https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-andrews-pitchfork/ https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-andrews-pitchfork/#respond Sun, 06 Feb 2022 20:34:45 +0000 https://xn--fx-fk1eu00k.top/?p=9989 アンドリューズ・ピッチフォークは、トレンドライン・チャネルラインを使った分析手法です。複数の平行ラインを挿入して、トレンドの方向性や転換ポイントを読むのに使われています。 通常、アンドリューズ・ピッチフォークは描画ツール...

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アンドリューズ・ピッチフォークは、トレンドライン・チャネルラインを使った分析手法です。複数の平行ラインを挿入して、トレンドの方向性や転換ポイントを読むのに使われています。

通常、アンドリューズ・ピッチフォークは描画ツールに搭載されています。フィボナッチのように各自でチャートに挿入する必要があるため、中級者以上の投資家におすすめです。

あまり知られてはいないものの、アンドリューズ・ピッチフォークは一部の投資家の間で人気があり、気になっている方も結構多いのではないでしょうか。

FXプロのチャート分析実践講座では、初心者から上級者まで幅広いタイプのインジケーター・売買シグナルをご紹介しています。
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今回は、アンドリューズ・ピッチフォークについて詳しく解説していきますので、どうぞ参考にしてみて下さい。

FXテクニカル アンドリューズ・ピッチフォーク

FXテクニカル アンドリューズ・ピッチフォーク

FXトレードでは、各種インジケーターや描画ツールを挿入してのチャート分析が欠かせません。おそらく、大抵のトレーダーは普段使う分析手法はある程度決まっていると思いますが、実は試したことがない手法の中には、思った以上に使える逸品も隠れています。

ちょっと試してみることで、相性のいいもの、使いやすいもの、的中率が高いものを見つけることも多々あるのです。

今回、ぜひ試してもらいたいのがアンドリューズ・ピッチフォークです。

アンドリューズ・ピッチフォークとは

アンドリューズ・ピッチフォークとは

アンドリューズ・ピッチフォークは

複数のトレンドライン・チャネルラインが挿入できる描画ツールです。

それぞれで利用する取引ツールによって、表示されるラインの本数は異なるのですが、基本的に3本のラインが表示できます。

  • 3本のライン → アンドリューズ・ピッチフォークのオリジナル
  • 5本以上のライン → アンドリューズ・ピッチフォーク・フィボナッチ・エクステンション
アンドリューズ・ピッチフォークとは

アンドリューズは開発者の名前、ピッチフォークは英語の「Pitch Fork/熊手」のことです。

アンドリューズ・ピッチフォークとは

庭仕事や落ち葉掃除に使う熊手・長いフォークのような形状をしていることから、ピッチフォークという名称が使われています。

使い方は、フィボナッチ・リトレースメント(フィボナッチ・チャネル)や線形回帰線などと一緒です。ピッチフォークで表示されるラインをレジスタンス・サポートとして使っていきます。

各ラインをブレイクするかどうかによって、

  • トレンドの値幅
  • トレンドの方向性
  • トレンド転換のポイント

を掴むことができるのです。

アンドリューズ・ピッチフォークの開発者

アンドリューズ・ピッチフォークは、1960年代にアラン.H.アンドリューズ博士によって開発されました。ピッチフォークの基盤となっているのは、起業家・経済学者・バブソン大学の設立者ロジャー・バブソンが開発していた、「アクション・リアクション・ライン」が基盤となっています。

「アクション・リアクション・ライン」は、ニュートンの理論に基づいたトレンドラインのことで、ピッチフォークの原点はニュートンの理論にまで遡ることができます。物理学を根拠とした信頼性の高い分析手法なのです。

※ちなみに、トヨタ自動車の現在の代表取締役である豊田章夫氏はバブソン大学の卒業生です。

アンドリューズ・ピッチフォークに関する書籍は、今のところ日本語版は見つけるのが難しいです。英語版の解説書がAmazonなどで多数出版されています。

アンドリューズ・ピッチフォーク(解説書)

ロジャー・バブソンに関する本であれば、日本語版がいくつかありますので、興味がある方は読んでみて下さい。

ロジャー・バブソン「繁栄の条件」
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それでは、本題に入って次にアンドリューズ・ピッチフォークの基礎知識を見ていきます。

アンドリューズ・ピッチフォークの基礎知識

アンドリューズ・ピッチフォークの基礎知識

アンドリューズ・ピッチフォークはトレンド分析に徹した手法です。

  • トレンドの値幅
  • トレンドの方向性
  • トレンドの転換ポイント

以上の3つを知るための目安にすることができます。

トレンドの値幅

トレンドの値幅

ピッチフォークは、まさにトレンドライン・チャネルラインとして使うことができます。ラインをブレイクしない限りは、ピッチフォークのライン内で価格が動いていく傾向にあります。

トレントの高値ライン・安値ラインがわかるため、概ねの値幅や売買タイミングを読むことができます。
  • 高値ライン → レジスタンスのポイント「売り」
  • 安値ライン → サポートのポイント「買い」

というように、どの地点で価格が反発するのか下に向かうのか目安になります。

中央線から上で動く時

中央線から上で動く時

ピッチフォークの範囲内でも2つの価格帯で相場が推移することもあります。

中央線で反発した場合は、高値ラインはそのままで安値ラインが中央線に変わります。
  • 高値ライン → レジスタンスのポイント「売り」
  • 中央線・安値ライン → サポートのポイント「買い」

中央線を下にブレイクするまでは、高値ラインと中央線の値幅で売買タイミングを計ることができます。

中央線より下で動く時

中央線より下で動く時
中央線で価格が下回った時は、安値ラインはそのままで中央線が高値ラインとなります。
  • 中央線・高値ライン → レジスタンスのポイント「売り」
  • 安値ライン → サポートのポイント「買い」

というように、ピッチフォークの下2本のライン内で価格が動くと想定することができます。

中央線を上に抜けた時は、またもとの高値ラインがレジスタンスのポイントとなります。

もし、ピッチフォークを上か下かにブレイクしたら次のトレンドが形成されることを意味しています。その時は新たにピッチフォークを挿入します。

トレンドの方向性

トレンドの方向性

アンドリュー・ピッチフォークを挿入することで、ブレイクしない限りはトレンドの方向性がわかります。

トレンドの方向性がわかることで、ターゲット価格が想定しやすくなります。

このままトレンドが継続した場合の、

  • 高値のターゲット価格 → 「売りのタイミング」
  • 安値のターゲット価格 → 「買いのタイミング」

がどこなのか目安がつくということですね。

ピッチフォークの傾きからトレンドの強弱がわかる

トレンドの方向性がわかるとともに、ピッチフォークの傾きからトレンドの強弱を読むこともできます。

  • ピッチフォークが急角度 → トレンドに勢いがある・強いトレンド
  • ピッチフォークがゆるやかな・水平に近い → トレンドの勢いが弱い
トレンドが強い時は値動きも激しくなりがりで、トレンドが弱い時はレンジ相場になりやすいため、トレード戦略やリスクコントロールの役に立ちます。

トレンドの転換ポイント

そして、アンドリューズ・ピッチフォークの最も大きなメリットはトレンド転換のポイントが掴みやすくなることです。

多くのトレーダーがチャート分析に明け暮れる理由は、

  • トレンドがこのまま継続するのか
  • トレンドがどこで反転するのか

この2つの疑問につきるといっても過言ではありません。

トレンドが継続すると分かれば、流れにのってポジションを取りにいけますよね。トレンドが反転すると分かれば、そのタイミングを待ち構えることができます。

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エントリーする時だけでなく、エグジットにあたっても、上記の2つの疑問がすべてだといえますよね。そこで、アンドリューズ・ピッチフォークが活躍してくれるのです。

トレンドが継続するサイン

トレンドが継続するサイン
トレンドが継続するかどうかは、ピッチフォークの中で価格が動いているかどうかが判断の目安となります。
ピッチフォークをブレイクするとトレンドの流れが変わる可能性があり、ブレイクした方向によって今後の流れを読むことができます。
  • 下降トレンドの安値ラインをブレイクした時 → 下降トレンドの継続
  • 上昇トレンドの高値ラインをブレイクした時 → 上昇トレンドの継続

ピッチラインをブレイクしてトレンドが継続するということは、トレンドが一段下(一段上)のレベルに展開したことになります。

  • 下降トレンドが継続 → 「売り」
  • 上昇トレンドが継続 → 「買い」

上昇トレンドに転換するサイン

上昇トレンドに転換するサイン

下降トレンドにて、ピッチフォーク内で価格が動く時は下降トレンドの継続を意味しています。ピッチフォークの高値ラインに価格が近づいた時は、ブレイクするかどうかを注意深く見極めます。

ピッチフォークの高値ラインをブレイクしたら、上昇トレンドに切り替わるサインです。
  • 下降トレンドの高値ラインをブレイク → 「買い」

下降トレンドに転換するサイン

下降トレンドに転換するサイン

上昇トレンドが、ピッチフォークの範囲内で動いている時は上昇トレンドの継続を意味しています。ピッチフォークの安値ラインをブレイクするかどうかがトレンド転換のポイントとなります。

ピッチフォークの安値ラインをブレイクしたら、下降トレンドに切り替わるサインです。
  • 上昇トレンドの安値ラインをブレイク → 「売り」
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以上見てきたように、アンドリューズ・ピッチフォークの使い方は、トレンドライン・チャネルラインと同じです。

起点さえ自分で設定すれば、自由自在にラインを延長したり移動したりできることが、アンドリューズ・ピッチフォークのもう1つのメリットです。

アンドリューズ・ピッチフォークの使い方・トレード方法

アンドリューズ・ピッチフォークの使い方・トレード方法

アンドリューズ・ピッチフォークをいざ試してみようと思っても、

  • どのように挿入すればよいのか
  • 具体的にどこでエントリー・エグジットすべきか

などと戸惑うことも多いでしょう。

ここでは、アンドリューズ・ピッチフォークを挿入するコツや、具体的なトレード方法を解説していきます。

アンドリューズ・ピッチフォークの挿入方法

それぞれで利用している取引ツールごとに、アンドリューズ・ピッチフォークの挿入方法は若干異なると思いますが、概ねの手順は同じですので参考にしてみて下さい。

1.描画ツールからアンドリューズ・ピッチフォークを選択

アンドリューズ・ピッチフォークは、大抵の場合、描画ツールのメニューから選択できます。稀に、インジケーターリストから選ぶ場合もあるかもしれません。

1.描画ツールからアンドリューズ・ピッチフォークを選択

描画ツールのメニュー「ライン、トレンドライン、チャネルライン」などの項目にてアンドリューズ・ピッチフォークを探すことができます。ピッチフォークのみで表記されていることもあります。

アンドリューズ・ピッチフォークをクリックしてチャートに表示させます。

2.ドットを動かしてみる

2.ドットを動かしてみる

最初は小さなドットが表示されるだけですので、ドットをマウスで適当に動かしてみます。そうするとラインが出てくるので、わかりやすいように少し拡大しておきます。

2.ドットを動かしてみる

これで、ピッチフォークらしきものが出てきました。

3.中央のドットで移動させる

3.中央のドットで移動させる

次に、アンドリューズ・ピッチフォークを挿入したいチャートの位置まで移動させます。ピッチフォークの移動は、中央のドットをドラッグするとそのままの形状で動かすことができます。

トレンドが開始した場所にピッチフォークの先端を合わせます。

高値と安値のラインにピッチフォークを合わせる

ピッチフォークの起点が決まったら、ドットを動かしてピッチフォークの角度や幅を調整します。

高値と安値のラインにピッチフォークを合わせる
  1. 上下左右に動かして角度・長さを合わせる
  2. 全体の位置を移動・ずらす
  3. 高値ラインに幅を合わせる
  4. 安値ラインに幅を合わせる
高値と安値のラインにピッチフォークを合わせる

これでピッチフォークの挿入が完了です。

新しいトレンドの動きがある度に、ピッチフォークを移動・追加していきます。

エントリー・エグジット

トレンドの流れに沿って売買

トレンドの流れに沿って売買

相場の動きがピッチフォークにマッチにしたら、後は上昇トレンドでも下降トレンドでもラインに沿って売買していけます。

  • 高値ラインで価格が下がる → 「売り」
  • 中央ラインで価格が下がる → 「売り」
  • 安値ラインで価格が上昇 → 「買い」
  • 中央ラインで価格が上昇 → 「買い」

ピッチフォークでブレイクを狙う

ピッチフォークでブレイクを狙う
  • 下降トレンドで高値ラインをブレイク → 「買いエントリー」
  • 上昇トレンドで安値ラインをブレイク → 「売りエグジット」

ショートの場合は、上昇トレンドで安値ラインをブレイクしたら「売りエントリー」で、下降トレンドで高値ラインをブレイクしたら「買いエグジット」となります。

勝つためのアンドリューズ・ピッチフォークトレード手法

勝つためのアンドリューズ・ピッチフォークトレード手法 それでは、最後にアンドリューズ・ピッチフォークで勝つためのトレード手法をご紹介したいと思います。

アンドリュース・ピッチフォークはトレンドラインを使った分析手法ですが、実はボリンジャーバンドとも使い方が似ているので、合わせて使いやすいインジケーターです。

ピッチフォークとボリンジャーバンドは数値の算出方法が全く異なるため、双方にシグナルが出ていれば、上昇・下降への確証が強まりますよね。

ピッチフォークとボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドの見方・使い方

ボリンジャーバンドの見方・使い方

ボリンジャーバンドは上から順番に「高値バンド」「中央値」「安値バンド」と3本のラインがあります。ピッチフォークと同じように、それぞれのラインをレジスタンス・サポ―トの代わりに使うことができます。

買いシグナル
  • 中央値から上昇
  • 安値バンドから上昇
  • 高値バンドをブレイク
売りシグナル
  • 中央値から下降
  • 高値バンドから下降
  • 安値バンドをブレイク

というように、使い方や見方はピッチフォークとほとんど同じです。

エントリー・エグジット例

エントリー・エグジット例

上昇トレンドに転換した後でピッチフォークを挿入。ピッチフォークの安値ラインで価格が上昇に向かえば、上昇トレンドが継続すると判断できます。そこで、ボリンジャーバンドの動きを見ます。

ピッチフォークの安値ラインで価格が上昇した時には、ボリンジャーバンドでも同時に中央ラインから上に向かっています。上昇トレンドが継続する可能性が強くなりますね。ここで「買いエントリー」を決めます。

ピッチフォークでもボリンジャーバンドでも中央線の上で価格は推移。強い上昇トレンドです。下降トレンドに切り替わるサインを待ちます。

しばらく上昇が続いた後、エントリー以来、価格は初めてピッチフォークの中央線を下回りました。ボリンジャーバンドの方も中央線を下にブレイク。上昇トレンドが弱っている証拠です。ここで、逃げ遅れないうちに「売りエグジット」で利確します。

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以下の記事では、ピッチフォークトレードで役に立つ売買シグナルをご紹介しています。合わせてトレードに活用して下さい。

まとめ

まとめ

アンドリューズ・ピッチフォークは、トレンドライン・チャネルラインとして使える便利な描画機能です。起点を合わせるだけで、自動で3本のラインを挿入してくれます。

ピッチフォークが自分で引くトレンドライン・チャネルラインと大きく異なるのは、黄金比率のフィボナッチ数列やニュートンなどの物理学に基づいていることです。

3本のラインの配置には、確固たる根拠があるわけですね。

高値と安値の位置がピッチフォークにマッチするように調整することで、トレンドの方向性やトレンド転換のポイントをピッチフォークが教えてくれます。使いこなせると心強い手法だといえます。

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今回ご紹介したように、ボリンジャーバンドなどその他の手法と組み合わせることで、ピッチフォークのシグナルが効果的に活用できます。

ぜひ、この機会にピッチフォークトレードで勝率が高いトレードを実現して下さい。

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代表的なチャートパターンの1つにABCDパターンがあります。ABCDパターンは、ハーモニックパターンとも呼ばれている欧米で人気の分析手法です。

日本でもABCDパターンを使う投資家も結構いて、気になっている方もいるでしょう。使いこなせる売買シグナルは多い方がトレードには有利です。この機会に覚えておきたいですよね。

FXプロのチャート分析実践講座では、初心者から上級者向けに幅広いタイプのインジケーター・売買シグナルをご紹介しています。
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今回は、ABCDパターンについて詳しく解説していきます。どうぞ、トレードの勝率を上げるためにお役立て下さい。

FXテクニカル ABCDパターン

FXテクニカル ABCDパターン

ABCDパターンは、ハーモニックパターンと呼ばれるチャートパターンの基本形で、数多くあるハーモニックパターンはすべてABCDパターンが基盤となっています。チャートが特定のABCDパターンを作った時に、上昇か下降かの判断材料にすることができます。

欧米で人気のABCDパターンは、的中率が高いことから日本の投資家にも注目されていて、使い始める方も多いようです。

まずは簡単にABCDパターンの概要を見ておきましょう。

ABCDパターンとは

ABCDパターンとは

ABCDパターンは、アルファベットのNのような形状を作るチャートパターンです。基本パターンは上昇パターンと下降パターンと2つのパターンがあります。

上昇パターンでも下降パターンでも共通して、

AB = CD
「AからBの長さ」と「CからDの長さ」が同じ長さとなることが大きな特徴です。
加えて、
BC < AB

「BからC」の長さは「ABとCD」よりも短いことが条件となります。

上昇ABCDパターン

上昇ABCDパターンは、チャートがアルファベットNが反対向きになったようなラインを描きます。下降トレンドから上昇トレンドに転換するシグナルとして使います。

下降ABCDパターン

下降ABCDパターンは、チャートがアルファベットNのようなラインをつくります。上昇トレンドから下降トレンドに転換するシグナルとして使います。

ハーモニックパターン(ABCD)の発見者

ABCDパターン、ハーモニックパターンを発見したのは、H.M.ガートレー。1935年に「Profits in the Stock Market」という本を出版して売買シグナルとして使えるチャートパターンを紹介しました。ガートレーが発表したハーモニックパターンは、ガートレーパターンとも呼ばれています。

ハーモニックパターンではABCDを基盤としつつ、「ガートレー」「バタフライ」「バット」「クラブ」と大きく4つのパターンがあるとしています。

相場は、最終的には黄金比率のような一定の法則に沿って動いていく、というのがガートレーの理念です。

ガートレーのパターンはすべて、黄金比率のチャート分析で有名なフィボナッチリトレースメントが基盤となっています。理数学や科学的根拠に基づいた信頼性が高いチャートパターンなのです。

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日本語版ではガートレーの書籍を探すのは難しいのですが、「フォボナッチ逆張り売買法」という書籍にてハーモニックパターンを解説しています。

また、そもそもフォボナッチ・リトレースメントとは何かを知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。

ABCDパターンの基礎知識

ABCDパターンの基礎知識

それでは、ABCDパターンの基本的な仕組み・特徴を抑えていきましょう。

ABCDの基本パターン

ABCDの基本パターン

ABCDパターンの基本形は、

  • 上昇ABCDパターン
  • 下降ABCDパターン

と2つ種類があります。

ABCDパターンは、原則としてフィボナッチ・リトレースメントを挿入して使います。

上昇ABCDパターン

上昇ABCDパターン
  • AB = CD
  • C = ABの61.8%~78.6%
  • D = BCの127.2%~161.8%
上昇ABCDパターン → 上昇シグナル

上昇ABCDパターンは上昇シグナルとして使います。上昇ABCDパターンがチャートに出現したら、下降トレンドから上昇トレンドに切り替わる傾向にあります。パターンが確認できたら「買い」です。

まず、ABの長さとCDの長さが等しいことがABCDパターンの最低条件です。長さを計るのは難しいですから概ねで等しい長さにあることが必要です。

次に確認したいのがCの位置です。Cの価格は、ABを起点にしたフィボナッチ・リトレースメントの61.8%~78.6%の位置にあることが条件です。

さらに、Dの位置を確認します。Dの価格は、BCを起点にしたフィボナッチ・リトレースメントの127.2%~161.8%の位置にあることが条件となります。

上昇エクステンションパターン

上昇パターンにはエクステンションパターンがあります。Dの位置がフィボナッチの161.8%以上を超えて伸びている場合は、上昇エクステンションパターンとなり、上昇ABCDパターンと同じように使うことができます。

上昇ABCDパターンを見極めるコツ・注意点

上昇ABCDパターンを見極めるコツと注意点を見ておきましょう。

ABを見るポイント
  • Aは最高値となる
  • Bは最安値となる
  • AB間では、Aよりも高値・Bよりも安値は存在しない
BCを見るポイント
  • CはAよりも安値となる
  • BC間では、Bよりも安値・Cよりも高値は存在しない
  • Cの価格は、ABのフィボナッチ61.8%か78.6%が的中率は高い
  • Cの価格は稀に38.2%~50.0%になることもある
CDを見るポイント
  • DはBよりも安値となる
  • CD間では、Cよりも高値・Dよりも安値は存在しない
  • Dのラインが127.2%~161.8に近くなったら注意深く動きを見る
CDラインが形成されて、Dから価格が反転し始めた時が「買い」のタイミングとなります。

下降ABCDパターン

下降ABCDパターン
  • AB = CD
  • B = ABの61.8%~78.6%
  • D = BCの127.2%~161.8%
下降ABCDパターン → 下降シグナル

下降ABCDパターンは下降シグナルとして使います。下降ABCDパターンがチャートに出現したら、下降トレンドから上昇トレンドに切り替わる傾向にあります。パターンが確認できたら「売り」です。

まず、ABの長さとCDの長さが等しいという点は上昇パターンと同じで、概ねで等しい長さにあることが必要です。下降パターンの場合はアルファベットのN字型に上に伸びているのが特徴です。

下降パターンでも次に確認したいのがCの位置です。Cの価格は、ABを起点にしたフィボナッチ・リトレースメントの61.8%~78.6%の位置にあることが条件です。

さらに、同様にDの位置も確認します。Dの価格は、BCを起点にしたフィボナッチ・リトレースメントの127.2%~161.8%の位置にあることが条件となります。

下降エクステンションパターン

下降パターンにもエクステンションパターンがあります。Dの位置がフィボナッチの161.8%以上を超えて伸びている場合は、下降エクステンションパターンとなり、下降ABCDパターンと同じように使うことができます。

下降ABCDパターンを見極めるコツ・注意点

下降ABCDパターンを見極めるコツと注意点は以下のとおりです。

ABを見るポイント
  • Aは最安値となる
  • Bは最高値となる
  • AB間では、Aよりも安値・Bよりも高値は存在しない
BCを見るポイント
  • CはAよりも高値となる
  • BC間では、Bよりも高値・Cよりも安値は存在しない
  • Cの価格は、ABのフィボナッチ61.8%か78.6%が的中率は高い
  • Cの価格は稀に38.2%~50.0%になることもある
CDを見るポイント
  • DはBよりも高値となる
  • CD間では、Cよりも安値・Dよりも高値は存在しない
  • Dのラインが127.2%~161.8%に近くなったら注意深く動きを見る
CDラインが形成されて、Dから価格が反転し始めた時が「売り」のタイミングとなります。
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ABCDパターンは、フィボナッチ・リトレースメントを挿入したり、パターンを確定する条件があったりと、若干ややこしい面があることは否めません。
ただ、黄金比率や物理学に基づいた分析手法となるので、複雑な分それだけ的中率も期待できることでしょう。

ABCDパターンの見方・使い方

ABCDパターンの見方・使い方

では実際に、チャートを見ながらABCDパターンの使い方・トレード方法を解説していきます。

上昇ABCDパターンでトレードする方法

1.AB間にフィボナッチを挿入

ABCDパターンができそうなチャートを見つけたら、最初にAB間にフィボナッチを挿入します。

1.AB間にフィボナッチを挿入

Bの地点はフィボナッチを0、Aの地点に100で数値を合わせます。Cのラインが上に反転し始めたら、フィボナッチ数値のどの辺りまで伸びるかを確認します。

Cが下に反転する数値を確認

Cが下に反転したら、BCラインが形成されますよね。CはABのフィボナッチ61.8%~78.6%なので、該当するかどうかを見ます。

CがABの61.8%~78.6%の範囲で下に反転したら、ABCD上昇パターンができる可能性があります。

2.BCラインができたら、BC間にフィボナッチを挿入

BCラインができたら、今度はBC間にフィボナッチを挿入します。

2.BCラインができたら、BC間にフィボナッチを挿入

Cの地点が0、Bの地点が100になるようにフィボナッチの数値を合わせます。ここからDがどこまで伸びるかを見る必要があります。

Dが127.2%~161.8%あたりで、上に反転し始めるのが理想ですが、上図チャートの場合は161.8%を少し超えていてエクステンションパターンとなります。

Dが161.8%あたりで反転し始めたら、上昇トレンドが始まる可能性が高いといえます。

3.Dが上に反転し始めたら「買い」

3.Dが上に反転し始めたら「買い」

ABCDパターンがチャートに形成されたのを確認したら、Dが反転し始めるタイミングで「買いエントリー」です。

ショートのポジションを保有している場合は、このタイミングで「売りエグジット」となります。

下降ABCDパターンでトレードする方法

下降ABCDパターンはフィボナッチを挿入する方向が変わってきますが、やり方は全く上昇パターンと同じです。

下降ABCDパターンでトレードする方法

AB間に挿入するフィボナッチは、Aの地点が100、Bの地点が0になるように合わせます。Bから価格が下に反転し始めたら、フィボナッチの数値のどこで今度は上に反転するかを見ます。

Cのラインが下の伸びていき、フィボナッチのどこで反転するかを見ます。

Cがフィボナッチ61.8%~78.6%あたりで上に反転したら、ABCDパターンが形成される可能性があります。

BCラインが形成されて、今度はDが上に伸び始めたらどのあたりで反転するかを見ます。

Dが127.2%~161.8%あたりで下に反転したら、下降ABCDパターンが形成、下降トレンドに向かう可能性が高まります。

ABCDパターンがチャートに形成されたのを確認したら、Dが反転し始めるタイミングで「買いエントリー」です。

ショートのポジションを保有している場合は、このタイミングで「売りエグジット」となります。

勝つためABCDパターントレード手法

勝つためABCDパターントレード手法

ABCDパターンは的中率が高いことで人気を集めている分析手法なのですが、FXで勝つためには1つの分析手法のみに依存してはいけません。どんなに優れた分析手法でも100%完璧ではないからです。

時には、間違ったシグナルが出現することもあれば、判断が微妙なパターンをつくることもあります。

FXで勝つためには、複数の分析手法を併用することが大切です。

ABCDパターンはフィボナッチを挿入するのでオシレーター系と合わせるのがおすすめです。そこで、最後にABCDパターンと合わせて使いたい、インジケーターCCIをご紹介したいと思います。

ABCDパターンとCCIを使ったトレード手法

CCIの使い方

CCIの使い方

CCIはメインチャートの下に、サブチャートとして挿入されるインジケーターなので、フィボナッチを使った分析に適しています。CCIの特徴は値動きに敏感に早めに反応するのが特徴で、ABCDパターンのシグナルを十分に補足する役割を果たしてくれます。

CCIの数値

CCIの数値は中央にゼロをはさんで、上下に±100と最高値・最低値が表示されます。

  • 中央値0と上下に±100の数値
  • 一定期間の最高値(プラス)
  • 一定期間の最低値(マイナス)
CCIの数値

CCIの売買シグナルを簡単にまとめると・・・

CCIの買いシグナル

  • ゼロから上に向かう
  • +100を超える
  • 数値が最低値に触れる

CCIの売りシグナル

  • ゼロから下に向かう
  • -100を超える
  • 数値が最高値に触れる
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では、実際にCCIを使ってABCDパターンでトレードしてみましょう。

分析・トレード例

分析・トレード例
  1. BCラインが下に向かっているところで、CCIは最低値に触れて上に向かい始めています。ローソク足でもハンマーや十字線が出ていて強い上昇シグナルを発していますね。慎重にABCDパターンのシグナルを待ちます。
  2. ABCDパターンが完成、Dから価格が上に向かい始めました。CCIはゼロから上に向かっています。上昇への確証が強まります。このタイミングで「買いエントリー」します。
  3. 大きく上昇した後で価格が一旦下がり始めています。損切りすべきかどうか迷う場面です。CCIを見ながら価格が反発するかどうか様子を見ます。CCIは-100の手前で反転、安値はCDラインの最安値を下回っていません。ここで反発すると判断します。
  4. 予想通りに、価格は再び上昇に向かいました。上昇の波に乗って上がりきるのを待ちます。CCIは最高値に触れて下がり始めました。100に近づくタイミングで「売りエグジット」でしっかり利確です。
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CCIの見方や使い方を詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にして下さい。
teacher
また、以下の記事ではローソク足パターン「ハンマー」について解説しています。ABCDパターンでトレードする時に大いに役に立ちますので、合わせてご覧下さい。

まとめ

まとめ

ABCDパターンはH.M.ガートレーによって発見された売買シグナル。黄金比率のフィボナッチや、理数学・物理学の根拠に沿った信頼性が高いチャートパターンで、欧米ではよく使われている分析手法です。

売買シグナルの基本パターンは、

  • 上昇ABCDパターン → 買いシグナル
  • 下降ABCDパターン → 売りシグナル

と大きく2つの種類があります。

ABの値幅と、BCの値幅にフィボナッチ・リトレースメントを挿入して、ABCDパターンの条件に該当するかどうかを確認する必要があります。パターンの条件に該当する場合は、高い確率で上昇・下降に向かう可能性があります。

フィボナッチを挿入したり、条件にマッチするかどうかを確認したりと、ちょっと手間がかかる分析手法ではありますが、無事にパターンが検出できれば利益が狙いやすいことがABCDパターンの強みです。
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今回ご紹介したように、CCIなどオシレーター系のシンプルなインジケーターと組み合わせるのがおすすめです。

とくにCCIは値動きに敏感で相場に先行する傾向にあるので、パターンの検出に時間がかかるABCDとは相性抜群です。ぜひ、試しに使ってみて下さい。

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チャートパターンの「三角持ち合い」とは「トライアングル」とも呼ばれているパターンで、人気の分析手法です。レンジ相場にてもみ合いが続いている状況を表しています。

「三角持ち合い」がチャートに出現すると、この後で価格が大きく上昇・下降する傾向にあります。

覚えておきたいチャートパターンの1つで、最適なエントリー・エグジットを計るのに役に立ちます。「三角持ち合い」のパターンは大きく3つあって、どのパターンが出現したかによって予想も変わってきます。

FXプロのチャート分析実践講座では、初心者から上級者まで幅広く使える分析手法をたくさん紹介しています。

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今回は、人気のチャートパターン「三角持ち合い/トライアングル」について詳しく解説していきます。どうぞ最後までお付き合い下さい。

FXテクニカル 三角持ち合い

FXテクニカル 三角持ち合い

チャート分析には様々なタイプの手法がある中、覚えておくと大きな戦力となるのがチャートパターンです。

チャートパターンとは

チャートの形状から売買シグナルを得る分析手法で、世界中で使われている人気の手法でもあります。

代表的なチャートパターンには、ダブルトップ・ダブルボトム、トリプルトップ・トリプルボトム、ヘッドアンドショルダーなどがあり、「三角持ち合い/トライアングル」も有名なチャートパターンの1つです。

ぜひ、この機会に基礎知識や活用方法をマスターしておきましょう。

チャートパターンの一覧を見たい方はこちら

三角持ち合いとは

三角持ち合いとは

チャートパターン「三角持ち合い」は

「トライアングル」とも呼ばれているチャートパターンで、チャートの形状が三角形をつくる売買シグナルのことです。
三角持ち合い 3つのパターン

三角持ち合いには3つのパターンがあります。

  • 上昇パターン → 強気の買いシグナル
  • 均衡パターン → 売りシグナル50% 買いシグナル50%
  • 下降パターン → 弱気の売りシグナル

三角持ち合いの特徴

三角持ち合いの特徴は

上下する値幅が次第に小さくなり、横ばいのもみ合い状態が続くことです。
「持ち合い」とは、「保ち合い」とも呼ばれる力関係のことで、双方の力が均等で勝負がつかない状態をいいます。
相場が三角持ち合いの状態になるということは、「買い圧力 = 売り圧力」ことを意味しています。つまり、これから「上がる」と思う投資家と「下がる」と思う投資家が同じ数だということですね。
最初は大きく上下した後で、双方が様子見体制に入るため値幅が次第に小さくなり横に推移して三角形の形になるというわけです。
大きな値動きが期待できる

三角形持ち合いは、いわば「噴火前の火山のようなもの」あるいは、「嵐の前の静けさ?」といえるところ。どちらに向かおうか待機している投資家が多いため、一旦価格が上か下かに動きだすと一気に加速する傾向にあるのです。

三角持ち合い後は大きな値動きが起きやすため、損失リスクが高くはなるものの、上手く勢いの波に乗った場合は大きく稼げるチャンスでもあるのです。

三角持ち合いの基礎知識

三角持ち合いの基礎知識

それでは、「三角持ち合い」の基本パターン3つを詳しく見ていきます。

三角持ち合い 上昇パターン

三角持ち合い 上昇パターン

三角持ち合いの上昇パターンは、

高値ラインが水平に横に伸びていて、安値の位置が次第に高くなっていくタイプの三角形です。強力な買いシグナルと見なすことができます。
いわゆる「直角三角形」の形ですね。三角形の左上の部分が直角になっているかどうかがポイント。
  • 上昇パターン = 強力な買いシグナル
高値の位置は変わらないものの、売りの勢いが徐々に弱まっていることを意味しています。「売り → 買い」に移行する投資家が増えつつあることを意味しています。「価格が下がったうちに買っておこう」との動きが強まっていて、前回の安値まで下がらないうちに買いが入り始めていると見れます。上昇への期待が強まっている状態だといえます。
上昇パターンの形状がチャートに出現したら、「乗り遅れないうちに買わなければ」と買い急ぐ投資家が増えます。値幅が最小限に狭くなった後で価格が高騰する可能性が高いのです。
上昇パターン 買いシグナル
上昇パターン 買いシグナル
三角持ち合いの上昇パターンは、レジスタンスラインをブレイクしたら「買い」です。

三角持ち合い 下降パターン

三角持ち合い 下降パターン

三角持ち合いの下降パターンは、

安値ラインが水平に横に伸びていて、高値の位置が次第に高くなっていくタイプの三角形です。強力な売りシグナルと見なすことができます。
左下の部分が直角になる三角形の形をしています。上昇パターンの三角形が逆向きになるパターンですね。
  • 下降パターン = 強力な売りシグナル
安値は同レベルをキープしているものの、買いの勢いが徐々に弱まっていることを意味しています。「買い → 売り」に移行する投資家が増えていることを意味しています。「いや、まだ上がるかもしれない」との期待が薄れ、徐々に「もうこれ以上は上がらないかもしれない」との不安が大きくなっているといえます。
下降パターンの形状がチャートに出現したら、しばらく様子を見た後で損切りやショートのエントリ―が入り始めます。値幅が最小限に狭くなった後で価格が暴落する可能性があります。
下降パターン 売りシグナル
下降パターン 売りシグナル
三角持ち合いの下降パターンは、サポートラインを下にブレイクしたら「売り」です。

三角持ち合い 均衡パターン

三角持ち合い 均衡パターン

三角持ち合いの均衡パターンは、

高値の位置が次第に低くなり、高値の位置が次第に高くなっていくタイプの三角形です。上か下かに大きく価格が動くシグナルと見なすことができます。
サポートラインは上向き、レジスタンスラインは下向きでちょうど2等辺三角形のような形をしています。
  • 均衡パターン = 上昇50% 下降50%
高値が下がりつつも、安値の位置が上がっているということは、「買い」と「売り」と両方のポジションで様子見の姿勢が強まっていることを意味しています。「上がる」と思う投資家と「下がる」と思う投資家がまさに等しい状態で、どちらの方向に行くのか予想が難しい三角持ち合いです。
均衡パターンの形状がチャートに出現したら、「売り」か「買い」かを決断する投資家が増えてきます。値幅が最小限に狭くなった後で価格が高騰・暴落と両方の可能性を秘めています。
均衡パターン 売買シグナル
均衡パターン 売買シグナル
均衡パターンでは、上にブレイクしたら「買い」で下にブレイクしたら「売り」です。

三角持ち合いの類似パターン

チャートパターンには、三角持ち合いに類似したパターンがいくつかあります。解釈方法は三角持ち合いとほぼ同じです。この機会に覚えておくとトレードで役に立ちます。

ペナント

ペナント

ペナント型のチャートパターンは三角持ち合いパターンに長い竿がついてくるのが特徴です。三角の旗に形がにていることからペナントと呼ばれています。

下降ペナントは下降してきた相場が三角形のパターンを作った後で下降するシグナル。

上昇ペナントは上昇してきた相場が三角形のパターンを作った後で上昇するシグナル。

ウェッジ

ウェッジ

ウェッジパターンも三角持ち合いと混同されることが多いチャートパターンです。ウェッジとは、ドアストッパーのような楔(くさび)の形をしたものをいいます。ウェッジの特徴は、三角持ち合いのようなきれいな三角形にはならず、どちらかというとチャネルパターンに近い形状をしています。

上昇ウェッジは高値と安値の幅がだんだん狭くなった後で下降に向かうシグナル。

下降ウェッジは反対に高値と安値の幅がだんだん狭くなっていき上昇に向かうシグナル。

ダイヤモンド

ダイヤモンド

もう1つ覚えておきたいのがダイヤモンドです。ダイヤモンドは「反対向きの三角持ち合い」と「通常の三角持ち合いが結合した」タイプで、ダイヤモンドのような形状をつくります。

ダイヤモンドが出現した場合は、三角持ち合いの均衡パターンのように「上昇」にも「下降」にも展開する可能性があります。

レジスタンスラインを上にブレイクしたら上昇シグナル。

サポートラインを下にブレイクしたら下降シグナル。

と見ることができます。

他にも色々なタイプのチャートパターンがあります。

以下の記事では22種類のチャートパターンをご紹介していますので、ぜひこちらも合わせて参考にして下さい。

三角持ち合いの見方・使い方

では次に、三角持ち合いをトレードでどのように使えばいいのか、実際にチャートを見ながらわかりやすく解説していきます。

上昇パターン トレード方法

上昇パターン トレード方法

三角持ち合いの上昇パターンを確認する方法は、まず高値の位置を見ます。上図チャートでは高値の位置は変わっていませんね。

そして安値がどうなっているのかチェックします。安値の位置が徐々に高くなっているのを確認したら、レジスタンスラインとサポートラインを引いて準備します。

高値の位置に引いたレジスタンスラインを超えるかどうか
が「買い」エントリーを決めるポイントとなります。
レジスタンスラインをブレイクしたら「買いエントリー」を決めます。
※もし、読みが間違った場合は早めに損切りします。
※ショートの方はブレイクした時点で損切りします。

下降パターン トレード方法

下降パターン トレード方法

三角持ち合いの下降パターンを確認する方法は、安値の位置がどうなっているかです。上図チャートのように安値が水平になっている局面を探します。

安値が同じ高さで横に動いていたら次に、高値の位置を見てみます。高値の位置が徐々に低くなっているのを確認したら、レジスタンスラインとサポートラインを引いてブレイクする瞬間を待ちます。

安値の位置に引いたサポートラインを超えるかどうか
が「売り」エントリーを決めるポイントとなります。
サポートラインをブレイクしたら「売りエントリー」を決めます。
※もし、読みが間違った場合は早めに損切りします。
※ロングでポジションを持っている場合は、ブレイクした時点で損切りします。

均衡パターン トレード方法

均衡パターン トレード方法

三角持ち合いの均衡パターンは、高値が下がっていて安値が上がっている局面を探す必要があります。

高値と安値の中間にちょうど三角の頂点がくるような形になっているかを見ます。均衡パターンであることを確認したらレジスタンスラインとサポートラインを引いてブレイクする瞬間を待ちます。均衡パターンの場合は、上昇・下降と両方の可能性を考慮しておくことが大切です。

サポートラインとレジスタンスラインとどちらのラインを超えるのか
が「売り」か「買い」かを決めるポイントとなります。
サポートラインをブレイクしたら「売りエントリー」で、レジスタンスラインをブレイクしたら「買いエントリー」で入ります。
※もし、読みが間違った場合は早めに損切りします。
※ショートでポジションを持っている場合は、レジスタンスラインでブレイクしたら損切りします。ロングでポジションを持っている場合は、サポートラインでブレイクしたら損切りです。

勝つための三角持ち合いトレード手法

勝つための三角持ち合いトレード手法

それでは最後に、三角持ち合いで勝つためのトレード手法をご紹介したいと思います。

三角持ち合いは大きな値動きが期待できるシグナルである一方では、三角持ち合いのシグナルが出ても読み通りに相場が動かないこともあり得ます。

どんな手法を使おうとも、100%完璧に相場を読むことはできません。三角持ち合いを目安にトレードする時は、その他の分析手法と組み合わせることが大切です。

複数の手法から同時にシグナルを得ることによって、勝率が高いトレードが実現するのです。

そこで、三角持ち合いでトレードする際に役に立つのがローソク足分析です。

ローソク足には4本値だけでなく、市場心理・投資家心理がダイレクトに反映されます。ブレイク直前のローソク足の動きを読むことによって、上昇や下降の可能性を吟味することができるのです。

覚えておきたいローソク足

十字線の特徴

十字線の特徴

ローソク足で最も代表的なシグナルは十字線です。十字線は上下に伸びる線が短いもの、長いものと様々な種類があります。

  • 上昇トレンドで十字線が出現 → 下降シグナル
  • 下降トレンドで十字線が出現 → 上昇シグナル

ハンマー(上向き)

ハンマー(上向き)

次に覚えておきたいのがハンマーです。

ハンマーは基本的に強力な上昇シグナルと見なされています。

逆ハンマー(下向き)

逆ハンマー(下向き)

ハンマーが逆向きだった場合は、強力な下降シグナルです。

モーニングスター/明けの明星

モーニングスター/明けの明星

モーニングスターは、明けの明星とも呼ばれている世界的に有名な上昇シグナルです。

下降トレンドが継続した後で、「陰線ローソク足 → 十字線 → 陽線ローソク」と出現したら、かなり高い確率で上昇トレンドへの転換が期待できます。

イブニングスター/宵の明星

イブニングスター/宵の明星

イブニングスターは、宵の明星とも呼ばれている下降シグナル

上昇トレンドが天井にきた時によく出現します。「陽線ローソク足 → 十字線 → 陰線ローソク足」と続いたらそこから下降トレンドへと切り替わることが多いです。

三角持ち合いとローソク足

三角持ち合いとローソク足

三角持ち合い均衡パターンから下降した相場のローソク足を例に見てみると、

均衡パターンはどちらにも行く可能性があるのですが、ぱっと見で見た場合に長い陰線が多く、上影線が長い逆ハンマーの出現が目立ちます。さらに、宵の明星に近いローソク足パターンも確認できます。

ブレイクする前にすでに売り相場に向かっているサインがいくつも出ているのです。

ブレイクしなくとも「売り」の方向に進むことがある程度読めますよね。強気の投資家ならレジスタンスラインで下に向かい出したところで、早めの「売りエントリー」も決めれるでしょう。

teacher
というように、ローソク足には相場予想のヒントが数多く隠されていて、三角持ち合いと同時に使うことで、最適な売買タイミングを計ることができるのです。

ちなみに、以下の記事では代表的なローソク足パターンをご紹介していますので、合わせて参考にしてみて下さい。

まとめ

まとめ

三角持ち合いは、様子見姿勢から一気に価格が動き始めるため大きな値動きが期待できる売買シグナルです。

  • 上昇パターン → 強気の上昇シグナル
  • 下降パターン → 弱気の下降シグナル
  • 均衡パターン → 上昇・下降シグナル

と3つのタイプから相場を読むことができます。

三角持ち合いは、大きく稼げるチャンスではあるのですが、3つのパターンのどれに該当するのか見極めが難しいうえに、そう度々見かけるパターンではありません。

チャートを見ていて三角持ち合いが形成されようとしたら、せっかくのトレード機会を逃さないように気を付けて下さい。
teacher
今回ご紹介したように、ローソク足などその他の手法を使いながら、三角持ち合いでしっかり稼いでいきましょう!
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プロのFXチャート分析実践講座「トレンドラインとは?トレンドラインで勝つための活用法」 https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-trendline/ https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-trendline/#respond Sun, 30 Jan 2022 13:32:04 +0000 https://xn--fx-fk1eu00k.top/?p=9878 FX初心者で、これまでにチャート分析をしたことがない方は、チャートを見ながらどうすればよいのか戸惑う方は多いでしょう。一体、どうやって売買タイミングを掴むのか疑問ですよね。 初めてのチャート分析で覚えておきたい手法の1つ...

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FX初心者で、これまでにチャート分析をしたことがない方は、チャートを見ながらどうすればよいのか戸惑う方は多いでしょう。一体、どうやって売買タイミングを掴むのか疑問ですよね。

初めてのチャート分析で覚えておきたい手法の1つにトレンドラインがあります。

トレンドラインは、今が上昇トレンドにあるのか下降トレンドにあるのか、トレンドが転換するタイミングはいつなのかを計るためのラインです。

戸惑いがちなチャート分析も、トレンドラインが使えるようになれば一気にグレードアップします。

teacher
今回のFXチャート分析実践講座では、FX初心者のためにトレンドラインについて丁寧にわかりやすく解説していきます。ぜひ、最後までお付き合い下さい。

FXテクニカル トレンドライン

FXテクニカル トレンドライン

現在どんなに稼いでいるプロのFXトレーダーでも、みんな最初は初心者。

チャートを見ながら、途方にくれている方でもコツコツ勉強していけば、いつかプロ並みに稼げるようになります。チャート分析をする際には、いくつか最低でも覚えておきたい手法があります。

まずは、上記3つの手法を習得すれば十分にFXで勝つことは可能です。

トレンドラインは、サポートライン・レジスタンスラインの応用編ともいえる手法で、まだ、サポートライン・レジスタンスラインのことがよく分からない方は、先にサポートライン・レジスタンスラインを学んでおくようにしましょう。

サポートライン・レジスタンスラインの基礎知識はこちら

チャートの基本的な見方から学びたい方はこちら

トレンドラインとは

トレンドラインとは

チャートを見てみると、上昇に向かったり下降に向かったりとジグザグの山が出来ているのがわかりまよね。相場は、基本的に上昇トレンドと下降トレンドを繰り返しながら推移していきます。

相場が一定の方向に向かう流れのことをトレンドといいます。

トレンド = 相場が流れる方向性

トレンドラインは、その方向性を見極めるためにチャートに挿入するラインのことです。

トレンドライン = 相場の方向性を見るためのライン
  • これから上に向かうのか
  • これから下に向かうのか

が分かれば、今が「買い」なのか「売り」なのか判断することができます。

トレンドは大きく3つ

トレンドには、上昇トレンド・下降トレンド以外でも横ばいトレンドがあり、相場の方向性は大きく3つのトレンドに分けることができます。

3つのトレンド
3つのトレンド
  • 上昇トレンド
  • 横ばいトレンド
  • 下降トレンド

相場は、各国の政治・経済、コロナウイルスなど様々な要素から影響を受けて3つのトレンドで動いていきます。

上昇トレンドが継続すると判断すれば「買い」でエントリーします。上昇トレンドが終わって下降トレンドに切り替わると判断すれば「買い」のポジションを「売り」で決済します。

しかし、相場がこれからどう動いていくのか、先のことは誰にもわかりません。そこで、ローソク足やレジスタンスライン・サポートラインなど実に数え切れないほど多彩な分析手法が使われています。トレンドラインは、チャート分析で使われている最も代表的な手法の1つです。

トレンドラインは、トレンドの方向性や転換ポイントを探るために使えるのです。

トレンドラインの基礎知識

トレンドラインの基礎知識

それではトレンドラインの基礎的な知識をわかりやすく解説していきます。

トレンドライン 上昇トレンド

安値の位置にラインを引く

安値の位置にラインを引く

相場が上に向かっている時は、上昇トレンドの安値の位置にラインを引きます。

上昇トレンドの安値に引いたトレンドラインは、サポートラインの役割を果たしています。このラインは、下値支持線とも呼ばれています。
  • サポートラインで価格が反発 → 上昇トレンドが継続
  • サポートラインを価格が下回る → 下降トレンドに転換

サポートラインで価格が反発する限り、上昇トレンドは継続すると見ることができます。サポートラインがこのトレンドの安値の目安となり、サポートラインに価格が達した時に「買い」から入ることができます。

もし、サポートラインを価格が下回るなら、上昇トレンドから下降トレンドに切り替わるシグナルです。その場合は、「売り」から入ることができます。

高値の位置にラインを引く

高値の位置にラインを引く

上昇トレンドが継続するかどうかは、高値の位置にトレンドラインを引いて様子を探ることもできます。

上昇トレンドの高値の位置に引いたトレンドラインは、レジスタンスラインの役割を果たしています。このラインは上値抵抗線ともいいます。
  • レジスタンスラインで価格が下に下がる → 一旦価格がサポートラインまで下がる
  • レジスタンスラインを価格が上回る → さらに上昇の勢いが強まる

と判断することができます。

トレンドライン 下降トレンド

高値の位置にラインを引く

高値の位置にラインを引く

相場が下に向かっている時は、下降トレンドの安値の位置にラインを引きます。

下降トレンドの高値に引いたトレンドラインは、レジスタンスラインの役割を果たしています。このラインは上値抵抗線とも呼ばれています。
  • レジスタンスラインで価格が下がる → 下降トレンドが継続
  • レジスタンスラインを価格が上回る → 上昇トレンドに転換

レジスタンスラインで価格が超えない限り、下降トレンドは継続すると見ることができます。レジスタンスラインがこの下降トレンドの高値の目安となり、レジスタンスラインに価格が達した時に「売り」から入ることができます。

もし、レジスタンスラインを価格が上回るなら、下降トレンドから上昇トレンドに切り替わるシグナルです。その場合は、「買い」から入ることができます。

安値の位置にラインを引く

安値の位置にラインを引く

下降トレンドでも、安値の位置にトレンドラインを引いて相場を分析することができます。

下降トレンドの安値の位置に引いたトレンドラインは、サポートラインの役割を果たしています。このラインは下値抵抗線ともいいます。
  • サポートラインで価格が反発 → 一旦価格がレジスタンスまで上がる
  • サポートラインを価格が下回る → さらに下降の勢いが強まる

と判断することができます。

トレンドライン 横ばいトレンド

高値と安値の位置にラインを引く

高値と安値の位置にラインを引く

相場が横に推移している時は、横ばいトレンドの高値と安値の位置にラインを引きます。

横ばいトレンドの高値に引いたトレンドラインはレジスタンスライン、安値に引いたラインはサポートラインの役割を果たしています。
  • レジスタンスラインで価格が下がる → 横ばいトレンドが継続
  • レジスタンスラインを価格が上回る → 上昇トレンドに転換
  • サポートラインで価格が反発 → レジスタンスまで上昇
  • サポートラインを価格が下回る → 下降トレンドに転換

レジスタンスラインで価格が超えない限り、下降トレンドは継続すると見ることができます。レジスタンスラインがこの下降トレンドの高値の目安となり、レジスタンスラインに価格が達した時に「売り」から入ることができます。

もし、レジスタンスラインを価格が上回るなら、下降トレンドから上昇トレンドに切り替わるシグナルです。その場合は、「買い」から入ることができます。

teacher
ちなみに、トレンドの高値と安値と両方にラインを引くことをチャネルラインといいます。

この機会にチャネルラインも合わせて覚えておきましょう。

チャネルライン

チャネルライン

チャネルラインとは

トレンドの高値・安値と両方の位置にラインを引いたものです。高値に引いたラインはレジスタンスライン、安値に引いたラインはサポートラインとして使うことができます。

使い方はトレンドラインとほとんど同じで、基本的に相場はチャネルラインの範囲内で推移していくと考えられています。チャネルラインを上か下かにブレイクした時は、トレンドが切り替わるシグナルとして使われています。

上昇シグナル

  • レジスタンスラインを価格が上回る
  • サポートラインで価格が反発する
下降シグナル
  • サポートラインを価格が下回る
  • レジスタンスラインで価格が下がる
teacher
というようにチャネルラインもトレンドの方向性・転換ポイントを読むうえで大いに役に立ちます。

トレンドラインが使えるようになったら、チャネルラインも簡単に引けるようになります。

トレンドラインの見方・使い方

トレンドラインの見方・使い方

それでは、実際にトレンドラインを使ってどのようにトレードすればよいのか、チャートを見ながら解説していきます。

上昇トレンドに転換するシグナル

上昇トレンドに転換するシグナル

下降トレンドがしばらく継続したら、今度はどこかのタイミングで上昇トレンドに切り替わる可能性があります。割安感から買い始める投資家が増えてくるからです。「どこが下降トレンドの底なのか」探るために上昇トレンドにレジスタンスラインを引いておきます。

レジスタンスラインから価格が下がり始めた場合は、まだ下降トレンドが続くと判断できます。

レジスタンスラインから反発せずに上に抜けた場合は、ここから上昇トレンドが始まる可能性が高まります。
横ばいトレンドの上昇パターン
横ばいトレンドの上昇パターン

横ばいトレンドが形成されたら上下にラインを引いておきます。上に抜けたら上昇トレンド、下に抜けたら下降トレンドが始まるシグナルと見なすことができます。

価格がレジスタンスラインの上に完全に抜けるのを確認したら

  • 「売り」ポジションを持っていた場合 → 「買い」決済のタイミング
  • ここからエントリーする場合 → 「買い」でポジションを持つ

下降トレンドに転換するシグナル

下降トレンドに転換するシグナル

上昇トレンドがある程度継続したら、どこかのタイミングで下降トレンドに切り替わる可能性が出てきます。上昇が継続した後は利確が入り始めるからです。「どこが上昇トレンドの天井なのか」見極めるために安値の位置にサポートラインを引いておきます。

サポートラインで反発したら、上昇トレンドがまだ続くと判断します。

サポートラインから反発せずに、ラインを下に抜けた場合は下降トレンドへ切り替わると見なすことができます。
横ばいトレンドの下降パターン
横ばいトレンドの下降パターン

横ばいトレンドの場合は、最初から上下にラインを引いておきます。レジスタンスラインで下がり始めた相場が、サポートラインで反発するかどうかを確認します。反発せずにラインの下に抜けた時は下降トレンドに向かうと見なすことができます。

ラインの下に完全に抜けるのを確認したら

  • 「買い」でポジションを持っていた場合 → 「売り」決済のタイミング
  • これからエントリーする場合 → 「売り」でポジションを持つ

トレンドラインで売買を繰り返す方法

トレンドラインで売買を繰り返す方法

トレンドラインを上下に引いて、チャネルラインにすれば上下する小トレンドの流れに合わせて売買を繰り返すことも可能です。

  • サポートに触れて反転したら「買い」
  • レジスタンスに触れて反転したら「売り」

慣れてきたら、1つのトレンド内で動く小トレンドごとに売買していけますね。

トレンドラインを引くコツ

トレンドラインは、各自で利用するチャートツールの描画機能から挿入することができます。FX業者を問わず、ほとんどのチャートツールに搭載されている基本機能です。

2点以上の目立つ高値の位置、安値の位置を見つけたらラインで結んでみます。

後からいくらでも修正できますので、最初は概ねの目星をつける感覚でラフに引いてみて下さい。ローソク足に触れていないとか、ローソク足がはみ出ているとか細かいズレはあまり気にしなくてもよいです。気にしすぎるとラインが上手く引けません。

「だいたいこの辺りかな」といった感じでラインを入れておきます。新しい高値や安値の位置ができたら、その都度トレンドラインを調整するようにします。

teacher
インジケーターの「ジグザグチャート」を入れるとトレンドの流れがぱっと見でわかりやすくなります。

「ジグザグチャート」はチャートが上下する波に合わせてジグザグのラインを引いてくれるインジケーターです。トレンドラインを引く際の目安になるので便利です。試しに使ってみて下さい。

勝つためのトレンドライントレード手法

それでは最後に、トレンドラインを使って勝つためのトレード手法をご紹介したいと思います。

トレンドラインを使う時に、ぜひ参考にしたいのがローソク足パターンです。ちょうど、トレンドラインを価格が上か下かに抜けた時に、ローソク足を見ることでヒントが得られることが度々あります。

代表的なローソク足パターンをいくつか見ておきましょう。

モーニングスター/明けの明星

モーニングスター/明けの明星

モーニングスターは、明けの明星とも呼ばれている世界的に有名な上昇シグナルです。

下降トレンドが継続した後で、「陰線ローソク足 → 十字線 → 陽線ローソク」と出現したら、かなり高い確率で上昇トレンドへの転換が期待できます。

イブニングスター/宵の明星

イブニングスター/宵の明星

イブニングスターは、宵の明星とも呼ばれている下降シグナル

上昇トレンドが天井にきた時によく出現します。「陽線ローソク足 → 十字線 → 陰線ローソク足」と続いたらそこから下降トレンドへと切り替わることが多いです。

スリー・ホワイトソルジャー/赤三兵

スリー・ホワイトソルジャー/赤三兵

スリー・ホワイトソルジャーは、赤三兵とも呼ばれている上昇シグナルです。

下降トレンドが継続した後で3本の陽線ローソク足が出現すると、上昇トレンドに切り替わるといわれています。

スリー・ブラッククロウ/黒三兵

スリー・ブラッククロウ/黒三兵

スリー・ブラッククロウは、黒三兵とも呼ばれている下降シグナルです。

上昇トレンドの勢いが弱まっていることを表すローソク足で、3本の陰線が続くタイプです。この後で下降トレンドへと展開していきます。

トレンドラインとローソク足パターン

トレンドラインとローソク足パターン

横ばいトレンドにて、サポートラインをブレイクする局面を拡大してローソク足で見ていきます。

トレンドラインとローソク足パターン

サポートラインを下に抜ける直前にイブニングスターが出現しています。かなり長い陰線が下降トレンドが始まることを示唆していますね。

さらにイブニングスターの後には長い陰線が続きます。スリー・ブラッククロウで下降シグナルです。サポートラインをちょうど下に抜けようとしている時に、ローソク足の下降シグナルが2つ重複して出ているわけです。かなり強力な下降シグナルだと見なすことができます。

サポートラインを抜けて下に向かい始めたら迷わず「売りエントリー(売りエグジット)」する場面だといえるのです。

teacher
というように、ローソク足パターンと組み合わせることで、トレンドラインをより効果的に使えるようになります。

以下の記事では、重要なローソク足パターンを詳しく解説していますので、ぜひこの機会に読んでおいて下さい。

まとめ

まとめ

トレンドラインは、トレンドの方向性や転換ポイントを計るためにチャートの挿入するラインのこと。

  • 上昇トレンドは安値の位置にトレンドラインを引く → サポートライン
  • 下降トレンドは高値の位置にトレンドラインを引く → レジスタンスライン
  • 横ばいトレンドは高値と安値の位置にラトレンドインを引く → レジスタンス・サポートライン

ラインを上にブレイクするか下にブレイクするかによって、どちらの方向に相場が進むのか予想することができます。

ただし、トレンドラインのシグナルだけでは十分ではありません。必ず、その他の分析手法と組み合わせて裏付けを取りながら、売買タイミングを計ることが大切です。

まずは、上昇トレンド・下降トレンド・横ばいトレンドにラインを引く練習から始めてみましょう。ネット検索などで他の投資家が引いているラインを参考にするとわかりやすいでしょう。

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FX初心者の方がチャート分析を始めようと思った時に、最初にぶつかるのが「サポートライン、レジスタンスラインとは何か」ではないでしょうか。分析レポートや相場予想などを読むにあたっても、「サポートライン、レジスタンスライン」という言葉は頻繁に出てきます。

「サポートライン、レジスタンスライン」とは、大まかにいうと一定期間における相場の最高値ラインと最安値ラインのことをいいます。このラインを目安に相場は動くと考えられているのです。

自分で「サポートライン、レジスタンスライン」が引けるようになると、トレードタイミングを計る時に大いに役に立ちます。

teacher
今回はFX初心者の方のために、「サポートライン、レジスタンスライン」についてわかりやすく解説していきます。ぜひ、参考にして下さい。

FXテクニカル サポートラインとレジスタンスライン

FXテクニカル サポートラインとレジスタンスライン

サポートラインやレジスタンスラインは、チャート分析では基本的なスキルとなりトレードでは必要不可欠なラインです。

サポートラインとレジスタンスラインが理解できれば、トレードスキルはぐっと向上します。まずは、概要を簡単に見ていきましょう。

サポートラインとレジスタンスラインとは

サポートラインとレジスタンスラインとは

サポートラインとは

サポートラインは、英語のSupportのこと。相場が下がろうとするのをここで支える役割を果たしているため、日本語では支持線と呼ばれることもあります。

相場が下降している時は、サポートラインで反発して上に向かう傾向にあります。「これ以上は下がらないだろう」「この辺りが底だろう」といった安値の目安となります。

レジスタンスラインとは

レジスタンスラインは、英語のResitanceのこと。相場が上がろうとするのをここで跳ね返そうとする役割を果たしています。日本語では、抵抗線とも呼ばれています。

相場が上昇している時は、レジスタンスラインで価格が下がり始める傾向にあります。「これ以上は上がらないだろう」「この辺りが天井だろう」といった高値の目安となります。

チャートの見方を基本から学びたい方はこちら

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サポートラインとレジスタンスラインを使うのはなぜか

サポートラインやレジスタンスラインを引くのはなぜでしょうか。

  1. トレンド転換の判断材料として使える
  2. 相場が動く値幅を見るため
  3. 上昇・下降のタイミングを計るため

などに使われています。

サポート・レジスタンスを目安にトレード

初心者~プロまで、世界中の投資家がサポートライン・レジスタンスラインを使っています。

ローソク足、ボリンジャーバンドに移動平均線など、どのような分析手法を使うとしても、必ずといっていいほどサポートライン・レジスタンラインを目安にトレードする投資家がほとんどです。

チャート分析では、サポート・レジスタンスを使うことが当たり前となっているため、分析レポートや相場予想でも、サポート・レジスタンスという言葉が頻繁に出てくるのです。

サポート・レジスタンスを目安にトレードする投資家が多い分、なおさら、そのラインにて読み通りに価格が反発したり下がり始めることが期待できます。

サポートライン・レジスタンスラインの基礎知識

それでは、サポートライン・レジスタンスラインの基礎知識を誰にでもわかるように解説していきます。

サポートライン

サポートライン
サポートラインのベーシックなパターンはチャート上に水平に伸びるサポートラインです。

下降トレンドまたは下降したローソク足が上に反転するポイントに線を引きます。

このサポートラインがトレンドが転換するかどうかの重要なポイントとして見ることができます。今後の相場予想において判断の目安になるのです。

  • サポートラインで反発 → 上昇トレンド
  • サポートラインを下回る → 下降トレンド

上記のチャートでは、3回サポートラインで反発した後で大きな上昇トレンドの流れに転換していることがわかりますね。サポートラインの位置はどんどん上に上がっていき、上昇トレンドが形成されています。

もし、このサポートラインで反発しなかった場合は、下降トレンドへと相場が流れを変える可能性が高いのです。

反発する回数が多いサポートラインほど、強力なシグナルとして使うことができます。

レジスタンスライン

レジスタンスライン

今度は、水平にラインを引いたレジスタンスラインのベーシックパターンを見てみましょう。

上昇トレンドまたは上昇したローソク足が下に向かう位置に線を引きます

上図チャートを見てもわかるように、レジスタンスラインにくるたびに価格は下に折り返していますね。レジスタンスラインは上昇トレンドが継続するのか、それともここで反転して下降トレンドに向かうのが重要なトレンド転換のポイントとなります。

  • レジスタンスラインを上に抜ける → 上昇トレンド
  • レジスタンスラインから下に向かう → 下降トレンド

サポートラインで上に向かい始めた相場がレジスタンスラインでどうなるのかを見ます。レジスタンスラインで下に向かい始めたら、再び下降トレンドが始まると見なすことができます。

もし、レジスタンスラインを上に抜けた場合は、上昇トレンドに転換する可能性が高いのです。

そこから下に向かう回数が多いレジスタンスラインほど、強力なシグナルとなり得ます。

レジスタンスライン・サポートラインの引き方

レジスタンスライン・サポートラインは、チャートツールの描画機能にて使うことができます。どこでも線を引きたい場所に、挿入することができます。

いざラインを引いてみようと思っても、最初のうちは、どこにレジスタンスライン・サポートラインを引けばよいのか戸惑うものです。

ラインの引き方をわかりやすくご紹介します。

下降から上昇に転換した場所にサポートライン

下降から上昇に転換した場所にサポートライン

まずは、下降した相場が上昇に転換した場所に水平ラインを挿入してみます。後からいくらでも修正はできますので、だいたいの場所に引いておけば大丈夫です。この位置がサポートラインですね。

上昇から下降に転換した場所にレジスタンスライン

上昇から下降に転換した場所にレジスタンスライン

次に、相場が上昇に向かって今度は下がり始めた場所にレジスタンスラインを挿入します。これで、安値の目安となるサポートラインと高値の目安となるレジスタンスラインが挿入できました。

この価格帯が直近で想定できる値幅となります。

次の動きをサポートとレジスタンで読む

次の動きをサポートとレジスタンで読む

あらかじめ引いておいたサポートラインまで価格が下がってきました。

このチャートの場合はサポートライン付近で苦戦していますね。反発するのか下に下がるのか微妙なところです。そして、とうとうサポートラインを価格は下回りました

ということは、この後も下降トレンドが継続すると読むことができるのです。
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最初のうちは、1か所の反転ポイントにてラインを引く練習をしてみましょう。

数か所の反転ポイントにラインを引いてみる

数か所の反転ポイントにラインを引いてみる

慣れてきたら、数か所の反転ポイントに水平ラインを入れてみて下さい。

反転する位置が微妙にずれていることもありますので、その時は反転が集中している箇所を優先するようにします。あるいは直近の動きを重視したり、ズレがあるちょうど中間あたりに線を引いたりして調整します。

1本1本のラインがそれぞれ、サポート・レジスタンスの役割を果たしくれます。
※その時々の相場の動きに合わせて、ラインをチェック・修正するようにしましょう。

時間足を変えてラインを数本入れてみる

ラインの接点が探しづらい時は、チャートを一旦縮小したり、時間足を変えたりすると、ラインを引く場所がかわかりやすくなります。

例えば、日足を使ってトレードしたいけれど、ラインの場所が分かりづらい時は、週足に変えてさらに縮小してみます。

週足を縮小してレジスタンス・サポートを挿入
週足を縮小してレジスタンス・サポートを挿入

そうすると、トレンドが下に向かうポイントや上に向かうポイントがいくつか出てきますので、どこが重要なラインになるのか探しやすいですよね。目立つ部分に何本がラインを引いておきます。これが週足ペースで見たトレンド転換のポイントです。

teacher
ここにラインを引かなければならない、という決まりはありませんのできっちり正確に接点を結ぶ必要はありません。投資家ごとに目安とする位置には若干ズレがありますので、概ねのところで引いておけばよいのです。

「だいたいこの辺りで下がる・上がる」といった感じで「そこに決定するのではなく」「あたりを付ける」イメージで引いてみるとすぐにコツが掴めます。

初心者が抑えておくべきチャートを見るポイントはこちら

チャートの基礎を本で学びたい方はこちら

サポートラインとレジスタンスラインの見方・使い方

サポートラインとレジスタンスラインの見方・使い方

それでは実際に、チャートを見ながらサポートライン・レジスタンスラインをどのように使えばよいのかを解説していきます。

サポート・レジスタンスラインでエントリー

サポート・レジスタンスラインでエントリー

下降トレンドがサポートラインに触れて反発しました。これから上昇トレンドに向かう可能性が高くなります。

サポートラインに触れた後で、価格が確実に上に向かい始めたら「買いエントリー」です。このチャートでは、この後ですぐにレジスタンスラインが待っていますね。もし、ここで価格が下がり始めたら、もとのサポートラインまで下がる可能性がありますので「即損切り」です。

ここで、レジスタンスラインを確実に上に抜けたら、一気に価格が上に向かう可能性があります。このラインを目安に「買いエントリー」することもできます。

※ショートでエントリーしている場合は、ここが「買いエグジット」のポイントですね。

サポート・レジスタンスラインでエグジット

サポート・レジスタンスラインでエグジット

上昇トレンドが横ばいに推移しています。もし、ここで上に反転すれば上昇トレンドが継続すると見ます。このチャートではサポートラインを下に抜けました。ここから下降トレンドが一気に加速する可能性があります。

下に抜けるのを確認したら「売りエグジット」で利確です。下降トレンドが継続した後でサポートラインをさらに下に抜けました。下降トレンドがここから継続する可能性があります。このポイントで「売りエントリー」することも可能です。

確実にサポートラインを超えたのを確認したら「売りエグジット」します。

価格が元に戻り始めたら損切り

サポート・レジスタンスを超えても、予想どおりに相場が上昇・下降に向かわないこともあります。その時は、早めに損切りをして次のチャンスを待ちます。

価格が戻り始めた、と気づいた時点で即損切りです。反対方向に相場が動き出す可能があるので危険です。
しばらく様子を見て、次の動きを見極める必要があります。サポート・レジスタンスラインで反転またはブレイクするタイミングを待ちましょう。
teacher
以上が、サポートライン・レジスタンスラインの基本的な使い方で、売買タイミングを計るのに役に立ちます。

ライン付近に相場が近づくと、待ち構えている投資家が多いため上か下かのどちらかに相場が激しく動くこともあります。稼ぎ時であると同時に、損失リスクも高まるので慎重に見極めるようにしましょう。

応用編 トレンドライン

サポートライン・レジスタンスラインが使えるようになったら、トレンドラインも簡単に使いこなすことができます。

トレンドラインとは

上昇・下降に向かう相場の高値と安値を斜めの線で結んだラインのことです。

上昇の時は下値のライン、下降の時は上値にラインを引いてトレンド転換のタイミングを読みます。

応用編 トレンドライン

赤色の線が下降トレンドに引いたトレンドラインです。青色の線が上昇トレンドに引いたトレンドラインです。上値に引いたトレンドラインはレジスタンスラインとしての役割を果たしています。下値に引いたトレンドラインはサポートラインとしての役割を果たしてます。

下降トレンドに引いたレジスタンスラインを上に抜けたら、上昇トレンドに転換するシグナル
上昇トレンドに引いたサポートラインを下に抜けたら、下降トレンドに転換するシグナル

応用編 チャネルライン

チャネルラインとは

高値と安値の両方に斜めの線を引いて、サポートとレジスタンスの位置を確認する分析方法です。

下値に引いた線をサポートライン、上値に引いた線をレジスタンスラインとして活用できます。

応用編 チャネルライン

チャネルラインを引いておけば、概ねのところでどれくらいの価格帯で上昇・下降に向かうのか目安をつけることができます。チャネルラインはエントリー・エグジットのタイミングを設定する上でも役に立ちます。

チャネルラインのレジスタンスを上に抜けたら上昇トレンド
チャネルラインのサポートを下に抜けたら下降トレンド
チャネルラインのエントリー・エグジット例
チャネルラインのエントリー・エグジット例

上昇トレンドに切り替わるのを確認したら、サポートライン付近でエントリーしておきます。予想通りに上昇に向かった場合はチャネルラインを引いて上昇トレンドが継続するのか、下降トレンドに切り替わるのかを読むことができます。

  • Aの方向に抜けたら上昇トレンドが継続
  • Bの方向に抜けたら下降トレンドが継続
teacher
というように、サポートライン・レジスタンスラインはその他の分析手法でも重要な役割を果たしています。

サポートライン・レジスタンスラインがわかるだけで、チャート分析の幅がぐっと広がるのです。ちなみに、チャネルラインについて以下の記事で詳しく解説していますので、参考にして下さい。

勝つためのサポート・レジスタンストレード手法

勝つためのサポート・レジスタンストレード手法

サポートライン・レジスタンスラインでトレードする時には、複数の分析手法と組み合わせることが勝つためのコツです。

なぜなら、

サポート・レジスタンスが教えてくれるサインが時には間違っていたり、判断が微妙な局面もあるからです。

そこで、おすすめなのが移動平均線を組み合わせたトレード手法です。

移動平均線と組み合わせたトレード手法

代表的な移動平均線の分析手法にゴールデンクロス・デッドクロスがあります。

ゴールデンクロス・デッドクロスとは、移動平均線の短期・中期・長期の3本ラインを使った売買シグナルのことです。

移動平均線 ゴールデンクロスとデッドクロス

移動平均線 ゴールデンクロスとデッドクロス
ゴールデンクロス

ゴールデンクロスとは、短期線が中期・長期線を下から上に抜けることをいいます。ゴールデンクロスが形成されると上昇トレンドが始まるシグナルと見ることができます。

デッドクロス

デッドクロスとは、短期線が中期・長期線を上から下にに抜けることをいいます。デッドクロスが形成されると下降トレンドが始まるシグナルと見ることができます。

移動平均線について詳しく知りたい方はこちら

エントリー・エグジットのテクニック

エントリー・エグジットのテクニック

赤:短期線 青:中期線 黄:長期線

Aの箇所では、サポートラインから相場は反発。ちょうど移動平均線はゴールデンラインを形成しようとしています。レジスタンスを上に抜けた時に短期線は中期・長期線を抜けました。上昇トレンドへの可能性が高まります。2つのシグナルを確認したら「買いエントリー」します。

サポート・レジスタンスのみを基準にすると微妙な部分も結構あるのですが、移動平均線で確認すると短期戦は中期・長期線の上部にあります。まだ下降のサインを見せていません。しばらく保有してみます。

Bの箇所にくると、レジスタンスを抜けきらず価格は下がり始めています。短期線も中期線まで下がり始めています。上昇の勢いが弱まっているようです。短期線が下に下がり、サポートラインを下回ったところで「売りエグジット」で利確です。

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以下の記事では、サポートライン・レジスタンスラインがわりに使えるインジケーター「ピボット」をご紹介しています。

挿入すると自動でサポートライン・レジスタンスラインが表示されます。ぜひ参考にしてみて下さい。

まとめ

まとめ

今回は、FXのチャート分析で初心者が戸惑いがちなサポートラインとレジスタンスラインについて解説していきました。

サポートラインは相場の安値に線を引いたもの → そこから価格が上に反転する傾向にある

サポートラインから上に反転すると上昇トレンドのシグナル、下に抜けると下降トレンドの継続と見ることができます。

レジスタンスラインは相場の高値に線を引いたもの → そこから価格が下に反転する傾向にある

レジスタンスラインから下に反転すると下降トレンドのシグナル、上に抜けると上昇トレンドの継続と見ることができます。

この2つのラインの仕組みがわかるだけでも、トレードの仕方は随分と変わってくるものです。どんなに高度な手法を使おうとも、サポート・レジスタンスは基本となります。

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ただ、サポート・レジスタンスのみではシグナルとして十分ではありません。ローソク足や移動平均線などその他の手法と組み合わせて使うのがベスト。早速試してみて下さい。
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プロのFXチャート分析実践講座「明けの明星とは?明けの明星で勝つための活用法」 https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-morningstar/ https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-morningstar/#respond Mon, 24 Jan 2022 08:55:01 +0000 https://xn--fx-fk1eu00k.top/?p=9787 代表的な売買シグナルに、「明けの明星」というローソク足パターンがあります。「明けの明星」とは、夜が明ける直前に遠くの空に輝く金星のことで、夜明けを告げる星のことをいいます。 「明けの明星」に例えたローソク足パターンは、そ...

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代表的な売買シグナルに、「明けの明星」というローソク足パターンがあります。「明けの明星」とは、夜が明ける直前に遠くの空に輝く金星のことで、夜明けを告げる星のことをいいます。

「明けの明星」に例えたローソク足パターンは、その名称どおりに上昇トレンドの幕開けを知らせるシグナルとして有名です。

FXプロのチャート分析実績口座では、基礎から上級編まで様々なタイプの分析手法をご紹介しています。
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今回は、世界的に有名なローソク足パターン「明けの明星」について詳しく解説していきます。ぜひ、今後のチャート分析にお役立て下さい。

FXテクニカル 明けの明星

FXテクニカル 明けの明星

ご存知のように、相場はつねに上がったり下がったりしています。下降トレンドがある程度継続したら、今度はどこかのタイミングで上昇トレンドへと切り替わります。

どこが下降トレンドの底なのか?どこで上昇トレンドに切り替わるのか?

もし、トレンド転換のタイミングがわかれば、有利なエントリーで大きく稼ぐことができますよね。

トレンド転換のタイミングを狙って、ありとあらゆる手法が使われているわけですが、中でも注目されているのが「明けの明星」です。

明けの明星とは

明けの明星とは 明けの明星とは

チャート分析で使われている「明けの明星」とは、酒田五法のローソク足パターンのことで有名な売買シグナルです。

下降トレンドが継続した後で、ローソク足の「大陰線」の下に「十字線」、「十字線」の上に「大陽線」と続くパターンのことをいいます。

「明けの明星」が出現すると、

下降トレンドが終わり上昇トレンドに切り替わる可能性が高い

ことで注目されているのです。

100%絶対に切り替わる保証はないものの、的中率がかなり高いため世界中で多くの投資家に使われています。

明けの明星は酒田五法の手法

明けの明星は酒田五法にて紹介されている売買シグナル。その起源は古く江戸時代にまでさかのぼります。酒田五法とは、売買シグナルとして使えるローソク足パターンのことで、当時の米商人「本間宗久氏」によって開発・考案された分析手法です。

ちなみに、ローソク足も、本間宗久氏が米の取引きの記録を簡単に帳簿に残す方法として開発しています。

「チャート = ローソク足」といっても過言ではなく、約300年前の江戸時代の分析手法が、時を経て現在でも使われているのは理由があるのです。

1本のローソク足には4本値、市場の流れや市場心理・投資家心理など実に多くの情報が含まれています。さらに1本1本のローソク足の組み合わせから、次の動きが読める酒田五法は国内・海外を問わず高く評価されていて、海外のFXメディアでもよく紹介されています。

酒田手法、本間宗久氏に関する本がたくさん出ています。詳しく知りたい方はオンライン通販から探すことが可能です。

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酒田手法のチャートパターンについて、こちらで詳しく解説しています。ぜひ、合わせて参考にしてみて下さい。

明けの明星 基礎知識

明けの明星 基礎知識

実際の「明けの明星」とは、夜明けを告げる星のことをいいます。夜明けが近づき、暗い空が次第に明るくなろうとする時に「明けの明星」が輝くことで、朝が来たことを知るのです。

ローソク足の「明けの明星」も同様に、下降トレンドから終局にきたことを表し、星に例えた十字線が上昇トレンドの幕開けを教えてくれます。

「明けの明星」は、上昇のタイミングでエントリーしようと構えている投資家だけでなく、下降トレンドで含み損を抱えた投資家にとっても、まさに待ち構えていた希望の星なのです。

明けの明星の特徴

明けの明星の特徴

最もベーシックな「明けの明星」のパターンは、

  • 大陰線 → フルボティ―の長めの陰線ローソク足
  • 十字線 → 小さな十字型のローソク足
  • 大陰線 → フルボディ―の長めの陽線ローソク足

下降トレンドが最安値を更新した後で、この3つのパターンが出現したタイミングで上昇トレンドに切り替わることが多いのです。

「明けの明星」パターンはそれぞれ、若干ローソク足の形状が変わってきます。できるだけベーシックなパターンに近い方が強力なシグナルと見ることができます。

明けの明星を見極めるポイント

明けの明星が出てきた時に、どれくらい強力なシグナルなのかを見極めるポイントをいくつかご紹介しておきましょう。

十字線とハンマー

十字線とハンマー

十字線が完全にラインの十字線の場合と、下のラインの方が長いハンマーの場合とがあります。どちらの場合でも上昇トレンドへの転換シグナルとなるのですが、完全な十字線のラインの方が強いシグナルと見ることができます。

なぜ完全の十字線の方が強いシグナルなのかというと、

高値と安値が全く同じ位置にあるのは、「売り」と「買い」の勢いが全く等しいことを意味しています。いわゆる様子見の緊迫状態にあり、ここから爆発的に価格がジャンプする可能性が高いからです。

一方、ハンマーの方になるとすでに上昇への観測が多少織り込まれている状態だといえます。もちろん、ハンマーも強い買いシグナルですので、こちらのケースでもトレンド展開は期待できます。

ただし、逆ハンマーの場合は若干弱いシグナルとなります。

ちなみに、ハンマーが出てくるタイプの「明けの明星」は、「明けの流れ星」とも呼ばれています。

ローソク足パターン「十字線」を詳しく知りたい方はこちら

ローソク足パターン「ハンマー」を詳しく知りたい方はこちら

十字線の位置

十字線の位置

十字線の位置からも、シグナルの強さを計ることが可能です。十字線が前後のローソク足から離れるほど、強いシグナルと見なすことができます。

というのも、大きく価格が落ち込んでいるにも関わらず、「買い」と「売り」の勢いが等しいからです。そこから、次のローソク線がジャンプして始まることも多々あります。
次に始まる陽線が、十字線に近い部分にあり、陰線と同じ高さまで至っていない時は様子を見る必要があります。

陰線と陽線の高さ・位置

陰線と陽線の高さ・位置

そして、もう1つチェックしておきたいのは、陽線が陰線の半分以上まで伸びているかどうかです。半分以上の位置に陽線がきている場合はトレンド転換の可能性は高いと見れます。

一番強いシグナルとは、十字線の次の陽線が陰線の高値を超えている場合です。この場合は、かなり高い確率で上昇トレンドに転換するといえます。

十字線といえるローソク足

十字線といえるローソク足

小さなローソク足であったとしても、十字線と呼べるかどうかを見ることが大切です。上図チャートのように、上下にラインがないローソク足はシグナルとしてはかなり弱いです。「明けの明星」として見るのは、ちょっと無理がありますよね。

十字線または、ハンマー、十字線に近いローソク足が出ていることを確認するようにしましょう。

宵の明星も覚えておこう

「明けの明星」とセットで覚えたいのが、「宵の明星」です。

  • 明けの明星 → 上昇トレンドに転換するシグナル
  • 宵の明星 → 下降トレンドに転換するシグナル

「明けの明星」がロング・買いシグナルだとすれば、「宵の明星」はショート・売りシグナルとして使うことができます。「宵の明星」も酒田五法の売買シグナルの1つとして有名です。

宵の明星とは

宵の明星とは

「宵の明星」とは

日没して空が暗くなり始めた時に出現する金星のことで、夜の訪れを告げる星です。

ローソク足パターンの「宵の明星」は下降トレンドに切り替わるシグナルとして使われています。

宵の明星とは

上昇トレンドが継続した後で「宵の明星」が出現したら、ここから下降トレンドに切り替わる可能性が高くなります。ロングのポジションを保有している場合は利確です。あるいは、このタイミングでショートから入ることができます。

上図チャートのようにハンマーが出てくるタイプを「宵の流れ星」ともいいます。

酒田五法のその他のパターン

「明けの明星」「宵の明星」以外にも、世界中でよく知られている代表的なパターン「三山・三尊」と「逆三山/逆三尊」があります。

三山(さんざん)・山尊(さんそん)

三山(さんざん)・山尊(さんそん)

酒田五法の最も代表的なパターンが「三山」です。「三山」は「三尊」とも呼ばれているローソク足のパターンで、一般的に「トリプルトップ」「ヘッドアンドショルダー」とも呼ばれているパターンのことです。

三山(さんざん)・山尊(さんそん)

「三山」「三尊」は、ローソク足が山を3つ作った後で、下降に向かうパターンのことです。上昇トレンドから天井をつけて、下降トレンドに切り替わる時に出現することが多いです。

「売りシグナル」として使うことができます。

逆三山(ぎゃくさんざん)/逆三尊(ぎゃくさんそん)

逆三山(ぎゃくさんざん)/逆三尊(ぎゃくさんそん)

「三山」「三尊」とは逆に下向きの山が3つ並ぶパターンを「逆三山」「逆三尊」といいます。一般的には、「トリプルボトム」「ヘッドアンドショルダーボトム」呼ばれているパターンのことです。

逆三山(ぎゃくさんざん)/逆三尊(ぎゃくさんそん)

「逆三山」「逆三尊」は、ローソク足が下向きに山を3つ作った後で、上昇に向かうパターンのことです。下降トレンドで底をつけて、上昇トレンドに切り替わる時に出現することが多いです。

「買いシグナル」として使うことができます。

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「明けの明星」と「宵の明星」は、酒田五法のローソク足パターン「三川/さんせん」に分類されるシグナルです。

この機会に酒田五法を簡単にチェックしておきましょう。

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明けの明星の見方・使い方

明けの明星の見方・使い方

それでは、具体的にチャートを使って「明けの明星」の見方や使い方を解説していきます。

明けの明星・宵の明星1

明けの明星・宵の明星1

こちらのチャートでは、ちょうど「明けの明星」と「宵の流れ星」が1つの上昇トレンドに出現してます。

  • 「明けの明星」が確認できたら →「買いエントリー」
  • 「宵の明星(流れ星)」が確認できたら → 「売りエグジット」
明けの明星・宵の明星1

「明けの明星」が形成される前に、十字線が出てきていますね。この十字線の存在が上昇への可能性を強めています。

大陰線、次にハンマーに近い十字線、そして大陽線が続いています。大陽線が大陰線よりも高い位置にきていて、ボディーも長めです。大陰線の高値を完全に超えたら「買いエントリー」です。

明けの明星・宵の明星1

「宵の流れ星」の方は、かなり強い上昇トレンドで推移していて、途中でハンマーよりの十字線も出てきているので判断に迷うところです。

ただ、下降シグナルの決め手となるのが、初めて登場する大陰線で、この次の動きを念のため確認します。次の陽線は高値の位置が低くなっていますね。この後で価格が下がり始めた時に「売りエグジット」します。

明けの明星・宵の明星 2

明けの明星・宵の明星 2

続いて、若干判断が微妙なシグナル例を見ておきましょう。「明けの明星」の大陽線は大陰線の半分以上を超えてはいるものの短めです。「宵の明星」の方もかなり短い大陰線で終わっています。

明けの明星・宵の明星 2

判断に迷ったら、まず「明けの明星」の前の動きを確認します。このチャートでは、十字線が連続して出てきていますね。上昇に向かおうとする動きの表れです。

2本目の大陽線の動きを確認して、十字線の前の大陰線を2本目の大陽線が超えたら「買いエントリー」します。

明けの明星・宵の明星 2

この「宵の明星」の場合は、少し前に十字線・ハンマーと連続していますので判断が難しいですね。この後2,3本の動きを見てから決断したいところです。

「宵の明星」がなんとなく確認できたら、次に出てくる逆ハンマーに注目です。高値も安値も下がってきています。そして、十字線から3本目の陰線が逆ハンマーを下回った時点で「売りエグジット」しておきましょう。

勝つための明けの明星トレード手法

勝つための明けの明星トレード手法

それでは、最後に「明けの明星」で勝つためのトレード手法をご紹介します。

まず、最初に注意しておくことは、

FXトレードで勝つためには、1つのトレード手法だけにこだわってはいけません。どんなに優れた手法でも100%正確に予想することはできないからです。

必ず複数の手法を用いて、シグナルの裏付けをとりながらエントリー・エグジットを決めることが大切です。

そこで、「明けの明星」と合わせて使っていきたいのが「カオス・アリゲーター」です。

明けの明星とカオスアリゲーターでエントリー

カオスアリゲーターは3本の移動平均線が表示されるインジケーターです。インジケーターに戸惑いがちな初心者でも、シンプルで使いやすいのが特徴。

カオスアリゲーターとは

カオスアリゲータは、アリゲーターとも呼ばれているインジケーターで、3本のラインをワニの口み見立てて分析を行います。

  • ワニが口を開けたら → 開けた方向にエントリー
  • ワニが口を閉じたら → ポジションを決済

と2つのルールがあるだけなので、とても簡単です。

ワニが口を開けた状態
ワニが口を開けた状態

ワニが上向きに口を開けているので上昇、買いエントリーです。

ワニが口を閉じた状態
ワニが口を閉じた状態

ワニが口を閉じて3本のラインが収束、ポジションを決済します。

カオスアリゲーターを使うコツは、ワニが口を開こうとした時にエントリー、ワニが口を閉じようとした時にエグジットです。完全に口の動きを確認してからでは遅すぎる場合があります。

エントリー・エグジット例

エントリー・エグジット例

「宵の明星」を確認、大陽線が一気に伸びています。しかし、ここでエントリーして価格が一気に下がることも考えられます。アリゲーターが口を開こうとしたタイミングで用心して「買いエントリー」です。

アリゲーターが上向きに口を開いている間は上昇トレンドが継続する可能性が高いです。ローソク足をチェックしながら、アリゲーターの口の動きを確認します。

アリゲータがやや下向きに向かい始めたら口を閉じる前触れです。ローソク足でも「宵の明星」らしきシグナルが出ています。アリゲータのラインが下向きに向かい始めたら「売りエグジット」で利確です。

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カオス・アリゲーターについて詳しく知りたい方は、以下の記事を合わせて参考にして下さい。
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また、エントリーのタイミングを計るのに役に立つ、ブレイクアウト手法をこちらでご紹介しています。ぜひご覧下さい。

まとめ

まとめ

今回は、最も代表的な売買シグナルの1つ「明けの明星」について解説いたしました。

「明けの明星」は夜明けを告げる星、上昇トレンドの幕開けを教えてくれるローソク足パターンです。

  1. 大陰線
  2. 十字線
  3. 大陽線

と続くパターンをこの機会に覚えておきましょう。

似たような「明けの明星」でも、ローソク足の長さや十字線の形状、直前のローソク足の動きなどからも解釈は微妙に変わってきます。1本1本のローソク足を注意深くチェックすることで、的確な判断につながるでしょう。

ローソク足パターンは、チャート分析の基本中の基本です。世界中で初心者からプロまで幅広く使われている人気の手法です。
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現在、一般的に知られているローソク足パターンはすべて酒田五法が基盤となっています。ぜひ、この機会に酒田五法の売買シグナルをいくつか抑えておきましょう!
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ローソク足分析はチャート分析の基本中の基本。重要なシグナルを覚えておくことで、判断が微妙な局面にて大いに役に立ちます

チャート分析では最も初歩的なスキルとなるため、ともするとローソク足分析をなおざりにしてしまうこともあります。

初心者の方は、チャートの分析の第一歩として、中級者以上の方は初心に戻るつもりで、改めてローソク足パターンを確認しておきましょう。
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今回はローソク足パターンの中でも、トレンド転換・逆転のタイミングを掴むことができる「ハンマー」について詳しく解説していきます。ぜひ、参考にして下さい。

ローソク足パターン「ハンマー」

ローソク足パターン「ハンマー」

プロの投資家の中には、ローソク足だけでも十分にチャート分析はできるという方もいるくらい、「ローソク足パターン」は実に優れた分析手法の1つです。初心者からプロまで世界中で幅広く使われています。

ローソク足の形状や並び方には色々なパターンがあって、1本1本のローソク足が読めるようになれば、市場の動きや投資家心理がどのように推移したのか、チャートを見ただけである程度掴むことが可能です。

重要だとされるローソク足パターンはいくつかありますが、中でも一番に覚えておきたいのが「ハンマー」です。まずはローソク足ハンマーの概要を簡単に見ていきます。

ローソク足のハンマーとは

ローソク足のハンマーとは
ハンマーは、トレンドが劇的に逆転するシグナルだといわれるローソク足パターンです。

相場がとことん下降に向かった後、あるいは相場がどこまでも上昇に向かった後、「ハンマーの出現はトレンド転換のまえぶれ」と見ることができるのです。

  • 上昇トレンドで出現するハンマー → 下降シグナル
  • 下降トレンドで出現するハンマー → 上昇シグナル

ハンマーが上向きで出現した場合、下向きで出現した場合、あるいはどのような局面にて出現したのかによって、解釈の仕方も変わってきます。

ハンマーは、ハンギングマン、トンカチ、カラカサ、シューティングスター、T字型など様々な名称で呼ばれ、トレンド転換の合図として多くの投資家の間で重要視されているのです。

チャートの見方やローソク足の基本を見ておきたい方はこちら

ハンマーが重要だとされる理由

ハンマーが重要だとされる理由は、

売り・買い、強気・弱気、上昇・下降の強さが逆転するローソク足だからです。ハンマーは価格が大きく動いて高値や安値をつけた後で、価格が一気に元に戻る様子を表しています。

ハンマーの動きの背景には、

  • 下がると思ったけれど、やっぱり買いだ
  • 上がると思ったけれど、やっぱり売りだ

全く反対向きに方向転換した投資家が多い事実があるのです。

本来なら上がろうとする場面、本来なら下がろうとする場面にて、逆向きの力が表面に出るためには物凄く大きな力・勢いを必要とします。

その物凄く大きな力・勢いを表したのが「ハンマー」なのです。

ですから、ハンマーが出現すると劇的なトレンド転換が起こることが多いというわけです。この瞬間を多くの投資家が狙っているのです。

ローソク足パターンは誰が考案・開発したのか?

ローソク足を開発・考案したのは江戸時代の米商人、本間宗久氏です。本間宗久氏は、1724年に山形県酒田市(出羽庄内)の日本有数の大富豪商人「本間家/新潟屋」の三男として生まれました。時は徳川吉宗将軍の時代。16歳の時に江戸に上京し、米相場に関する見聞を得たとのこと。

帰省後に店の資金で米相場への投機を始め、一度は大きな失敗を経験したものの大阪で大成を納めました。その米取引に使われた帳簿の記録・分析方法として考案されたのが、ひと目で取引状況が把握できるローソク足だったのです。

その後、多くの商人・相場師からローソク足の分析手法が注目されるようになり、200年以上の時を経て受け継がれてきました。

現在では、世界中でその優れた分析手法は高く称賛され、海外の投資メディアでもよく紹介されています。ちなみに酒田五法も本間宗久氏が考案したといわれています。

酒田五法を解説する本も多数出版されていますので、徹底的に学びたい方はAmazonなどで探すことができます。
Amazonから酒田五法の本を探したい方はこちら

ローソク足パターン「ハンマー」の基礎知識

ローソク足パターン「ハンマー」の基礎知識

ローソク足パターン「ハンマー」は

根強く続いた上昇トレンド・下降トレンドが、ドラマティックに転換するポイント

を教えてくれる非常に重要なシグナルです。

ハンマーの特徴

ハンマーの特徴

ハンマーはトレンド転換のサインとして、上向きのハンマーと、下向きの逆ハンマーがあります。

出現する場所によって若干の意味合いは変わってくるのですが、基本的に、

  • ハンマー(上向き)→ ブル相場・買いのサイン
  • 逆ハンマー(下向き)→ ベア相場・売りのサイン
ちなみに、ブルとは闘牛のBullのことで強気相場・買い相場を表す用語です。ベアは熊のBearのことで弱気相場・売り相場を表しています。

ハンマーの基本パターン

ハンマー(上向き)

ハンマー(上向き)
  • 終値と始値がほとんど変わらない
  • 高値と安値の位置が大きく離れている
  • 終値・始値が高値の位置にある

ハンマーは、一旦価格が大きく下がった後で、元の高値まで戻っていることを表すローソク足です。この現象には、市場動向的に深い意味があって、「下がろうとしていたところ、買い圧力の勢いがかかった」ことを意味しています。

例えば、ネガティブなニュースやテクニカル上のタイミングから価格は本来なら下がるべき場面だとします。しかし、価格が大きく下がったことによって、「ここまで下がるのを待っていた」「これはかなり割安だ」「やっぱり売るべきではなかった」「まだ、上昇の余地はある」などと反対に動く投資家の圧力の方が大きいことを意味しているのです。

基本的に相場は、石が坂道を転げ落ちるように下がる時の方が容易にスピードがつきます。反対に、上がる時にはより大きな圧力・勢いがかかります。

下がる場面にて一気に価格が戻るということは、かなり強気の買い圧力が存在することの表れです。ハンマーは、まさに下から押し上げる力が強いことを表しているのです。

逆ハンマー(下向き)

逆ハンマー(下向き)
  • 終値と始値がほとんど変わらない
  • 高値と安値の位置が大きく離れている
  • 終値・始値が安値の位置にある

逆ハンマーは、一旦価格が大きく上がった後で、元の安値まで戻っていることを表すローソク足です。この現象は「上がろうとしていたところ、売り圧力の勢いがかかった」ことを意味しています。

例えば、ポジティブなニュースやテクニカル上のタイミングから本来なら上昇に向かう場面だとします。しかし、価格が大きく上がった時点で、「買うつもりではなかった」「ちょっと早まったかもしれない」「ここまで上がれば限界だろう」「また、下がり始めるかもしれない」などと反対に動く投資家の方が多いことを意味しているのです。

逆ハンマーのような動きは、過熱状態から買いが一時的に加速した後で、よく見られる現象です。

上がる場面にて一気に価格が戻るということは、上昇への材料が少ないことの表れです。逆ハンマーは、まさに上昇への期待が薄いことを表しているのです。

ハンマーの種類

ハンマーと見なすことができるローソク足にはいくつか種類があります。ハンマーと逆ハンマーの種類をまとめて見ておきましょう。

ハンマー(上向き)

ハンマー(上向き)
  • ローソクのボディが少し残っている陰線・陽線のハンマー
  • ローソクのボディがほとんどない陰線・陽線のハンマー
  • 高値の位置に始値・終値がきているT字型のハンマー

色々なタイプのハンマーがありますが、上図のように「下影線が長い・上影線がほとんどない・ローソクのボディが短い」タイプはハンマーに分類できます。シグナルの意味はすべて同じです。

下影線が長くなるほど強力なハンマーと見なすことができます。

細かい分析をするなら、陰線ハンマーよりは陽線ハンマーの方が強い上昇シグナル。上のラインが残っているよりは、T字型に近い方が上昇に向かう確率は高いと見れるでしょう。

逆ハンマー(下向き)

逆ハンマー(下向き)
  • ローソクのボディが少し残っている陰線・陽線の逆ハンマー
  • ローソクのボディがほとんどない陰線・陽線の逆ハンマー
  • 安値の位置に始値・終値がきている逆T字型の逆ハンマー

上図のように「上影線が長い・下影線がほとんどない・ローソクのボディが短い」タイプは逆ハンマーに分類できます。これらの逆ハンマーもシグナルの意味はすべて同じです。

上影線が長くなるほど強力な逆ハンマーと見なすことができます。

さらに細かく分析するなら、陽線の逆ハンマーよりは陰線の逆ハンマーの方が強い下降シグナル。下のラインが残っているよりは、逆T字型に近い方が下降に向かう確率が高いと見れます。
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ハンマー・逆ハンマーともに、上影線と下影線の長さが等しくなってくると、十字線に分類されて意味が変わってきますので注意して下さい。

ちなみに、ローソク足パターンの十字線について以下の記事で詳しく解説しています。合わせて参考にして下さい。

ハンマーの重要パターン

では、次にハンマーで強力なシグナルである2つのパターンをご紹介します。

上昇シューティングスター

上昇シューティングスター

上昇シューティングスターは

下降トレンドが底に達した時に現れやすいパターンです。最安値をつけた後で、一気に価格が元に上がる状態を意味しています。

最安値をつけた時点で、「ここが底」だと判断する投資家が多いために買いが加速したと見ることができます。このシューティングスターをきっかけに買いがさらに勢いを増して上昇トレンドへと向かう可能性が高いのです。

下降トレンドがある程度継続した後で、下降シューティングスターが出現したら「買いシグナル」です。

下降シューティングスター

下降シューティングスター

下降シューティングスターは

上昇トレンドが天井に達した時に現れやすいパターンです。最高値をつけた後で、一気に価格が元に下がっている状態を意味しています。

最高値をつけた時点で、「ここが天井」だと判断する投資家が多いために売りが加速したと見ることができます。このシューティングスターをきっかけに売りがさらに加速して下降トレンドへと向かう可能性が高いのです。

上昇トレンドがある程度継続した後で、下降シューティングスターが出現したら「売りシグナル」です。

ローソク足パターン「ハンマー」の見方・使い方

ローソク足パターン「ハンマー」の見方・使い方

では次に、ハンマーの見方や使い方を実際にチャート上で解説していきます。

ハンマーでエントリー・エグジット

ハンマーでエントリー・エグジット
エントリー

下降トレンドが継続した後で下向きのハンマーと、下向きのハンマーの後で、上向きのハンマーが連続で出てきていますね。ただ、短いハンマーなので様子を見る必要があり、もうすぐ上昇トレンドに切り替わるかもしれないと構える段階です。

そして、価格が一旦下がった後で上向きの長いハンマーが出てきています。ここで、上昇への確証を高めます。ハンマーの次のローソク足がハンマーの高値を超えたら「買いエントリー」です。

エグジット

大きく上昇した後で、長い逆のハンマーが出現しました。下がる可能性があると見ることができます。次のローソク足がハンマーの安値を下回った時点で下降トレンドに向かう可能性が高まります。しかし、逆ハンマーの前に下影線が長いローソクが続いているので上昇が継続するとの読みも捨てれないところですね。

そこで、2本目の逆ハンマーが出現した時に、下降トレンドへ転換すると判断します。1本前のローソクの安値を下回った時点で「売りエグジット」です。

というように、1本だけハンマーが出てきたとしてもシグナルとしては微妙な部分もあります。ハンマーが出る前のローソク足の動きもしっかりと見ておくことが大切なのです。
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売買シグナルのヒントとなるローソク足パターンを数種類覚えておけば、判断に迷った時に役に立ちます。

以下の記事では酒田五法のローソク足パターンをご紹介していますので、合わせて参考にしてみて下さい。

勝つためのローソク足パターン「ハンマー」トレード手法

勝つためのローソク足パターン「ハンマー」トレード手法

それでは最後に、ローソク足パターン「ハンマー」で勝つためのトレード手法をご紹介したいと思います。

ローソク足パターンをシグナルとして使う時に注意したいのは、ローソク足だけに依存しないことです。

どんなに優れた分析手法でも100%完璧なシグナルをくれる手法は存在しません。

必ず、ファンダメンタルズを考慮しつつも、複数の分析手法を用いるようにするのが成功のコツです。

そこで、ローソク足パターンと一緒に使いやすい、オシレーター系のインジケーターRSIをご紹介します。

ハンマーとRSIで強力なシグナルを得る!

RSIの売買シグナル

RSIの売買シグナル

RSIは、メインチャートの下に挿入されるオシレーター系のインジケーターです。RSIの仕組みはとてもシンプルでわかりやすいので、ローソク足を見ながらでも一緒に併用することができます。

  • RSIが70に触れたら「買われすぎ」 → 売りシグナル
  • RSIが30に触れたら「売られすぎ」 → 買いシグナル

と見ることができます。

ハンマーとRSIでエントリー・エグジット

ハンマーとRSIでエントリー・エグジット
エントリー

下降トレンド継続した後、RSIは30に触れていて「売られすぎ」のシグナルを発しています。そろそろ上昇トレンドに切り替わる可能性が高いです。ローソク足のシグナルを待ちます。強力な上昇シグナルのハンマーが2本続けて出現、次のローソク足の陽線が上に抜けたところで「買い」です。

エグジット

予想どおりに上昇に向かいました。すぐにRSIが70に触れて逆ハンマーに近いローソクが出てきていますが、長いフルボディのローソクが2本続いているので、上昇の勢いは強いと読み様子を見ます。2回目のRSIシグナルとローソク足ハンマーが一致するタイミングで満足の「売り」です。

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こちらの記事では、RSIについて詳しく解説しています。RSIも人気の分析手法で、ローソク足との相性もよいのでぜひ試してみて下さい。
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また、わかりやすくてシンプルなトレンド系インジケーター、アリゲーターもおすすめです。こちらの記事も合わせて参考にしてみて下さい。

ローソク足パターン「ハンマー」まとめ

ローソク足パターン「ハンマー」まとめ

ハンマーは、数あるローソク足パターンの中でも最も重要視されているパターンの1つで、強力なトレンド転換のシグナルだといわれています。

  • ハンマー → 下影線が長く、ボディが短いほど強い上昇シグナル
  • 逆ハンマー → 上影線が長く、ボディが短いほど強い下降シグナル

と見ることができます。

トレンド転換だけでなく、価格が大きく上下する時にもハンマーは度々出現します。トレンドが完全に転換する前には、ハンマーが数か所に出てくることが多いので、注意深くローソク足をチェックするようにしましょう。
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ローソク足は初心者でも簡単に覚えられる、シンプルで一生ものの分析手法です。この機会に、いくつか代表的なパターンを覚えておけば、トレードで役に立つのは間違えなしです。
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おそらく、多くのFX初心者が最初に覚えるのはローソク足分析ではないかと思います。ローソク足パターンはチャート分析の基本で、初心者から上級者まで幅広く使われている手法です。

一度覚えておくと、FXでは一生もののスキルとなるローソク足パターン。中でも、必須だといえるパターンはローソク足の十字線です。

ローソク足の十字線は、大きな値動きやトレンド転換を教えてくれる非常に重要なシグナルです。
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今回は、これからローソク足パターンを学ぶ方のために、ローソク足の十字線について詳しく解説していきます。ぜひ、チャート分析にお役立て下さい。

FXテクニカル 十字線ローソク足パターン

FXテクニカル 十字線ローソク足パターン

1本のローソク足には、始値・終値・高値・安値の4本と多くの情報が含まれています。ひと目見ただけで、市場がどのように動いたのかがある程度わかります。

1本1本のローソク足には、その時の取引き状況や投資家心理・市場心理を計るヒントが隠されていて、ローソク足の並び方や組み合わせから、相場を予想することができます。

ローソク足の十字線とは

ローソク足チャートには色々なパターンがあって、特定のパターンが出現した時に、上昇・下降のタイミングやトレンド転換のポイントを教えてくれます。

とくに重要だといわれているのがローソク足の十字線です。
ローソク足パターン 十字線
ローソク足パターン 十字線

「十字線」は、「同時線」「クロス」などと呼ばれているローソク足パターンで、ほとんどボディを持たない十字型のラインで出てきます。

上影線と下影線の長さがほぼ等しいことが特徴です。

「十字線」には大きく3つのタイプがあります。

  • 陽線の十字線(わずかに陽線が残っている)
  • ボディなしの十字線(完全にラインのみ)
  • 陰線の十字線(わずかに陰線が残っている)

これらの十字線は非常に重要な意味を持っていす。

十字線が出てくる場所によって、上昇・下降、トレンド転換の強力なシグナルとして見ることができるのです。

十字線が重要だといわれる理由

なぜ十字線が重要だといわれているかというと、

ローソクのボディが残っていないということは、始値と終値がほとんど変わっていないことを表していて、買い手と売り手の勢いが等しいことを意味しているのです。

つまり、「これから上がる」と読む投資家と「これから下がる」と思う投資家が同じぐらいで、方向性が確定していない状態にあるといえるのです。相場は、これから上と下とどちらに行こうか迷っている状態ですね。

そこで、十字線が出てくるということは、上昇の勢いが弱まっていることや下降の勢いが落ち着いてきたと見ることができるのです。

  • 上昇トレンドで十字線が出てくる → トレンド転換・下降シグナル
  • 下降トレンドで十字線が出てくる → トレンド転換・上昇シグナル

さらに、十字線と前後のローソク足との組み合わせによって、相場動向を読むことが可能です。ローソク足分析は、シンプルでありながらも非常に奥が深く、初心者から上級者まで幅広く使える手法です。

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世界中で使われているローソク足が誕生したのは日本の江戸時代です。

これからローソク足の十字線について詳しく見ていく前に、まずは簡単にローソク足の起源・歴史を見ておきましょう。

ローソク足は誰が開発した?

ローソク足を開発・考案したのは江戸時代の米商人、本間宗久氏です。本間宗久氏は、1724年に山形県酒田市(出羽庄内)の日本有数の大富豪商人「本間家/新潟屋」の三男として生まれました。時は徳川吉宗将軍の時代。16歳の時に江戸に上京し、米相場に関する見聞を得たとのこと。

帰省後に店の資金で米相場への投機を始め、一度は大きな失敗を経験したものの大阪で大成を納めました。その米取引に使われた帳簿の記録・分析方法として考案されたのが、ぱっと見で取引状況が把握できるローソク足だったのです。

その後、多くの商人・相場師からローソク足の分析手法が注目されるようになり、200年以上の時を経て受け継がれてきました。

現在では、世界中でその優れた分析手法は高く評価され、海外の投資メディアでもよく紹介されています。ちなみに酒田五法も本間宗久氏が考案したといわれています。

本間宗久氏に関する本はこちら

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本間宗久氏や酒田五法、ローソク足に関する本はたくさん出ていますので、興味がある方はオンライン通販で探してみましょう。

ちなみにローソク足の基本はこちらの記事でも解説しています。合わせて参考にして下さい。

ローソク足パターン  十字線の基礎知識

ローソク足パターン「十字線」は

  • 上昇・下降のタイミング
  • トレンド転換のポイント

を教えてくれる重要なシグナルです。

では、十字線の基本的な特徴・仕組みを解説していきます。

十字線の特徴

十字線の特徴

十字線は上下に伸びる線が短いもの、長いものと様々な種類があり、ちょっと見た目が微妙なものもあります。

十字線を見極めるポイントは、

  • ローソクのボディが全くないか、ほんのわずに残っている状態
  • 上下に伸びる線がほぼ等しい

と2つの要素を満たしているものです。

ローソクのボディが全くない

ローソクのボディが全くない

ローソクのボディが全くない状態とは、始値と終値が同じ価格になっていることを意味しています。

ローソクのボディが全くない

途中で高値をつけたり安値をつけたりと、価格が上下してはいるものの最終的には全く変化がないということです。

「売り圧力」 = 「買い圧力」 → 十字線
  • 上昇トレンドに十字線が出現 → 買い圧力が弱まっている → 売りシグナル
  • 下降トレンドに十字線が出現 → 売り圧力が弱まっている → 買いシグナル

このタイプの十字線が最も強力なシグナルと見ることができます。

ローソクのボディがわずかに残っている

ローソクのボディがわずかに残っている

ローソクのボディがどれくらい残っていれば十字線に分類できるのかは微妙ですが、上図のローソクのように「ラインに近い幅」であれば十字線だと見なすことができるでしょう。

ボディに幅が出てくるほど十字線のシグナル力は若干劣るといえます。

  • 陰線の十字線 → 終値が始値よりも安い → 売り圧力がやや強い
  • 陽線の十字線 → 終値が始値よりも高い → 買い圧力がやや強い
上昇トレンドで陰線の十字線が出てきたら下降トレンドに切り替わるサイン、下降トレンドで陽線の十字線が出てきたら上昇トレンドに切り替わるサインとです。
上のラインが長すぎたり、下のラインが長すぎたりすると、十字線とは全く解釈が変わってくるので注意して下さい。

十字線 トレンド転換のシグナル

十字線 トレンド転換のシグナル

十字線 買いシグナル

下降トレンドで十字線が出現するということは、売りの勢いが収まり買いが入り始めていることを表しています。上昇トレンドに切り替わるサインです。

十字線が出てきて、上昇へと価格が向かうのを確認したら「買い」です。

十字線 売りシグナル

上昇トレンドで十字線が出現したら、買いの勢いが弱まって売りが入り始めていることを表しています。下降トレンドに切り替わるサインです。

十字線が出てきて、価格が下がり始めたら「売り」です。

モーニングスター/イブニングスター

モーニングスター/イブニングスター

モーニングスター/イブニングスターは、酒田五法では明けの明星/宵の明星と呼ばれている世界的に有名な売買シグナルで、十字線を星に例えてあります。

モーニングスターは、下降トレンドが終盤に来た時に出現するローソク足パターンで、下降トレンドから上昇トレンドに切り替わることを教える星です。

「大陰線 → 十字線 → 陽線」と続くパターンで十字線が少し離れた場所に出現するのが大きな特徴です。

イブニングスターは、上昇トレンドが終盤に来た時に現れやすいローソク足パターンで、上昇トレンドが天井にきたことを告げる星です。

「大陽線 → 十字線 → 陰線」と続きます。十字線は少し離れた場所に出てきて、ちょうど上昇トレンドの天井にあたる部分になります。

十字線と似ているローソク足

この機会に、十字線と似ているローソク足も合わせて覚えておくと便利です。

買いシグナル ローソク足

買いシグナル ローソク足

これらのローソク足は、下に長いラインが伸びています。下影線、T字型、ハンマー、ドラゴンフライなどと呼ばれているローソク足で、大きく下落した後で始値あたりまで価格が戻ったことを表しています。

利確や何らかのネガティブな要因で下がった後で、下から押し上げる買いの力が強いことを意味しています。この後で、価格が大きく上昇することが多いです。下影線が長いローソク足は買いシグナルと見れます。

売りシグナル ローソク足

売りシグナル ローソク足

一方、こちらのローソク足は、上に長いラインが伸びています。上影線、逆T字、ハンマー、グレーブストーンなどと呼ばれているローソク足で、大きく上昇した後では始値まで価格が戻っていることを表しています。

ポジティブなニュースなどで一気に買いが集中した後で、すぐに熱が冷めてしまったことを意味しています。一時的な過熱状態・パニック売りの時によく見られるローソク足です。この後で、価格が下降に向かうことが多いです。上影線が長いローソク足は売りシグナルと見ることができます。

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というように、1本1本のローソク足から投資家心理や市場動向を細かく探ることが可能なのです。チャート分析ではローソク足が読めると多いに役に立ちます。

ローソク足パターン 十字線の見方・使い方

ローソク足パターン 十字線の見方・使い方

それでは、実際にチャートを見ながら十字線の使い方を確認していきましょう。

チャートで見る 十字線の上昇シグナル

チャートで見る 十字線の上昇シグナル

こちらのチャートでは最初の下降トレンドの部分で2か所に十字線が出現しています。下降トレンドが終わって、上昇トレンドに切り替わるサインですね。

十字線を確認したら、次の動きを見ることが大切。しっかりした陽線ローソクが出てきたところで「買いエントリー」します。

あるいは、中間あたりで3か所に十字線が出ているのを見て「買いエントリー」してもいいですよね。

このチャートのように、十字線がいくつも確認できる場合は、上昇トレンドに向かう可能性は高いと見れます。

チャートで見る 十字線の下降シグナル

チャートで見る 十字線の下降シグナル

ロングのポジションで利確のタイミングを狙っていると仮定しましょう。

価格は上昇トレンドで推移していたところ、高値をつけるたびに十字線が連続で出現しています。買いの勢いが弱まっているようです。3~5本目あたりの十字線で「売りエグジット」で抜けておきたいところです。

十字線が連続した後で長い大陰線が出てきたら、ほぼ確実に下降トレンドに切り替わると見て「売りエグジット」しておきます。その後で、一旦価格は上昇しているものの、すぐに陰線に切り替わり下降トレンドへと加速していますね。

連続の十字線と長い大陰線と続いたら、早め利確で利益をとりこぼさないようにしましょう。

チャートで見る モーニングスター

チャートで見る モーニングスター

勢いのある下降トレンドが継続した後で、十字線が出てきてモーニングスターを形成しました。十字線の次に陽線が出てきて十字線の高値を超えた時、ここでエントリーすることも可能。

確実なエントリーを狙うなら2,3本目の陽線で「買いエントリー」しましょう。

チャートで見る イブニングスター

チャートで見る イブニングスター

ロングのポジションで上昇トレンドの利確のタイミングを見てみます。しばらく、横ばいに近いトレンドが継続して価格が上昇した後でイブニングスターが出現しました。

十字線の後に陰線が出た時点でエグジット、または2本目の陰線を確認してから「売りエグジット」しましょう。

勝つための十字線トレード手法

勝つための十字線トレード手法

ローソク足パターンは、最適なエントリー・エグジットを計るのに大いに役にたちますが、この方法だけに依存してはいけません。

どんなに優れた分析手法であっても、100%完璧な手法は存在しないからです。

チャート分析を少しでも確実にしていくためには、複数の分析手法を併用していくことが大切です。

最後に、十字線と移動平均線を合わせたトレード手法をご紹介したいと思います。

十字線と移動平均線

移動平均線を使った有名な分析手法にゴールデンクロスとデッドクロスがあります。

ゴールデンクロスとデッドクロスは、短期・中期・長期と3本の移動平均線を挿入します。

移動平均線 ゴールデンクロスとデッドクロス

移動平均線 ゴールデンクロスとデッドクロス
ゴールデンクロス

ゴールデンクロスとは、短期線が中期・長期線を下から上に抜けることをいいます。ゴールデンクロスが形成されると上昇トレンドが始まるシグナルと見ることができます。

デッドクロス

デッドクロスとは、短期線が中期・長期線を上から下にに抜けることをいいます。デッドクロスが形成されると下降トレンドが始まるシグナルと見ることができます。

移動平均線について詳しく知りたい方はこちら

ゴールデンクロスでエントリー

ゴールデンクロスでエントリー

最初にモーニングスターが出現している箇所では、短期線はまだ中期・長期線に近づいていません。この後で価格はもっと下がっていますね。もし、ここでエントリーしていたなら、含み損が拡大していることになります。

次のモーニングスターでは、短期線が上に向かってゴールデンクロスを形成しようとしています。ローソク足は大陽線が続き、下影線も出現しています。ここで、上昇トレンドへの転換を確証して「買いエントリー」します。

念を押すために、移動平均線とローソク足の両方にサインが出たらエントリーするようにしましょう。

デッドクロスでエグジット

デッドクロスでエグジット

ロングのポジションを保有しているとして、上昇トレンドが継続した後で十字線が連続して出てきました。イブニングスターの出現とともに短期線は中期・長期戦を抜けようとしています。ここでは、迷いなく「売りエグジット」で利確できますね。

移動平均線のシグナルは相場の動きにやや遅れる傾向にあります。一方ではローソク足は、相場の動きに先行する傾向にあります。ローソク足と移動平均線を合わせて使うことで、より確実なチャート分析が可能となるのです。
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十字線、モーニングスター、イブニングスター以外のローソク足パターンを覚えることで、さらに高度な分析が実現できます。

この機会に、酒田手法の売買シグナルをいくつか参考にしてみて下さい。

十字線ローソク足パターン まとめ

十字線ローソク足パターン まとめ

ローソク足の十字線は、「売り」と「買い」がちょうど均衡している時に出現します。

  • 上昇トレンドが継続した後の十字線 → 買いが減少・売りが増加
  • 下降トレンドが継続した後の十字線 → 売りが減少・買いが増加

といった状況を表しています。

上昇トレンドで十字線が出現したら、買いの勢いが弱まって下降トレンドへと転換。下降トレンドで十字線が出現したら、売りの勢いが弱まって上昇トレンドへと転換する可能性が高いのです。

ただし、シグナルが微妙な時や想定外の動きをすることもありますので、必ずその他の分析手法と合わせて使うことが成功のコツです。
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ぜひ、今回ご紹介した移動平均線や、それぞれで得意な手法と組み合わせて試してみて下さい。
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プロのFXチャート分析実践講座「ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグとは?勝つための活用法」  https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-bullishflag-bearishflag/ https://xn--fx-fk1eu00k.top/tech/chart-bullishflag-bearishflag/#respond Wed, 19 Jan 2022 16:53:49 +0000 https://xn--fx-fk1eu00k.top/?p=9637 代表的なチャートパターンを覚えておくと、上昇・下降のタイミングやトレンドの転換ポイントが読みやすくなります。今回のプロのFXチャート分析講座では、「ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュフラッグ」をご紹介していきます。 「ブ...

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代表的なチャートパターンを覚えておくと、上昇・下降のタイミングやトレンドの転換ポイントが読みやすくなります。今回のプロのFXチャート分析講座では、「ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュフラッグ」をご紹介していきます。

「ブリッシュ・フラッグ」は上昇シグナル、「ベアリッシュ・フラッグ」は下降シグナルとして使えるチャートパターンです。「上昇フラッグ/下降フラッグ」とも呼ばれていて、国旗のような形状をつくることからこの名称がつけられています。
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「ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグ」の見方や使い方勝つためのトレード手法をわかりやすく解説しますので、この機会に覚えておくと便利です。

FXテクニカル ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグ

FXテクニカル ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグ

テクニカル分析には様々な手法があり、ぜひ覚えておきたいのが売買シグナルとなるチャートパターンです。チャートパターンは世界中の投資家によって使われているポピュラーな分析手法です。

中でも、よく使われているのが「ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグ」で、このチャートパターンが出現すると大きな値動きが期待できます。稼げるチャンスを早めに察知することができるのです。

ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグとは

ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグとは

「ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグ」は、「上昇フラッグ/下降フラッグ」「フラッグ」とも呼ばれているチャートパターンのことで、「国旗 = FLAG(フラッグ)」のような形状をつくるのが特徴です。

ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグとは
  • 上向きの旗 → ブリッシュ・フラッグ → 上昇シグナル
  • 下向きの旗 → ベアリッシュ・フラッグ → 下降シグナル

といいます。

ブリッシュとは

「ブリッシュ」とは、英語のBullish/ブリッシュのことで、強気相場・買い相場を表す経済用語です。よくブル相場とか、今日はブルだとか聞きますよね。買いが優勢で上昇の勢いが強いことを意味しています。

ちなみにBullishの語源は闘牛の「Bull/ブル」のことです。

「ブル」は非常に攻撃的な牛で、角を下から上に振り上げる様子から市場が上昇相場にある時に「ブル」と表現します。

ベアリッシュとは

「ベアリッシュ」とは、英語のBearllish/ベアリッシュのことで、弱気相場・売り相場を表す経済用語です。ベア相場とか、今日はベアだといわれる時は、市場では売りが優勢で下降の勢いが強いことを意味しています。

ちなみにBearllishの語源は熊の「Bear/ベア」のことです。

「ベア」が攻撃する時に立ち上がって、腕を上から下に大きく振り下ろす様子からきています。下降相場にある時は「ベア」と表現します。

ブル・ベアとは?

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ちなみに、どんなチャートパターンがあるのか見ておきたい方はこちらの記事でご覧になれます。

ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグの基礎知識

ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグの基礎知識

ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグの基礎知識を見ていきます。

ブリッシュ・フラッグ

ブリッシュ・フラッグ

「ブリッシュ・フラッグ」は、勢いをつけて上昇した後によく出現します。一旦最高値を付けた後でレンジ相場(引け)がしばらく続く時に見られるチャートパターンです。

  • 旗の竿にあたる部分 → 上昇トレンド
  • 旗の部分 → レンジ相場

旗の竿にあたる部分は、ほぼ一直線に価格が上に向かっていることを意味しています。何らかのポジティブなニュースが合った時に価格がジャンプして上昇トレンドが継続している状態です。

旗の竿が長いほど上昇の勢いが強かったことを表していて、より大きな値動きが期待できるといわれています。

旗の部分は高値と安値がほぼ平行に推移していて、コンパクトなチャネルラインの相場です。一旦上昇した後で利確が入りますので逆行する動きと、上昇への期待が混ざっている、様子見状態です。

下向きの旗が形成されることが多く、平行、やや上向きの旗が出現することもあります。

上にブレイクする可能性が高い

「ブリッシュ・フラッグ」が出現すると、強い上昇シグナルです。

「ブリッシュ・フラッグ」がチャートに確認できたら、旗の部分にチャネルラインを引いて待機します。

上にブレイクしたら、価格がさらにジャンプして上昇トレンドに向かう可能性が高くなります。ブレイクした時点で「買い」です。

ベアリッシュ・フラッグ

ベアリッシュ・フラッグ

「ベアリッシュ・フラッグ」は、勢いをつけて下降した後によく出現する下向きの旗です。。一旦最安値を付けた後でレンジ相場(切り返し)がしばらく続く時に見られるチャートパターンです。

  • 旗の竿にあたる部分 → 下降トレンド
  • 旗の部分 → レンジ相場

旗の竿にあたる部分は、ほぼ一直線に価格が下がったことを意味しています。何らかのネガティブなニュースなどで売りが殺到して下降トレンドが継続している状態です。

旗の竿が長いほど下降の勢いが強かったことを表していて、より大きな値動きが期待できるといわれています。

旗の部分は高値と安値がほぼ平行に推移していて、比較的に短い相場です。一旦下降した後で買いが入り逆行する動きと、下降への懸念が混ざっている、様子見状態です。

上向きの旗が形成されることが多く、平行、やや下向きの旗が出現することもあります。

下にブレイクする可能性が高い

「ベアリッシュ・フラッグ」が出現すると、強い下降シグナルです。

「ベアリッシュ・フラッグ」がチャートに確認できたら、旗の部分にチャネルラインを引いて待機します。

下ににブレイクしたら、価格がさらに落ち込み下降トレンドが継続すると見れます。下にブレイクした時点で「売り」です。

ペナントとウェッジ

ペナントとウェッジ

チャートパターン「フラッグ」と似たようなパターンに、「ペナント」と「ウェッジ」があります。この機会に合わせて覚えておきましょう。

  • フラッグ → 旗の形
  • ペナント → 三角旗
  • ウェッジ → くさび

ペナントとウェッジはフラッグと同じように売買シグナルとして使うことができます。

ペナントは、フラッグと形が似ていることから両者をまとめてフラッグと呼んだり、ペナントと呼んだりします。

ウェッジは、フラッグやペナントのような長い竿がないタイプです。

ブリッシュ・ペナント/ベアリッシュ・ペナント

ブリッシュ・ペナント/ベアリッシュ・ペナント
ブリッシュペナント → 上昇シグナル

ブリッシュ・ペナントは、一直線に上昇した後でレンジ相場になるパターンです。フラッグとは異なり、高値と安値の幅が次第に狭くなるのが特徴です。

値幅が狭くなった後で、上にブレイクしたら大きく上昇することが期待できます。ブレイクを確認したら「買い」です。

ベアリッシュペナント → 下降シグナル

ベアリッシュ・ペナントは、一直線に下降した後でレンジ相場になるパターンです。値幅が次第に狭くなった後で下にブレイクすることが多いです。

下にブレイクしたらさらに価格が下がり続ける可能性があります。ブレイクを確認したら「売り」です。

ブリッシュ・ウェッジ/ベアリッシュ・ウェッジ

ブリッシュ・ウェッジ/ベアリッシュ・ウェッジ
ブリッシュ・ウェッジ → 上昇シグナル

ブリッシュ・ウェッジは、価格が上昇した後で勢いが収まってくるパターンです。フラッグとは異なり、高値と安値の幅が次第に狭くなるのが特徴です。

値幅が狭くなった後で、上にブレイクしたら上昇トレンド、下にブレイクしたら下降トレンドに向かう傾向にあります。ブレイクする方向によって上なら「買い」、下なら「売り」の目安にすることができます。

ベアリッシュ・ウェッジ → 下降シグナル

ベアリッシュ・ウェッジは、価格が下降した後で勢いが収まってくるパターンです。高値と安値の幅が次第に狭くなっていきます。

値幅が狭くなった後で、上にブレイクしたら上昇トレンド、下にブレイクしたら下降トレンドに向かうと見れます。ブレイクの方向によって「買い」か「売り」かの判断材料となります。

teacher
フラッグ、ペナント、ウェッジとまとめて覚えておくと、トレードの時に大いに役に立ちます。

他にも色々なパターンを見ておきたい方はこちらの記事も合わせてご覧ください。

ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグの見方・使い方

ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグの見方・使い方

それでは、実際にチャートを見ながらブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグの見方・使い方を解説していきます。

ブラックフラッグの見方・使い方

ブラックフラッグの見方・使い方

ブリッシュ・フラッグの見方の基本は、まず竿になる部分を探すことです。一気に上昇が加速した時は上図チャートのように陽線ローソク足が連続で上に向かっています。

上昇トレンドの部分が旗の竿の部分ですね。そして、相場はやや下向きのレンジ相場に切り替わります。

上昇トレンドが加速した後にレンジ相場(引け)がしばらく続くと、ブリッシュ・フラッグが出現します。

ですので、一気に上昇した相場(竿ができた相場)を見つけたら、上昇しきった後の動きをチェックするようにしましょう。

フラッグをブレイクするか

フラッグをブレイクするか

フラッグの部分にチャネルライン(レジスタンス・サポート)を引いておきます。

2回ぐらい同じ幅で相場が上下してきたら、3回目に下のラインで反発した時に「買いエントリー」することもできます。手堅く上昇を狙うなら上のラインを抜けた時に「買いエントリー」ですね。

読みが間違った時は早めに損切りします。

ターゲット価格の目安

ターゲット価格の目安は、フラッグの竿の長さです。

ブリッシュ・フラッグの竿の長さ = 上昇トレンドの長さ

竿が長いほど、ブレイクした後の上昇が期待できるということです。

ベアリッシュ・フラッグの見方・使い方

ベアリッシュ・フラッグの見方・使い方

ベアリッシュ・フラッグでは、下向きの竿になる部分を探します。パニック売りなどで下降が加速した時は上図チャートのように陰線ローソク足が連続で下に向かいます。

下降トレンドの部分が旗の竿の部分です。そして、相場はやや上向きの相場に切り替わります。

下降トレンドが加速した後にレンジ相場(切り返し)がしばらく続くと、ブリッシュ・フラッグが出現します。

ですので、一気に下降した相場(竿ができた相場)を見つけたら、しばらく様子を見てみます。

フラッグをブレイクするか

フラッグをブレイクするか

フラッグの部分にチャネルライン(レジスタンス・サポート)を引いておきます。

2回ぐらい同じ幅で相場が上下してきたら、3回目に上のラインで下降した時に「売りエントリー」することもできます。手堅く上昇を狙うなら上のラインを抜けた時に「買いエントリー」ですね。

読みが間違った時は早めに損切りするよう気をつけて下さい。

ターゲット価格の目安

ベアリッシュ・フラッグのターゲット価格の目安も、ブリッシュ・フラッグと同様にフラッグの竿の長さです。

ベアリッシュ・フラッグの竿の長さ = 下降トレンドの長さ

竿が長いほど、ブレイクした後の下降が大きくなる傾向にあります。

勝つためのブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグ手法

勝つためのブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグ手法

チャート分析ではよく使われているチャートパターン・フラッグですが、必ず的中するわけではないので注意が必要です。

様々な分析手法がある中、どんなに優れた手法でも100%正確なものはありません。

従って、より正確なチャート分析をするために、複数の分析手法を併用していくことが成功のコツです。複数の分析手法にてシグナルの裏付けを取りながらトレードすることが大切です。

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そこで、最後に勝つためのフラッグトレード手法をご紹介しておきたいと思います。

レジスタンス・サポートラインを使ったトレード手法

ブリッシュ・フラッグ
ブリッシュ・フラッグ

ブリッシュ・フラッグが確認できたら、フラッグの最高値の位置にレジスタンスラインを引いておきます。フラッグのラインをブレイク後すぐにエントリーすることもできますが、正確さを狙うために最高値のレジスタンスラインをブレイクしたら「買いエントリー」します。

予想どおりに価格が上に向かったら、竿の長さ程度に伸びたところで「売りエグジット」で利確します。

ベアリッシュ・フラッグ
ベアリッシュ・フラッグ

ベアリッシュ・フラッグが確認できたら、フラッグの最安値の位置にサポートラインを引いておきます。フラッグのラインをブレイク後すぐにエントリーすることもできますが、勝率を高めるために最安値のサポートラインをブレイクしたら「売りエントリー」します。

予想どおりに下降トレンドに向かったら、竿の長さ程度に伸びたところで「売りエグジット」で利確します。

ローソク足分析を使ったトレード手法

ブリッシュ・フラッグ
ブリッシュ・フラッグ

ブリッシュ・フラッグのブレイク直前は価格がフラッグのラインまで下がっていません。ローソク足が横並びにやや上に向かっています。フラッグの中で動いていたレンジ相場の流れが変わろうとしているサインと見ることができます。

さらに、長い陽線が一気にレジスタンスを抜けていることから、上昇トレンドへの確証が高まるでしょう。

ベアリッシュ・フラッグ
ベアリッシュ・フラッグ

ベアリッシュ・フラッグのローソク足を確認してみると、フラッグの中央ではT字型・十字型が数本出ていて、一見上昇に向かうかと思えます。ところが最後のローソク足は長いフルボディの陰線、一気に下に伸びています。これは、かなり強い下降シグナルとなります。

さらにサポートラインを下回ることで、下降トレンドへ向かう確率は非常に高いと判断できますね。

というように、いくつか自分が得意な分析手法を交えることによって、ブリッシュフラッグ/ベアリッシュフラッグの売買シグナルの裏付けをとることが可能です。

複数の分析手法からシグナルを得ることで、勝てるトレードが実現するのです。

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レジスタンス・サポートライン、ローソク足などチャートの基本を改めて学びたい方は、以下の記事にてわかりやすくまとめています。ぜひ、参考にしてみて下さい。
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また、こちらの記事ではチャートパターンが自動検出できるオートチャーティストについて解説しています。こちらも合わせてご覧下さい。

まとめ

まとめ

ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグは、代表的なチャートパターンの1つです。

  • ブリッシュ・フラッグ → 上昇シグナル
  • ベアリッシュ・フラッグ → 下降シグナル

何らかの理由で価格が一気に上昇・下降したあとで、小休止的な役割として出現するパターンです。もともと勢いのあるトレンドにありがちなパターンとなるので、ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグが形成されると、そこからさらに上昇・下降へと勢いをつけて向かう可能性が高いのです。

ただし、フラッグのラインをブレイクしたと思っても、予想が外れることも時々あります。より正確なチャート分析ができるように、レジスタンス・サポートラインやローソク足など、その他の手法からもシグナルを得ることが大切です。

もし、予想外の動きを見せた時は早めの損切りでリスクコントロールをすることが勝率を高めるコツです。

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早速、ブリッシュ・フラッグ/ベアリッシュ・フラッグが形成されそうな場面がないか、実践でトライしてみて下さい。
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シンプルで初心者にもわかりやすいトレード手法に、ブレイクアウト手法があります。

ブレイクアウト手法は、初心者から上級者まで幅広く使われていて、FXトレードの最も初歩的・基本的なテクニックだといえます。トレードのタイミングに悩みがちな初心者はぜひ覚えておきたい手法です。とても簡単なのですぐに使いことなすことができます。

「FXプロのチャート分析講座」では、初心者から上級者向けに幅広いタイプのテクニカル分析手法をご紹介しています。

今回ご紹介するのは、FXトレードの基本手法となる「ブレイクアウト手法」です。これからFXトレードを始める方はぜひ参考にして下さい。

FXテクニカル ブレイクアウト手法

FXテクニカル ブレイクアウト手法

これから上がるのか下がるのか、FXトレードは二者択一の世界でその確率はつねに50%。答えは2つのうちのいずれかになるため、一見簡単に思えるのですが、二者択一だからこそ厳しい世界だといえます。

なぜなら、答えに中間はなく予想が外れた場合はどこまでも反対方向に向かうからです。

相場がこれからどちらの方向に向かうのか、先のことは誰にもわかりません。上がるか下がるか、これはFXトレードの永遠のテーマ、いくら経験を積んで高度なスキルを得たとしても、読み間違えてしまうことは度々あります。

少しでも正確に相場を読むために、様々な分析手法が使われているのですが、初心者の方には難しく感じる手法も多いですよね。そこで、まず覚えたいのが簡単シンプルの「ブレイクアウト手法」です。

ブレイクアウト手法とは

ブレイクアウト手法とは

サポートライン、レジスタンスラインを使って、ラインをブレイクするかどうかで相場の方向性を読む分析手法です。

サポートラインとレジスタンスラインさえ引けるなら、誰でも簡単に使えます。

実に初歩的な手法ではあるのですが、チャート分析では欠かせない手法でもあり、上級者・プロのトレーダーでもブレイクアウト手法は必須のテクニックとして使われています。

ブレイクアウト手法のイメージ
ブレイクアウト手法のイメージ

例えば、上図チャートのように横ばいに価格が推移しているとします。価格が横ばいになっているエリアにサポートラインとレジスタンスラインを引いておきます。

  • レジスタンスラインを上にブレイク → 上昇トレンド
  • サポートラインを下にブレイク → 下降トレンド

もし、相場がレジスタンスラインをブレイクするなら上昇トレンド、逆にサポートラインを下にブレイクするなら下降トレンドが始まる可能性が高くなります。

このような相場では、どちらにブレイクするかを待ってタイミングを狙います。これがブレイクアウト手法です。仕組みはとても簡単ですよね。

とくに横ばいの期間が長いほど、上か下かにブレイクした時に一気に価格が動く傾向にあります。ブレイクするタイミングを待ち構えている投資家が多いからです。

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どんな分析手法を使おうとも、ブレイクアウト手法は応用していける基本中の基本。初心者でもすぐに使いこなせる手法ですので、ご安心下さい。

これからブレイクアウト手法について、全くの1から何処よりもわかりやすく解説していきます。

ブレイクアウト手法の基礎知識

ブレイクアウト手法の基礎知識

ブレイクアウト手法は、サポートラインとレジスタンスラインの2本のラインを使って行う分析手法です。

まずは、サポートラインとレジスタンスラインについて簡単に確認しておきましょう。

サポートラインとレジスタンスライン

サポートラインとレジスタンスライン
  • サポートライン → 過去の安値に線を引いたもの
  • レジスタンスライン → 過去の高値にラインを引いたもの

サポートライン

サポートラインまで価格が下がってくると、反発して上に向かい始める傾向にあります。「下がるとすればこの辺りまでだな」と下降した場合の下限の目安として使われています。

もし、サポートラインを価格が下回った時は、新しい下降トレンドが始まることが多いのです。

このラインからトレンドが切り替わったり、反発した回数が多いサポートラインほど重要視されています。

レジスタンスライン

レジスタンスラインまで価格が上昇すると、抵抗を受けて下に下がり始める傾向にあります。「上がるとすればここまでかな」と上昇した場合の上限の目安として使われています。

もし、レジスタンスラインを価格が上回るなら、新しい上昇トレンドが始まる可能性があります。

このラインから価格が大きくジャンプしたり、下がり始める回数が多いレジスタンスほど重要とされています。

ブレイクアウトとは?

ブレイクアウトとは?

サポートラインやレジスタンスラインを引いて、チャート分析を行うのは、相場の高値・安値の値幅を見るとともに、そのラインを超えるかどうかを見極めるためなのです。

本来、価格がサポートライン・レジスタンスラインにくると反発したり下がり始めたりするのですが、時にはラインを突き抜けてしまうことがあります。

サポートラインやレジスタンスラインを価格が上か下かに超えてしまうことを、ブレイクアウトといいます。
「ブレイクアウト」は、単に「ブレイクする」といったり、「レンジアウト」「レンジブレイク」と呼んだりもします。ちなみにレンジとは、サポートラインとレジスタンスラインで区切った値幅のことです。

レジスタンスラインのブレイクアウト

レジスタンスラインのブレイクアウト

レジスタンスラインを価格がブレイクアウトすると、待ち構えている投資家が多いため、一気に価格がジャンプする傾向にあります。

一旦、レジスタンスラインを価格が超えると、そのレジスタンスラインは今度はサポートラインになります。上図チャートでは、レジスタンスラインを超えて価格が大きくジャンプしましたが、伸びきれずに下がり始めています。下がり始めた地点に新たなレジスタンスラインが形成されます。

価格がまた元のレジスタンスラインを下にブレイクすれば、今度は一段の下のサポートラインまで下がる可能性があります。

サポートラインのブレイクアウト

サポートラインのブレイクアウト

サポートラインを価格がブレイクアウトすると、待ち構えている投資家が多いため、一気に価格が下がり始める傾向にあります。

一旦、サポートラインを価格が超えると、そのサポートラインは今度はレジスタンスラインになります。上図チャートの場合は、サポートラインをブレイクした後、一見下がるかと思えたものの、また価格が戻っていますね。その後で、下降トレンドが始まっています。こういうパターンもあるのです。

下降トレンドが新しくできたサポートラインを下にブレイクすれば、さらに価格は下がり続けることが多いです。

ブレイクアウトの基本パターン

ブレイクアウトの基本パターン

ブレイクアウトの基本パターンは3つあります。

  • 上昇トレンドのブレイクアウト
  • 下降トレンドのブレイクアウト
  • 横ばいトレンドのブレイクアウト

では、ブレイクアウトの基本パターンをいくつか見ていきましょう。

上昇トレンドのブレイクアウト

上昇トレンドのブレイクアウト

上昇トレンドがしばらく続いた後で、上昇の勢いが収まってきました。そろそろ上昇トレンドから下降トレンドに切り替わるのかと疑問に思うところですね。

そこで、上図のようにサポートとレジスタンスを引いておきます。

もし、上にブレイクするなら上昇トレンドの継続。下にブレイクするなら下降トレンドに切り替わる可能性が高いと見ることができます。

このチャートの場合は上にブレイクして、一気に価格がジャンプしています。

上昇トレンドが天井にきたのか、それとも上昇がまだ継続するのか

を見極めるためにブレイクアウト手法が使えるのです。

下降トレンドのブレイクアウト

下降トレンドのブレイクアウト

上図チャートの赤丸のあたりでは、下降トレンドが底をついて、そろそろ上昇トレンドから下降トレンドに切り替わるかもしれないと構える局面ですね。

そこで、上図のようにサポートとレジスタンスを引いておけば判断材料の1つになります。

もし、上にブレイクするなら上昇トレンドに転換する可能性が高い。下にブレイクするなら下降トレンドがまだ継続すると見ることができます。

このチャートの場合は下ににブレイクして、下降トレンドが継続しています。

下降トレンドが底をついたのか、それとも下にまだ継続するのか

を見極めるためにブレイクアウト手法が使えるのです。

横ばいトレンドブレイクアウト

横ばいトレンドブレイクアウト

そして、判断に悩みがちなのが横ばいトレンドです。価格が上下しつつも横に平行に推移する時は、しばらく様子を見ながらどちらの方向に進むのかを読みます。

横ばいトレンドが出現したら、サポート・レジスタンスラインを引いておいてブレイクするタイミングを狙います。横ばいトレンドの時は待ち構える投資家・投資機関が増えるため、ブレイク後に価格が大きく動くことが多いです。

もし、上にブレイクするなら上昇トレンド下にブレイクするなら下降トレンド

と動くすることが可能性大です。

横ばいトレンドは、買いと売りの圧力が等しい時に生じます。市場では、どちらの方向に行くべきかを迷っている段階だといえます。

横ばいトレンドはレンジ相場ともいって、ブレイクアウト手法が最もよく使われる場面です。

ブレイク後に一旦価格が戻ることもある

ブレイクアウト手法はチャート分析のベーシックな手法で、世界中の幅広い投資家・プロによって活用されています。従って、的中率もかなり高いといえるのですが、時には期待を裏切ることがあるので注意が必要です。

ブレイクしたと思っても、すぐに価格が戻り始めることもあります。

なぜなら、ブレイク後の瞬間のみを狙った利確も大量に入るからです。とくに経済指標の発表時などは大きく上下するので先が読みづらくなります。
  • ブレイク後すぐにエントリーするか?
  • しばらく様子を見るか?

の判断が非常に難しいのです。

ブレイクアウト手法は、初心者はしばらく様子を見てからのエントリーが望ましいでしょう。

ブレイクアウト手法の見方・使い方

ブレイクアウト手法の見方・使い方

では、実際にチャートを見ながらエントリー・エグジットするタイミングを見ていきましょう。

下降トレンドでブレイクを狙う

下降トレンドでブレイクを狙う

下降トレンドが継続した後で、価格が上昇する気配を見せるのを待ちます。

例えば上図チャートでは下線が長いローソク足(十字型)が出てきて陽線のローソク足が伸び始めたところで、そろそろ上昇トレンドに切り替わるかな、とレジスタンス・サポートラインを引いておきます。

上昇し始めたローソク足がレジスタンスラインを超えるのを待ちます。ブレイクしたら、このまま上に伸びるかどうかを様子を見ます。上図チャートでは一旦価格が下がり始めていますね。

ここでサポートに切り替わったライン(元レジスタンス)で反発すれば、上昇トレンドへの可能性が高まります。

サポートライン(元レジスタンス)で反発し始めたタイミングで「買いエントリー」します。ショートで入っていた場合は、ここが「買いエグジット」のタイミングですね。

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ローソク足分析が判断する際にとても役に立ちます。

ローソク足分析を詳しく知りたい方はこちら

上昇トレンドでブレイクアウトを狙う

上昇トレンドでブレイクアウトを狙う

上昇トレンドがある程度継続したら、価格が下降する気配を見せるのを待ちます。

例えば上図チャートでは陰線のローソク足が数本出てきて価格が伸び悩んでいます。陰線のローソク足が長く下に伸び始めたところで、そろそろかなとレジスタンス・サポートラインを引いておきます。

下降し始めらローソク足がサポートラインでどうなるかを待ちます。ブレイクしたら、このまま下にに向かうどうか様子を見ます。上図チャートでは一旦価格が上がっています。

ここでレジスタンスに切り替わったライン(元サポートライン)で下がれば、下降トレンドへの可能性が高まります。

サポートライン(元レジスタンス)で下げ始めたタイミングで「売りエントリー」します。ロングで入っていた場合は、ここで「売りエグジット」して利確です。

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この機会にチャート分析を基礎からしっかり学んでおきましょう。

チャートの見方を基本から学びたい方はこちら

横ばいトレンドでブレイクアウトを狙う

横ばいトレンドでブレイクアウトを狙う

横ばいトレンドを見つけたら稼ぐチャンスです。機会を逃さないよう早めに準備して待ちます。

例えば上図チャートでは下線が長いローソク足(T字型)が数本出てき上昇のサインを見せています。ただ、長めの陰線も出ているので慎重に判断します。

陽線ローソク足がレジスタンスをブレイクしたら、間違えなく上に向かうどうか様子を見ます。上図チャートでは一旦価格が下がっていますね。

ここでサポートに切り替わったライン(元レジスタンス)で反発すれば、上昇トレンドへの可能性が高まります。

サポートライン(元レジスタンス)から上昇し始めたタイミングで「買いエントリー」します。ショートで入っていた場合は、ここで「買いエグジット」して利確です。

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ブレイクアウトを狙うなら初心者にも使いやすい、シンプルで見やすいチャートツールがおすすめです。

初心者に見やすいチャートツールはこちら

勝つためのブレイクアウト・トレード手法

それでは最後に、ブレイクアウトで勝つためのトレード手法をご紹介しておきましょう。

ブレイクアウトのみに依存しないこと

ブレイクアウト手法は、定番のチャート分析のテクニックではありますが、ブレイクアウト手法のみに依存してはいけません。

すべてのブレイクアウトが必ず100%的中するわけではないからです。

どんなインジケーター・分析手法を使うとしても、必ず複数の方法を併用してサインを得ることが大切です。

チャートパターンを覚えておこう!

ブレイクアウト手法を補足する方法として、覚えておきたいのがチャートパターンです。

ダブルトップ・ダブルボトム

ダブルトップ・ダブルボトム
  • 2つの上向きの山ができたら、「ダブルトップ」といって下降に向かうサインです。
  • 2つの下向きの山ができたら、「ダブルボトム」といって上昇に向かうサインです。
ダブルトップ ブレイクアウト手法
ダブルトップ ブレイクアウト手法

ダブルトップがチャートで確認できたら、レジスタンス・サポートを引いて待機します。サポートをブレイクして、下に向かうのを確認したら「売りエントリー」です。

ダブルボトム ブレイクアウト手法
ダブルボトム ブレイクアウト手法

ダブルボトムが形成されたら、レジスタンス・サポートを引いて準備します。レジスタンスをブレイクした、上に向かうのを確認したら「買いエントリー」です。

トリプルトップ・トリプルボトム

トリプルトップ・トリプルボトム
  • 上向きの山が3つ並んだら、「トリプルトップ」といって下降するサインです。
  • 下向きの山が3つ並んだら、「トリプルボトム」といって上昇するサインです。
トリプルトップ ブレイクアウト手法
トリプルトップ ブレイクアウト手法

トリプルトップが形成されたら、レジスタンス・サポートラインを引いて待機します。

完全に下に向かうのを確認しましょう。上図チャートのように価格が戻ることもあります。下に向かうのを確認したら、「売りエントリー」します。

トリプルボトム ブレイクアウト手法
トリプルボトム ブレイクアウト手法

トリプルボトムが出現したら、ラインを引いて様子を見ます。

上図チャートのように判断が難しいケースもあります。一旦価格が大きくジャンプした後でレジスタンスラインの下まで戻ってきていますね。ある意味、この動きは上昇への強いサインと見ることもできますが、再び反発し始めた時点で「買いエントリー」しましょう。

他にも様々なチャートパターンがあり、ブレイクアウト手法で役に立ちます。

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以下の記事では、代表的なチャートパターン22選をご紹介していますので、ぜひこちらも合わせて参考にして下さい。

まとめ

まとめ

今回は、初心者にも簡単シンプルで使いやすい「ブレイクアウト手法」について解説しました。

ブレイクアウト手法は、チャート分析の基本・初歩的なテクニックですが一生もののテクニックとして高度な分析手法を使う際にも活用できます。

初心者から上級者・プロまで幅広く使われている定番の分析手法なのです。まずは、レジスタンス・サポートラインを引く練習から始めてみて下さい。コツさえ掴めば、すぐに使いこなせるようになります。

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ローソク足分析や移動平均線、チャートパターンなど、その他の手法と合わせてブレイクアウトの方向性を裏付けることが成功のコツです。

早速試してみて下さい。

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FXチャート分析には様々なタイプのインジケーターが使えますが、どんなインジケーターを使うとしても、ぜひ覚えておきたいのがサイクル理論です。

サイクル理論の原理を抑えておくと相場の動きが読みやすくなります。

投資家の予想・期待を裏切ることも多いFXトレードにて、サイクル理論を使うことで相場が流れる1つのパターンを把握することができます。どのようなサイクルで動いているのかが分かれば、次の動きのヒントになりますよね。

「FXプロのチャート分析講座」では、初心者から上級者向けに幅広いタイプのテクニカル分析手法をご紹介しています。
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今回は、相場が動くパターン・サイクルを掴むのに役に立つ「サイクル理論」についてわかりやすく解説していきます。どうぞ、各自のチャート分析にお役立て下さい。

FXテクニカル サイクル理論

おそらく投資家それぞれにとって、使いやすいインジケーターや分析手法も異なりますよね。どんな方法を使う場合でも、チャート分析で大いに役にたつのが「サイクル理論」です。

まずは、サイクル理論の概要から簡単に見ていきましょう。

サイクル理論とは

サイクル理論とは

相場は上昇と下降を一定のサイクルで繰り返しているという原理に基づいて、エントリーエグジットを狙う分析手法です。

相場のサイクルとは、「上昇→ 最高値(天井) → 下降 → 最安値(底)」の流れのことです。

このサイクルを繰り返しているだけなので、現在の相場がどの段階にあるのかが分かれば次の動きが見えてくるというわけです。

ともすると複雑に考えがちなFXのチャート分析も、サイクル理論に基づけば、「上がった相場は必ず下がる」「下がった相場は必ず上がる」というようにシンプルに見ていけるのです。

シンプルなサイクル理論ではありますが、すべての相場が同じサイクルで動くわけではありません。ドル円、ユーロドル、ポンド円など通貨ペアごとにサイクルの形状も変わってきます。

この通貨ペア・この時間足なら、どんなサイクルで動いているのか?

これを掴むために活用できるのがサイクル理論なのです。

サイクル理論の提唱者

サイクル理論の提唱者は、Raymond Merriman/レイモンド A.メリマンで、現役で活躍している市場分析アナリストです。メリマンのサイクル理論が初めて登場したのは、1982年に出版された「The Gold Book」にて、最初はGold Price Cycle/ゴールドプライスサイクルとして解説されています。

ほとんどのテクニカルインジケーターが金融関連のプロによって考案されているのとは違って、サイクル理論のメリマンは天文学・占星術の専門家。天文学・占星術の法則をチャート分析に導入し、Financial Astrology/金融占星術と呼ばれる分野を確立しました。

サイクル論の根底にも占星術の法則が導入されているのが大きな特徴で、現在でも頻繁にセミナーを開催、TV・ラジオ、出版物などで相場予想や分析レポートを公開しています。「MERRIAN MARKET ANALYST」という投資情報サイトを運営し、書籍やレポート、ソフトウェアなどを紹介しています。

メリマンの書籍も日本語版でたくさん出ています。ラジオNIKKEIでも時々メリマン特集が組まれたりと、メリマンのサイクル理論は国内外で有名な分析手法なのです。

サイクル理論の基礎知識

サイクル理論の基礎知識

サイクル理論は占星術がベースになっている一風変わったマーケット分析です。

占星術といえば、三日月や満月、星座に流れ星など、幻想的なイメージを持ってしまうのですが、実は月や星の動きは、物理学・科学と同等に実証可能で永久不変の法則に満ち溢れているのです。

サイクル理論の提唱者であるメリマンは、長年に渡って天体の動きと金融市場の動きの関連性を研究していました。過去の膨大なデータを活用しながら、ある日、一定の法則で天体が動くのに合わせて金融市場も一定の法則で動いていることを発見。

天体の動きと金融市場の動向に深い関連性があることを見出し、サイクル論が導き出されたのです。
メリマンによると、金融市場だけでなくあらゆる事象は天体の動きと何らかの関わりがあり一定のサイクルで動いている、と見ています。例えば、潮の満ち引きは月と地球との距離によって引き起こされ、月の満ち欠けは人の生死や健康状態と深く関連しているとのこと。
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占星術、いわゆる星占いも誕生月によってそれぞれの星座があり、その星の動きから影響を受けるといわれていますね。占星術の歴史は紀元前にまで遡り、とくに西洋では占いの枠を超えて重要視されています。

では、サイクル論の基礎知識をここで抑えていきましょう。

1つのサイクルの流れ

1つのサイクルの流れ

サイクル理論でいうところの「1つのサイクル」とは

新しくトレンドが始まった地点 ~ 転換地点 ~ トレンドが反転して次のトレンドに切り替わるまで

のことをいいます。

  • 下降トレンド → 転換 → 上昇トレンド
  • 上昇トレンド → 転換 → 下降トレンド

基本的にどちらか2つのパターンにてサイクルは構成されています。

この1つのサイクルを相場は延々と繰り返していく、とサイクル理論では見ていきます。

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サイクルを繰り返しているわけですから、次のサイクルが始まる場所や転換地点が分かれば、勝率の高いエントリー・エグジットが実現できるわけなのです。

7種類のサイクル

サイクル理論では、相場のサイクルを7種類の基本パターンに分類しています。

サイクルの種類 周期の目安 特徴
1Dayサイクル 1日 約24時間未満の超短期サイクル
4Hサイクル 5~8日 1週間未満の短期サイクル
トレーディングサイクル 10~18日 約1週間~3週間程度の短期~中期サイクル
メジャーサイクル 20~25日 約3週間から1か月未満の中期サイクル
プライマリーサイクル 18~30週 約5か月~7か月の中期サイクル
中間(季節)サイクル 12~20か月 1年~3年未満の長期サイクル
長期サイクル 40~100か月 約3年~8年単位の超長期のサイクル
すべての相場はこの7種類のサイクルで構成されている

というのがメリマンのサイクル理論です。

つまり、長期サイクルの中には中間サイクルやプライマリーサイクルがあって、中間サイクルやプライマリーサイクルの中にはメジャーサイクルやトレーディングサイクル、そしてさらに、メジャーサイクルやトレーディングサイクルの中には4Hサイクル、4Hサイクルの中には1Dayサイクルがあるのです。

各サイクルのイメージ
各サイクルのイメージ

上図は、長期サイクルの中にプライマリーサイクルがあって、プライマリーサイクルの中に4Hサイクルがあるイメージです。

大きなサイクルは中小のサイクルで構成されていますので、中小のサイクルは、あくまでも大きなサイクルの流れに沿って動いていくと見ていきます。

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小さいサイクルが大きなサイクルが離れすぎることはないということですね。

サイクルをローソク足で見ていく

各サイクルは、ローソク足の時間足別で分けることができます。

  • 1Dayサイクル → 分足~1時間足
  • 4Hサイクル → 1時間足~4時間足
  • トレーディング・メジャー → 4時間足~日足
  • プライマリー・中間 → 日足~週足
  • 長期サイクル→ 週足・月足

ローソク足の数でサイクルを見極める

サイクルを見極めるにあたって、ローソク足の本数を目安にすることができます。

  • 1Dayサイクル → 5分足(50本~100本)
  • 4Hサイクル → 4時間足(60~80本)
  • トレーディング・メジャー → 日足(30~45本)
  • プライマリー・長期 → 週足(15~21本)

上記のローソク足の本数は、サイクル理論では「平均周期」といって的中率は80%だといわれています。

上昇から下降、下降から上昇とサイクルが切り替わるタイミングを、ローソク足の本数からも読むことができるのです。

メインで使うチャート

どのサイクルをメインを使っていくかは、それぞれの投資手法・スタイルによります。

  • 短期トレード → 1Dayサイクル、4Hサイクル
  • 中長期・スイング → トレーディング、メジャー、プライマリー
  • 長期トレード → プライマリー、長期サイクル

短期でも長期でも最もよく使われているのが、トレーディングサイクル、メジャーサイクル、プライマリーサイクルです。

メインで使うサイクルを1つ決めたとしても、短期、長期のサイクルも常に確認していくことが大切です。

サイクル理論の見方・使い方

サイクル理論の見方・使い方

サイクル理論の基礎を抑えたら、実際にチャートを見ながらサイクルを見ていきましょう。

サイクル理論 基本チャートパターン

サイクル理論の基本チャートパターンは2つあります。

  1. ライトトランスレーション (上昇トレンド)
  2. レフトトランスレーション (下降トレンド)

この2つの基本パターンを覚えておけば、上昇トレンドか下降トレンドか判断の材料になります。

ライトトランスレーション

ライトトランスレーション

1つのサイクルの中間地点よりも、右側で高値をつけるチャートパターンを「ライトトランスレーション」といいます。

「上昇トレンド → 下降トレンド」と切り替わるサイクルで、上昇トレンドの方が長くて下降トレンドの方が短い形状になっています。安値の位置が、サイクルのスタート地点の安値よりも高い位置にくるのが大きな特徴です。

「ライトトランスレーション」でサイクルが動く時は、「上場トレンドが継続するシグナル」と見ることができます。

ライトトランスレーション エントリー・エグジット例

ライトトランスレーション エントリー・エグジット例

ライトトランスレーションが確認できたら、1つのサイクルが終わって反発、上昇し始めたタイミングでエントリーします。

予想通りに上昇に向かったら、高値をつけて下がり始めたタイミングでエグジット、そして上昇し始めたら再びエントリーできます。

レフトトランスレーション

レフトトランスレーション

1つのサイクルの中間地点よりも、右側で安値をつけるチャートパターンを「レフトトランスレーション」といいます。

「下降トレンド → 上昇トレンド」と切り替わるサイクルで、下降トレンドの方が長くて上昇トレンドの方が短い形状になっています。高値の位置が、サイクルのスタート地点よりもどんどん低くなっていくのが大きな特徴です。

「レフトトランスレーション」でサイクルが動く時は、「下降トレンドが継続するシグナル」と見ることができます。

レフトトランスレーション エントリー・エグジット例

レフトトランスレーション エントリー・エグジット例

レフトトランスレーションが確認できたら、1つのサイクルが終わって再び下降し始めたタイミングでエントリーします。

予想通りに下降に向かったら、安値をつけて上がり始めるタイミングでエグジット、そして下降し始めたら売りでエントリーできます。

勝つためのサイクル理論トレード手法

サイクル理論で勝つためには、1つのサイクルだけを見ていてもだめです。

大きなサイクルの中に、中小のサイクルがいくつも含まれています。4Hサイクルや1Dayサイクルも結局は、プライマリーサイクルや長期サイクルの一部・細部なのです。

とくに短期トレードの方は、長期サイクルを軽視しがちなので注意して下さい。

1つのチャートで複数のサイクルを見る

週足チャート
週足チャート

サイクル理論を使ってチャート分析する時は、まずは中長期の時間足(日足・週足)でサイクルを確定させた方がわかりやすいです。

上図は週足チャートにて、大まかに3つのサイクルにラインを引いてあります。

  • 長期サイクル → 長期の相場動向
  • プライマリーサイクル → 中期の相場動向
  • 4Hサイクル → 短期の相場動向

複数のサイクルを見ることによって、中期も短期も長期サイクルを基盤に上下していくのがわかりますね。

長期サイクルはすべてのサイクルのレジスタンス・サポート的な役割を果たしているのです。メインで使うサイクルよりも1つ大きめのサイクルでレジスタンスやサポートを確認するようにしましょう。

もっと短期で見たい時は、上図の週足チャートを日足にしてみる以下のようにラインも拡大されます。

日足チャート
日足チャート

拡大して、細かいラインの修正などを行ってからチャート分析に入ります。

日足チャートで見てみると、長期サイクルの転換ポイントではプライマリーも4Hサイクルも、ほぼ同じ箇所で反転していますね。

長期の時間足で複数のサイクルラインを引いておけば、全体の流れが1つのチャートでも見れます。

サイクルラインの引き方

さて、いざサイクルラインを引いてみようと思った時に悩むのがどうやってラインを引くかです。

長期サイクルならあまり動きがないので、描画ツールのラインを使って簡単に引けますが、4Hサイクルや1Dayサイクルなどの短期のサイクルは動きも細かくなるので、ラインを引くのも大変ですよね。

描画ツールのライン機能を使う

各自で利用している取引ツールの描画・ライン機能を使ってラインを挿入することができます。

  • トレンドライン
  • Ganライン

利用できるライン機能は、トレンドラインです。Ganラインを代用に使うことも可能です。

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ちなみに、Ganラインの引き方は以下の記事で解説していますので参考にしてみて下さい。

ZigZagを使えば簡単に複数ラインが引ける

ZigZagを使えば簡単に複数ラインが引ける

複数のサイクルラインを引きたい時に、最もおすすめの方法はZigZagを挿入する方法です。

ZigZagはトレンドの動きに合わせて文字通りに「ジグザグ」のラインを挿入してくれるインジケーターです。基本は1本のラインしか挿入できませんが、3本別々で設定を変えて挿入することが可能です。

ZigZagで3種類のラインが引ける
ZigZagで3種類のラインが引ける

ZigZagで異なる設定で3つのラインを挿入すれば、どの時間足でもどの通貨ペアで簡単ラクラクに高度なサイクル理論の分析が実現します。

※短期と中期のサイクルはラインが重複することもあり、その場合は1色で表示されます。

ZigZagのパラメーターの設定方法

異なる設定で3種類のZigZagを入れるコツは、

  • 短期、中期、長期で設定する
  • 3つの設定の数値差をなるべく大きくする

です。

ZigZagのパラメーターの設定方法

複数のサイクルでエントリー・エグジット

複数のサイクルでエントリー・エグジット

黄:長期サイクル  赤:プライマリー  青:1Dayサイクル

  1. 長期サイクルも短期・中期のサイクルもすべて転換ポイントにきています。ここから上昇トレンドが始まる可能性が高いです。短期ラインが上に向かい始めたら「買いエントリー」します。
  2. 短期ラインは中期ラインの上で推移しています。加えて、ライトトランスレーションを形成。上昇がまだ続くサインですね。しばらくすると、短期ラインが中期ラインを割り込みました。そろそろ上昇トレンドが終わるサインと見ます。大きく下に向かい始めたら「売りエグジット」で利確しましょう。
  3. 下がり始めた相場は長期サイクルに触れました。長期サイクルをサポートラインとして見ます。中期ラインはライトトランスレーションを形成、相場は反発、ここから再び「買いエントリー」することも可能です。
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サイクル理論でチャート分析する時は、必ず他のインジケーターや分析手法を取り入れるようにして下さい。

複数のインジケーター・分析手法を併用していくのが成功のコツです。ちなみに以下の記事では、サイクル理論を補足していくれるローソク足分析・酒田五法について解説しています。こちらも合わせてご覧ください。

まとめ

まとめ

millionnaires don’t use astrology, billionaires do./100万長者は占星術を使わないけど、億万長者は使う”

これは、米国の超大手銀行の設立者モルガン・スタンレーの言葉です。

中途半端な資産家だと占星術は信じないらしいけれど、モルガン・スタンレーぐらいの強者になると、逆に天体や星・宇宙の法則には抗えないと思っているのでしょうか。

元米大統領のドナルド・レーガンも専属の占星術師を抱えていました。なんとFRBのマーケットレポートでも占星術が使われたこともあります。Gan理論のギャンも占星術を投資に活用していたそうです。

とくに重要な日時を決める時などは占星術によって、天体の動きに沿うことで最も効果的なタイミングが狙えるらしいです。

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占星術は、星、月、太陽、地球と何だか投資とは全く関係なさそうな分野ですが、人間の力ではどうしようもない宇宙の法則が金融市場に与える影響は、けっして小さくはないのかもしれないですね。
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FXチャートはつねに上がったり下がったりしています。移り変わるトレンドの波を上手く読めずにくやしい思いをしている投資家は多いのではないでしょうか。もし、どこで上がってどこで下がるのか、ヒントが得られるなら、どれだけ助かることでしょう。

トレンドを読むためのインジケーターはいくつかありますが、中でも圧倒的に人気があるのがエリオット波動です。

エリオット波動は、トレンドの波には一定のリズム・ルールがあることに着目した分析手法で、トレンドの転換ポイント・方向性を探るのに大いに役に立ちます。

「FXプロのチャート分析講座」では、初心者から上級者向けに幅広いタイプのテクニカル分析手法をご紹介しています。
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今回は、トレンドの流れがより正確に掴める「エリオット波動」についてわかりやすく解説していきます。ぜひ、それぞれのトレード戦略にお役立て下さい。

FXテクニカル エリオット波動

FXテクニカル エリオット波動

エリオット波動は、ラルフ・ネルソン・エリオットによって確立されたチャート分析手法です。

すでに多くの投資家が認識しているように、あらゆる金融商品は上昇トレンドと下降トレンドを繰り返しながら推移していきます。トレンドが今後どちらの方向へ向かうかは完全に未知の世界で、時には期待を裏切られることもしばしば。

もし、トレンドの転換ポイントや方向性がわかる手法があるのなら、と試行錯誤されている方は多いですよね。

そこで、トレンドの転換ポイントや方向性を見るのに、最も使える手法だといわれているのがエリオット波動です。

エリオット波動とは

エリオット波動は、多様なテクニカル分析を用いつつ、同時に投資家心理を組み込みながら考案された分析手法で、テクニカルの要素だけでなく投資家心理を反映した分析手法となります。

相場は不規則に上下の波を繰り返しているように見えても、エリオット波動では、実は一定のパターンを繰り返す傾向にあると結論づけています。

大まかにエリオット波動の概要をまとめると、

相場は5つの波と3つの波を1つの周期として繰り返している

とのことです。

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つまり、現在のトレンドのエリオット波動の周期の中のどの部位にあたるのかがわかれば、次の動きが見えてくるというわけなのです。

エリオット波動の基礎知識や、5つの波と3つの波をどのようにチャートに見出していけばよいのか、これから詳しく解説していきます。

ここで簡単にエリオット波動の考案者についてご紹介しておきます。

エリオット波動の考案者 ラフル・ネルソン・エリオットとは

ラルフ・ネルソン・エリオット/Ralph Nelson Elliott(1871年~)は、米国の会計士・兼分析アナリストで、独自の分析手法を用いながら企業に金融面でのアドバイスを行っていました。エリオット氏が得意とするのは、高度なテクニカルを駆使すると同時に投資家心理・市場心理を考慮した分析です。

エリオット波動は、テクニカルと心理学の双方からアプローチした結果、導き出されたトレンドの法則で、1938年にチャールズ・コリンズ/Charls J. Collinsと共作した「The Wave Principle/波の法則」という本で紹介しました。

Amazon・楽天などで「エリオット波動」に関する本が色々出ています。

楽天からエリオット波動の本を探したい方はこちら

ちなみに、オリジナルの初版も1万~3万円で探せます。

エリオット波動の基礎知識

エリオット波動の基礎知識
相場は上昇と下降と一定の周期を繰り返している
というのがエリオット波動の基盤となる法則です。

エリオット波動でいうとことろの一定の周期とは、2つのタイプの波(トレンド)が基盤となっています。

  • 5つの波パターン → 上昇波パターンと下降波パターン
  • 3つの波パターン → 5つの波パターンの後に3つの波がくる

まず、最初に上昇波か下降波かどちらかの5つの波パターンから始まります。次にくる3つの波パターンは、最初の波が上昇だったのか下降だったのかによって変わってきます。

  • 最初の波が5つの上昇波パターン → 3つの下降波パターンがくる
  • 最初の波が5つの下降波パターン → 3つの上昇波パターンがくる

というように、2つの波の組み合わせを相場は繰り返しているということです。

5つの上昇波パターン

5つの上昇波パターン

上昇波パターンは、1波、2波、3波、4波、5波と5つの波が上昇トレンドを形成するパターンです。

ここで需要なポイントは、高値・安値の位置が次第に高くなっていることです。また、2波と4波は下降しているのですが、基本的に上に向かう1波、3波、5波よりも短くなるのが特徴です。

エリオット波動では、上昇波(上昇トレンド)のことを「推進波/Impuls Wave」と呼んでいます。つまり積極的に上に押し上げていく力が強いということですね。ここでは、わかりやすいように上昇波または上昇トレンドと表現していきます。

5つの下降波パターン

5つの下降波パターン

5つの下降パターンは、1波、2波、3波、4波、5波と下降トレンドを形成するパターンです。

高値と安値の位置は次第に低くなっていくのが特徴で、上に向かう2波と4波は1、3、5波よりも短くなります。

エリオット波動では、下降していく波のことを「調整波/Corrective Wave」と呼んでいます。過熱感から上昇しすぎた相場が元に戻っていく様子を表したものです。ここでは、下降波・下降トレンドと呼んでいきます。
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エリオット波動が考案された時代には、現在のように上昇トレンド・下降トレンドの概念がまだ確立されていなかったため、アナリストごとに色んな呼び方が使われているのです。これを日本語に訳すとまた複雑になるため、シンプルな用語を使っていきます。

要は、波の形を覚えることの方が大切なので、用語よりも波の形でエリオット波動を理解していくようにしましょう。

3つの下降波パターン

3つの下降波パターン

最初の波が上昇だった場合には、5つの波の後には3つの下降の波パターンがきます。

以上8つの波で形成されるパターンが上昇トレンドの基盤となる周期です。上昇トレンドではこの周期を繰り返す傾向にあります。

3つの上昇波パターン

3つの上昇波パターン

最初の波が下降だった場合は、5つの波の後に続くのは3つの上昇波パターンとなります。

上図8つの波が下降トレンドの周期です。下降トレンドでは、この周期を繰り返す傾向にあります。

エリオット波動 基本パターン

エリオット波動 基本パターン

エリオット波動の基本パターンは、

  • 上昇トレンド → 5つの上昇波 + 3つの下降波
  • 下降トレンド → 5つの下降波 + 3つの上昇波

があります。

基本パターンを覚えておけば、後は様々なタイプのパターンからトレンドを読むヒントを得ることができます。

エリオット波動を見極めるルール

基本パターンをチャートから見極めるためには、いくつかエリオット波動のルールがあります。

  1. 2波は1波の長さを超えてはいけない
  2. 3波が一番長い
  3. 3波は上昇トレンドでは1波よりも上、下降トレンドでは1波よりも下に向かう
  4. 4波は1波の長さを超えてはいけない
  5. 5波は上昇トレンドでは3波よりも上、下降トレンドでは3波よりも下に向かう
  6. 最後のC波が1波を超える時は、そのエリオット波動は無効となる

絶対に100%すべての相場の動きが、エリオット波動にマッチするわけではありません。ただ、起点がズレている時は起点を変えることによって、エリオット波動がマッチする可能性も多々あります。

エリオット波動のルールにマッチするように、起点をどこにするのかを慎重に見極めることが大切です。

エリオット波動の見方・使い方

エリオット波動の見方・使い方

では、エリオット波動の基本パターンの見方や使い方を解説していきます。いくつか代表的なパターンも合わせてご紹介したいと思います。

基本パターン

エリオット波動 上昇トレンド基本パターン
エリオット波動 上昇トレンド基本パターン

5つの上昇波が形成されて、a、b、cと3つの下降波が確認できました。最後の波「c」から、また新しい上昇波のパターンが1から繰り返されることを意味しています。波が上に向かい始めたら、上昇トレンドの継続する可能性が高いと見れます。

上昇パターンが完結して「c」から反発し始めたら「買い」シグナルです。
エリオット波動 下降トレンド基本パターン
エリオット波動 下降トレンド基本パターン

下向きにエリオット波動の基本パターンが確認されたら、今度は下降トレンドが継続していく可能性があります。最後の波「c」から下向きに価格が動き始めたら、また下降パターンがここから始まると見れます。

下降パターンが完結して「c」から下降し始めたら「売り」シグナルです。

エリオット波動のラインの引き方

実際にチャートを見ながら、エリオット波動を探す練習をしてみましょう。チャートツールにてエリオット波動の描画ツールが利用できます。エリオット波動のツールがない場合でも、描画ツールで自分でラインを挿入することも可能です。

エリオット波動のラインの引き方を解説していきます。

チャートツールのエリオット波動を使う

チャートツールにエリオット波動があるかどうかは「描画ツール」にて確認できます。描画ツールにエリオット波動がある場合はクリックすると、「5波ライン」と「3波ライン」が選択できるようになっています。

①エリオット波動の5波ラインを選択
①エリオット波動の5波ラインを選択

最初に「5波ライン(推進波)」を選択します。すると、5つの点が表示されますので、基本パターンに沿って5か所に点を配置します。

②線を引きたい場所に5つの点を配置する
②線を引きたい場所に5つの点を配置する

5つの点を配置したら、ラインが表示できるように設定します。

③プロパティ―を選択してラインの設定
③プロパティ―を選択してラインの設定

エリオット波動の点の上で右クリックすると、プロパティ―を開くことができます。プロパティ―を開いて、ラインの設定をします。

③プロパティ―を選択してラインの設定

パラメーターの一番下にある「ライン」にチェックを入れると、配置した5つの点にラインが挿入されます。

③プロパティ―を選択してラインの設定
④同じように「3波ライン」も挿入する

同じような手順で「3波ライン(調整波)」を選択してラインを挿入することができます。

別のライン機能でも使える

エリオット波動が使えないチャートツールでも、トレンドラインや矢印などのオブジェクトツールを使ってラインを1本ずつ挿入することが可能です。

短いラインが挿入できないライン機能もありますので、その際はGAN(ギャン)のGANラインでも代用できます。

ZigZagを挿入すると便利

インジケーターZigZagを挿入すると、自動でジグザグのラインを引いてくれますので、エリオット波動が探しやすくなります。ZigZag機能がある場合は試してみて下さい。

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ZigZagチャートについては、以下で詳しく解説していますので参考にして下さい。

エリオット波動 代表的なパターン

基本パターンが使えるようになったら、他のエリオット波動のパターンも試してみましょう。

代表的なエリオット波動のパターンをいくつかご紹介しておきます。

フラットパターン

フラットパターン

フラットパターンは、横ばいでトレンドが移行する際に見られるエリオット波動で、この後の相場の動きを教えてくれるパターンです。「3波」「3、3、5波」の組み合わせがあります。上昇サインと下降サインでは向きが異なるので注意しましょう。

フラットパターン

フラットパターンで上昇パターンが形成されたら、最後の波から反発して1つ前の高値を超えた時点で買いエントリーします。反発したところでエントリーする方法もあります。

下降パターンの場合は、最後の波が確認できて下に下がり始めたら、1つ前の安値を下回った時点で売りエントリーします。下降し始めた時点で早めのエントリーもありです。

トライアングルパターン

トライアングルパターン

他にも、三角形で推移していくトライアングル系のパターンがいくつかあります。トライアングル系は「3波 × 5」で形成されるエリオット波動です。これらも参考にしてみて下さい。

勝つためのエリオット波動トレード手法

勝つためのエリオット波動トレード手法
エリオット波動がどんなに優れたインジケータだとしても、100%確実ではありません。エリオット波動に限らず、その他の手法と合わせて使うことが成功のコツです。

複数のインジケーターや分析手法を併用しながら使うのがベストです。

最後にエリオット波動で勝つためのトレード手法として、抑えておきたいチャートパターンをいくつかご紹介します。

ダブルトップ・ダブルボトム

ダブルトップ・ダブルボトム

ダブルトップは上向きの2つの山、ダブルボトムは下向きの2つの山をチャートが形成するパターンをいいます。

  • エリオット波動の最後の波がダブルトップを形成したら、「強い下降サイン」と見ることができます。
  • 逆に、エリオット波動の最後の波がダブルボトムを形成したら、「強い上昇サイン」と判断できます。

トリプルトップ・トリプルボトム

トリプルトップ・トリプルボトム

トリプルトップ・トリプルボトムは、最も有名なチャートパターンの1つです。上向き3つの山がトリプルトップ、下向き3つの山がトリプルボトムです。

  • エリオット波動で最後の波がトリプルトップを形成したら「強い下降サイン」です。
  • エリオット波動で最後の波がトリプルボトムを形成したら「強い上昇サイン」です。

ヘッドアンドショルダー

ヘッドアンドショルダー

ヘッドアンドショルダーは中央の山が突き出る形をつくるパターンです。上向きがヘッドアンドショルダーアップで下降サイン、下向きがヘッドアンドショルダーボトムで上昇サインとなります。

エリオット波動でヘッドアンドショルダーが同時に形成された時はかなり強いサインと見ることができます。

  • 上向きのヘッドアンドショルダーは「強い下降サイン」
  • 下向きのヘッドアンドショルダーは「強い上昇サイン」

というように、エリオット波動のサインを裏付けるために数々のチャートパターンが役に立ちます。とくに、上記3つのパターンは世界的に有名なパターンなので的中率も高い傾向にあります。

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チャートパターンを学んでおくと、エリオット波動の活用に非常に役に立ちます。以下の記事で22種類のチャートパターンを詳しく解説しています。合わせて参考にして下さい。

まとめ

まとめ

いざ、エリオット波動分析を始めようと思っても、ルールに沿って「5波」と「3波」を見つけるのは大変かもしれません。

エリオット波動をチャートから見つけるコツは、時間足や表示期間を変えてみることです。同じ通貨ペアでも、表示する時間足や期間によって、エリオット波動が出現したりしなかったりとあります。

また、起点をどこにするかによっても、エリオット波動の出現率が変わってきます。投資家によってはかなり大まかにラインを引くケースもあれば、極めて小さなトレンドでも1本のラインを引く投資家もいます。

要は売買サインとして有効であれば、ラインの引き方はあまり細かくこだわる必要はないので、まずはアバウトにラインを引いてみると自分に合ったエリオット波動の引き方が見つかるでしょう。
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エリオット波動は実に多彩なタイプのパターンがあるので、最初は基本パターンのみに集中してみて下さい。

基本パターンに慣れてきたら、その他のエリオット波動やチャートパターンとの組み合わせもぜひ試してみて下さい。

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テクニカル分析の基本といわれている「ダウ理論」は、1896年に米国の投資ジャーナリストであるチャールズ・ダウが考案した分析手法。21世紀になった今でも、株式や為替、先物取引において世界中の投資家に使われています。

チャート分析に利用できるインジケーターは数多くありますが、「ダウ理論」の考え方が根底にあるものがほとんど。チャート分析は「ダウ理論」を理解しておくことで、より勝率が高いトレードが実現します。

「FXプロのチャート分析講座」では、基礎編から上級編まで幅広いタイプのテクニカル分析手法をご紹介しています。
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今回は、テクニカル分析の基本「ダウ理論」についてわかりやすく解説していきます。ぜひ、今後のトレードにお役立て下さい。

FXテクニカル ダウ理論

FXテクニカル ダウ理論

市場の動きとは何とも不可思議なものです。上がっていたかと思えば、ある日突然急落。下がり続けるかと思えば、今度は価格が一気にジャンプし始めるなど、投資家の予想・期待を裏切ることも度々あります。

先のことは、誰にも分かりません。投資家は経済ニュースやチャートをもとに、次の動きをできる限りの範囲で分析する以外に方法はありません。

確かに、将来のことはどんな手法を使ったとしても完全に予測することは不可能です。しかし、市場が一定の原理に基づいて動いているとすればどうでしょうか。その原理を知ることで、次の動きが読めるわけですよね。

一見、不規則でばらばらに見えるチャートでも、あらゆる市場は一定の原理に基づいて動いている。

これがダウ理論です。

では、ダウ理論の概要をまずは簡単につかんでおきましょう。

ダウ理論とは

ダウ理論は、市場の見方・市場分析の考え方の基盤となるもので、移動平均線やRSIなどのインジケーターのようにチャートに挿入することはできません。

どのように市場を見ればよいのか、次の動きを読むうえでの考え方を教えてくれる理論です。

ダウ理論では、

市場は大まかに6つの原理に基づいて動いている

と提唱しています。

  1. 市場価格にはすべて織り込まれている
  2. 相場の動きには3つのトレンドがある
  3. トレンドの流れには3つの段階がある
  4. 相場ごとに売りと買いの相関性がある
  5. 出来高にトレンドが反映されなければならない
  6. トレンドは転換サインが出るまで継続する

これら6つの原理を理解することで、より正確な相場予想が可能だとしているのです。

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今回は、この6つの原理について詳しく解説していきます。ダウ理論を学ぶ前に、ここでダウ理論を考案したチャールズ・ダウについて軽く見ておきましょう。

ダウ理論の考案者「チャールズ・ダウ」

ダウ理論の考案者「チャールズ・ダウ」

ダウ理論の提唱者は、米国の経済新聞「ウォールストリート・ジャーナル/ダウ・ジョーンズ社(1889年)」を設立したチャールズ・ダウ/Charles H. Dowです。ちなみに、ダウ・ジョーンズ社はチャールズ・ダウとパートナーのエドワード・ジョーンズの2人が店舗の地下を借りて設立した会社です。

株価指数で有名なNYダウ(ダウ・ジョーンズ)も、チャールズ・ダウとエドワード・ジョーンズによって1884年に最初のモデルとなるインデックスが作成され、1896年に2人の名前が付けられています。

チャールズ・ダウは1851年に米コネチカット州の農家に生まれ、6歳で父親を亡くし、十分な教育を受けることもなく早くから地域の新聞社で働き始めたとのこと。ここで、ジャーナリストとしてのノウハウを学び、世界的に有名な投資アナリスト・経済ジャーナリストへと成長していったのです。

もともとウォールストリート・ジャーナルは、当時ブームとなっていた鉄道関連企業への投資情報紙として生まれ、チャールズ・ダウは投資に役に立つ様々な情報を新聞に掲載していました。

ダウ理論も、1896年にウォールストリート・ジャーナルに掲載された記事の1つです。後年になって著名な投資アナリストたちに注目され、現在に至るまで世界中で使われているチャート分析の基本です。

ダウ理論の基礎知識

ダウ理論の基礎知識

ダウ理論では、

市場は6つの原理によって動いていく

とされています。6つの原理とは具体的にどういうことなのか、ここで詳しく見ていきましょう。

原理 1.市場価格にはすべてが織り込まれている

The Market Discounts Everything ~ Dow Theory Tenet 1

株価や為替レートなどの市場価格には、企業の業績や国の経済情勢、投資家・投資機関の評価や予想、ネガティブなニュースもポジティブなニュースもすべて織り込まれた結果であるとチャールズ・ダウは断言しています。

目の前に表示されている価格が、株価や通貨の価値そのもの。それ以上でもそれ以下でもないということです。つまり、値動きを正確に追うことで、ニュースや業績・経済指標を確認しなくとも分析は可能だとしています。

市場価格は内部者によって先行して動く

とくにダウ理論では、つねに市場価格は一般的な投資家層の予想・見解よりも先行して動く傾向にあるといいます。というのもニュースや経済指標が公開される前に、すでに取引を開始しているインサイダーの存在があるからです。

時々、下がるべきなのに価格が上がり始めたり、上がると思われたのに価格が下がり始めたりするのは、内部の情報通じている投資家・投資機関、ニュース公開前に売買を行っているとのこと。

であるからして、現在の公開されているデータに依存しすぎるよりは、目の前の値動きに沿った方が賢明だと結論しています。

ただし、「except acts by God」といって、神がなす行為は例外だといっています。例えば、地震や火災、津波やコロナウイルスの出現など自然現象で起きることは価格には織り込まれていないとしています。

原理2.相場の動きには3つのトレンドがある

There are Three Primary Kinds of Market Trend  ~ Dow Theory Tenet 2

トレンド分析という概念が確立したのは、ダウ理論によるところが大きいのです。チャールズ・ダウは、株価の値動きは上がったり下がったりするものの、大きく3つのトレンドを形成しながら推移していることに着目しました。

ダウ理論の3つのトレンドとは、

  1. メイントレンド(Primary Trend) → 長期間で形成される基軸となるトレンド
  2. 第2トレンド(Secondary Trend) → メイントレンドとは逆行するトレンド
  3. 第3トレンド(Pull back Trend)→ ニュースや利確など価格が一時的に落ち込む現象

3つのトレンドの特徴

メイントレンド

株価や為替レートなどの市場価格は、長期的に見て上昇か下降か、1つの流れに向かっているとのことです。長期的な視野でどうなのかを見極めることが大切だとしています。(長期トレンド)

第2トレンド

第2トレンドは、メイントレンドの中で発生する逆向きのトレンドのことです。メイントレンドが上昇なら下降トレンド、メイントレンドが下降なら上昇トレンドが生じる可能性があるとしています。(中期トレンド)

第3トレンド

第3トレンドは比較的に短期間で価格が一時的に下落(上昇)するトレンドのことです。ニュースや利確などで価格が逆行するものの、また元の流れに戻ることが多いのが特徴です。(短期トレンド)

原理3.トレンドの流れには3つの段階がある

Primary Trends Have Three Phases ~ Dow Theory Tenet 3

さらに、メイントレンドは3つの段階で形成されている、というのがもう1つのダウ理論です。

  1. 準備段階(the accumulation phase) → トレンドのまえぶれ
  2. 加速段階(the public participation phase) → トレンドの加速
  3. 減少段階(the distribution phase)→ トレンドの減少

3つの段階の特徴

準備期間

一部の投資機関・投資家、インサイダーによって、買いや売りが入り始める段階です。

加速段階

ニュースの発表や準備期間における値動きから、一般の投資家層が一斉に売買に参加して値動きが加速する段階です。

減少段階

利確や反対売買によって上昇や下降のピークに達したトレンドの勢いが弱まる段階です。

原理4.市場には売りと買いの相関性がある

Different Market cofirm each other ~ Dow Theory Tenet 4

ダウ理論の原理4は、異なる市場・商品でも互いに相関性があると指摘しています。

例えば、株価でいえばNYダウとナスダックは連動する傾向にあり、NYダウの上昇がナスダック買いのサインとなり得ます。金と米ドルは相反する傾向にあり、金の上昇は米ドル売りのサインと見なすことができます。

商品AとBが連動する関係にあれば、商品Aの上昇が商品Bの上昇サインとなります。商品CとDが相反する関係にあれば、商品Cの上昇が商品Dの売りサインとなります。

各相場ごとの相関性を掴むことで、より的確な相場予想が可能になるのです。

原理5.出来高にトレンドが反映されるべき

Volume Must Confirm the Trend ~ Dow Theory Tenet 5

原理5では、出来高にはトレンドの動きが反映されるもので、出来高とトレンドの関係から相場を読むことが可能だとしています。

一般的に、上昇であっても下降であっても、トレンドが加速している時は同時に出来高も増えていくのが正常な状態です。

もし、トレンドが減速しているのに、出来高が増えている時、トレンドが加速しているのに出来高が減少している時は、トレンドの流れが変わるサインになり得るとのこと。

出来高とトレンドが同時に増えているのか減っているのか、相反して動いているのか、つねにチェックする必要があるとしています。

原理6.トレンドは転換サインが出るまで継続する

Trend Persist Until a Clear Reversal Occurs ~ Dow Theory Tenet 6

そして6つ目のダウ理論は、トレンドは転換サインが出るまで継続する、という原理です。

メイントレンドは基本的に余程インパクトがあるニュースや要因がなければ、流れが変わることはないとダウ理論では見ています。しかし、メイントレンドでも時には第2トレンドが発生して流れが逆行することがあります。

流れが逆行した時に重要となるのが、それが第2・第3トレンドで一時的なものなのか、それともメイントレンドの流れが切り替わっていくのかです。見極めるサインとなるのがメイントレンドの最低値・最高値です。

もし、メイントレンドが上昇トレンドにあり、安値ラインをブレイクした時には下降トレンドに転換する可能性があります。同様に、メイントレンドが下降にあり、高値ラインをブレイクした時には上昇トレンドに転換する可能性があります。更新しなかった場合は、トレンド継続の可能性が高いとのことです。

現在のメイントレンドの安値・高値ラインをブレイクするかどうかがトレンド転換の1つの目安となります。

現在のダウ理論は現代風にアレンジされている

今回ご紹介しているダウ理論について、ひとこと付け加えておきたいのが、19世紀に発表されたオリジナルのダウ理論現在浸透しているダウ理論は若干言い回しや使われている単語が異なるということです。

現在でいうダウ理論とは、後年になって数人の分析アナリスト達を介して現代風に解釈されています。例えば、原理1の「Market/市場価格」はオリジナルでは「Average/平均価格」となっています。

というのも、ダウ理論は19世紀の市場が対象となるため、現代にはマッチしない表現があることや、もともとダウ平均の投資方法として紹介されていたため、投資全般で使えるように言い方を変える必要があったからです。

ちなみに、ダウ理論を書籍にして世界に改めて紹介したのは、

1922年:William P. Hamilton 「Dow Theory」

1932年:Robert Rhea 「The Dow Theory」

1961年:Richard Russel 「The Dow Theory Today」

などがあります。

ダウ理論の見方・使い方

ダウ理論の見方・使い方

ダウ理論の基礎的なことがわかったら、次にダウ理論に基づいたチャートの見方・使い方をマスターしていきましょう。

ここでは、実際にダウ理論の6つの原理をチャートを見ながら解説していきます。

1.チャートの価格を徹底的に見る

原理1.市場価格にはすべて織り込まれている

ダウ理論で最も基盤となるのが、いかなるデータもすべて市場価格に織り込まれ済みという考え方です。現在の値動きから、過去の動きも将来の動きもすべて見ることができるとしています。

参考例としてECB(英国・中央銀行)が利上げを発表した時のチャートを見てみましょう。

GBPJPY(英ポンド/円) 1Hチャート
GBPJPY(英ポンド/円) 1Hチャート

上図チャートはGBPJPYの1時間足チャートです。ECBが利上げを発表する前から、すでにチャートは上昇トレンドへと切り替わっています。これは、ECB利上げに対する期待や内部関連情報を知る層が動きだしていることを意味しています。

実際に利上げが発表された時点では、すでに価格は高値をつけていて利上げ発表後にさらに勢いをつけて上昇した、という見方ができます。

利上げはないとの見方が優勢ではあったものの、発表前の値動きを徹底して分析していれば、ECBが利上げする可能性が高いことが伺えたともいえます。
そして、その数時間後に米国の雇用統計のネガティブな発表があり、GBPJPYは一気に下げに向かうのですが、雇用統計の発表以前からGBPJPYはすでに下げに向かっているのです。
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一般の投資家がニュースで何らかの情報を得た時点では、すでに遅すぎることもあるということです。目の前のチャートの値動きを徹底して分析していくことで、上昇・下降の可能性が察知できるというのがダウ理論の原理1です。

2.3つのトレンドの見方・使い方

原理2.相場の動きには3つのトレンドがある

ダウ理論では、

  1. メイントレンド(長期トレンド)
  2. 第2トレンド(逆行するトレンド)
  3. 第3トレンド(一時的なトレンド)

3つのトレンドで相場は動いていくとしています。

ダウ理論の3つのトレンドをチャートで見てみましょう。

チャートで見る3つのトレンド
チャートで見る3つのトレンド

メイントレンドは長期的にどちらの方向に価格が向かっているかを表したものです。基本的にメイントレンドをベースに相場は動いていきます。中長期トレードの場合は、メイントレンドの流れに沿って売買していきます。

第2トレンドは、メイントレンドとは逆の方向に向かうトレンドで、一定期間ごとに出現します。メイントレンドを中長期でトレードする場合は第2トレンドが出現してメイントレンドの下値ラインに触れた時が「買いエントリー」のポイントとなります。

第3トレンドは、メイントレンドの中で一時的に価格が反対方向に向かう短いトレンドのことをいいます。短期トレードでは、この第3トレンドの出現を狙って「買いエントリー」できます。

3.トレンドの流れを3段階で見る

原理3.トレンドの流れには3つの段階がある

1つのトレンドは、

  1. 準備段階
  2. 加速段階
  3. 減速段階

3つの段階で見ることができます。

チャートで見る 準備~加速~減速
チャートで見る 準備~加速~減速

準備段階は、下降トレンドが底をついたと見る一部の投資家層によって動き始めます。下げが緩慢になり横に動き出したら、上昇に向かい始めるサインです。注意深くこのタイミングを待って、エントリーを狙うことができます。

加速段階は、一般投資家層が価格が上がり始めたのを見て、取引に参加し始める段階をいいます。価格が上がるにつれて参加者が増加・取引量が増加していくため一気に価格が上昇へ加速していきます。上昇の勢いがついたのを確認したうえでエントリーする方法もあります。

減速段階は、価格が一気に上昇に向かった後は利確が入り始めます。また、過熱からくる割高感を察知してショートの注文も入り始めます。この2つの要素から今度は価格が伸び悩みやや下向きに動き始めます。ここから下降トレンドへと切り替わる可能性が高くなるため、このポイントを逃さずに「売りエグジット」または「売りエントリー」を決めます。

4.相関性がある市場を目安にする

原理4.市場には売りと買いの相関性がある

異なる市場であっても、1つの市場は他の市場と相関性を持つケースがあることをダウ理論では指摘しています。

参考事例として、ここではUSDJPY(米ドル円)と相関性がある市場をチャートで見てみましょう。

4.相関性がある市場を目安にする

上昇率や細かい値動きなどは異なりますが、概ねで上昇するタイミングや下降するタイミングは、米ドル円、ダウ平均、ナスダック100はほぼ連動する傾向にあります。

なぜなら、米ドルの強さは米経済の強さを表し、米経済の強さはダウ平均・ナスダック100の強さでもあり、互いに相関しているのです。ダウ平均・ナスダックの上昇は米ドル上昇のサインとして見ることができます。

※ただし、状況によってはドル安が株高を促すこともあります。

4.出来高とトレンドの流れを確認

原理5.出来高にトレンドが反映されなければならない

ダウ理論では、出来高の数値とトレンドの勢いは比例する関係にあるとしています。上昇・下降にかかわらず、トレンドが勢いをつけて動くときは等しく出来高も増えていくことが確認されています。

もし、出来高の数値とトレンドの流れがマッチしない時は、トレンドが反転・または横ばいに推移する可能性があるため、様子を見る必要があります。

出来高とトレンドの売買サイン
出来高とトレンドの売買サイン
  • 価格は下落/出来高小さい・横ばい → 様子見
  • 価格は下落/出来高増・UP → 売りのサイン
  • 価格は上昇/出来高増・UP → 買いのサイン
  • 価格は上昇/出来高小さい・横ばい → 様子見

6.トレンドの転換サインを確認

原理6.トレンドは転換サインが出るまで継続する

基本的に一旦トレンドが形成されると、転換サインが出るまではトレンド内で価格が推移していく、というのがダウ理論の原理6です。

ダウ理論のトレンド転換サインは、安値・高値をブレイクするかどうかが重要なポイントだとしています。チャートにてダウ理論の転換サインを確認してみます。

安値・高値をブレイクしたらエントリー

安値・高値をブレイクしたらエントリー

下降トレンドにあった相場は、高値ラインをブレイクしました。上昇トレンドに切り替わるサインです。同時に、ここで出来高を見てみると、下降トレンドの出来高は減少しています。ということは、下降の勢いが弱まっていることを意味しています。

ちょうど、このチャートの場合は、上にブレイクした時の出来高は増え続けていて、ダブルで上昇サインを得ていることになります。

上昇トレンドにある時は、安値ラインを下にブレイクすると下降トレンドに切り替わるサインです。このチャートでは同様に、出来高が減少を見せていてトレンドの弱まりを教えてくれています。

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ここまで見てきたように、ダウ理論の6つの原理を活用することで、勝率が高いトレードが実現しやすくなるのです。

もちろん、ダウ理論がトレードのすべてではありませんし、投資家によって解釈の仕方も若干違ってきます。どのように解釈してどのように使うのかは投資家の判断となります。

勝つためのダウ理論トレード手法

勝つためのダウ理論トレード手法

では、最後に勝つためのダウ理論トレード手法をご紹介しておきたいと思います。

ダウ理論の実践で一番活用しやすいのが、トレンドの準備期間にある相場を見つけてエントリー、そしてトレンドの減速期間でエグジットする方法です。このケースでもその他のダウ理論を同時に判断材料にすることもできます。

具体的なエントリー・エグジットのポイントを見ていきましょう。

ダウ理論でエントリー・エグジット

ダウ理論でエントリー・エグジット
  1. 下降トレンドをブレイクしていますので、トレンド転換のサインでここで「買いエントリー」する方法もあります。しかし出来高をチェックしてみるとサインはやや曖昧です。手堅いエントリーを狙うならちょっと様子を見てみます。
  2. 価格は横ばいに推移し、上昇トレンドへの準備期間に入っていることがわかります。そろそろ手堅いエントリーが狙えるタイミングです。出来高をチェックするなら、まだ怪しいところ。出来高が増え始めた時点で「買いエントリー」を決めます。
  3. 予想どおりに、上昇トレンドが加速し始めました。出来高をチェックしてみると高い数値を維持しています。しばらくサインが出るまで待ちます。価格は一気にジャンプして、そこから伸び悩みを見せています。出来高は大きく減少に向かいます。トレンドの減速期間です。ここで、迷わず「売りエグジット」を決めて利確です。
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ちなみに、以下の記事ではチャールズ・ダウが作成した株価指数・ダウ平均について詳しく解説しています。こちらも、ぜひ今後の投資計画の参考にしてみて下さい。

まとめ

ダウ理論とか聞くと、思わず難しく考えてしまいがちです。自分にはわからないと思いこんでしまう方もいるでしょう。確かにダウ理論は英語が基本となっているため、翻訳の仕方などで非常にわかりづらい表現が使われているものもあります。

たまたま読みづらい翻訳版を参考にしてしまうと、やっぱり自分には難しかったという結果になっていまいます。オリジナル版が英語の場合は、選ぶ翻訳書によって内容や読んだ時のイメージは全く異なります。

同じダウ理論でも、実に様々な種類の記事や翻訳書が出ています。自分にとって分かりやすいもの、読みやすいものを選ぶことで、スムーズにダウ理論を学ぶことができます。
teacher
今回は、わかりやすさを重視してダウ理論をご紹介いたしました。思ったより簡単な理論だと実感して頂けたのではないでしょうか。

もっと詳しく知りたい方は、Amazon・楽天でも色んなタイプのダウ理論の本を探すことができます。試し読みで内容をチェックしてから自分に合った内容の本を参考にしてみるとよいでしょう。

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